ラグビー部

2018.06.24

関東大学春季大会 対日大 6月23日 早大上井草グラウンド

粘りのディフェンスで、日大を下す/日大戦

 雨が降りしきる中、2か月に渡る戦いとなった関東大学春季大会(春季大会)の最終戦が行われた。春季大会はここまで2勝2敗で迎えたきょうの日大戦。スクラムでは相手に押される場面も多かったが、24-14とリードして折り返す。後半はゴール前のディフェンスでFW陣が奮闘し、無失点で守り切った。アタックでも着実にトライを重ね、50-14で勝利を手にし、良いかたちで春シーズンを締めくくることとなった。

 最初のトライを奪ったのは早大。8分、フッカー宮里侑樹(スポ4=沖縄・名護商工)が敵のディフェンスラインのギャップをついて独走。SH貝塚陸(スポ4=東京・本郷)からSO岸岡智樹(教3=大阪・東海大仰星)にパスを渡し、岸岡がトライ。幸先良いスタートを切った。12分にも岸岡のキックパスをWTB梅津友喜(スポ3=岩手・黒沢尻北)がキャッチしステップで相手をかわしグラウンディング。早大ペースで試合は進んでいくかと思われたが、徐々に激しくなっていく雨の影響もあってか、ノックオンなどのミスが目立ち波に乗れない。また、「前のプロップと後ろのつながりが弱く、そこを相手につけ込まれた」とプロップ千野健斗(人4=東京・成蹊)が試合後に語ったようにスクラムで押される場面が目立つ。先週もスクラムトライを2つ献上しており、課題として挙げられていたセットプレーの弱さが出てしまった。前半終了間際にもゴール前のラインアウトモールで押し切られ、24-14で試合を折り返す。

2トライを挙げた梅津

 ハーフタイムでは「チームとしてこれで終わるのはダメだ」(フランカー西田強平副将、スポ4=神奈川・桐蔭学園)とチームで話し合い、気持ちを切り替えて臨んだ後半。開始早々に、この試合がケガからの復帰戦となったWTB佐々木尚(社4=神奈川・桐蔭学園)が力強いランで、左大外をゲイン。ボールを受け取ったCTB桑山淳生(スポ3=鹿児島実)がインゴールまでボールを運んだ。その後、ゴール前まで何度も攻め込まれるが、早大がテーマとして取り組んでいる「ゴール前をプライドを持って守り抜く」を体現し、相手にインゴールを割らせない。粘りのディフェンスにより相手のミスを誘発し、9分にはターンオーバーから岸岡が独走し、この日2本目のトライを挙げる。梅津も難しいキックを着実に沈め、日大を突き放しにかかる。その後も2トライを決めて50-14でノーサイドを迎えた。

Aチームデビュー戦となった小林

 ハーフタイムでしっかりとミスを修正し、後半は無失点で乗り切り春シーズンの集大成となるきょうの一戦を勝利で飾った。「前に出てディフェンシブにいくんだという部分に関してはできるようになった部分もあった」(相良南海夫監督、平4政経卒=東京・早大学院)。との言葉通り、春に早大が重点を置いて取り組んできたディフェンス面では一定の成果が表れている。ただ一方で、スクラムやラインアウトモールでは日大に押され、相手にトライを献上してしまう場面が何度かあり、セットプレーでは課題が残った。これから選手たちは鍛錬の夏を迎える。きょう得た収穫は一層の成長を図り、課題は修正し、生まれ変わった姿を秋に見せてくれることに期待したい。

(記事 小林理沙子、写真 元田蒼、小田真史)

