野球部

2018.06.02

東京六大学春季リーグ戦 6月2日 神宮球場

小島が好投も打線が沈黙。伝統の一戦で先勝を許す/慶大1回戦

慶大1回戦
早 大
慶 大 ×
(早)●小島-岸本

 伝統の早慶戦。慶大はすでに2季連続の優勝を決め、完全優勝をもくろんでいる。強敵を前に意地を見せたい早大だったが、試合は苦しい展開となった。慶大先発・髙橋亮吾(3年)、2番手・髙橋佑樹(3年)の前に、打線がつながらずなかなか得点を生み出せない。エース小島和哉主将(スポ4=埼玉・浦和学院)は好投を見せたが、ワンチャンスをものにされた4回の3失点が重くのしかかり、絶対に負けられない初戦を落とした。

 先制したのは早大だった。3回表、先頭の小島が中前打で出塁すると、1番・池田賢将(スポ4=富山・高岡南)が確実に犠打を成功させる。2番・檜村篤史(スポ3=千葉・木更津総合)は三ゴロに倒れたが、相手の隙を見逃さなかった小島が送球間に三塁へ。すると、続く3番・福岡高輝(スポ3=埼玉・川越東)への初球がワンバウンドして捕手の後ろに逸れ、小島が生還。積極的な走塁が功を奏し、是が非でも欲しかった先制点を手に入れた。再び試合が動いたのは4回裏。ここまで慶大打線を初回の1安打のみに抑えていた小島だが、3番・柳町達(3年)の左中間二塁打と、4番・郡司裕也(3年)の右前打で無死一、三塁のピンチを背負う。それでも今季は幾度となくピンチを切り抜けてきた小島。ここでも後続を一邪飛、空振り三振に打ち取り、2死までこぎつけた。しかし、次打者に四球を与えた直後の、8番・瀬戸西純(3年)への初球。ワンバウンドした球を岸本朋也副将(スポ4=大阪・関大北陽)が止めきれず、好スタートを切った三塁走者が生還し、同点とされる。ここで食い止めたかったが、瀬戸西の振り切った打球は高くバウンド。これがうまくバウンドに合わせられなかった二塁手・丸山壮史(スポ1=広島・広陵)の横を抜け、2点適時打となった。いずれも防げたはずの失点。痛すぎる3点が、早大に重くのしかかる。

捕邪飛に倒れ、うつむく吉澤。不振が長引いている

 「(調子は)全く良くなかった」という小島だが、5回以降は安打を許さない。四死球で走者を出しながらも後続を抑え、スコアボードに0を並べた。一方、エースの好投に応えたい打線。6回には2死一塁の場面で、長打に期待のかかる吉澤一翔(スポ2=大阪桐蔭)に代打を出すなど、積極的な采配で得点を試みるが、実らず。膠着(こうちゃく)状態のまま試合は進む。9回表、守備から入っていた先頭の三木雅裕(社4=東京・早実)が中前打を放つ。1死後、代打・岩本久重(スポ1=大阪桐蔭)は三振に抑えられるが、その間に代走・黒岩駿(スポ4=長野日大)が二盗に成功すると、送球が逸れる間に黒岩は三塁を陥れる。4年生二人で好機をつくり、ここで迎えるは瀧澤虎太朗(スポ2=山梨学院)。前の打席でリーグ戦初安打を放っており、球場の期待が高まる。しかし、打球は無情にも打ち上がり、遊飛に。試合終了の瞬間、雄たけびをあげた髙橋佑とは対照的に、早大ナインは肩を落とした。

三木、黒岩と4年生は意地を見せたが…

 「やっぱり打線。小島を見殺しに(してしまった)」。髙橋広監督(昭52教卒=愛媛・西条)の言葉が、この試合を形容している。例えば、初回。慶大先発の髙橋亮は不安定な立ち上がりだった。相手の失策と四球で好機をつかんだものの、4番・加藤雅樹(社3=東京・早実)、5番・岸本が打ち取られ、得点できず。その後もことごとく打線がつながらず、得点は暴投での1点のみに終わった。2、3回戦で勝利を収めるには、打線の奮起が絶対条件となる。新チームの発足以来、大きな目標として掲げてきた早慶戦での勝ち点奪取は、早大野球部の使命。秋季リーグ戦につなげるためにも、ここからなんとかその使命を果たしたい。早大のプライドに懸けて、まずは2回戦で勝利をつかむ。

(記事 吉田優、写真 村田華乃、石黒歌奈恵)

