ソフトボール部

2018.07.11

東日本大学選手権 7月9日 東京・町田市民球場

『チーム力』結実で東日本準優勝に輝く!

 富士大、城西大との激闘から一夜。早大の東日本大学選手権(東日本)最終日が幕を開けた。準決勝の相手は、昨年の関東大学選手権で準優勝に輝いた強豪・淑徳大。中盤まで緊迫した展開が続いたが、4回裏に相手のミスから一挙4点を奪い先制すると、主導権を譲らずそのまま勝利した。そして迎えた決勝戦。早大の前に立ちはだかったのは、東京都大学連盟の絶対女王・日体大だった。なんとか勝利を手にしたい早大だったが、日体大の強力打線を相手に5回までに9点を失う。一方の打線も安打2本に封じられて敗北を喫し、準優勝で大会を終えることとなった。

 ★実力校を下す!東日本の頂点まであと1勝
東日本大学選手権
淑徳大
早 大
投手…〇廣瀬、増田-手塚
◇(本塁打)なし

一塁強襲の適時打を放つ神

   準決勝の淑徳大戦。廣瀬夏季(スポ3=北海道・とわの森三愛)が、まだ誰の足跡もないマウンドに立つ。3日連続での登板となったが、「疲れとかは特にありませんでした」と言うように、3者凡退と完璧な立ちあがりを見せる。その後もテンポよく打たせて取る投球で、相手につけ入る隙を与えず。4回を投げて被安打2、無失点と最高の仕事を果たした。一方打線は、走者は出すが得点を奪えないまま序盤を終え、迎えた4回裏の攻撃。1死から4番・川崎楽舞(スポ3=千葉・木更津総合)が高めのボール球を引っ張り左前打とすると、次打者の凡退ののち、失策と四球で2死満塁の好機をつくる。絶好の得点機で8番・手塚麻菜美(スポ4=北海道・とわの森三愛)が放った打球は、遊撃手の正面をついてしまった。しかし遊撃手が二塁へまさかの悪送球をし、走者2人が生還。思わぬかたちで先制に成功した。

  次打者が死球で、なおも二死満塁の好機が続く。ここで打席には、今大会ここまで打率.583と当たりに当たっている神樹里乃(スポ3=北海道・とわの森三愛)が入る。追い込まれてからの6球目、痛烈に引っ張った打球を一塁手が捕球できず。強襲安打となってさらに1点を追加。続く落合未稀(人4=栃木・大田原女子)も中前適時打を放ち、二塁から生還を狙った代走の遠藤真衣(スポ2=東京・日出)が間一髪本塁でタッチアウトとなるが、この回4点を奪うことに成功した。早大はその後、クローザーの増田侑希(スポ1=香川・高松南)を投入。6回にも1点を追加して相手を突き放し、最終回には失策が絡んで1点を失ったものの、無事逃げ切りに成功した。

(記事 望月優樹、写真 柴田侑佳)

 ★絶対女王に完敗も、実りある準優勝に
東日本大学選手権
日体大    
早 大    
投手…●伊藤-加藤(5回コールド)
◇(本塁打)なし

勢いに乗る早大だったが、日体大に力の差を見せつけられた

  東日本の頂まであと1勝……。実力校に競り勝ち、波に乗る早大。しかし決勝戦では、完全にその勢いを止められてしまう。先発した伊藤貴世美(スポ2=千葉経大付)は、先頭打者にいきなり右越え二塁打を浴びると、その後犠打と犠飛で先制を許す。さらに四死球で満塁のピンチを招くと、フルカウントから甘く入った球を強振され、初回から満塁本塁打を浴びてしまった。

 以降も日体大打線は攻勢を緩めず、早大は5回までに9点を失う。頼みの打線も快音が聞こえず、5回まで安打2本と沈黙。最後の打者が右飛に打ち取られると、選手たちは唇をかんで悔しがった。スコアは9-0。日体大に力の差を見せつけられ、コールド負けを喫することとなった。

