レスリング部

2018.06.29

東日本学生選手権 6月29日 東京・駒沢体育館

出場全選手が決勝の舞台へ!上級生が意地を見せる

  東日本春季新人選手権に次いで開催された東日本選手権。上級生が出場する舞台として位置付けられている今大会に、早大からは橋本星良(人4=茨城・土浦日大)、岩澤侃(スポ3=秋田商)、吉村拓海(スポ3=埼玉栄)の3選手が出場。全員が決勝の舞台に駒を進め、橋本、岩澤が2位入賞、吉村が優勝を果たし、個人としても吉村がフリースタイル部門の敢闘賞を受賞した。

 「この大会で勝てないようであれば全日本に出ても仕方がない」と意気込み出場した吉村。その言葉にたがわず初戦は第1ピリオド(P)終了を待たずして10−0のテクニカルフォール勝ちで順当に勝ち進むが、続く準々決勝では苦戦を強いられる。それでもビハインドで迎えた試合時間残り1分から逆転に成功し、辛くも勝利を収めた。準決勝でも互いにパッジブで点を分け合い1−1のタイで迎えた試合終了53秒前、片足タックルからバックポイントを奪われ絶体絶命の危機に追い込まれたが、吉村は意地を見せる。試合終了寸前に「あの場面でしか出ない」(吉村)がぶりの状態からの直接ローリングを決め、土壇場で逆転し決勝進出を決めた。決勝ではカウンターやアンクルホールドなどで効果的にポイントを積み重ね、5−1で勝利。1年時の東日本春季新人選手権以来2年ぶりのタイトルを獲得し、天皇杯全日本選手権(天皇杯)への切符を手にした。

優勝を果たした吉村。大舞台での飛躍に期待だ

 最軽量の57キロ級で出場した岩澤も執念を見せた。接戦となった初戦を4−2で突破すると、準決勝は2点をリードされた試合時間残り3秒、最後のタックルで相手の体勢を崩しバックポイントを奪取。最後の最後で逆転に成功し、決勝へと駒を進めた。決勝では押し出しにより先制を許すも、フェイントや組手でペースをつかむと片足タックルからバックを突き逆転し、主導権を握った状態で第1Pを折り返す。しかし、第2P中盤に組み合いで後手に回り、バックからローリングを決められ大きく点差を広げられてしまう。岩澤は猛攻を仕掛け、試合終了間際には場外押し出しで追い上げを見せたが、反撃はここまで。優勝にはあと一歩手が届かなかった。久々の公式戦出場となった橋本は階級を一つ上げ、65キロ級で挑んだ。2回戦を不戦勝で勝ち進み、初戦となった準決勝。組手やがぶりの状態から相手に攻め入る隙を与えず、逆にカウンターからポイントを積み重ねテクニカルフォール勝ちで決勝へ向け弾みを付ける。しかし、迎えた決勝では「後手に後手に回ってしまった」(橋本)と相手に効率的に点を加えられ、最終的には7−0で完敗。2位入賞を果たしたが、課題も多く残る大会となった。

準決勝、土壇場で逆転勝利を収めた岩澤

  太田監督が常に課題として上げてきた『ラスト30秒での攻防』。この日は吉村、岩澤が試合終了間際にポイントを挙げ、土壇場で逆転勝利を収めるなど、確かな改善が見られた。そして、出場選手全員が決勝の舞台へ進んだことは、チーム内での実力差を課題とする早大にとって大きな収穫となるだろう。全日本学生選手権(インカレ)前最後の大会で、下級生と上級生それぞれがメダルラッシュを見せた早大。だが、その中でチームとしても、個人としても多くの課題が見つかった3日間となった。インカレまで2ヶ月、いよいよ夏の鍛錬期間を迎える早大レスリング部はどこまでチームの底上げを図れるか。インカレでの一皮むけた早大戦士たちの姿に期待したい。

(記事 林大貴、写真 涌井統矢)

※フリースタイルは10点差がつくとテクニカルフォールで試合終了となる

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結果

男子フリースタイル
▽57キロ級
岩澤 2位
▽61キロ級
吉村 優勝
▽65キロ級
橋本 2位

コメント

橋本星良(人4=茨城・土浦日大)

――2位という結果についてどのような思いですか

優勝すれば全日本への出場権が得られたので、そこはかなり悔しい思いです。

―決勝戦を振り返っていかがですか

自分より一回り大きく、リーチの長い相手だったにも関わらず後手に後手に回ってしまい、自ら点の取りづらい展開にしてしまったというのが課題として出ました。守りに関しても、相手に入られてからすぐに後ろに回ってしまい諦めてしまったのがやはり課題だなと感じています。そういったところの1点をしっかりやっていれば点差はそこまで離れなかったんじゃないかなと思います。

