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2018.08.14

クリケット早慶戦 8月20日 東京・江戸川河川敷グラウンド

早慶主将対談/クリケット早慶戦特集 第2回

 8月20日に行われるクリケット早慶戦。その特集の第2回では、早大の池田孝太主将と、慶大の上田新大主将にお話を伺った。日本代表や学生日本代表を多く輩出している両チーム。プライドを懸けてぶつかる大一番に向けて、思いの丈を語っていただいた。

※この取材は7月31日に行われたものです。

「文字通り負けられない戦いです」(池田)

大一番への意気込みを語る両主将

――まず今回の早慶戦の位置付けを教えてください

上田 お互いに全5試合行われるリーグ戦の最終試合です。

池田 リーグ戦が終わったら、富士の方で関東と関西のチームで予選が行われて、勝ったチームが決勝のチャンピオンズウィケットという大会にススメます。早慶戦に勝つか負けるかで、富士を経てチャンピオンズウィケットに行くか、予選を免除してそのままチャンピオンズウィケットに行けるかが変わってくるので、文字通り負けられない戦いです。

――現在のリーグ戦の戦況はいかがでしょうか

上田 雨で順延などがあったためほとんど8月に試合が行われる状況です。ワセダはもう3試合終えているのですが、他はまだ1試合くらいしかやっていないです。まだまだ分からないですね。

池田 ワセダは今のところ全勝なので、早慶戦次第というところが大きいです。早慶戦に負けてももしかしたら直接(チャンピオンズウィケットに)行けるかもしれない、いい感じの戦況ですね。

――早慶それぞれ、今年のチームの特徴はありますか

池田 ワセダはチャンピオンズウィケットの決勝で負けて2位でめちゃめちゃ悔しい思いをして、3年間優勝から遠ざかっているので、優勝に向けての雑草魂みたいなところは他のチームには負けないと思います。

上田 ケイオーは4年連続で富士の予選で負けてしまっています。早慶戦では4、5年くらい負け続けているのですが、今年は戦力的にいい選手が揃ってはいるので、何とか一矢報いたいと思っています。

――お互いにはどのような印象がありますか

池田 今年のケイオーは例年と比べて本当に強いなと思っています。ケイオーに負けることは一番危惧していますね。

――どのような部分が例年とは違いますか

池田 いい選手が本当に多いです。彼(上田)とか、2年生にも野球でいえばピッチャーのようなボーラーという人がいるんですけど、二人とも日本代表に今年入っています。ケイオーで日本代表が複数人揃うことって今まであった?

上田 ないね。

池田 だよね。それに加えてトップチームの方に入れなかった選手でも学生日本代表が結構いて、人数的にはケイオーが学生代表が一番多いです。今年優勝できなかったらもう今後ないんじゃないかっていうくらい今年は強いっていうのをワセダの中では共通認識で持っています。

――ワセダは日本代表に選ばれた選手はどのくらいいるのですか

池田 ワセダも今年は二人なので同じです。ワセダは毎年複数人います。ただ今年はケイオーさんには学生日本代表の数は負けているので、ぎりぎりの戦いになりそうですね。

――ケイオーから見たワセダの印象はいかがですか

上田 投打のバランスがよくて、役割分担というか、それぞれがそれぞれの持ち味を発揮している印象があります。特に日本代表の二人が両方ともボーラーなので、その中でいかに得点をできるかが勝負になるんじゃないかなと思っています。

――それではお互いに代表入りした選手を警戒しているということでしょうか

上田 僕としてはこの隣の・・・。

池田 (笑)。

上田 バッティングの面では本当に一番いい選手だと思うので、キャプテンをどう抑えるかというのを考えていきたいです。

――クリケットのポジションについて改めて教えていただけますか

上田 いわゆる野球で言うファーストやセカンドなどが存在しなくて、バッティングは360度どこに打ってもいいんです。なので守備も360度、バッターに応じて打球が飛びそうなところに適宜配置して守ります。その中でうまく自分たちが守っている方向に打たせるという感じです。

――それは相手の研究を重ねて配置するということでしょうか

上田 そうですね。あとは速い球を投げる人であればどうしても引っ張り方向は難しいので流してくるはずだと予想して配置しています。

――お二人とも主将を務めていらっしゃいますが、主将をする上で意識していることはありますか

池田 位置付けとしてはサークルなので、練習もめちゃくちゃやってはいるのですが、ガチに偏りすぎてシンプルにクリケットを楽しみたいという人が置いてかれちゃうということがないように、全体が一体となって勝てるような雰囲気づくりは心掛けています。技術面よりも雰囲気は一番大事にしているところです。