関東大学春季大会
早大 スコア 日大
前半 後半 得点 前半 後半
24 26 14
50 合計 14
【得点】▽トライ 梅津2、岸岡2、宮里、桑山淳、佐々木、鷲野  ▽ゴール 梅津5 
※得点者は早大のみ記載
早大登録メンバー
背番号 名前 学部学年 出身校
千野 健斗 人4 東京・成蹊
後半26分交代→16井上
宮里 侑樹 スポ4 沖縄・名護商工
後半26分交代→17鷲野
久保 優 スポ2 福岡・筑紫
後半28分交代→18小林
三浦 駿平 スポ3 秋田中央
松井 丈典 スポ4 愛知・旭野
◎西田 強平 スポ4 神奈川・桐蔭学園
幸重 天 文構3 大分舞鶴
丸尾 崇真 文構2 東京・早実
貝塚 陸 スポ4 東京・本郷
後半28分交代→21堀越
10 岸岡 智樹 教3 大阪・東海大仰星
11 佐々木 尚 社4 神奈川・桐蔭学園
後半25分交代→23伊藤
12 平井 亮佑 スポ2 福岡・修猷館
13 桑山 淳生 スポ3 鹿児島実
14 梅津 友喜 スポ3 岩手・黒沢尻北
15 南 徹哉 文2 福岡・修猷館
リザーブ
16 井上 大二郎 スポ4 愛知・千種
17 鷲野 孝成 基理4 神奈川・桐蔭学園
18 小林 賢太 スポ1 東福岡
19 中山 匠 教3 東京・成城学園
20 柴田 徹 社3 神奈川・桐蔭学園
21 堀越 友太 社4 東京・早実
22 加藤 皓己 創理3 北海道・函館ラサール
23 伊藤 大貴 スポ4 愛知・春日丘
※◎はゲームキャプテン、監督は相良南海夫(平4政経卒=東京・早大学院)
コメント

相良南海夫監督(平4政経卒=東京・早大学院)

――春シーズンの最終戦ということでしたが、どこにフォーカスをしたのでしょうか

春やってきたことをどこまで表現できるかをテーマに、それはどちらかというとディフェンスの部分であったり、明大戦あたりから見えてきたゴール前のディフェンスであったり、そういう部分に関してはこだわっていこうということをテーマにやりました。

―ディフェンスのお話がありましたが、前半は押されることもありましたが、後半は無失点に抑え切りました

根本的にセットプレー、特にスクラムがやられていたので、きょうは言い方はあまりよくないですが、レフェリングに助けられた部分がありました。逆にあそこでペナルティー取られたら、感覚的な部分もあるので、こういう展開にならないでむしろ逆の展開になっていた可能性もあるので。FWもモールで取られて、スクラムやられたしというところで、FWのプライドが足りないんじゃないかという話をしました。後半は少し修正できた部分もあったと思いますけど。

――セットプレーでは先週もスクラムトライを2本献上するなど、課題にあがっていました

そうですね、課題であることに間違いはなかったのでそこは死ぬ気でじゃないけど、本気で7、8月やらないといけないと思います。ボジティブに考えればちゃんと身をもって確認できたので、そういう部分ではよかったかなと思います。

――また、先週に続いてミスの多さが目立ってしまいました

単にスキルが足りないのと、そういうことに対する意識だと思うんですよね。積極的なミスか消極的なミスかという部分で、前半10分で3つくらいネガティブなミスをしていると僕は思うので、ゲームの入りが大事という話をしたんですけど、良くなかったですね。

――きょうもファーストプレーでペナルティーがあって、自陣深くまで攻め込まれるシーンもありました

ずっとそうですね、春は。

――きょうで春シーズン最終戦ということで、春シーズンの総括をお願いします

課題だらけだと思うんですけど、総括としてはディフェンスに関してはある程度フォーカスしたし、春シーズンやりたかったので、徐々に選手のマインドセット、前に出てディフェンシブにいくんだという部分に関してはできるようになった部分はあったと思います。ただ、もうちょっと前への圧力だとか、一発のタックルでしっかり倒して、前で止めたらターンオーバーをし切るレベルにならないと、上のチームには対峙できないかなと、そこが課題だと思います。

――ディフェンスのグレードを上げていくということでしょうか

グレードをあげていきたいですね。今は成長の過程にはあると思うので、自信にしていきたいですしね。

――夏に向けてどのようにチームを強化していきたいと考えていますか

選手が本当に何で勝つのかということに向き合って練習に取り組んでほしいなと思いますね。そういった意味ではディフェンスに関するマインドセットはできたと思うし、これだけミスやペナルティーが多いので、規律を守らないと強い相手に勝てないですし、同じような相手に足元をすくわれる可能性もあるので、その辺を改善するためにどういう練習をしていくか、そこに選手自身が課題意識を持って取り組む夏合宿までにしたいと思います。

フランカー西田強平副将(スポ4=神奈川・桐蔭学園)

――春シーズン最終戦でしたが、チームにどのような声掛けをしましたか

春の最終戦ということで、集大成なので、今までやってきたことを出し切ろうという話をしました。

―前半からミスの多い展開となりました

チームとしてミスが起きたときに危機感を感じていないところが一番の課題だと思っていて。スイッチが入るのがきょうも遅かったですし。後半いいプレーができているのに、前半できていないのは自分たちのマインドの問題だと思うので、そこは大きな反省点です。

