米式蹴球部

2018.06.11

春季オープン戦 6月10日 早大東伏見グラウンド

北大に勝利も、課題が浮き彫りに

TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
早大 BIG BEARS 10 22
北大 BIG GREEN 14 14

 肌寒さを感じる梅雨空の下、ホームグラウンドで北大を迎え撃ったBIG BEARS。試合開始早々に相手のミスから先制点を獲得すると、その後TDパスを決め9点のリードでハーフタイムへ。後半は一転して猛威を振るった北大OF陣に反撃される場面もあったが、着実に得点を重ねリードを保ったまま試合終了。しかし、プレーでは細かなミスが目立ち「改善しない限りは秋のリーグを勝ち抜けない」(高岡勝監督、平4人卒=静岡聖光学院)と、指揮官の表情は晴れやかなものではなかった。

 前半最初のキックカバー(KC)でLB井出凱斗(法1=東京・早大学院)の強烈なタックルが飛び出し、早大は敵陣深くからディフェンスを開始。このシリーズを難なく3アンドアウトに抑えパントシチュエーションへ移ると、ここで相手にスナップミスが生じ、ボールはエンドゾーンを越えセーフティーに。これにより早大は思わぬかたちで先制点を獲得した。その後、RB荒巻俊介(法2=東京・早大学院)のランとQB吉村優(基理2=東京・早実)のパスを織り交ぜレッドゾーンへと侵入すると、WR河波正樹(スポ2=米国・シアクァムセカンダリースクール)へのTDパスが決まりリードを拡大。しかし続く第2クオーター(Q)では精彩を欠き、3つのインターセプトを喫するなど思うようにヤードを稼ぐことはできなかった。

コンスタントにランでヤードを稼いだRB荒巻

 迎えた後半最初のシリーズで、自陣33ヤード地点からじりじりとラン主体で攻め込むと、RB/K片岡遼也(法4=東京・早大学院)が45ヤードのFGアテンプトをしっかりと決め12―0。さらにディフェンスでもDB柿澤快(スポ4=埼玉栄)にインターセプトが飛び出し相手に付け入る隙を与えない。しかし、第3Qの終盤から徐々に北大OF陣が機能し始め、試合の様相は一変。大外をまくるランやプレーアクションパスでロングゲインを許すと、最後まで勢いを止められずTDを献上。その後も攻勢を続ける相手に苦しめられたがFGやパントブロックからのTDなどで再び点差を広げ、DB福田晋也(社3=東京・早実)のインターセプトで北大オフェンスをシャットアウト。最後は膝を落としイートボールで試合終了を迎えた。

この春、多くの経験を積んだQB吉村

 若手主体で収めた勝利だが「勝負どころで負けていた部分がある」(LB竹舞哉、社2=東京・早大学院)と、一対一での勝負やここぞの場面で力を出し切れなかった。長きに渡って繰り広げられた春の戦いも終わりを告げようとしている今、再び浮き彫りとなった課題とどう向き合うか。足踏みしている時間はない。フットボーラーとしての矜持(きょうじ)を持ちフィールドに立つためにも、選手たちの奮起が求められている。

(記事 成瀬允 写真 林大貴、平川茜音)

コメント

高岡勝監督(平4人卒=静岡聖光学院)

――試合を振り返っていかがですか

今年求めてきた、やりたいことがまだまだできていないです。目標には到底達していない試合でした。

――試合後には選手たちにどのような言葉を

去年負けて反省してきたポイントについて、きょうの試合を見てもそれが改善できていないので、繰り返しになりますけども目指しているところ、人間的な成長やリーダーシップといった色々な面であるのですが、それをもっと出して日本一になるために何をしなければならないのかという部分でこの半年間取り組んできたことが、この試合で出なかったので、これを改善しない限りは秋のリーグ戦は勝ち抜けないというような話をしました。

――技術面よりもメンタル面に改善が求められますか

メンタル面から出る技術的なミス多かったと思うので、まずは気持ちからです。

――春を全体的に振り返っていかがですか

下級生の中でも光ってくれた選手が出てきたといういい面もありますし、自分がどうチームに貢献するのか考えて活躍してくれた選手もいましたので、こういった選手がもっともっと多く出てくると、チームは変わってくるのかなと思います。ただ春を通して色々な課題が出てきてその課題をどう潰すかがこれから2ヶ月大事になります。加えて新チームとなって、スタープレーヤーが抜けて、どうやって次のスタープレーヤーを出していくかという点ではまだまだできていないかなと思います。

QB吉村優(基理2=東京・早実)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

インターが多く、オフェンスの流れを悪くしてしまったのが反省です。チームとして勝てたのはよかったのですが、TDも1本という結果に終わってしまい課題が残る試合でした。

――QBロールのパスコールが多く感じたのですが、何か意図はありましたか

アボイドでポケットから出ることが多かったのでそうなってしまいましたが、何個かポケットに残って投げられるプレーもあったので、それも反省です。ランプレーでリズムを作っていたので、ランフェイクのプレーが多かったのもあると思います。

