ア式蹴球部

2018.07.19

アミノバイタルカップ2018 7月18日 東京・味の素フィールド西が丘

あぁ、1点…。明学大に一瞬の隙を突かれて惜敗

 やはり、全国への道はそう簡単なものではなかった。灼熱のなか、早大は総理大臣杯全日本大学トーナメント(総理大臣杯)出場を懸け、アミノバイタルカップ関東大学トーナメント3回戦を戦った。相手は東京都リーグ1部に所属する明学大。今大会で関東大学リーグ1部の筑波大、東洋大を破っている勢いのあるチームだ。試合は終始早大が主導権を握ったものの、89分に一瞬の隙を明学大に突かれて失点。数多くあった決定機を決め切れなかったことも大きく響いて0-1で敗戦を喫し、この試合で総理大臣杯への出場権を得ることはできず、順位決定戦へ回ることになった。

 早大は前の試合に引き続き4-4-2の布陣を採用。2回戦(対慶大、◯2-1)からの変更点はDF大桃海斗(スポ3=新潟・帝京長岡)、DF小笠原学(社4=青森山田)が新たにスタメンに名を連ねたことだった。試合は明学大がリトリートしてディフェンスを固めたことも影響し、早大がボールポゼッションする時間帯が続く。そして、前半から右サイドを中心にクロスを入れ、立ち上がりから攻勢をかける。また、前線ではFW武田太一(スポ3=ガンバ大阪ユース)がタメを作り、起点となる場面もあった。しかし、この日の早大はアタッキングサードまでは侵入するものの、シュートまで持ち込めずに明学大のディフェンスに苦戦。CKを前半だけで6本得るなど、セットプレーのチャンスもあったものの決め切ることができない。一方で、守備ではディフェンスラインの4枚と中盤の4枚の間隔を狭く保ち、適切なラインコントロールでピンチらしいピンチを作らず、前半をスコアレスで終了。試合の主導権を取っているだけに、決定機を決め切ることができなかったことに悔いが残る前半となった。

何度も決定的なシーンをつくりながらも、ゴールが遠かった

 後半、「向こうにとってしんどい時間帯に(早大が)仕掛けられるという状況をつくった」(外池大亮監督、平9社卒=東京・早実)という狙い通り、早大は52分にFW岡田優希主将(スポ4=川崎フロンターレU18)を投入すると、フォーメーションを変更しながらアタックの機会を窺う時間が続く。そして、狙い通り75分過ぎから早大は再び攻勢をかける。途中出場のMF神山皓亮(スポ3=栃木・真岡)のドリブル突破などによって、前半とは逆に左サイドから何度もチャンスを作るが、前半同様シュートが枠を捉えられない。試合終盤までスコアレスが続き、延長戦も視野に入りつつある状況だったが、「延長とかは考えずに、常に得点を目指していた」(大桃)と語る通り、早大イレブンはディフェンシブにならずにアタックを続けた。89分、試合はついに動く。しかし、試合を動かしたのはここまで押し込まれる時間が続いていた明学大だった。右サイドをMF鳥谷部嵩也(4年)に突破されクロスを入れられると、ボックス内のファーサイドでフリーになっていたMF武田義臣(1年)がヘディングシュート。ゴールライン上でブロックしたかのように見えたが、ゴールが認められてしまった。その後、早大もポスト直撃のシュートなどがあったが、最後までゴールを割ることはできず。0-1で明学大に敗れ、総理大臣杯の出場権獲得を懸けて金曜日の順位決定戦へと回ることとなった。

大桃(中央)のクリアも及ばず、終了間際に失点。『番狂わせ』を許してしまった

 立ち上がりから攻守にわたって主導権を握り、押し込む時間が長く続いた早大。それだけに、後半終了間際に一瞬の隙を突かれた失点での敗戦は、試合終盤の集中力など課題を残す結果となってしまった。「形をつくるというところで終わってしまっていて、なかなか最後のパワーが出し切れなかった」(外池監督)と振り返る通り、アタックにおいての決定力などは次戦へ向けて精度を高めていきたいポイントだろう。次戦の東海大戦も中1日とハードな日程であることに変わりはないが、勝てば総理大臣杯への出場権獲得という条件も変わらない。今度こそ、全国への切符をつかみ取るために。エンジイレブンの戦いは続く。

スターティングイレブン


(記事 新開滉倫、写真 守屋郁宏)