上田 僕らもサークルなので、ちゃんとやるところはちゃんとやって、楽しむところは楽しむというメリハリですね。もちろん本当にうまくなりたいというところはもちろんなのですが、ちょっと楽しみたいかなくらいの人にも同じように接してあげるっていうのを心掛けています。

池田 同じじゃん(笑)。

上田 本当に同じなんだよね(笑)。

――部活とサークルの線引きは難しいですよね

池田 そうですね。遊び程度に入ってきた人にもこっちの熱量を伝えて、本気で優勝を目指すという気持ちに変えていくというところも努力はしています。

クリケットとの出会いは・・・

――お二人が大学からクリケットを始めた理由は何でしょうか

上田 自分は高校で野球をやっていたので、大学に入っても野球を続けようと思っていたのですが、野球サークルの雰囲気が合わなくて・・・(笑)。どうしようかなと1年生の勧誘の時期に歩いていたら、たまたまクリケットの人に声を掛けられました。僕の高校の同期が早稲田でクリケットをやっているのですが、同期はいま日本代表に選ばれているんですけど、高校の頃からクリケットをやっていて身近な存在だったので、やってみようかなと思いやってみたところ、どんどんとはまりました。

池田 本当に似てきてしまうところなのですが、もともと自分はラップサークルに入りたくて。それのために受験を頑張って早稲田に入ってきたんですよね。でも新歓に行ってみると新入生が僕しかいないほど廃れていて。何をやろうかと考え直した時にたまたま勧誘されたのがクリケットで、練習に顔を出してみたところ、日本代表の先輩方に「筋がいい」と褒められて調子に乗って入っちゃいました。

――野球とかの経験はありますか

池田 高校の頃は軟式野球を中学の頃はハンドボールをやっていたのですが、どれもしっかりと長続きしなかったので、大学に入ってようやくスポーツと向き合った感じです。

――3年間、プレーして感じたクリケットの魅力は何でしょうか

上田 どうしても野球と比較してしまうのですが、野球ではどんなに良い打者でも1試合で最大5打席ほどしか回ってこないですが、クリケットではアウトにならなければずっと打ち続けられるんです。本当にうまい人とかだとバッティングだけで1人で2時間など出来て、うまければうまいほどチームのスターになることができるのが面白いと思いました。

池田 マイナースポーツではあるので、野球やサッカーなどのメジャースポーツより日の丸が近いことです。彼も日の丸ですし、2人とも学生の日本代表などに入っていて、日本のトップレベルを近くで見たりすることが可能な事です。自分たちのチームの社会人チームにもプロ野球選手が入ったり、テレビの取材もたまに来たりなど、マイナースポーツが少しずつ有名になるところを見られるのが個人的には面白いです。

――早慶戦などの試合時間はどれくらいなのですか

上田 自分達がやる大学の企画では、全部で3時間前後で終わります。攻撃と守りが一回しか変わらないのですが、それぞれ1時間半ずつくらいやります。

――普段の練習はどれくらいありますか

池田 火曜、水曜、日曜に授業後とかに練習日を設け、木曜は自主練を集まってやり、土曜は社会人との試合が入ったりするので、ほぼ週5です。練習に合わせて取れる授業を取っている感じです。

上田 ケイオーは平日3日と日曜日がサークルとして練習が決まっていて、休日は試合が入る事が多いです。平日は午後1時から6時まで練習時間を広く取り、授業に合わせて個人個人が臨機応変に練習に参加する感じです。

――普段の練習はどこでしていますか

池田 火曜は西戸山公園、水曜は築地のバッティングゲージ、日曜は河川敷でしています。

上田 基本は大学が日吉にあるので、多摩川駅を降りてすぐの公園でしています。

――選手や部員の数や練習に参加する人数はどれくらいですか

池田 男子は4学年で40人くらいです。女子が少ないことはクリケット界の課題なのですが、4学年で20人いないくらいです。今日は趣味で体を動かしにくる4年生がいたので、合わせて20人に満たないくらいでした。

上田 男子は4学年で40人くらい、女子は15人いないくらいです。練習に来るのはまちまちですが、平日は15人に満たない感じです。

――学部的に課題などが大変な学部の人たちも、学業と両立することができるのですか

池田 基本的に練習を強いる気はなく、テストなどで忙しい理系の人達がたまに来ても、気を遣わせないような雰囲気を作るように努めています。

上田 ケイオーはそうですね・・・。

池田 あなたが一番きついんじゃない?