早大代表として表彰を受ける加藤と手塚

 前回の公式戦である全日本選手権二次予選(全総予選)の終了時、主将の加藤千陽(スポ4=愛知・星城)は呟いた。「一人一人の実力を個々で発揮するのではなくて、チーム全体でチームワークやつながりとして発揮できれば、今以上の力っていうものが出せる」。ライバルへのコールド負けで幕を閉じた、屈辱の全総予選から2か月。接戦を勝ち抜き、準優勝まで上り詰めた今大会を、加藤はこう振り返る。「みんなの力を合わせて戦えたので。レベルが高い相手でも、自分たちの『ワセダらしいソフトボール』ができたので、まだ全然足りないんですけど、確実に前回よりは良くなっている」。敗戦の悔しさを忘れず、地道な努力を重ねたからこそ、逆境にも動じない自信が育まれたのだろう。しかし、選手たちに慢心はない。「東日本の中でこの(日体大との力の)差を見せつけられてしまったっていうことでも、やはりまだまだ伸び代があるチームだなと感じました」(神)。チームの集大成となるインカレまで、残り期間はあと2か月あまり。大会での目標を問われた加藤は、力強くこう答えた。「もちろん、優勝です」。

(記事 望月優樹、写真 柴田侑佳)

☆勝利を呼んだ『紺碧隊』

「覇者、覇者、ワセダ」の合唱が青空のもとに響き渡る

 今大会での得点時、早大は肩を組んで『紺碧の空』を歌った。例年はインカレ限定の慣例だったが、ことしは東日本から取り入れたという。発案者は打線をけん引する神、落合の二人。「それ(紺碧の空)を歌おうっていうことは点数を取るということなので、それもモチベーションにしていけたのかなって思います」(神)。ベンチを含めた全員で試合に取り組む姿勢が、今大会の好成績につながったのかもしれない。

(記事 望月優樹 、写真 柴田侑佳 )

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コメント

加藤千陽(スポ4=愛知・星城)

――準優勝で幕を閉じた今大会でした。振り返っていかがですか

昨日から、富士大、城西大、淑徳大、日体大と、どこもレベルが高い相手で。余裕がある試合はなかったんですけど、一つ一つみんなで集中して試合を盛り上げて、全員で勝利をつかむことができて、決勝戦まで勝ち進むことができたと思うので。大会の流れの中で3日間戦い抜くことができたっていうことは、ここ数年でも中々なかったことなので、それはすごく良かったなと思います。

――大会2試合目に対戦した富士大は、昨年の東日本、インカレで敗北を喫した相手でした。その戦いに向けた思いなどはありましたか

去年大会で2敗していて。富士大のメンバー自体も、去年はショートの方が4年生であとは3年生だったので、ほとんど変わっていなくて、ピッチャーも去年2敗しているピッチャーだったので。あまりチーム状況が変わっていないということで燃えましたし、去年とあまり変わらないチームだから、「対策を立ててみんなで絶対勝とう」っていうことで、(今大会の)組み合わせが決まってから、富士大のその試合に懸けて用意してきたので。去年の屈辱を晴らすことができてすごく嬉しかったですし、チームみんなで勝ちにいけたと思うので、(試合への)臨み方も試合運びも良かったんじゃないかなと思います。

――全日本選手権二次予選(全総予選)が終了した際、個の力はあるが『チームとしての力』がまだついていないという話をされていました。今大会を振り返られて、その部分に関しての手応えはいかがでしたか

野手間の連携であったり、バッテリーと野手の連携であったり、打線もただ一人一人が打つのではなくて、点を取るためにつながりを意識して(試合に臨めていました)。個々の力プラス協力した力っていうのが、春(春季リーグ戦)や全総予選のときはなかったんですけど、東日本ではみんなの力を合わせて戦えたので。レベルが高い相手でも、自分たちの『ワセダらしいソフトボール』ができたので、まだ全然足りないんですけど、確実に前回よりは良くなっているので、インカレに向けてまだまだ鍛えていきたいなと思います。