――アタックではラインブレイクする場面が散見されましたが、意識していたことなどはありますか

前半も後半も1対1で勝つことで、ディフェンスが寄って、というのが体現できた部分もあったので、そこはひとつ良かったかなと思います。

――ディフェンスでは後半無失点に抑え切りました

ハーフタイムのときにチームとしてこれで終わるのはダメだという話をして、結局そこからスイッチが入ったので、抑え切ることができたのは自分たちができるということをわかったと思うので、前半にもやらないといけないなと思います。

――特別に何かを変えたというよりは、マインドの部分を意識したのですね

一番はマインドの部分だと思うので。

――きょうは春シーズン最終戦でしたが、春シーズンを総括してみていかがですか

まだまだ僕自身やらないといけないことは多くあると思うんですが、少しづつチーム全体に話すことというか、話し方はまとまってきたかなと思います(笑)で、チームとしては本当に少しづつ階段を登っているなと感じていて、絶対これを落としてはいけないので、ここを厳しく夏合宿、それ以降落としてはいけないですし、もっと飛躍的に伸びていかないといけないと思います。

――夏にチームとしてやらないといけないと思う部分はどこでしょうか

まずセットプレーですね。前半に押された部分があって、セットプレーはFWとしてやらないといけないと思います。それと、ブレイクダウンの部分は春シーズン通してペナルティーが多かったので、自分たちでもっと修正して極めていかないといけない部分だと思います。

――アタックについてはどのように考えていますか

アタックももっとユニットが機能すれば、トライを取れると思うので、ユニットの部分を7、8月にやっていかないといけないと思います。

プロップ千野健斗(人4=東京・成蹊)

――きょうはスタメンとして出場されましたがどのような意気込みで臨まれましたか

あまりスタメンとかそういうのは意識していなくて、春シーズンやってきたことを最終試合ということで自分たちのやってきたことを出す、ということでやってました。

――プレー面ではどのようなことを意識されていましたか

プロップとしてまず、セットプレーを安定させるということと、チームのテーマとして、取られたボールを取り返す、というところでタックルで、前に出てタックルをするということを意識していました。

――前半はスクラムで押される場面が目立ちましたが

前のプロップと後ろのつながりというのが弱くてそこを相手につけ込まれて、押されたんですけど後半になって改善しようということで、前半よりは修正できたかなと思います。

――スクラムを強化するために具体的には何に取り組めば良いと思いますか

とにかく今やっていることはプロップとしてやるべきことと後ろのロックとしてやるべきところで、異なっているのでそれをポジションごとに一人一人が、オフシーズンの7月、8月に取り組んでいくことですね。

――先週と同様にゴール前のディフェンスでの粘りが目立ちました

チームとしてそこは、ゴール前のディフェンスはプライドを持って守り抜こうというのは先週から意識していたことなので、そこは最低限のことはクリアできたかなと思います。

――夏に向けて一言お願いします

ポジション争いも激しいので、自分の強みを磨いて自分にしかできないプレーでスタメンを勝ち取りたいと思います。

プロップ小林賢太(スポ1=東福岡)

――今回が初のAチームでの出場となりましたが、緊張した部分はありましたか

いや、あんまり緊張とかはなかったです。ただ、出られたら活躍出来るかなという不安がありました。最後の10分ぐらい出させてもらって、周りの先輩が色々とアドバイスしてくれて、自分の中で課題あるんですけど、やりやすかったです。

――何を意識して臨みましたか

Aの試合では初めての赤黒ということで、思いっきりやろうという風に思っていました。
ネガティブにプレーするのではなく、ポジティブにプレーしようとミスを恐れずにやろうかと思い、臨みました。

――スクラムを組んでみていかがでしたか

Bとか新人早明で組んだスクラムと全然違いました。相手のレベルが違うといいのもあったんですけど、仲間からの押しなどそういった部分が全然違い、レベルの高さを感じさせてもらいました。そこでもっと自分が出来ることあるなっていう風に思いました。

――収穫となった部分は何かありますか

結構スクラムの部分でしっかり、完全に組めているわけではないのですが大学レベルのスクラムの感覚はつかめてきているかなと思います。

――これからに向けて一言お願いします

今日初めてAの試合に出させてもらいましたが、そこで満足せず自分の課題とかも見つかったので、修正して夏合宿に取り組んでいけたらなと思います。

WTB佐々木尚(社4=神奈川・桐蔭学園)

――ゴール前ディフェンスについてはどうでしたか

外国人選手に対してすごくプレッシャーを感じていましたし、そこに対して圧力をかけられなかったというのはあります。でも後半はFWが体を張り続けてくれたので、それを最初からできればよかったなと思います。