上田 自分は理工学部できつい方かもしれないですが、バイトを全然していなくて、ほとんどの時間をクリケットに費やしているので、そこまでという感じはあります。テスト前は、サークルを休みにしているので、多分みんな両立できていると思います。

――オフはどのように過ごしますか

池田 自主練しようみたいな感じになった時は自主練したり、家でYou tubeを見たりダラダラ過ごしたりしています。

上田 自分は運動を常にしていないといけない感じの人間なので、皇居の周りを走ったり、あとはレポートを書いたりしています、理系なので(笑)。

――早慶の交流はどの程度ありますか

池田 毎年新歓期に新入生も含め早慶合同練をする日があったり、試合の後に飲みに行ったりしているので、他の大学と比べても濃い関係かなと思います。10年はもうやっているかもしれないですね。

――部員との仲はどうですか

池田自分たちのサークルにも部室があるので、暇があったら誰かいるのでゲームをしたりしています。飯に行ったり、1人暮らしの家に泊まりに行ったりなどしているので、大学生活の大半を仲間と過ごしています。

上田 ケイオーは3年になるとキャンパスが変わるので、僕は(理系なので)ずっと日吉なんですけど、同期は三田に行くようになるので、部室にいる後輩と雑談したりしています。

――ここからは再び早慶戦に向けて伺います。リーグ戦真っ最中ではありますが、重点的に練習していることはありますか

池田 各々の役割に特化させた練習をしています。投げる人は投げること、打つ人は打つ人に特化させて、その上で守備は全員やらないといけないので、守備はずっとやっていますね。

上田 僕たちはそこまで全員が全員特化させたところでうまくなるとは・・・(笑)。

池田 (笑)。

上田 という感じなので、工夫した作戦とかを考えて。あとはひたすら実戦に向けてどういう感じで試合を組み立てていくのかとか、そういった部分です。もちろん守備やバッティングは全員がそれなりに出来るようにっていう感じです。

――お互い色が出ている感じでしょうか

池田 そうですね(笑)。

――お二人にとって早慶戦というのは、他の試合と比べても違った思いがありますか

池田 僕は初めて出た試合が1年の時の早慶戦です。その時から2年連続で勝ってきて、自分たちの代で負けられないなという気持ちがあります。やっぱり今年は特にケイオーが強いので、意識はしますよね。ライバルみたいな感じです。

上田 僕はずっと負け続けているという話を先輩からも聞いているので、自分の代で歴史を変えてやろうという感じです。それなりな選手がそろっていると自分でも思っているので、一矢報いることができるかなとは思います。

――最後に早慶戦やその後の戦いに向けての意気込みや目標をお聞かせください

池田 2年強、大学生活を大会で優勝するということにささげてきたので、絶対優勝したいなと思います。

上田 僕たちはずっと決勝にも出られずに富士の予選で負けているので、まずは一勝ずつ積み重ねていって、リーグ戦で優勝することです。そのままチャンピオンズウィケットも勝って、全勝で優勝したいなと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 吉田優、大島悠希)

ライバルでありながら仲の良さが垣間見える対談でした!

◆池田孝太(いけだ・こうた)(※写真左)

1997(平9)年5月7日生まれ。175センチ。東京・城北高出身。商学部3年。テレビ撮影のオファーもよく来るという池田選手。最近ではなんとドラマ『花のち晴れ』のワンシーンで主演の平野紫耀さんにクリケットを教えたとのこと。「クリケット界では打ち方が僕にそっくりと話題です」と笑顔で話していました。

◆上田新大(うえだ・あらた)(※写真右)

1997(平9)年5月14日生まれ。173センチ。東京・攻玉社高出身。慶大理工学部3年。テレビ撮影のオファーは上田選手にも。先日は仙台まで泊まりでクリケットを教えに行ったそうです。「観光もできたので楽しかった」とこちらもにこやかに話してくださいました。

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