――捕手として、今大会登板された3人の投手を振り返っていただけますか

4年生でキャッチャーをやっている私と手塚(麻菜美、スポ4=北海道・とわの森三愛)が、6月初めに教育実習で3週間(チームから)抜けていて、(チームを)見られていなかったんですけど。戻った時に、(投手陣が)さらにいいボールを投げるようになっていて。それは一人一人が努力した証であると思うので、それがすごく嬉しかったですし、そのいい球をどうやって活かしていいボールを引き出そうかっていうところがキャッチャーの役割だと思うんですけど。本当に一人一人特徴というか、全員違う球を投げるので。それがワセダらしさであり、私のキャッチャーの役割としてそれをまだ引き出せていないので、そこをお互い話し合いながらバッテリー間の連携をとっていけば、今もいいんですけど、もっともっと(投手の投球が)良くなる部分があると思うので。またこれから細かい部分もつめてやっていきたいと思います。

――一番神選手、二番落合選手の打順が打線にもたらした影響はありましたか

『ザ・勢い』っていう感じなんですけど(笑)。やはり、今(バットが)振れているいいバッターを一番、二番に置くことで(チームとして多く)出塁できる。プラス、チームに勢いを持たせてくれている二人なので。その二人がいてくれるから、そこからつながって、3番、4番、5、6……とさらにつながりを意識できたり、『チームで』点数を取りにいく雰囲気づくりができているので、その一、二番っていうのはワセダらしさであり、これからもっと鉄壁な一、二番を(チームとして)つくっていきたいなと思います。

――インカレまで残り2か月。チームとして修正していく点はありますか

冬場だったり春リーグだったりで、徐々に技術面も、チームの雰囲気づくりも良くなっていっていると思うので、それは継続させていくことと。一瞬の隙だったり、今日の1試合目の淑徳戦で最終回に1点取られたと思うんですけど、そこはやはり甘さがあると思うので。意識で変えられるミスっていうのをなくすということと、練習でもとにかく実戦(的な練習)を積んで。バッティング面ではしっかりミートすることだったり、とにかく点数を取らなければ勝てないので、個々の力とチームのつながり・総合力を高めてインカレに臨みたいと思います

――最後に、インカレでの目標を教えてください

もちろん、優勝です。

廣瀬夏季(スポ3=北海道・とわの森三愛)

――準優勝で閉幕した今大会を振り返って

全体的にいつものリーグ戦だったり練習試合に比べてみんな打てていた印象はあります

――昨日は富士大にリベンジを果たしましたが、チームとしての雰囲気はいかがでしたか

今まで2戦2敗でもう因縁というか、これ以上負けたくない相手だったので先生を含めチーム全員で戦おうと思ってやっていたのがいい結果に繋がったかなと思います。

――きょうは3連投目となりましたが疲れはありましたか

疲れとかは特にありませんでした。尻上がりに調子が上がってきているなと投げていて感じました。

――先発された試合では試合の流れを完璧に作られていましたがどのように感じていますか

去年に比べたら試合を作らなければならないのが先輩ピッチャーだと思うので、その部分に関して言えばまずまずかなという印象があります。

――大会前に動くボールを使うというコメントがありましたが大会全体を通して「動くボール」は実戦として使えている感覚はありましたか

そうですね、まず動かないボールは打者目線で言うとすごく打ちやすいボールになるのでいかにピッチャーが動くボールを投げられるのかというのが今大会の目標でした。色んなリーグ戦とか練習試合とかで動くボールを実践的に試すことができたのが今回の大会に繋がったのかなと思います。まだまだ未熟な面もあるんですけど、段々と使いこなせるようになるかなと思います。

――インカレまで残り1ヶ月となりましたが、修正すべき課題は見つかりましたか

先発の面から言うと初回や2回の立ち上がりの場面でまだまだ完璧に抑えられているとは言えないのでそこが課題だと思います。チームとして鍵になるのは初回の先頭バッターがいかに出塁するかになると思います。

――インカレへの抱負をお願いします

今回決勝戦まで来られたのに9-0という大差で負けてしまったので、次のインカレでは必ず勝ってリベンジします。

神樹里乃(スポ3=北海道・とわの森三愛)

