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バレーボール部

2018.06.13

6月10日 早慶定期戦 神奈川・とどろきアリーナ

慶大に粘り勝ち 早慶戦4連覇達成!

 スパイクを自陣に入れまいと思い切り手を伸ばし、そのボールは相手コートに落ちた。ゲームセットの笛の音と共に、なんとも言えない安堵の表情を見せる選手たち。実に2時間30分以上の激闘だった。第82回早慶定期戦(早慶戦)は、両校の体育館が工事中であるために今年はとどろきアリーナでの開催となった。早大は第1セットを取ってペースをつかんだと思いきや、慶大の組織的なトータルディフェンスからの切り返しに苦しみ、第2、3セットを連続で落としてしまうというまさかの展開に。第4セットをなんとか取り返すと、第5セットは春季関東大学リーグ戦(春季リーグ戦)の全勝優勝の覇者としての意地を見せつける。3つのセットがデュースへもつれ込んだものの、セットカウント3-2(30-28、25-27、22-25、27-25、15-11)で勝利。激戦を制し、見事伝統の一戦で4連覇を果たした。

 女子戦、そして両校のパフォーマンスを終え、盛り上がりを見せるとどろきアリーナ。独特の緊張感の中で試合が開始した。早大は、教育実習の関係でいつもスタメンとしてコートに立つ藤中優斗主将(スポ4=山口・宇部商)、小林光輝副将(スポ4=長野・創造学園)がベンチからのスタート。藤中主将の代わりに吉田悠眞(スポ1=京都・洛南)、小林副将の代わりに中村駿介(スポ2=大阪・大塚)がコートに立った。慶大に序盤からリードを許し、一時9-14と5点差をつけられる厳しい展開となった。春季リーグ戦後半からスパイク得点を量産し続けた鵜野幸也(スポ4=東京・早実)が主将と副将のぶんまでというプレッシャーのせいからか、いつもなら決まるスパイクをなかなか決めることができず苦しんだ。そこでセッターの中村は宮浦健人(スポ2=熊本・鎮西)にトスを集め始める。ブロックの間を抜ける速いスパイクを次々と決め、5点差を2点差まで縮めた。その後も鵜野、宮浦のサービスエースで点差を縮め、ついにデュースに。一進一退の攻防が続くなか、村山が連続でスパイクとブロックを決めてこのセットを30-28でもぎとった。

この日も堀江は安定感のあるサーブレシーブを見せた

 しかし、第2セットは早大が序盤にリードするも慶大に徐々に点差をひっくり返されるという第1セットと逆の展開を見せる。特にブロックでワンタッチをかけてからコートの後ろで構える選手から切り返されるという慶大の攻撃に何度も屈した。デュースまでもつれ込むも、結局25-27でこのセットを落とすことになった。第3セット、早大は藤中主将と小林副将をコートに送り出す決断をした。トスが合わず、相手へのトスとなって攻撃を決められてしまう場面などが見られ、なかなか歯車がかみ合わずに失点することで選手たちはもどかしい表情を見せる。サーブミスも連続し、最後まで慶大の勢いに押され、ついに22-25でこのセットも落としてしまう。観客の応援もヒートアップし、一気に流れは慶大に傾いたように思われた。

ドライブをかけたサーブを放つ宮浦

 このまま終わるわけにはいかない。第4セットも早大は猛攻を見せる。一時3点差をつけられる厳しい展開で、やはりまだ流れは慶大が握っているかのように思われた。しかし、慶大の小出、富澤が負傷交代するというまさかのアクシデント。「全員が日々の練習で妥協しなかった」という小林副将の言葉の通り、早大は疲れを感じさせないスパイクとサーブで4連続得点、一気に慶大に追いついた。その後は流れを渡さずに25-22でこのセットを奪取し、勝負を最終セットまで持ち込ませた。運命の最終セット。15点の短期決戦だ。いつものローテーション通り、小林副将のサーブでスタートした。堀江友裕(スポ3=和歌山・開智)らの必死のレシーブで、一気に3連続得点を奪った。ワンタッチをかけられていたスパイクも、相手の腕に当てることによってコートのサイドライン側に出すという対応力を見せた。3点差をつけながらのサイドアウトの応酬が続く中、勝利まであと2点、13-11まで相手を追い詰めた。しかしここで負傷してベンチに下がっていた富澤(慶大)がピンチサーバーとして立つ。ここまで富澤のサーブで何度も崩されていた早大コートに一気に緊張感が走った。全員で大きく伸びたサーブを見送り、ついにマッチポイントを迎えた。ここで藤中主将に代わり前田真治(政経4=京都・洛南)、宮浦に代わり中野博貴(教4=東京・早実)がコートに立った。中野の放ったサーブは相手を絶妙に崩し、2段トスがライト方向へ。鵜野と村山が必死に手を伸ばして壁を作る。壁に阻まれ、そのスパイクは相手コートに落ちた。15-11。一瞬の沈黙から、一気に歓声が上がる。勝利が分かった選手たちは安堵の表情で円陣を組んだ。