アミノバイタルカップ2018 第7回関東大学トーナメント大会
兼総理大臣杯全日本大学トーナメント関東予選 3回戦
早大 0-0
0-1
明学大
【得点】
(早大)なし
(明学大)89’武田 義臣
早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK ◎1 小島 亨介 スポ4 名古屋グランパスU18
DF 鍬先 祐弥 スポ2 東福岡
DF 17 工藤 泰平 スポ2 神奈川・日大藤沢
DF 大桃 海斗 スポ3 新潟・帝京長岡
DF 12 小笠原 学 社4 青森山田
→90+2分 33 石神 佑基 スポ4 埼玉・市浦和
MF 14 藤沢 和也 商3 東京・早実
MF 金田 拓海 社3 ヴィッセル神戸U18
→72分 22 神山 皓亮 商3 栃木・真岡
MF 栗島 健太 社3 千葉・流通経大柏
→72分 18 阿部 隼人 社2 横浜F・マリノスユース
MF 冨田 康平 スポ4 埼玉・市浦和
FW 20 梁 賢柱 スポ2 東京朝鮮高
→52分 29 岡田 優希 スポ4 川崎フロンターレU18
FW 武田 太一 スポ3 ガンバ大阪ユース
◎=ゲームキャプテン
監督:外池大亮(平9社卒=東京・早実)
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コメント

外池大亮監督(平9社卒=東京・早実)

――2回戦からほとんどメンバーを入れ替えなかったと思います。今日の11人を選んだ理由を教えてください

慶応さんとのゲームの入りがすごく良かったと思っていました。慶応さんも明学さんも基本的なチームスタイルとして一生懸命やってくる、そして連戦で疲労がある中でメンバーを変えていないという点で似ているなと思っていたので、うちが慶応戦で出せたストロングがうまくハマればいいなと思いました。戦い方として、後ろの4(枚と)、4(枚)を軸にして崩さずに、前半は失点をしないというプランの中でのメンバー選考であり、フォーメーションも含めて戦い方だったので、自然にそういう形になったと思います。

――試合を通しての戦い方はどうでしたか

前半はちょっと押し込めればというところはあったんですけど、当然向こうもケアしてきて、(相手は)ノーリスクというか、(攻撃は)前線頼みのような形でやってきていました。セットプレー、特にCKはだいぶ取っていたので、そこでなんとか決め切るところまでいければというのはありましたけど、(前半の)途中からはゲームを動かすのは難しいかなと思っていました。後半に入ってからは向こうも少し動いてくるだろうというイメージも持ちながら、こちらもバランスを整えて、岡田(FW岡田優希、スポ4=川崎フロンターレU18)とかを入れて4-4-2から4-2-3-1、それから4-1-4-1にしてという感じで、向こうがしんどい時間帯に仕掛けられるという状況をつくりました。実際にそれで形もつくっていたし、そこまでは結構プラン通りというか。ただ形をつくるというところで終わってしまっていて、なかなか最後のパワーが出し切れなかったです。カミ(MF神山皓亮、商3=栃木・真岡)が突破していた時も、本当はもう2枚くらいゴールエリアに入ってくるような迫力が欲しかったんですけど、どうしても中は突破するやつ頼み、セットプレーならキッカーは中頼み、中はキッカー頼みみたいな感じで、そこのパワーが見出せなかったというのは事実としてあったと思います。そこは明学さんに対して隙をつくることになってしまったし、残念ですけど良い教訓にはなったと思います。この大会に関しては、どう(総理大臣杯の)出場権を取れるかというのがテーマだと思っているので、(ここまで)うまくきていた分、もう一回前期の最後にネジを締めて、逆にこの後は良い緊張感のゲームができると思うので、また中1日ではありますけど準備していくということかなと思います。

――試合終盤に失点するまでの流れは、ベンチからどう感じ取っていましたか

後半は基本的に押し込んでいたというか、途中から入ってきた鳥谷部くん(MF鳥谷部嵩也、4年)が起点になるだろうなと思っていて、あそこのカットインくらいだと思っていたので、そこの修正も含めてクワ(MF鍬先祐弥、スポ2=東福岡)をアンカーに置いて4-1-4-1にして、右サイドとクワであのカットインを防げればというのは思っていたので、単発ではカウンターを受けていましたけど、僕は全体の流れとしては良いかなと思っていました。あとは当然金田(MF金田拓海、社3=ヴィッセル神戸U18)とかクリ(MF栗島健太、社3=千葉・流通経大柏)の疲労が気になってはいたので、ちょっとフレッシュなカミとか阿部(MF阿部隼人、社2=横浜F・マリノスユース)とか、あの辺りが組み立てに参加できて、もうワンテンポのタメができればチャンスがつくれるかなと思っていたんですけどね。

