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アーチェリー部

2018.06.20

第53回全日本学生王座決定戦 6月16・17日 静岡・つま恋リゾート彩の郷

無念の2回戦敗退…。日本一への夢、道半ばで散る

 日本の頂への道のりは、思いがけないほど早くに途絶えた。日本一を名乗るべく、全国の強豪校によるし烈な争いが繰り広げられる全日本学生王座決定戦(王座)。早大からは舩見真奈女子主将(スポ4=山形・鶴岡南)、狐塚佑姫(社4=岐阜・聖マリア女学院)、小池美朝(スポ2=大分)、中村美優(スポ1=北海道・旭川北)の4人が出場。関東学生リーグ(リーグ戦)王者として乗り込んだ今大会、悲願達成の機は遂に熟したかに見えた。しかし、決勝ラウンド2回戦で新潟大に僅差で敗れ、大会を後にする悔しい結果に。試合直後の選手たちの表情が、突きつけられた現実の厳しさを物語っていた。

 初日に行われた予選ラウンドでは、4人の登録選手全員がそれぞれ計72射を放ち、大学ごとに上位3名の合計点を競い合う。この日早大が設定した目標は『1860点』を越えること。予選を3位以内で通過することを目論み、試合に臨んだ。いつも通りの行射を心掛ければ、十分に越えられるハードルではあったが、「空気にのまれた」(中村)、「今振り返ればもっとできたんじゃないかというところがある」(狐塚)と選手たちが振り返るように、前半は思うように点数が伸びない。優勝候補の一角としての重圧か、学生アーチェリー最高峰の大舞台の空気が選手を硬くしたのか。最終的に1845点の4位で予選は終了。一抹の不安を抱きつつ、決勝ラウンドへと駒を進めた。

予選ラウンドではチームトップの得点を記録し、気を吐いた小池

 トーナメント方式となる決勝ラウンドでは、前日の予選ラウンドの結果を踏まえて、登録メンバー4人のうち上位3選手が各セット2射ずつ放つ。セットごとに合計点の多いチームに2ポイント、同点の場合は1ポイントが加算され、5セットを先取した方が勝者となる。ここで今季のリーグ優勝に大きく貢献した主将の舩見が、決勝ラウンドのメンバーから落選。サポートメンバーに回ることとなった。2回戦からの登場となった早大は新潟大と激突。昨年も同じ舞台で対戦し、ストレート勝ちを収めた相手だ。良いイメージが残っているだけに、快勝を収め勢いに乗りたかったところだが、時折吹く強風に苦しめられ2セットを先取されてしまう。早大も食らいつきセットカウントをイーブンとしたが、一人1射で合計点を競うシュートオフで力尽き試合終了。悲願の王座制覇への挑戦は、あまりにも早い幕切れを迎えた。

無念のベスト16敗退となった

 王座制覇の機運がこれまでにないほど高まっていた今年の女子部。優勝するなら今年ではないか──。多くの人がそう感じていたはずだ。それだけに、まさかの2回戦敗退という結果を受け、選手たちは人目もはばからずに大粒の涙をこぼした。部員たちの思いは、「1年間ずっと思い描いていたこととは正反対で悔しい」と泣き腫らした目で語った狐塚の言葉にすべて集約されているに違いない。しかし、今年の女子部は間違いなく早大史上最強のチームであった。常に笑顔を絶やさず試合に臨み、普段の練習から切磋琢磨(せっさたくま)してきたこのチームでなければ、部の最高得点記録更新や、史上初のリーグ戦制覇といった歴史的偉業は成し得なかっただろう。「この一年間、きょうの結果だけを除けば本当に良いチームだった」(狐塚)ことは、相当な悔しさを抱えながら、誰1人として『後悔』の二文字を口にした選手がいなかったことからもうかがえる。