――準優勝で幕を閉じた今大会。閉会式が終わって、今の率直な気持ちを教えて下さい

悔しいです。大学に入ってから、公式戦で最終日まで残れるってことがあまりなくて。今回予選から、打って点数を取って、勝ってこられたということで、チームにも勢いがあって。準決勝もしっかり自分たちの流れで点数を取って勝ちにいけたという点では、私たちの良い流れで決勝戦に入れていたと思うので。そこで勝ちきれなかったという点は悔しいし、東日本の中でこの(力の)差を見せつけられてしまったっていうことでも、やはりまだまだ伸び代があるチームだなと感じました。

――決勝戦では日体大と対戦し、まさかのコールド負け。両チームの差はどこにあると思われますか

選球眼がしっかりしていることと、ピッチャーの甘い球をフルスイングで打ち抜くところだと思います。日体はやっぱり、思い切り振って、(打球を)外野に飛ばして、どんどん足で走って点数を取っていた反面、私たちはボールを振らされたり。打ったとしても当てにいって凡フライになっていたところがあったので、そこの打撃力の差があると思います。

――富士大戦以降、非常に競った展開での試合が多かったと思います。その中で勝ち切ることができた要因はどこにあると思いますか

うーん、なんだろうなぁ……。やっぱり苦手意識のある富士大に勝てたことで、一人一人自信も少し持てただろうし。自分を信じたり仲間を信じたり、今日はいなかったですけど昨日の試合では、監督(吉村正、昭44教卒=京都・平安)を信じたり(することができた)という点で、思い切ってプレーすることができたので、チームもどんどん勢いに乗っていって。プラス、点数が入った時に紺碧の空を歌ったりしたことで、ベンチの中の雰囲気も良かったし、点数を取った後も「もう一点取りにいこう」という。試合に出ている人もベンチにいる人も、一体となって試合に向かっていけたのは、チーム力を高められたということで、試合に勝つ道筋じゃないですけど、勝ちにいくぞっていう(姿勢を)みんなでつくりにいけたのはすごく良かったなと思います。

――得点した時に紺碧の空を歌うことは、どなたの提案だったのでしょうか

吉村先生です。結構前のインカレで、『紺碧隊』というのをつくったらしくて。今はほぼ全員ベンチに入れているんですけど、前は試合に出ている人、ベンチに入れている人のほかにグラウンドの外に出ていた人たちもいたらしくて。その人たちで『紺碧隊』をつくって、応援団みたいなかたちなんですけど、点数を取ったら紺碧の空を歌おうというのは、先輩から受け継がれていて。いつもはインカレだけなんですけど、今年は私と4年生の落合さんで意見が一致して、「東日本から点数入ったら紺碧の空歌いましょう」っていうことで。それを歌おうっていうことは点数を取るということなので、それもモチベーションにしていけたのかなって思います。

――全総予選でまさかのコールド負けを喫してから1ヶ月。チームとして成長した点はどこだと思いますか

まだまだなんですけど、守備練習にけっこう力を入れてやっていて。ピッチャーが打ち取った球をしっかり内野でアウトにしたりとか、ランナーが出ても先の塁でアウトにできるっていう守備を目指して。でもこれは途中段階なので。まだまだこれからもっと安定した守備をして、守備からも流れをバッティングにつなげられるようにしていきたいという風に思います。バッティングは何か、個人個人のことなのであまり言いにくいというか……(笑)

――今大会中は、一番神選手、2番落合選手という打順でした。後ろに落合選手がいるということは、打席の中での気持ちに影響はありますか

落合さんは絶対打ってくれるので。「私が(塁に)出れば、初回に点数が取れる」っていう期待があると思うので、その期待に応えられるように絶対に(塁に)出たいっていう気持ちはあります。

――あと2ヶ月ほどに迫ったインカレですが、そこへ向けての意気込みをお願いします

一日一日を大切にして。4年生と試合ができるのはインカレが最後なので、4年生に後悔が残らない試合をしてもらうことと、そこへ向けて3年生以下は最大限のサポートというか。下から4年生を押し上げられるように、チーム一体となって、優勝目指して勝ちにいけるようにしていきたいと思いま