――春に意識している「前に出るディフェンス」については

天候のこともありますし、3つのパス(スリーパスショット)を意識しているのですが、できるだけ早いうちに相手が余っていても仕留めるというところを意識していました。WTBとしてはそういうところへの声かけというのをチームで共有していました。

――前半は19点取られましたが、後半は無失点でした

レフリーに助けられた部分もあると思っています。場合によってはスコアが逆になっていたということも考えられるので。後半はFWの圧力というのがすごくよかったのでそれを前半から出せればなというところです。

――前半から出せなかった要因は何だったのでしょうか

密集付近の選手の立ち位置で、自分がどこに入っているかというコールができていなくて。そこからどんどんディフェンスラインが崩れていって、外人選手に単体でトライを取られてしまったというシーンもあるので、そういうところを後半は修正できたのかなと思っています。

――ハーフタイムでその話があったのでしょうか

前半から後半にかけて修正していこうというポイントのうちの一つですね。

――後半途中に、左大外に抜ける場面がありました

陣形的に左側が、相手の足の速い選手ではなくFWでミスマッチだったので、そこを狙っていこうと思いました。ですが抜けた後に、自分の判断が悪くて結果的にボールロストしているので、そこをもっと隣の選手と意識の共有をしたり、もっとプレーしながらどの選択が一番望ましいかを考えていきたいと思います。

――春シーズンを振り返って

春シーズンを一貫して僕はケガをしていて。割と時間をいただいてゆっくり治させていただいたのですが、本当に限られた試合の中でも実際に使っていただいているので、数少ないチャンスで自分をアピールするべきだったんですけど、そこまで満足はしていません。課題はすごくあるので、それを夏シーズンで克服して秋に臨んでいきたいと思います。

――その課題とは何ですか

チームと連携するというところです。まずはFWをマネージメントして自分がうまくボールをもらう形を作るという部分と、フェーズが重なった後の二次アタックであったり三次アタックのところをSOとうまく連携してやっていきたいです。

WTB梅津友喜(スポ3=岩手・黒沢尻北)

――今週のテーマは

「ゲインラインの攻防」っていう相手を前に出させないという部分で。そこにフォーカスするというのと、あとは「規律」でノーペナルティーというところはずっと意識していました。

――ノーペナルティーという言葉が出ましたが、その点についてはきょうはどうでしたか

雨でボールが滑る中、相手がハイパントを上げたりしてきて。そこの処理とか、相手に前半は結構行かれていたので、そういうところを後半修正しようと言っていました。後半はフォワードがディフェンスをよく頑張ってくれたので、カウンターで逆に何本かトライを取れたところがよかったかなと思います。

――前半は14点を奪われ、後半は無失点でしたが、その点については

毎回外国人選手がラックサイドを越えてキックしてくるのは分かっていたのですが、そういうところの一つ一つの認識というのがまだ甘かったのかなと。あと、自分たちでペナルティーを犯して、自陣に入られてモールで押されトライを奪われるというケースだったので、やはりノーペナルティーという規律の部分と、外国人選手がどこにいるのかを周りで確認しながらやっていかないといけないかなと思います。

――外国人選手への対応は、春を通してどのような印象ですか

やっぱり体が強く、一人に任せきりにしてしまうと簡単にゲインを割らせてしまうので、しっかりと体を当て切ってしまうというところで、1枚目だけに任せるのではなく二枚目がしっかりと入るというところです。あとは、ラックサイドに外国人選手がいるときには、しっかりそのことを周りにノミネートしたりだとか、チームで共有することが大事かなと思っています。

――春シーズンを振り返って

春シーズンを通して、最初の敗戦を含めてですけど、ディフェンスの規律であったりゲインラインの攻防で前に出させないところなど、徐々に自分たちのスタンダードができてきているのかなというふうに思っていて。きょうも2トライに抑えたりとか、そういうゲームが結構多くなってきていて、そういうところがよくなってきているのかなと。また、課題としてはやっぱりセットプレーです。セットプレーのスクラムでしっかり優位に立てないと、秋シーズンはそこを突かれてやられてしまうので。そこを強化してやっていけたらいいんじゃないかなと思います。

――どんな夏にしていきたいですか

まだ自分たちはチャレンジャーだという意識を持ってやっていきたいですし、格上に勝つには自分たちの成長が必須だと思うので、1試合1試合が成長につながるように積み重ねていきたいです。