 今大会で現体制の戦いは幕を閉じ、新体制がスタートする。「この経験があったからこそできることもあると思うので、来年を見据えて再スタートを切って欲しい」と、舩見は後輩たちに向けてエールを送った。日本の頂への道の険しさは今更語るまでもないが、下を向いている暇はない。偉大な先輩たちが成し遂げられなかった夢をつかむためにも、この日流した悔し涙を力に変えて、新チームは歩みを進める。

(記事、写真 森迫雄介)

※掲載が遅れてしまい申し訳ありません

☆たとえ試合に出れずとも

本領発揮とはいかなかった舩見。しかし2日目は献身的な姿勢でチームを支えた

 関東学生リーグ戦ではエースとして常に高得点を記録し、史上初のリーグ優勝に大きく貢献した舩見女子主将。しかし、初日の予選ラウンドでは点数が伸び悩み、決勝ラウンドを戦う3人の登録メンバーから外れてしまう。主将として、そして最終学年として迎えた最後の王座で、突如突きつけられたメンバー外という厳しい現実。大会後のインタビューでは「一番大切な試合に向けて調整が間に合わなかったのが情けない」と声を震わせながら必死に言葉を紡いだ。しかしそれをチームが勝利するためと受け入れ、サポートとしての役割を全う。出場した3人を最後まで笑顔で支えた舩見の姿は、まさに理想の主将像そのものだった。

(記事、写真 森迫雄介)

結果

▽予選ラウンド
早大 4位 1845点
▽決勝ラウンド
2回戦
●早大4ー5新潟大○

コメント

舩見真奈女子主将(スポ4=山形・鶴岡南)

――きょうの結果に対する率直な気持ちを教えてください

もちろん王座制覇を目標にしていましたし、実現も可能だと思っていたので、本当に悔しいというのが一番にくる感想です。

――関東学生リーグ戦からチームを引っ張り続けてきましたが、きょうの試合ではメンバー外となってしまいました

私が選手として出られなかったことに関しては、他の3人でいけると思いましたし、私もそれがベストだと思ったので、3人が頑張ってくれたことには感謝しかないと思っています。ただ個人としては、3人に託すしかなかったという現状は不甲斐なかったかなと。主将としてやってきたのに、一番大切な試合に向けて調整が間に合わなかったのは情けなかったと思います。

――きのうの予選では4位につけ、流れは悪くなかったように思えます

予選4位という結果ももちろん、ワセダの実力でつかみ取れたものだと思います。決勝まで進めなかったので、色々足りなかった部分があったとは思いますが、実力は確実にあるので、今後も自信を持って臨んで欲しいです。

――今後アーチェリーという競技とはどのように向き合っていきたいですか

卒業後も続ける予定でいるので、団体で戦えるのは今大会が最後なので今後は個人戦になりますが、しっかり個人として上を目指しつつ、卒業後もOGの一員として、応援やサポートをしていきたいと思います。

――後輩たちに伝えたいことはありますか

この王座が終わり、また1年間ありますが、本当にあっという間だと思うので、悔いがないようにやって欲しいと思います。今回の結果は後輩も本当に悔しい思いをしましたが、今回の経験があったからこそできることもあると思うので、来年を見据えて再スタートを切って欲しいです。

狐塚佑姫(社4=岐阜・聖マリア女学院)

――きょうの結果に対する率直な気持ちを教えてください

めちゃくちゃ悔しくて、一年間ずっと思い描いていたこととは正反対で悔しいですけど、やることはやったかなという思いもあって。後悔はしていないです。

――予選では上位に付け、流れは悪くないように見えました

順位を見ると悪い流れはないように見えますし、一年間の流れを見ても順調にきているように思えますが、実はチーム内では、両日とも選手4人の笑顔が少なかったり、会話の数が少なくて、今振り返ればもっと出来たんじゃないかというところがあります。ちょっとした雰囲気のズレがこの結果に繋がったんじゃないかと思います。