――先日の東京学芸大の時と比べて落ち着いてプレーしている印象を受けました

たくさんのJV戦を経験させていただき、試合に慣れてきたのが一番だと思います。試合に対してどんな準備をするべきなのか、試合中はどんな気持ちでいるのがよいのか、数を重ねるごとにだんだんとわかってきました。

――雨の日の試合で特別に行なっている対策などはありますか

特にはありませんね。雨は気にしないようにしていました。

――春シーズンで得た収穫と出た課題がありましたらお願いします

春シーズンを通して、それぞれの試合で違った課題が出ました。その都度次の試合で同じミスをしないことを目標とし、段階を踏んで成長できたと思います。課題としては、まだまだ判断のスピードが遅いというものがあげられます。それは経験もありますが、これからの秋シーズンまでの時間をうまく使って克服していきます。

――秋シーズンへ向けての意気込みをお願いします

秋シーズンまであと3カ月しかないので、日本一のチームに貢献するにはどうすべきかを常に考え、自分の武器を磨いて仲間とともに成長していきます。

LB竹舞哉(社2=東京・早大学院)

――きょうの北大戦へ向けてどのような準備をしてきましたか

今までケガであまり試合に出られていなくて、久々の実戦ということで初めの1歩目のリードだとか、タックリングでちゃんと踏み込んでタックルをするという意識で臨みました。

――その中で随所に良いタックルがあったように見えました

そうですね。最初の方は飛び込んだりしてしまって、タックルがうまくいかなかったんですけど、だんだん試合の感覚が戻ってきてタックルには絡めるようになりました。ただ踏み込んで相手を奥に倒すっていうタックルができなかったので、そこを次の改善点にしたいです。

――チームとしてきょうの試合を振り返っていかがですか

チームとして、きょうはJV戦ということで下のメンツが出る試合だったんですけど、層の薄さっていうのが顕著に出てしまってそういう中でも自分たちJVのメンツがどんどん練習してVメンツを脅かす存在にならないとチーム力は上がっていかないと思うので、きょうはJVメンツにとっては大きな課題が出た試合になったと思います。

――後半立て続けに失点を喫しましたが、原因はどこにありますか

やっぱりLBとDBの役割分担っていうのができていなくて、コミュニケーションをとるとか味方を信じて自分の役割を果たすっていうのができていなかったと思うので、そこが原因がと思います

――見えた課題や収穫はありますか

キックできょう持っていこうという話になっていたのに、キックでパントブロックぐらいしか良いプレーがなかったので、そこがやっぱり改善点ではあると思います。オーディブルでもオフェンスはインターセプトされたり、ディフェンスも止めなきゃいけないところでランを出されてしまったり、勝負どころで負けていた部分があると思うので、そういうところを無くしていかないと秋勝てるチームにはなっていかないと思うので、そういうのがチームの課題だと思います。

――これから夏、そして秋の本格的なシーズンへ向けての目標はありますか

個人的な目標としては、きょうできなかった1歩目のリードと奥に押し込むタックルっていうのをしっかりと練習して秋につなげていきたいです。チームとしても日本一を目指すためにJVも課題をつぶして試合で勝てるようなチームになっていきたいです。

RB荒巻俊介(法2=東京・早大学院)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

きょうは大学に入ってから始めて自分がスターターとして出た試合でした。最初は思いっきり行こうと思っていたのですが、試合が進むにつれて疲れが溜まってきて、余裕が持てなくてなってあまりいいプレーができませんでした。すごく顕著だったのが、セーフティーと一対一になった時にいつも練習でやっていた相手を抜くところも、自分が疲れていたせいで一杯一杯になってしまいました。日頃の練習から体力を鍛えるのもそうですし、疲れている中でどれだけ余裕を持ってできるかというのを練習していきたいなと思った試合でした。

――ランで多くのゲインを稼げていましたがその点についてはいかがですか

練習でやっているインサイドの部分ではできたところもあったのですが、やはりセーフティーとの勝負の場面で今日はダメダメだったのでそこは反省点かなとは思います。

――自分のプレーの特徴は何だと思いますか

中のプレーでそこから一気に加速して抜けて行くというのが自分の持ち味でプレイスタイルかなと思います。

――春季オープン戦での収穫は何ですか

RBはすごく人数が多くて、この春のシーズンで競争意識を持つことができました。秋からは全員がユニフォームを着られる訳ではないので、秋に向けて技術的な部分もそうなのですが、ユニット内での競争意識という部分で意識を変えることができました。

――夏に向けて特に強化したいところはどこですか

自分はフィジカルの部分で今出ている伊織さん(RB元山、商4=大阪・豊中)や片岡さんに劣る部分があるので、フィジカル面に真剣に取り組んで一回り大きくなりたいです。またRBの知識がまだまだ足りないと思います。自分たちのポジションにはすごく偉大なコーチがいるので、もっとコーチにコンタクトをとって、積極的に自分からRBの知識を身につけていきたいです。

――今後に向けて意気込みをお願いします

自分が試合に出て、TDをとって、チームを勝たせるというのが入った時からの目標で、そのためにこのチームに入りたいと思ったので、まずはしっかり夏の練習で鍛えて秋試合に出て活躍できるようにやっていきたいなと思います。