水泳部

2018.07.04

第90回早慶対抗水上競技大会 7月1日 東京辰巳国際水泳場

連勝記録更新ならず。それでも力見せつけた

TEAM 1P 2P 3P 4P
早大 12
慶大 13
▽得点者
中安4、田中3、吉村2、眞板2、樋爪

 今年、開催90回目を迎える早慶戦が大歓声のもと行われた。ワセダは今季の関東学生リーグ戦で慶大に負けを喫してはいるが、それは接戦ののちの敗戦。決して勝てない相手ではない。ワセダのメンバーは、吉村崇主将(スポ4=大分商)からの「死ぬ気で闘う気持ちを持って試合に臨むように」という指示を得て、勝負に挑んだ。試合は今回も追いつ追われつの大接戦。序盤に慶大が連続得点すると、続く第2ピリオドではワセダが連続ポイントを奪い逆転。フェイントをかけたループシュートや至難の業であるウォーク(水中を足で歩いて進むこと)を使ってのシュートなど、互いに自分たちの持ち技を見せつけ合う。しかしワセダリードで迎えた第4ピリオド、着々と点を重ねる慶大に終盤で逆転を許してしまう。ワセダもタイムアウトから展開して試合を変えようと試みたが、最後のシュートは相手に阻まれ、12-13の熱戦で勝負の幕は閉じた。

 停滞した流れが動き出したのは第1ピリオド開始から約3分。ワセダが退水(※)を取られると正面からミドルシュートを決められ、先制点を相手に許した。しかしワセダも負けてはいない。試合開始から約6分、続けざまに中安正己(スポ4=静岡・磐田南)と眞板晃生(スポ3=明大中野)が得点を決める。そしてディフェンスでは、相手にタイムアウトを取られ失点のピンチとなるが、相手の選手に土橋玄(教2=埼玉・秀明英光)がプレスで詰めかけカット。フィジカルの強さで危ない場面をしのいだ。第2ピリオドに入った直後、パスを受けた吉村が正面からシュートをねじ込む。これを足掛かりにその後も2連続ポイントを奪い、慶大を突き離した。得点のチャンスはその後も続き、パスを駆使して眞板や田中要(スポ2=埼玉・秀明英光)がフィニッシュまでもっていく。ゴールキーパーに阻まれ、ゴールとはならなかった。その後は再び慶大が動き出し、スコアは5-5に。試合は振り出しに戻ると、同点のまま前半を折り返した。

目立たないながらも動きを見てパスを出し続けた吉村主将

 後半戦、試合の展開とともに会場の熱も最高潮に達する。ワセダは中安のパスを受けてからの速攻シュートなど、3連続で得点を重ねる。慶大を一気に突き放したと思われたが、その後2点挽回され、得点差は1点に。第3ピリオドが終わった時点のスコアは8-7。第4ピリオドに入ると、まずは相手ディフェンス2人を抑えて中安が追加点を入れる。しかし、そこから粘りを見せてきた慶大に次々と点を重ねられてしまう。選手の代えがきかない中で疲れが見えてきた。苦しい中でも得点するが、スコアはついに12-12に。1分を切った場面で動いたのは慶大。ワセダが退水者を出すと(※)、すかさず慶大がシュートを決めに来る。米山基樹(創理4=千葉・芝浦工大柏)が体を張って止めたものの、ゴールわきに落ちたこぼれ球を押し込まれ、逆転を許した。後がなくなったワセダはタイムアウトをとり、フォーメーションを整えなおす。しかし残された時間はたったの9秒。シュートを打つチャンスは限られている。試合再開の笛が鳴ると、パスを回し正面からロングシュートを放つが、相手のゴールをこじ開けることはできなかった。試合終了の合図の笛が吹かれるまでボールを追いかける選手たち。最終スコアは12-13で勝負に敗れた。

迫力のあるシュートを放つ田中

 大接戦を繰り広げ、しかも終盤の両者の追い上げを見ると、負けた歯がゆさも一入(ひとしお)だろう。ディフェンスをかいくぐるパワーも、相手の動きを読む術(すべ)も、ゴールを守る強さもチームにはあった。「最初に先制されても、しっかりあきらめずについていった」、「逆転もされたけど、集中に関しては満点だった」(中嶋監督)。27連勝目を取り損ねた悔しさは、今後も付きまとうことだろう。しかしそれでも、選手たちには胸を張ってほしいと思う。

集中した好セーブを見せた米山

※重大なファウルを犯した選手は、20秒間ディフェンスに参加できない。

  

※掲載が遅くなり申し訳ございません。

  

(記事 佐鳥萌美 写真 吉田優、糸賀日向子、池田春花)