――久々の試合でしたが、コンディションの方はいかがでしたか

練習にも今までより行けていない状態で、階級も1つ上げたので身体作りの面ではまだまだだったのかなと思います。

――準決勝ではテクニカルフォールで勝ちました

決勝に向かう中で、準決勝テクニカルフォールで勝てたというのはなかなかいい流れを作れたんじゃないかなとは思います。

――優勝した選手との差はどこにあると思いますか

やはり先手先手で攻めていくという点で、向こうとの差が開いてしまったのかなと思います。

――最終学年ですが、今年はどのような年にしたいですか

インカレで優勝して、全日本の出場権を絶対に獲得したいと思います。

岩澤侃(スポ3=秋田商)

――2位という結果についていかがですか

やはり1位を目指してきたので悔しいです。

―決勝戦を振り返っていかがでしたか

相手に合わせてしまったところがあって、自分の攻めがあまりできていなかったです。自分の得意技を出せなかったのが悔しく思います。

――初戦、準決勝は接戦をものにしての勝利でしたが、成長を感じる部分はありましたか

負けている時、ラスト30秒の試合運びを意識していたので、それがしっかりとできてよかったかなと思います。

――準決勝は残り時間がほとんどないなか逆転での勝利でしたが、振り返っていかがでしたか

本当はもっと早い時間から点数を取れていればよかったんですけど、でもああいったギリギリの場面で得点を取れたということは1つ収穫でした。

――今大会はどのような意気込みで臨みましたか

絶対に優勝するぞという気持ちで臨みました。

――フェイントや組み手からの崩しなど、攻めに工夫が見られましたが、その点を振り返って

得点できたシーンでは自分のフェイントであったり崩しであったりが効いていたと感じました。でもそれが中途半端になってしまったり、相手に攻められている状況においては上手くできていなかったので、試合の大半を自分のペースに持っていけるようにしないといけないなと思いました。

――インカレへ向けての意気込みをお願いします

優勝したいと思います!

吉村拓海(スポ3=埼玉栄)

――優勝おめでとうございます

ありがとうございます。

――決勝を振り返っていかがですか

痛めていた肘が始まってすぐに痛みがきて。全体的にきょうは内容が悪かったので、そこは割り切って、あまり冒険しないようにというか、安全圏を意識して試合をしました。

――内容が悪かった中でも土壇場で逆転勝ちを収めるなどで決勝まで駒を進めました

そこは、この大会で勝てないようであれば全日本に出ても仕方がないなっていう感じだったので、そこはもう意地でしたね。

――劣勢の場面ではどういったことを意識して試合を展開していましたか

とりあえず自分はきょう得意のタックルもあまり出せなかったので、前に出ることを意識して。そうしたら2回戦もずっとこっちが攻めていたので、そこは審判がちゃんとパッシブを取ってくれて1点もらえて。準決勝はすごい苦手なタイプで、前回はテクニカルフォールで勝っているんですけど、それはグラウンドがすぐに決まったかたちだったので、ちょっと警戒している部分はあったんですけど。何を意識したというよりは焦っていたので、あのがぶり返しは本当にあの場面でしか出ない、あの場面であれば出るというのが体に染み込んでいたので、そこは出せましたね。

――接戦で勝ち切れたというところで成長を感じる部分はありますか

まあ、去年は接戦で、残り1秒で逆転負けというのでタイトルを逃したり、チームの敗因になってしまうことがあって。そこは逆になってはいるので、よかったと思います。ただ成長を感じる部分というのはあまりなかったですね。

――自分の取るかたちであったり、調子の波というのを課題としていましたが、今大会その点はいかがでしたか

何で取るかっていうのはまだないな、というか調子によって左右されてしまうので。タックルがいちばんの持ち味なんですけど、調子が悪いと取れなくて。調子が悪い中で、対策されている部分も結構あったんですけど、その中でどうやって取るかっていうのが自分の技なので。それがなかったのでそこを突き詰めていきたいと思いました。

――これで天皇杯の出場資格を得ました。今後インカレなども控えていますが、どうレベルアップを図りたいですか

今回で資格は取れたので、資格がないよりは楽に戦うことができると思うので。その部分で気を張り詰め過ぎないで楽にって言ったらおかしいですけど、厳しい戦いになることもあるので。全日本で勝ちたいので、この大会でこの試合をしているようでは始まらないので、インカレに向けてはちゃんと優勝できるように、リーグ戦で出た課題がそのまま修正し切れていない部分もあったので、そこを課題としてやっていきたいと思います。