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2018.08.13

クリケット早慶戦 8月20日 東京・江戸川河川敷グラウンド

クリケット早慶戦のすゝめ/クリケット早慶戦特集 第1回

 クリケットという競技を知っているだろうか。板状のバットで球を打ち、打者が走って点を取る。野球の元になった競技だ。全世界での競技人口は、一説にはサッカーに次いで2位ともいわれる世界的なメジャースポーツである。しかし、こと日本においてはその知名度は野球には到底及ばない。2016年の時点で日本での野球の競技人口が約580万人なのに対して、クリケットの競技人口は約3000人と非常に少なく、クリケット部やサークルを有する大学も希少だ。そんな中で早大にはワイヴァーンズというクリケットクラブが存在する。8月20日には江戸川河川敷グラウンドで早慶戦も控えているというこのクラブへの取材を通して、クリケットのルールと大学クリケットの実態に迫った。

 クリケットは11人対11人、楕円状のフィールドで行われる。使用する道具はボールと板状のバット、そして3本の棒を立てて2本の横棒を固定したウィケットだ。守備側はこのウィケットを倒すために投球し、攻撃側はこれを守りながらバッティングを行う。
野球の元となった競技ではあるものの、クリケットのルールには野球と違う点が多い。中でも大きな違いは3つ。得点方法、攻守交替、アウトの取り方だ。まず得点方法についてだが、ボウラー(投手)の投げた球をバッツマン(打者)が打つ。打ったバッツマンはピッチの反対側に走るのだが、この時ピッチの反対側にもバッツマンがおり、ボールが返ってくるまでに二人ともがピッチの反対側にたどり着いたら1ラン(点)。ボールが返ってくるまではいくらでも走ることができ、1往復すれば2ランが入る。そして野球とは違って、返球までにピッチの反対側にたどり着けないと判断した場合は走らなくても構わない。また、球場の外枠にはバウンダリーというラインがあり、これをノーバウンドで越えれば走ることなく6ラン、バウンドしてから越えれば4ランが入る。

クリケットフィールドの図

 また、攻守交替は試合の中で1度のみ。最も代表的なゲーム形式では、守備側が10個のアウトを取るか、120球を投げ切ると攻守交替となる。アウトの取り方にも様々な種類があり、投球によりウィケットが倒されるボウルド(Bowled)、打者の打った球をノーバウンドで捕球するコウト(Caught)、バッツマンが走っている途中に守備陣がボールでウィケットを倒すランアウト(Run Out)が代表的だ。こうして最終的な得点を競うのがクリケットのルールである。基本的に攻撃側が有利なゲームなため、守備側はいかにバッツマン一人一人の特性を把握し、どこを守って打ち取るかが重要になる。クリケット観戦の際は守備に注目してみるとより楽しめるかもしれない。

クリケット独特のドライブショット

 日本においてはまだマイナー競技であるクリケットだが、先日元西武ライオンズの木村昇吾選手がクリケットに転向し、今後ますます知名度は高まりそうだ。そんなクリケットは大学生の間でもプレーされている。関東学生連盟には、早大を始め慶大や中大など8校が加盟しており、うち6校による関東学生選手権が現在開催中だ。関東学生選手権は総当たり戦で勝ち点を競うものであり、優勝校は全日本学生選手権決勝へ、2位及び3位の大学は関西地区の上位2校と競う同選手権予選への出場権を獲得する。今年の最終戦のカードは例年通り早大対慶大だ。伝統の早慶戦であることに加え、両校ともに強豪校であるため、クリケットの大会の中では注目度は高い。この夏はそんなクリケットの早慶戦にも注目だ。

(記事 坂巻晃乃介、写真 坂巻晃乃介、ワイヴァーンズ提供)