コメント

  

中嶋孝行(平13教卒=福岡工)

――前半から後半まで最後の最後まで接戦でしたが試合展開はいかがでしたか

追いついて追いつかれたりという試合になるのかなとは思っていたんですけど、最後は不運なところもあったりして、悔しいかなというところです。

――関東学生リーグ戦で対戦した時と比べて戦い方はいかがでしたか

会場もこういう雰囲気で、選手の気持ち自体も良い形で入れたと思うので、あとは結果がついてくればよかったです。

――きょうの試合で選手たちの良かった点はありますか

集中して最後まで一試合ちゃんとできていたので、そこに尽きると思います。最初に先制されても、しっかりあきらめずについていきましたし、逆転もされましたけど、集中に関しては、満点だったと思います。

――第4ピリオドでは追い上げられる展開になってしまいましたが

そういったゲーム展開はありがちなものなので、うちがしっかり点とって、しっかり耐えるっていうのがもう少し試合後者的にできれば良い結果になってたのかなと思います。けど、それは結果論なので、次に切り替えて上に登っていきたいと思いますけどね。

――インカレに向けて強化していきたい点を教えてください

全部です。体力も最後無かったんでしょう。そこからやり直していかないといけないと思います。どれやったら絶対勝てるってわかっていたらそんな楽なことはないので、もう全部やらないとだめかなと思います。

吉村崇主将(スポ4=大分商)

――勝ちに行くという思いはあったと思いますが、試合前の意気込みを聞かせてください

まず、この試合に敗れてしまったことをお詫び申し上げます。勝つことは当たり前です。勝つことしか考えていませんでした。26連勝という連勝記録、ワセダとしての誇り、そして応援をしてくださる全ての方々からの期待に応える為にも勝つことは絶対条件だと思っていました。気持ちだけで言えば、「相手を殺す気で、自分は死ぬ気で闘う気持ちを持って試合に臨むように」という指示を最後にしました。

――第3ピリオドの序盤に3連続得点。第2ピリオドとの間にどんな指示がありましたか

戦術面での特別な指示はありませんでした。しかし、各ピリオドごとに勝つことを意識していました。その中で前半で体力的に苦しい展開のラリーが多く続いていた為、その中でも泳ぎ続けることとしっかりとDFに戻ってくることの指示はありました。また個人的な指示としては、こういう大会では勝っている状況であれば試合の後半、点差が開いた瞬間に厳しい笛が吹かれることが予想されるので、どんな状況でもボールキープミスをしないこと、また相手がミスをした瞬間にカウンターを出すことの指示をしました。

――「連携がうまくかみ合っていた」と監督からのコメントがありました。実際にやっていて感じた部分はありますか

連携というよりも、事前にミーティングを何度も行い、相手の戦術に対しての対策は共通理解、認識しており、その結果で「連携がうまくかみ合っていた」と言えると思います。しかし、最終ピリオドでの『6失点』、要所でのパスミス、カバーミスなどが少なからずあったため、総合的には連携が良かったとは言えません。

――今回の勝敗を分けたものはなんでしたか

難しい質問であり、今の僕に勝敗の要因を1つに絞ることはできませんが、支配的、先行的なゲームコントロールができなかったことは大きいと思います。3点差開いた時、相手に流れがある時、そういった状況での適切なプレーの指示、采配を振ることができなかった僕の責任は大きいです。他には総合的な体力的な差、審判のジャッジの差、メンタルの差など多くあると思います。その中でも、部員全員があの時にシュートを3センチ右に打てれば、あの時にハンドアップを逆の手であげていれば、あと1秒気づきを早くすればよかったなど瞬間的に悔やんでいる場面は多くあると思います。今回の試合で勝敗を分けたものを個人的にも組織的にも全て見つけ出し、改善し、次の試合に繋げたいと思います。

――ご自身のプレーはいかがでしたか

満足はしていません。キーパーを含め、他の部員に助けられた場面は多くありました。また指示の少なさ、パス展開のミス、損失(退水をしてしまうこと)など個人的に悔やんでいることは多くあります。僕は決して、試合中に目立つような派手なプレーヤーではないので、もっと周りを生かせるプレー、指示を増やさなければならないと思います。

――インカレにむけて意気込みをお願いします

僕らはインカレに出場する大学の中でも、最弱かもしれません。しかし、ボタンのかけ違いのように、まだまだプレー、意識的にも噛み合っていない部分が多くあり、その改善を行うことでインカレでも確実に上位に入れると思っています。精鋭少数のチームではありますが、この悔しい気持ちをバネに夏の練習に取り組んで行きたいと思います。