メニュー

相撲部

2018.06.13

第97回東日本学生選手権 6月10日 両国国技館

あと一歩、Aクラス9位で悔しさにじむも収穫の土俵

 あと一歩届かなかった。相撲の聖地、両国で行われた東日本学生選手権。春の選抜宇佐大会、宇和島大会への出場を逃した早大は、今大会がことしの初陣だった。団体戦は、9年ぶりのAクラススタートと気合が入っていたが、結果は予選で0勝5点の9位。惜しくも上位8校による決勝トーナメント進出を逃してしまった。勝ち頭の長谷川聖記(スポ2=愛知・愛工大名電)と橋本侑京(スポ3=東京・足立新田)が、全5点を挙げる活躍で奮闘するも、他の3人が1点も奪えず。予選3戦いずれも負け越しと苦杯をなめた。それでも、その後に行われた個人戦では、長谷川が3連勝で16強入り、団体戦では全敗だった若林魁主将(スポ4=岐阜農林)が2勝するなど好材料も残り、課題と収穫が見えた国技館の土俵となった。

 団体戦、強豪ぞろいのAクラスでの戦いとなった早大。100人規模の応援団、さらには応援部が観客席から大声援を送る中、先鋒・橋本侑京、二陣・佐藤太一(社3=大分・楊志館)、中堅・長谷川聖記、副将・若林魁主将、大将・二見颯騎(スポ1=東京・足立新田)の5人で強敵に挑んだ。まずは、東農大との初戦。チームを引っ張る存在である橋本と長谷川が共にはたき込みで危なげなく勝利し、中堅までに2―1。あと1点で勝ちが決まる状況で副将戦を迎える。しかし、主将・若林と、1年生ながら大将を任された二見が連敗し、悔しくも2-3で東農大には負けとなった。続く2回戦では強豪・日大と対戦。優勝候補筆頭を相手に全敗も予想された中、長谷川が一人気を吐いた。立ち合いで頭から低く当たられるも、相手の左腕をうまくつかんで豪快な小手投げ。上位選手とも互角以上に渡り合えることを、結果で示してみせた。結局、日大には1-4で負けとなり、3回戦の明大戦に勝てば予選突破が決まるという状況となった。その先鋒戦、橋本が闘志みなぎる突き押し相撲で勝利し、チームに流れをつくる。さらには中堅・長谷川も、もろ差しから万全の寄り切りで勝利し、初戦と同じく2-1で副将戦を迎える。あと1点、あと1点で突破が決まる。そんな重圧もあったのだろうか。副将戦、若林は立ち合いで変化するも交わしきれず、右四つのかたちになる。その流れで土俵際の攻防となり、最後は右下手で豪快に投げられ土が付いた。続く大将・二見も全力でぶつかりにいくも、最後は寄り切られて力負け。本当にあと一歩のところで勝てない悔しすぎる9位だった。

団体戦3戦全勝でチームを引っ張った長谷川

 個人戦には、団体戦メンバーに加え、浅田大介(社2=石川・金沢学院)と勝山烈(文構1=兵庫・葺合)も出場した。勝山は初戦で嬉しい公式戦初勝利。浅田は初戦で敗れはしたが、勝機は何度もあった惜敗だった。早大勢では、長谷川の16強入りが最高。3連勝して迎えた対戦では、準優勝した城山聖羅(3年=東洋大)に惜敗したが、この日の黒星はこの一番のみ。大きく胸を張っていい結果だろう。橋本と若林は、ともに2勝と本来の力を発揮。佐藤も体格で勝る相手に巧みな変化で勝利するなど、団体戦では振るわなかった選手たちが、そのうっぷんを晴らした。

気迫あふれる相撲をみせた橋本

 目標としていた2年連続Aクラスでの8強入りは果たせなかった早大。しかし、9位となったことで、7月と8月にある二つの選抜大会(全日本大学選抜金沢大会、全日本大学選抜十和田大会)への出場が決まった。室伏渉(平6人卒=東京・明大中野)が、「そこを経験することで、次(インカレ)にどうやって上に上がれるのか見えてくる」と語るハイレベルかつ重要な大会だ。今大会はチームとしては苦い結果だったが、長谷川の著しい成長や、若林が個人戦でみせた意地の勝利など、嬉しい収穫もあった。また、個々人で改善すべき課題も多く見えたはずだ。勝利のための努力。それが最高の結果としてあらわれる日を、我々は待ち望んでいる。