黄字は打点付き

早大打者成績
打順 守備 名前
(左) 池田賢将 .172 左飛    一犠    三振            
  瀧澤虎太朗 .500                   左安    遊ゴ
(遊) 檜村篤史 .273 三失    三ゴ    四球    右飛      
(三) 福岡高輝 .366 四球    左安    二飛    遊飛      
(右) 加藤雅樹 .333 中飛    二ゴ       投ゴ    遊ゴ   
(捕) 岸本朋也 .375 遊ゴ       中飛    中安    遊ゴ   
(中) 小太刀緒飛 .238    三振    二安    三振    二ゴ   
(一) 吉澤一翔 .189    捕邪    捕邪               
  重田慎太郎 .200                四球         
  山野聖起 .000                           
  三木雅裕 .667                         中安
  黒岩駿                           
(二) 丸山壮史 .156    左飛    一ゴ               
  田口喜将 .429                遊ゴ         
  山岡仁実 .000                         三振
(投) 小島和哉 .158       中安    三振    三振      
  岩本久重 .200                         三振
早大投手成績
名前
小島和哉 2.57
東京六大学春季リーグ戦星取表
順位   慶 大 立 大 明 大 早 大 法 大 東 大 勝ち点 勝率
慶 大 ●2-3
○1-4
○7-1
○4-3
●0-2
○5-4
○3-1
6/3
○6-3
○5-4
○15-3
○5-1
.818
立 大 ○3-2
●1-4
●1-7
○4-3
●6-8
●1-3
○2-1
○4-2
○3-2
△5-5
○2-1
○7-1
○4-1
.667
明 大 ●3-4
○2-0
●4-5
●3-4
○8-6
○3-1
●2-3
○15-3
○9-4
●5-6
●3-4
○9-2
○7-0
.538
早 大 ●1-3
6/3
●1-2
●2-4
○3-2
●3-15
●4-9
○5-1
●2-4
○2-1
○1-0
○5-3
.455
法 大 ●3-6
●4-5
●2-3
△5-5
●1-2
○6-5
○4-3
●1-5
○4-2
○17-1
○10-2
.455
東 大 ●0-15
●1-5
●2-9
●0-7
●1-7
●1-4
●0-1
●3-5
●1-17
●2-10
10 .000
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コメント

髙橋広監督(昭52教卒=愛媛・西条)

――小島和哉主将(スポ4=埼玉・浦和学院)の好投も実らず敗れるかたちとなりましたが、敗因はどこにあったと思いますか

やっぱり打線でしょうね。今おっしゃったように小島を見殺しに(してしまいました)。お互いにワイルドピッチで1点で、やっぱり2、3点目というのは、あそこ(記録は)ヒットになりましたけど、捕ったとしても内野安打っぽいんですよね。だからあそこやっぱり1点取られてる可能性があるので。でもやっぱり1-0なんですよ。どう計算したって。1-0の負けなんですよね。

――打線が振るわないということで、中盤から積極的な代打起用がありました。吉澤一翔選手(スポ2=大阪桐蔭)が交代する場面もありましたがどういった判断でしたか

彼は同じようなボール球を2回キャッチャーフライ上げたじゃないですか。3回目はないかも分からないですけど、やっぱりそれより確実な選択をしました。打率もやっぱり2割ぐらいのバッターですから。ということは、打たないときは打たないわけですから。

――相手先発の髙橋亮吾投手(3年)はいかがでしたが

立ち上がりあんまり良くなかったんですけどね。立ち上がりに捕まえられるチャンスはあったと思うんですけど、やっぱりそこでワイルドピッチの1点だけだったというね。

――加藤雅樹選手(社3=東京・早実)に一本が出ませんでしたが、いかがでしたか

ケイオーになると魅入られたように打ち取られるからね。やっぱり同じ失敗繰り返すのは学習能力がないですよね。

――きょうは小島主将がピンチになるとマウンドに行かれていましたが、どういった声を掛けていましたか

いやもう彼に、任せたぞというふうに。でもあと1点取られたら交代だぞ、と。キャプテンですから最後まで投げ抜けたと思います。

――投球の調子自体はいかがでしたか

いや、前半は悪かったですけどね。実は悪かったですけど、それでもよくしのいだと思いますよ。6回ぐらいから球威もかえってきて、よく投げたと思いますね。

――終盤4年生が活躍する場面もありましたが、4年生の働きはいかがでしたか

いやそれはもう、4年生が頑張ってくれてるのでね。早く出てるレギュラーの若い学年が頑張らないと駄目ですよね。

――あしたスタメンを入れ替えたりということもありますか

まあこれから考えます。

小島和哉主将(スポ4=埼玉・浦和学院)(※囲み取材より抜粋)

