漕艇部

2018.06.23

第68回東日本選手権 6月23・24日 埼玉・戸田ボートコース

インカレ前の腕試し 3艇が準決勝へ

 9月に開催される全日本大学選手権(インカレ)に向けて試金石となる東日本選手権。例年レースは2000メートルで行われるが、今年は藻の繁殖の影響で1500メートルでの実施となった。きょうの予選には早大から男子部6艇、女子部2艇が出場し、男子部の3艇があすの準決勝に駒を進めることとなった。

 肌寒さを感じる中、早大のトップバッターとして登場したのは、大学生になって初めてシングルスカルに臨む宇野聡恵(スポ1=大分・日田)と大槻のりか(スポ1=宮城・佐沼)の二人。宇野は早大OGの木野田紗帆子(平30スポ卒=現明治安田生命)に前半から果敢に挑んでいく。しかし、「粘り強さがあるレースをもっと展開できるようにしたい」(宇野)という反省点を挙げたことからも分かるように、徐々に差を広げられてしまい、準決勝進出はかなわなかった。大槻はレース序盤から他の2艇に先行を許すと、終盤の追い上げもむなしく組3着に終わり、同じく予選敗退となった。

OGの木野田に健闘した1年生の宇野

 男子部では中川大誠(スポ2=東京・小松川)が最初に出艇した。東北大の選手が棄権したため慶大の選手と一騎打ちとなるが、スタートから安定した漕ぎを見せると、11秒の大差をつけてこの勝負を制した。続く男子舵手なしペアには4艇がエントリー。しかし準決勝進出を決めたペアは1艇のみとなった。早慶レガッタの対校エイト出身の坂本英皓(スポ3=静岡・浜松北)と田中海靖(スポ2=愛媛・今治西)の早大Aは、レース中盤までの遅れが響いて3着に。全体で見れば準決勝に進む他のペアよりタイムは速かっただけに、悔しさの残る結果に終わった。一方で早大Bは藤井拓弥(社3=山梨・吉田)と鈴木利駆(スポ2=静岡・浜松西)の舵手なしペアの経験が少ないコンビであったが、想定していたレートより高い漕ぎで強豪・日大に食らい付いていき、タイム順で準決勝への切符をつかみ取った。そしてきょうのレースを締めくくった男子舵手付きフォアは、スタートダッシュに成功してリードを奪うとそのまま1着でゴールイン。後半にかけてベースを落とした点の修正を図り、あすのレースに臨みたい。

培ったユニホーミティーでまずは決勝進出を狙う

 インカレ前の最後の試合となる今大会。通常よりも距離は500メートル短いが、「もちろん勝ちたいところはあるんですけど、一番は4人がしっかり合わせて夏につながるレースにすることだと思う」と鈴木大雅(スポ4=埼玉・県浦和)が語るように、おのおのが実戦機会を通じてレベルアップに励むこととなる。インカレのメンバー選考も迫っているだけに、実りある大会にしたいところだ。

(記事 石井尚紀、写真 石塚ひなの、萩原大勝)

結果

【予選】

▽男子部

【シングルスカル】

中川大誠(スポ2=東京・小松川)

5分42秒76 【1着 準決勝進出】

【舵手なしペア】

早大A

S:田中海靖(スポ2=愛媛・今治西)

B:坂本英皓(スポ3=静岡・浜松北)

5分15秒63 【3着 予選敗退】

早大B

S:藤井拓弥(社3=山梨・吉田)

B:鈴木利駆(スポ2=静岡・浜松西)

5分10秒52 【2着 準決勝進出】

早大C

S:牟田宜平(商3=兵庫・三田学園)

B:川田翔悟(基理3=東京・早大学院)

5分34秒12 【3着 予選敗退】

早大D

S:菅原諒馬(商3=東京・早大学院)

B:瀧川尚歩(法2=香川・高松)

5分23秒69 【3着 予選敗退】

【舵手付きフォア】

C:山田侯太(商2=東京・早大学院)