(記事 吉岡拓哉、写真 元田蒼)

結果

Aクラス団体予選

1回戦 対東農大 2勝3敗

先鋒 ○橋本参段(はたき込み)丸山弐段

二陣 ●佐藤初段(押し出し)山内参段

中堅 ○長谷川参段(はたき込み)松原参段

副将 ●若林参段(突き落とし)石川弐段

大将 ●二見弐段(肩透かし)富栄参段


2回戦 対日大 1勝4敗

先鋒 ●橋本参段(はたき込み)榎波参段

二陣 ●佐藤初段(押し出し)竹内参段

中堅 ○長谷川参段(小手投げ)木崎参段

副将 ●若林参段(引き落とし)沢田参段

大将 ●二見弐段(押し出し)加藤参段


3回戦 対明大 2勝3敗

先鋒 ○橋本参段(引き落とし)藤原弐段

二陣 ●佐藤初段(突き落とし)川村弐段

中堅 ○長谷川参段(突き落とし)北川参段

副将 ●若林参段(小手投げ)前田参段

大将 ●二見弐段(はたき込み)東参段

※早大は予選敗退


個人戦

長谷川聖記参段(スポ2=愛知・愛工大名電)

一回戦 ○対吉村選手(立大)突き出し

二回戦 ○対松原参段(拓大)寄り切り

三回戦 ○対北川参段(明大)上手投げ

四回戦 ●対城山四段(東洋大)上手投げ



橋本侑京参段(スポ3=東京・足立新田)

一回戦 ○対石崎弐段(日体大)押し出し

二回戦 ○対岩間初段(専大)送り出し

三回戦 ●対萩原参段(拓大)すくい投げ



若林魁参段(スポ4=岐阜農林)

一回戦 ○対佐藤参段(東農大)押し出し

二回戦 ○対金井弐段(日体大)下手投げ

三回戦 ●対中嶋参段(東洋大)突き倒し



佐藤太一初段(社3=大分・楊志館)

一回戦 ○対森田参段(専大)送り出し

二回戦 ○対志村参段(拓大)不戦勝

三回戦 ●対松原参段(東農大)押し出し



二見颯騎弐段(スポ1=東京・足立新田)

一回戦 ○対小池選手(東北大)不戦勝

二回戦 ●対小林参段(駒大)押し出し



勝山烈(文構1=兵庫・葺合)

一回戦 ○対益田選手(東大)突き落とし

二回戦 ●対デルゲルバヤル参段(日体大)送り出し



浅田大介参段(社2=石川・金沢学院)

一回戦 ●対長谷川初段(慶大)寄り倒し

コメント

  

室伏渉監督(平6卒=東京・明大中野)

――きょうがチームとしての初戦でしたが、どんな稽古をしてきましたか

やはりことしはAクラスからのスタートだったので、Aクラスの日体大などに出稽古に行って、自分たちの力は今どの位置にあるのかという確認を春先からやりました。そこで負けたりして、自分たちの力はこのくらいなのかなと。だったらどうすればいいのかと。それぞれ一人一人、人数が少ない中でどうやって個人の力を上げるかということを考えて稽古をやってきました。

――今回は団体戦9位という結果で惜しくも決勝トーナメント進出を逃してしまいましたが、いかがですか

そこはやっぱり詰め切れなかったというのが正直なところで、橋本(侑京、スポ3=東京・足立新田)と長谷川(聖記、スポ2=愛知・愛工大名電)が1点ずつ取って、他の3人で1点取るという作戦をずっと考えていたんですけど、やっぱり下のグループがもう少しレベルアップしないと勝てなかったんじゃないかと実感しています。

――団体戦は全勝で、個人戦でもベスト16に入った長谷川選手についてはいかがでしたか

長谷川は本当に春先から力をつけてきていて、チームの中でも橋本と1、2を争う強さはあったので、まわしを取れば本当に誰も勝てないような状況だったんです。だから他の選手とやっても絶対負けないだろうなと(思っていて)、まわしを取る位置も本当に優れているので、そういったところを最大限に伸ばせれば、もっともっと行けたんじゃないかなと思っています。