 今季初めて、先に2セットを奪われる試合を経験した早大。教育実習で藤中主将と小林主将がいないとはいえ、かなりの苦戦を強いられることとなった。スパイクレシーブのあとのつなぎ、そしてスパイクのイン・アウトの判定など課題は残る。しかし、接戦を勝ち切る強さは健在で、大学相手のフルセットの試合の勝率は秋季関東大学リーグ戦(秋季リーグ戦)から100%。練習の時から常にフルセットを戦い抜く体力と集中力を保つトレーニングをしている成果の賜物(たまもの)だ。東日本大学選手権(東日本インカレ)まで、残り1週間。秋季関東大学リーグ戦、全日本大学選手権、そして春季リーグ戦の覇者として挑む今回の東日本インカレでは、『打倒・ワセダ』を掲げて挑んでくるチームばかりだろう。そのプレッシャーをはねのけ、頂点に立つことができるか。今回の試合を糧に、早大バレー部はきょうも練習を続けている。

集合写真

(記事 松谷果林、写真 宅森咲子、松谷果林)

セットカウント
早大 30-28
25-27
22-25
27-25
15-11

慶大
スタメン
レフト 吉田悠眞(スポ1=京都・洛南)
レフト 鵜野幸也(スポ4=東京・早実)
センター 武藤鉄也(スポ3=東京・東亜学園)
センター 村山豪(スポ2=東京・駿台学園)
ライト 宮浦健人(スポ2=熊本・鎮西)
セッター 中村駿介(スポ2=大阪・大塚)
リベロ 堀江友裕(スポ3=和歌山・開智)
コメント

※藤中優斗主将(スポ4=山口・宇部商)、宮浦健人(スポ2=熊本・鎮西)のコメントは後日掲載します

小林光輝副将(スポ4=長野・創造学園)

――きょうの早慶戦はどのような意気込みで臨みましたか

自分たちの代は最後の早慶戦ということで、今回はどちらの体育館も使えない状況で異例の形だったのですが、両校ともにこの企画を裏方とかが準備してくれた中で、自分たちがワセダを代表してプレーするという誇りを持って慶大と戦いました。

――きょうの試合を振り返っていかがですか

チームとして、3年生が春リーグ終わってから中心となってチームを作ってくれました。試合はこういう展開になりましたがその中でも、厳しい展開の中でも、3年生以下がリーダーシップ取って戦ってくれたので勝ちきれたのかなと思います。

――ご自身はチームと合わせる時間が全然なかったと思うのですが、いかがでしたか

自分と藤中主将(優斗、スポ4=山口・宇部商)が3週間抜けてた中でしたが、軸はぶれなかったので、接戦になってもしっかり勝ちきれたのかなと思います。

――中村選手(駿介、スポ2=大阪・大塚)に沢山お声がけしてる姿が印象的でしたが、どのようなことをお話されていましたか

正直、色々言いすぎて覚えてないです。でも迷わず思い切ってぶつけて来いという思いで声かけてました。

――春季リーグ戦では慶大との試合で圧勝していましたが、きょうはどのような点が違いましたか

慶大側の意気込みや意地だったり、そういうところに圧されたというのはあります。

――接戦ながら最後は勝ちきりました。勝敗を分けたものは何だとお考えですか

全員が日々の練習で妥協しなかったので、慶大さんは足つっていましたが、自分たちは最後まで戦いきれたので、練習の中で妥協しないだとか、トレーナーさんやスタッフたちのおかげで自分たちが戦えたのが勝因だと思います

――東日本インカレも控えていますが、これからの意気込みをお願いします

個人的なところでは、昨年の東日本では自分がケガをしてしまっていて、チームも優勝できなかったので、個人的にはきょねんの借りを返すつもりで臨みたいです。チームとしては、春リーグ(春季リーグ戦)で出た課題を残りの時間で修正しながら優勝目指して頑張りたいと思います。

村山豪(スポ2=東京・駿台学園)

――接戦でしたが試合を振り返っていかがですか

リードするという展開もあったんですけど、リードしてもそこからまた追いつかれたりする場面もあったり色んな展開があってすごく勉強になった試合だと思いました。

――具体的にはどのあたりが次につながると思いましたか

これからの試合でもきょうのようにあまり自分たちのペースに持ち込めない、上手くいかないという試合が絶対あると思うので、その予行練習というか、そういう意味でいい試合になったと思います。

――きょうはフローターサーブではなくジャンプサーブでした

3月に肩を痛めて1ヶ月くらい練習していなくて、春リーグ(春季関東大学リーグ戦)は松井さん(泰二監督、平3人卒=千葉・八千代)と話し合ってフローターでいこうということで。それで春季リーグ戦はフローターだったんですけど、もう肩はよくなって、元々はジャンプサーブをしていたので戻したという感じです。

――そのジャンプサーブの出来はどうでしたか

全然安定感が無くてミスが多かったのでもっとコースを意識して打てるようにしたいと思いました。

――早慶定期戦はどのような存在の試合ですか

早大として絶対に負けられない試合です。

――雰囲気はいかがでしたか

正直、きょうはアウェー感を感じていてやりづらい部分もあったんですけどすごく良い体験ができたと思います。

――東日本大学選手権(東日本インカレ)への意気込みをお願いします

東日本インカレは去年3位で優勝できた大会だったのにそれを取れなかったのはとても悔しかったのでそのリベンジもしたいですし、チャレンジャーという気持ちで臨んでいきたいと思います。