――きょうの試合にはチームとしてどのような気持ちで臨みましたか

ケイオーの優勝が決まっていたので、尊敬しつつ、でも優勝してるケイオーを倒せれば秋に向けて兆しが見えるんじゃないかなと。選手全員、慶応に勝つことは2週間考えてやってきたので、悔しいです。

――気をつけたいとおっしゃっていた立ち上がりの調子はいかがでしたか

きょうは全く良くなかったので・・・。

――1試合を通してですか

そうですね。終盤は良かったり悪かったりしてたんですけど、デッドボールとかもちょっと多かったのでそこは反省しなきゃいけないかなと思います。

――結果的に4回だけが悔やまれるのかなと思うのですが

やっぱり(先頭の)柳町くん(達、3年)に打たれたのが一番だと思います。あそこがうまく抑えられていれば、アウトカウントをもう一つ積み重ねた状態で試合を進められたので。

――4番の郡司裕也(3年)選手にはかなり力強く投げていたと思いますが、直球の走りはどうでしたか

そこまでめちゃめちゃいいわけではなくて、法大戦の時の方がよかったと思うんですけど、抑えるっていう気持ちだけは強く持って投げました。

――攻撃面でも積極的な走塁が見られました

次のバッターが福岡(高輝、スポ3=埼玉・川越東)で、ピッチャーがフォークを多投するピッチャーだったので、2死でも三塁に行ければ甘くなったりとかパスボールもあるんじゃないかなと思っていたところでちょうどああいうかたちだったので、そこはよかったです。

小太刀緒飛(スポ4=新潟・日本文理)

――早慶戦にはどのような意気込みで臨んでいますか

慶應の完全優勝が懸かってたので、それを絶対に阻止しようという意気込みで、意識高めて臨みました。

――早慶戦初打席となりましたが、打席に立ってみていかがでしたか

特に緊張することなく臨めたと思います。あれだけの観衆の前でプレーできたのは改めて楽しかったなと思います。

――きょうの試合は6番での起用でしたが、これまでと違いはありましたか

準備の面で変わることはあると思うんですけど、一打席一打席は変わらないと思うので、きょうも回ってきた打席で集中しようと思ってやってました。

――4回の内野安打を振り返って

きょうあまり状態がよくなくて、でもとにかく塁に出ようという気持ちで、自分は足には自信があるので、なんとかセーフになろうと思って走りました。

――5回の守備はファインプレーでしたね

あれを取れなかったら大きな1点になってしまうと思ったので、絶対取ろうと思って、取れてよかったです。

――第1戦を落として2回戦に臨みます。明日への意気込みをお願いします

勝ち点取るチャンスはまだまだあると思うので、一戦一戦、集中して切り替えて明日も頑張りたいと思います。

三木雅裕(社4=東京・早実)

――きょうはご自身初の早慶戦出場となりました。振り返ってみていかがですか

守備からの出場権だったんですけど、結構緊張していたので、声出してそれをほぐして試合に臨みました。

ーー特別な思いはありましたか

最近の早慶戦で慶大になかなか勝ち越せていなかったので、なんとか一矢報いようという気持ちでした。きょうは負けてしまったんですけど、あしたから切り替えていきたいと思います。

ーー早慶戦初打席で初安打が出ましたが、打席を振り返ってみていかがですか

先頭打者だったので、なんとか出ようという気持ちで食らい付いたのがいい結果につながったのかなと思います。

ーー狙っていた球などはありましたか

来た球を打つという思いだけだったので。それでボールに反応できたのでよかったと思います。

――塁上ではベンチに向かってガッツポーズも出ました

先頭打者として塁に出れたので、チームを盛り上げることができてよかったです。

――あすも試合があります。意気込みをお願いします

なんとか意地を見せて勝ち点を取ろうと思います。

福岡高輝(スポ3=埼玉・川越東)

――試合を終えた今の気持ちはいかがですか

負けられない試合だったので悔しいです。

――きょうの球場の雰囲気はいかがでしたか

すごく応援してくれていたので勝ちたかったです。

――2打席目は先制した直後に安打を放ちました

1点取った後に終わらないで、もう1点という気持ちだったので、ヒット打てて良かったです。

――7回の第4打席では対戦したいと話していた髙橋佑樹投手(3年)との対決が実現しました

対戦したかったので、うれしかったというか、楽しめました。

――結果は遊飛でした

打ちたかったので、打ち取られて悔しかったですね。

――明日へ向けて意気込みをお願いします

絶対に慶大から勝ち点取りたいので明日勝って明後日も勝てるようにしたいです。