――団体戦では悔しい結果に終わってしまった若林魁主将(スポ4=岐阜農林)についてはいかがでしたか

やっぱり4年生が一人しかいないというのはあるんですけど、これは彼が乗り越えなければならない壁だと思うんですよね。やっぱり責任感もなければいけないし、今までやってきたことがどうだったかというのを、良い意味でこの経験をプラスにして次につなげてもらえればなと考えています。

――団体戦レギュラーとしては初出場だった佐藤太一(社3=大分・楊志館)選手と二見颯騎(スポ1=東京・足立新田)選手についてはいかがでした。

あの二人は本当に目一杯やってくれたので、何も言うことはないです。佐藤太一もだんだん動きは良くなっていたんですけども、どうしても固さがあるというか。でもそこはしょうがないので、二見もそうですけどまだ1年生なので、あの経験が次につながるのではないかと思っています。

――今回の結果を受けて出場が決まった金沢大会(全日本大学選抜金沢大会)と十和田大会(全日本大学選抜十和田大会)に向けての意気込みをお願いします

一応二つ選抜大会に出られるので、そこは非常にありがたいなと。そこを経験することによって次にどうやって上に上がれるかどうかが見えてくると思うので、たぶんAクラススタートになるインカレ(全国学生選手権)では、今度こそ絶対Aクラスに残らなければならないなと思っています。

若林魁主将(スポ4=岐阜農林)

――団体戦では、ベスト8には届きませんでした

本当に悔しいの一言です。自分が勝たなければいけない場面がありました。特に、1回戦と3回戦は、自分が勝って2勝7点という結果にするべきだったので、本当に申し訳ないという気持ちでいっぱいです。

――初戦の東農大戦では、あと一歩のところまで迫りました

緊張はしていないつもりだったのですが、今考えると、やはり緊張があったのかなというところもあります。準備しているつもりだったのですが、まだまだ甘かったというのはありますね。

――明大戦が、ベスト8を懸ける一戦になりました。チームの雰囲気はどうでしたか

とにかく、相手も必死だから、ここで頑張ろう、勝とうという意識でした。ただ、本当に自分が勝たなければいけないところで負けてしまって、主将としてふがいないという思いがあります。まだこれで終わりではありません。金沢大会や十和田大会にも出場できるので、そこで取り返せるように頑張りたいです。

――主将からご覧になって、長谷川聖記(スポ2=愛知・愛工大名電)選手などの後輩の相撲はいかがでしたか

本当に頼もしいです。取ってくれるという安心感があります。あとはもう年上が頑張るだけなので、先輩として、情けないところを見せないように、引っ張っていけるように頑張りたいと思います。

――個人戦では、突きがよく出ていたように見えました。気持ちの変化はありましたか

そうですね、これ以上落ち込んでいても仕方ないので、切り替えようと思ってやった結果で、それなりにいい相撲が取れたと思っています。ただ、まだ実力者には力が通用しないということがわかったので、稽古あるのみですね。

――最後に、今後の選抜大会に向けて抱負をお願いします

本当に今回悔しい思いをしたので、この思いを無駄にしないように、チーム一丸となって、今度こそはベスト8、ベスト4という目標に向かって、一生懸命頑張っていきます。

長谷川聖記(スポ2=愛知・愛工大名電)

――きょうはチームとしての初戦でしたが、どんな稽古をしてきましたか

自分としてはいつも通り練習してきたと思うんですけど、東日本(東日本学生選手権)に向けてみんなでチーム力を高めてきたと僕は思っています。

――団体戦では全勝でチームを引っ張りましたね

そうですね。自分自身も思った以上に体が動いてびっくりしているんですけど、上級生となってチームを引っ張っていくというか、勝たないといけないという気持ちは大きかったので、3連勝できて良かったと思います。

――チームとしては惜しくも決勝トーナメント進出を逃す結果となりましたが、いかがですか

力自体はそこまで負けていなくて、あと一歩というところで負けてしまったので、そういう点をこれからの試合に向けてしっかりしていけば勝てるチームだと思っているので、もっと頑張っていきたいなと思っています。

――個人戦でも3連勝でベスト16と健闘しましたね

調子はよかったので自分の相撲を取ればいけるなという気持ちはあったんですけど、最後(の負けた取組は)土俵際で投げられたので、最後の詰めをもっと意識して練習していかないとやっぱり上位には行けないなと感じました。