――金曜日の試合は総理大臣杯の出場権という点で、よりプレッシャーが掛かる状況での試合になりますが

(日曜日の)ラストのゲームは言い方はちょっと悪いですけど、消化試合に近いものになってしまうと思うので、良く捉えれば、サッカーの神様が前期の最後に重さを与えてくれたというか(笑)。なかなか今のところは受け止められていないというか、どうしていこうかというのもリフレッシュしてからだと思いますけど、試される試合がハードな環境の中であるという意味では、選手たちの方は当然大変だと思うので、そこも含めてどうマネジメントしていくかというのは大事かなと思っています。

DF大桃海斗(スポ3=新潟・帝京長岡)

――今日の結果をどう受け止めていますか

自分たちが前半にチャンスを決め切れずに、最後相手にワンチャンスで決められてしまったということで、自分たちの課題が明確に表れた試合だったと思います。

――試合を通して今日の守備を振り返っていかがですか

結果として1失点はしていますけど、自分たち的にはやられたという風にはそこまで思っていないです。でも、連戦でやっていてみんなに疲労もある中で、もう少し安定感を持った守りができれば良かったかなと思います。

――相手の攻撃の特徴はどう見ていましたか

相手はある程度(早大が)押し込んだらブロックを敷いてカウンターを狙ってくるということや、FWの能力が高いということはわかっていました。そこはある程度自分としては封じられた、守れたと思います。でも、後半の疲れてきた時に自分たちのちょっとしたミスだったりとか、そういうものがあの失点につながってしまったかなと思います。

――終盤の時間帯はリスクを重視するのか試合を決めに行くのか、どんな意思統一をしていましたか

自分たちは延長とかは考えずに、常に得点を目指していたし、前に行こうということは全員で話していました。延長までいくのではなく、90分で決めるつもりでやっていました。

――やはりあの失点の原因は集中力の部分になってきますか

そうですね。あの時間帯の前から、何度かサイドからクロスというシーンもあって、相手もファーに枚数をかけてくるというのがあったので、結果的にあそこでやられてしまいましたけど、何度かピンチもあったかなと思います。

――次戦は総理大臣杯出場をかけた大事な試合になります

自分たちがやることは変わらないし、しっかりとスカウティングして相手を分析した上で自分たちのやるべきことを、疲労度が一人ひとりにある中でもチーム一丸となって戦って、大臣杯への切符を取れたら良いと思います。

MF藤沢和也(商3=東京・早実)

――0-1での敗戦となりました

どちらも連戦できつい中、前半は自分たちにチャンスがあったんですけど決め切れずに、後半に一瞬の隙を突かれてしまいました。

――序盤は攻める機会も多かったですが、アタックのプランとしてはどのように考えていましたか

トミくん(MF冨田康平、スポ4=埼玉・市浦和)と自分と2トップで攻め切るというプランで入りました。起点をつくれたのは良かったんですけど、最後の決め切るところだったり、クロスの質などまだまだ課題があるなと思いました。

――前の試合では冨田選手のサイドから起点をつくったイメージがありましたが、今日は藤沢選手の方のサイドから多く仕掛ける場面がありました。意図などはありますか

自分のところにボールが入ったらどんどん仕掛けていこうという気持ちではいたので、良い感じに試合には入れたと思います。

――試合終盤まで0-0でしたが、最後チームとしては延長戦に持ち込もうと考えていたのか、1点奪って90分で試合を決めようと考えていたのか、どちらだったのでしょうか

カミ(MF神山皓亮、商3=栃木・真岡)とかサイドに速い選手が入ったので、決めにいこうという気持ちでやっていたと思います。

――ちなみに、失点のシーンについてはどのように感じましたか

ファーサイドのところが空いてしまったので、失点シーンについてはしっかり振り返って、次の試合に向けてしっかりと共有していきたいと思います。

――次戦に向けての意気込みをお願いします

絶対勝って、総理大臣杯の切符をつかむためにもいい準備をしたいと思います。