――後悔とは別のベクトルで、悔しさというのは相当なものがあったのではないかと思えます

そうですね…。4年間このためにやってきたのもあるので、悔しさは相当あります。忘れられないかなと思います。

――後輩たちにはどういったことを伝えたいですか

結果にこだわって欲しいと言いたいんですけど、それだけでは良いチームはつくれないと思うので、結果にこだわりつつ、自分たちが何をしたいのか、どんなチームをつくりたいのか、どんなチームにしたら日本一になれるのかをしっかり考えて欲しいのが第一です。あとはこの一年間、きょうの結果だけを除けば本当に良いチームだったので、この代で良かった部分は引き継いで欲しいですし、悪かった面は反面教師にして改善してほしいと思います。

――アーチェリーとは今後どのように向き合っていくつもりですか

本当はこの王座できっぱりやめようと思っていました。理由としては、ずっと勝ちとチームにこだわってきて、それがすべてなくなるというか、これから一緒に練習するチームもなくなることを考えると、どこにモチベーションを置けばいいのか分からないというのがあります。そして、社会人になって練習量が減ると点数が出なくなるのは目に見えてるので、点数の出ないアーチェリーを好きになれるのかわからないので、とりあえずやめようと思っていたんですけど、全日本ターゲットとインカレターゲットが決まったので、早稲田大学アーチェリー部として最後に結果を残せるように、そこまでは全力でやろうと思います。卒業後は少し(アーチェリーから)離れて、アーチェリーを好きなままでいたいと思います。

小池美朝(スポ2=大分)

――きょうの結果に対する率直な気持ちを教えてください

あっけなく終わってしまったなという感じです。1年間ずっと目指してきたものなので。

――予選では小池選手自身も全体で上位につけていて、調子は良さそうに見えました

ずっと王座で良い点数を射って、3人にも入りたいと思っていたので、そこに上手く調整できたのは良かったのかなと思います。

――敗因はどこにあると思いますか

普段通りの点数を焦らずに射てたら良かったんですけど、思っていたより風が強かったりしたことで、焦ったり対応が遅れたりしたので、詰めが甘かったのかなと思います。

――この苦い経験を今後どのように生かしていきたいですか

私たちはあと2回王座を経験できますが、あと2年間あると思わず、次こそ優勝すると思って、この悔し涙を次につなげていきたいです。

――引退する先輩方にはどういった思いを伝えたいですか

最後一年間頑張ってきて、支えてもらった先輩と一緒に優勝することができなくて申し訳ないです。あと、助けてもらったこともたくさんあるので、お疲れ様でしたという気持ちしかないです。

中村美優(スポ1=北海道・旭川北)

――きょうの結果に対する率直な気持ちを教えてください

とても悔しいです。大学のアーチェリー部で活動しているのは3カ月弱程度ですが、57代アーチェリー部で絶対に王座制覇をしようと思って今まで練習してきたので、それを果たせずに終わってしまいすごく悔しいです。

――予選では4位に付け、流れは悪くないように見受けられました

私たちの目標は、とりあえず1860点を取って、そうしたら3位くらいには食い込めるという想定でやっていたので、4位は良い位置ではありますが目標点に届かなかったということは、もっと、個人としてもそうですが、できることがあったんじゃないかと思います。

――初めての王座という大舞台はいかがでしたか

やはり、すごい熱気というか迫力がありました。大学ナンバーワンを決める大会なので、あまり緊張をする方ではないですし緊張したわけでもないんですけど、やはり少し空気に呑まれたというか、圧倒された感じはありました。

――王座までの3カ月間で得た経験を、今後どのように生かしていきたいですか

代替わりしても部の最大の目標は王座制覇なので、悔しい思いもしましたし、男子が3位になれたことはうれしくもありつつ複雑な気持ちも持ち合わせているのが正直なところです。来年以降も続く王座の舞台で絶対に優勝して恩返しをしたいと思います。

――最後に、引退される4年生の方々への思いを教えてください

元々知っていた先輩もいましたが、入部して数カ月しか経過していない中で、皆さん積極的に話しかけてくれたり、本当に感謝しかないです。だからこそ、今回恩返しのために絶対優勝して帰ろうと思っていたので…。悔しいですねやっぱり。でも本当に感謝しかないです。