――きょうは四つに組んでからの強さが際立っていましたが、そこに自信は持っていますか

そうですね。自分のかたちが四つ相撲で、そのかたちになったら絶対に負けないと思っているので、そのかたちに持っていけたことがきょうの結果につながったのではないかと思います。

――今回の結果を受けて出場が決まった金沢大会と十和田大会に向けての意気込みをお願いします

いつも通りやることは変わらないと思うんですけど、一人一人自覚を持って意識しながら練習していかないとやっぱり上位には行けないと思うので、高め合って優勝できるように頑張っていこうと思います。

橋本侑京(スポ3=東京・足立新田)

――この大会に向けてどのような準備をしてこられましたか。

宇和島大会、宇佐大会、選抜大会に出られなくて自分としては今年度初陣の試合で、多少緊張もあったのですが、チームとしては自分と2年生の長谷川が勝たないとチームが成り立っていかないと思ったので、集中して挑みました。

――チームとして団体で勝つことができませんでしたが、振り返っていかがですか。

負けたことは正直素直に悔しいですが、自分と長谷川が2点取って3人が後一点取るという形は、自分は日大戦落としてしまったんですけど、なんとか形にできてきたと思い、自信をつけながら、後はチーム力を底上げするだけだと思うので頑張っていきたいです。

――ご自身は団体戦で2勝することができましたが、相撲内容を振り返っていかがですか。

この大会は比較的身体が動けていたので、自信にもなったし、また弱点を再認識することができたのでよかったと思います。

――個人戦でも2勝することができましたが振り返っていかがですか。

1回戦が日体大のレギュラーで、1個下なんですけど、 すごく強い選手で、稽古行かせてもらったときも負け越して全然勝てなかったんですけど、1勝あげることができたのは自分の中で自信になったと思います。

――この大会で課題は何か見つかりましたか。

自分の悪い癖として相手を引き込んでしまったりすることが多いので、とにかく攻めていこうと意識しました。

――次の大会に向けて意気込みをお願いします。

東日本では2部落ちになってしまったんですけど、この後金沢大会、十和田大会と選抜大会の切符をつかむことができたので、この悔しさを胸に選抜大会、最後のインカレに向けて頑張っていこうと思います。

佐藤太一(社3=大分・楊志館)

――東日本学生選手権に向けてどのような練習に取り組みましたか

練習は基本的にはいつもと変わらない感じでやっていたんですけど、やっぱり大きな大会なので、これに向けて常にこれを考えながら練習はしていました。

――以前よりも身体が大きくなった印象を受けたのですが

そうですね。体重増量はことしはずっと目標としてやってきたので。昨年より7キロ近く増えています。

――きょうは初めての団体戦への出場だったと思うのですが、どのような意気込みで臨まれましたか

レギュラーとして最初から選ばれていたのは初めてだったので、少しでも多くチームに貢献したかったんですけど、日大は正直強かったというのはあるんですけど、最初の東農大戦と最後の明大戦はやっぱり自分も取らなくちゃいけない、というか自分が取ったらすごくチームが楽になるポジションで相手も勝てない相手ではなかったので、そこでどちらも負けてしまったというのは、課題がたくさん残る悔しい結果でした。

――課題というのは具体的には

自分は身長とか小さい方なんですけど、基本的に当たって押すという感じの相撲が基本なので、そういうところから少し離れる、じゃないですけど相手の懐に潜るような相撲を取ったりだとか、個人で一回パッと変わって勝ったりだとかああいうのをもっと団体戦でも使っていけば、相手も迷えるし、自分もレパートリーが増えると思います。

――個人戦では1勝されましたが、内容を振り返っていかがですか

最初はもっと下から攻めていこうと思っていたんですけど、立ち合いで見合ったときによけたらいけそうだなと思って、思いつきというかそれでパッと動いたら成功したっていう感じです。

――決まり手は何でしたか

送り出しか、押し出しですね。もうちょっとああいう冷静さというか遊び心というか、冷静な相撲を団体でも取れれば良かったなというのはすごく思います。

――次の7月の大会への意気込みをお願いします

体重増加は今のまま続けて、身長が小さいので小柄なりの相撲を覚えていって、パワーも技も身につけていきたいと思います。