S:鈴木大雅(スポ4=埼玉・県浦和)

3:土屋夏彦(スポ3=山梨・吉田)

2:堀内一輝(スポ3=山梨・富士河口湖)

B:高山格(スポ3=神奈川・横浜商)

5分14秒37 【1着 準決勝進出】

▽女子部

【シングルスカル】

早大A

宇野聡恵(スポ1=大分・日田)

6分12秒57 【2着 予選敗退】

早大B

大槻のりか(スポ1=宮城・佐沼)

6分39秒04 【3着 予選敗退】

コメント

【男子舵手なしペアB】

S:藤井拓弥(社3=山梨・吉田)

――今大会はどのような位置付けですか

インカレ(全日本大学選手権)の前哨戦ということで、ここでホップ、ステップ、ジャンプのステップを踏んで、インカレに臨んでいこうという感じで、部で取り組んできたんですけど、コースの藻がすごくて、レースが2000メートルから1500メートルになって、予想していたインカレの前哨戦ではなくなってしまったんですけど、夏に勝負をかける足掛かりになるような、自分たちの途中経過で力を出して成果を示すレースだと思います。

――その中で鈴木利駆選手(スポ2=静岡・浜松西)とのペアとなりました

お互いペアにあまり乗ったことがなくて、鈴木利駆に関しては初めてだったんですけど、バランスが不安定でテクニカルに漕ぐことが必要な種目なので、基礎部分のスキルアップを兼ねて二人で乗ることになって、基礎を徹底して練習してきました。

――鈴木選手との相性の面ではいかがでしたか

僕もそんなにペアという種目に対して自信があったわけではないので、二人とも不安な状態で乗ってみたんですけど、彼が物怖じせずにいろいろなことを言ってくれるので、おのおのができていないところを相談し合って、改善できるところを二人で見つけながら練習してきました。最初は本当にマラソン選手でいう歩くこともままならないところから、ようやく走れるところまで持ってこられたので、そういう意味ではできるところをコツコツと積み重ねてこられました。

――1500メートルのレースということで、今日はどのようなプランで臨まれましたか

それまではスタートでトップを取ってそのまま逃げ切ろうというプランが多かったんですけど、2018年のシーズンに入ってから、スタートで必ずしもトップに立てなくてもいいから、ボートの中でコンスタントフェーズと言われる真ん中の1000メートルくらいのところでじりじりと差を詰めて、だんだん出ていって、ラストスパートでしっかり離そうというレース展開が多くかったんですけど、今回は1500メートルということで、真ん中の距離は短くなってしまうので、そこが早慶戦(早慶レガッタ)や全日本軽量級(選手権)がとかでやってきたプランとは違って、頭から出ていかないと途中で詰めるための距離がないので、スタートでもある程度はトップを取りにいくというような話をしていました。

――日大と序盤から競る展開となりました

日大のペアは全日本クラスの大会でも表彰台に何回も上っていて、当たると分かった時点で、自分たちの最高の漕ぎをすることを心掛けました。

――今回のレースの収穫や課題はどのような点ですか

1500メートルを持続させるためのリズムは予定していたものより高めの回転数でいったみて、一応できたんですけど、漕ぎの一本一本のダイナミックさが足りなかったので、そこをあしたは改善して、一漕ぎでより長く進められるようにやっていけたらと思います。

――最後にあしたのレースに向けて意気込みをお願いします

あしたはうまくいけば2レース、最低でも1レースは絶対にできるので、最後の一本までいい漕ぎをして、自分たちが最後の最後まで成長できるような試合にしたいと思います。

【男子舵手付きフォア】

S:鈴木大雅(スポ4=埼玉・県浦和)

