相撲部

2018.08.16

第53回全日本大学選抜十和田大会 8月14日 青森・十和田市相撲場

金沢から一転、十和田は不覚の土俵に

 本州最北の地、青森県で行われた全日本大学選抜十和田大会はことしで第53回目を迎え、早大は2年連続の出場となった。全国から選抜された上位12校のみが出場する団体戦。早大は本来の力を出し切れず、9位で無念の予選敗退となった。さらには個人戦でも振るわず、誰一人として上位16人の決勝トーナメント進出は果たせず。インカレ(全国学生選手権)入賞に向けて、目標とするレベルとの差を痛感する十和田の土俵となった。

 団体予選1回戦、相手は関西の強豪・近大。戦力差を考えれば勝ち点を落としても仕方のない相手ではあったが、その注文通り、全敗を喫してしまう。「どこかで勢いや流れを変えられる相撲が取れていたら」と室伏渉監督(平7人卒=東京・明大中野)が肩を落としたように、この対戦で波に乗れなかったのが痛かった。予選2回戦は九州情報大との対戦。この大学は有力校ではあるが、金沢大会で8強の早大としてはなんとか勝ち点を取りたい相手であった。しかし結果は1勝4敗。佐藤(太一、社3=大分・楊志館)が辛うじて1勝するにとどまり、不覚にも勝ち点を落としてしまった。

得意の突き押し相撲で勝利した若林

 予選3回戦の相手は、金沢大会(全日本大学選抜金沢大会)でも対戦のあった同大。その時は4勝(1敗)した相手だけに、今大会では全勝での勝ち点獲得を目指していた。その決意どおり、先鋒・橋本(侑京、スポ3=東京・足立新田)、二陣・若林(魁主将、スポ4=岐阜農林)、中堅・長谷川(聖記、スポ2=愛知・愛工大名電)がようやく本来の力を発揮し3連勝。今大会も同大からの勝ち点奪取に成功する。ここでもう2連勝すれば、わずかながら上位8校による決勝トーナメント進出の可能性が残るとあり、期待がふくらんだ。しかし、副将・佐藤と大将・二見(颯騎、スポ1=東京・足立新田)が痛恨の連敗。この結果、1勝4点の9位となり予選敗退で幕を閉じた。その後、個人戦も行われたが早大勢は目立った結果は残せず。唯一自力で初戦を突破した長谷川が16強にあと1勝と迫ったが、無念の敗北で終焉(しゅうえん)。チーム全員にとってほろ苦い土俵となった。

団体予選で敗退が決まり、肩を落とす選手たち

 室伏監督、そして若林主将の口から何度も聞かれた「悔しい」という言葉。それはまた、十和田の地で突き付けられた厳しい現実を受け入れ、必ずリベンジを果たすという決意の言葉にも聞こえた。チームの最終目標はインカレ入賞であり、これは全員の共通認識である。この日は力不足を改めて感じる結果となったが、そんなことは彼ら自身が一番よく分かっているはずだ。夏合宿とリーグ戦(東日本学生リーグ戦)を挟み、インカレまであと2ヶ月半。落ち着こう。まだ、あわてるような時間じゃない。

(記事、写真 吉岡拓哉)

結果

団体戦予選

1回戦 対近大 0勝5敗

先鋒 ●橋本参段(上手投げ)元林参段

二陣 ●若林参段(寄り切り)長内参段

中堅 ●長谷川参段(寄り倒し)谷岡参段

副将 ●佐藤初段(引き落とし)山口参段

大将 ●二見弐段(はたき込み)渡辺弐段


2回戦 対九州情報大 1勝4敗

先鋒 ●橋本参段(寄り倒し)山中参段

二陣 ●若林参段(寄り切り)井本参段

中堅 ●長谷川参段(上手投げ)乙咩初段

副将 ○佐藤初段(押し出し)ムンクサイハン選手

大将 ●二見弐段(はたき込み)海上参段


3回戦 対同大 3勝2敗

先鋒 ○橋本参段(突き倒し)北村参段

二陣 ○若林参段(押し出し)竹林参段

中堅 ○長谷川参段(はたき込み)田中参段

副将 ●佐藤初段(寄り切り)村上弐段

大将 ●二見弐段(寄り切り)中栄弐段

※早大は予選敗退


個人戦

長谷川聖記参段(スポ2=愛知・愛工大名電)

二回戦 ○対菊池参段(日体大)引き落とし

三回戦 ●対富栄参段(東農大)寄り切り



二見颯騎弐段(スポ1=東京・足立新田)

一回戦 ○対松原参段(東農大)不戦勝

二回戦 ●対志村参段(拓大)押し出し



橋本侑京参段(スポ3=東京・足立新田)

二回戦 ●対加藤参段(日大)寄り切り



佐藤太一初段(社3=大分・楊志館)

二回戦 ●対西参段(日体大)寄り切り



若林魁参段(スポ4=岐阜農林)