――きょうのレースプランは

レースプランというか狙いとしては、この前の早慶戦(早慶レガッタ)で僕が対校(エイト)で残りの3人がセカンド(第二エイト)なんですけど、そこの漕ぎを合わせていこうというところが一番大きくて、基本に忠実にというか、準備期間もあまり取れなかったので、そこの4人のユニホーミティーを合わせていって、それがしっかり表現できればいいなと思っていました。

――期間というのはどのくらいでしたか

1カ月くらいですね。

――藻の影響で1500メートルという短縮された距離でのレースでしたが、そのあたりはいかがでしたか

1000(メートル)と2000(メートル)のレースはしたことあるんですけど1500というのはみんな初めてなので、漕いだ感想としては真ん中が短いなというか。いつも真ん中を減速も加速もせずに一定のいい艇速をずっと続けようというコンスタントのフェーズが、(1500メートルだと)どうしても短くなるので、そこの組み立てというのはもう少しあした改善できるかなと思います。

――きょうのレース展開は他艇と比べていかがでしたか

ちゃんとスタート出てその後その差をキープしながら一応いけたというところはあるんですけど、他のレースのところと比べるとタイミングの面で少し遅れていたりだとか、自分たちのレースでいうとコンスタントの後半というか半分過ぎたあたりから疲れが見え始めて減速してしまったなというところはあるので、そこはもう少し改善していけるかなと思います。

――クルーの雰囲気はいかがですか

結構なかなか合わなくて難しかったので、まあでもそれをちゃんと改善していこうという雰囲気は見られたかなと思います。

――合わなかったというのは4人がそれぞれバラバラだったということですか

そうですね。結構そういうところからスタートして、本当に一番最初に乗った時は初心者4人乗っていたんじゃないかというくらいバランスが悪かったんですけど、まあでもとりあえずレースできるところまでしっかり持ってこられたので、そういった面では課題を着実に改善してこられているのかなと思います。

――きょうのレースで良かった点と悪かった点を挙げるとすれば

良かった点は1本が短くならずにちゃんと漕ぎ切れたということかなと思います。そこが基本というか狙っていたところではあったので、そこはちゃんと表現し切れたというのは良かったと思います。悪かった点は、後半ちょっと落ちてしまったところで、(1本の漕ぎの)長さはキープしつつ回転数を維持しなければいけなかったのですが、ちょっと回転数が落ちてしまってそこで減速してしまったので、そこはあしたのレースに生かして改善していけるかなと思います。

――あすこういったレースがしたいというのがあれば教えてください

もちろん勝ちたいところはあるんですけど、一番は4人がしっかり合わせて夏につながるレースにすることだと思うので、きょう出た課題をしっかり改善して、それで結果が出れば一番いいかなと思います。

【女子シングルスカルA】

宇野聡恵(スポ1=大分・日田)

――きょうのレースプランは

高校の時はいつもは後半から攻めていくことが多かったんですけど、きょうは前半から攻めていくというプランでした。

――レース展開を振り返っていかがですか

スタートの辺りで意外と前に出られて、そのまま付いていこうと前半結構攻めたんですけど、後半ちょっとずつ開かれていって、最後にまた更に開かれてしまったという感じです。

――きょうのレースで何か収穫や反省点などは見つかりましたか

もっと前半から行きたいのと、前半から攻めても後半でも攻め続けられるような、粘り強さがあるレースをもっと展開できるようにしたいと思います。

――木野田沙帆子選手(平30スポ卒=現明治安田生命)とのレースでしたが何か意識はしましたか

(レース自体に)影響はなかったと思うんですけど(笑)。絶対に早いのはわかっていたので、前半から攻めるしかないなと思ってました。

――シングルスカルでは初のレースとなりました

高校ではずっとシングルスカルでレースが多かったんですけど、私はあまりバランスがよくなくて、得意なわけではないですね(笑)。半年ぶりくらいでした。

――今後の意気込みをお願いします

次はインカレ(全日本大学選手権)になるんですけど、先輩方と乗れるように。選考はまだ先なんですけど、まずはその選考レースでいい結果を出したいと思います。