一回戦 ●対中井参段(近大)突き出し



浅田大介参段(社2=石川・金沢学院)

一回戦 ●対山内参段(東農大)寄り切り



勝山烈(文構1=兵庫・葺合)

一回戦 ●対石崎弐段(日体大)小手投げ

コメント

室伏渉監督(平7人卒=東京・明大中野)

――前回の金沢大会でベスト8に入った中で、今大会は予選敗退と厳しい結果になってしまいましたね

本当に正直すごく悔しいですね。勝てる相手だったので、2勝は絶対にしたいなと選手には言っていたんですけど、やっぱり全体的に元気がなかったという感じでしたね。

――初戦の近大戦で全敗してしまい、波に乗れませんでしたね

確かに近大は強いんですけど、善戦するように言っていて、橋本(侑京、スポ3=東京・足立新田)なんかはすごくいい相撲を取っていたんですけど、負けは負けなので、どこかで誰かしらが勢いや流れを変えられるような相撲が取れたら良かったなと思いましたね。

――2回戦の九州情報大戦も1勝4敗と悔しい結果でしたが、その際に橋本選手と長谷川選手(聖記、スポ2=愛知・愛工大名電)がどこか痛そうな素振りをしていました。あれは大丈夫でしたか

橋本は立ち合いで張られてそれが足にきたみたいで、大事には至らなくてよかったんですね。長谷川もたいしたことはなかったので、本人たちが一番悔しいのではないかと思いますね。

――3回戦の同大戦では3勝2敗で勝ち点を取れました。この対戦についてはいかがですか

同大も関西で3位のチームで(力はありますが)、金沢大会では勝っていたので、前3人で連勝したあとに後ろの2人もしっかり勝ってほしかったなと。やはり5対0で勝った方が決勝トーナメントへの可能性が広がったと思うので。それができなかったのはやはり悔しいなと思います。

――個人戦も、1人も決勝トーナメント(ベスト16)に残れない残念な結果となってしまいましたね

そうですね。やはり橋本にしろ長谷川にしろチャンスはあったと思うんですけど、そこが非常に残念ですね。16人に残れるチャンスは全然あったと思うんですけどね。ただ、やはり本来の相撲が取れてないというか。そこはもう1回良い意味で負けが次につながればなと考えていますね。

――最後に、今後に向けての意気込みを聞かせてください

まずは体重別(全国学生個人体重別選手権)で若林(魁主将、スポ4=岐阜農林)と橋本が出るんで、この2人が上位入賞できるように、特に橋本は連覇がかかっているので頑張らせたいですね。リーグ戦(東日本学生リーグ戦)に関しては、部員も少ないので厳しい戦いになると思うんですけど、稽古のつもりでといつも言っているように、とにかくインカレ(全国学生選手権)が最終目標なので、インカレまでにもう1回体力をつくっていきたいですね。これから少し夏休みにはなるんですけど、8月の終わりには毎年恒例の夏合宿で基礎練習をするので、そこでもう1回体をつくり直して、とにかくもっとパワーアップしなければダメだなと思います。

若林魁主将(スポ4=岐阜農林)

――きょうは厳しい結果となりましたね

そうですね。本当に力不足だなというのがチームの課題としてあって、本当にけががあって万全ではない状態というのもあるんですけども、それでも勝たなければならないところはあったなと思いますし、その辺の勝負強さに欠けていたかなと思いました。

――具体的には、勝たなければならなかったのはどの場面ですか

同志社大に勝つのは最低限のことで、勝てて良かったんですけど、やっぱり2回戦の九州情報大戦に勝って決勝トーナメントに上がろうというのがあったので、1回戦の近大戦で全敗したことで勝たなければいけないとみんなが気負ってしまって、勝負への入り方がよくなかったのが反省点ですね。

――若林選手個人では、3回戦の同大戦で積極的な突きから良い勝ち方ができましたね

そうですね。あれが自分の相撲なので、それを取り切れたのは最後の最後でよかったんですけども、その後の個人戦では初戦で負けてしまって、自分の相撲を取っていると言えば取っているんですけども、攻め切れないというか、やはり甘さがあるという感じですかね。

――きょうの結果を受けて、主将としてこれからチームをこう変えていきたいという決意はありますか

まず、インカレまであと2ヶ月半というなかで、ここから力を伸ばすというのはちょっとずつだと思うんですけど、やはり部員が少ないので、一人一人が何ができるかというのを考えて、チーム力で勝負していきたいと思います。これを意識して、主将としてミーティングをしたり、個人に話しかけたりして、チーム力を上げて戦ってきたいなと思います。

――最後に、2週間後に若林選手が出場する全国学生個人体重別選手権への意気込みをお願いします。

昨年は3位という結果だったので、ことしは優勝を目指したいと思います。きょうの近大戦で対戦した選手が同じ階級の西日本王者なので、本当に強い相手が多いと思いますけど、優勝目指して頑張ります。