ウエイトリフティング部

2018.05.30

第78回全日本選手権 5月25~27日 石川・いしかわ総合スポーツセンター

前年度からレベル大幅上昇も、柏木が表彰台へ

ウエイトリフティング界において最も熱く、激しい大会が5月25日~27日の3日間で開催された。全日本選手権。高校生から社会人までがスタートリストに名を連ね、参加選手の中にはかつて日の丸を背負った者たちもいる。加えて、東京オリンピックへ向け競技力向上が本格化したこともあり、昨年までとは参加選手、申請重量ともに大幅増加。レベルが更に高まった国内最高峰の一戦に、ワセダの名を背負って挑んだのは9人の選手たち。日本記録が次々と更新されていくハイレベルな試合の中で、柏木麻季(女子75㎏級、スポ4=京都・鳥羽)が3位入賞、知念勇斗(男子56㎏級、スポ4=沖縄・豊見城)、鈴木梨羅(女子48㎏級、スポ2=千葉・松戸国際)安嶋千晶(女子53㎏級、スポ4=茨城・大子清流)が4位となるなど、今後に繋がる経験を得た。

知念勇斗、気合の132㎏挙上

 この大会に挑んだ男子選手は知念勇斗、知念勇樹(男子69㎏級、スポ2=大阪・関西第一)の2人。知念勇斗はトップ選手と互角に渡り合う活躍を見せた。C&Jでは3位となる132㎏を成功させ、トータル233㎏で4位となった。一方知念勇樹は不調に悩まされている様子。スナッチを3本とも失敗しトータル0の結果となってしまう。C&Jにおいても全日本学生個人選手権より10㎏軽い重量でのスタートとなるなど、厳しい試合となった。

スナッチ76㎏を成功させ、喜びをあらわにする安嶋

 女子は初めてワセダを背負う1年生が2人、これまでも全日本選手権を経験してきた上級生たちが4人の計6人が出場。鈴木と同じく48㎏級に出場した奥村紀香(スポ1=埼玉栄)はトータル137㎏で7位。女子63㎏級に出場した西村深聡(スポ1=京都・鳥羽)はトータル171㎏で9位、佐熊汐梨(女子90㎏級、社1=岩手・水沢)はトータル161㎏で7位となった。結果的には今一つであったが、得た収穫を次へとつなげてくれるだろう。上級生たちは全日本の舞台でワセダの実力を見せつけた。その中でも、この大会へひときわ強い思いを持っていたのが安嶋だ。世界大学選手権への出場がかかっており、トータル169kgを達成せねばならないという状況であった。スナッチ1・2本目を確実に成功させると、3本目で76㎏の重量に挑戦。ぶれの無い試技で見事成功をつかみ取ると、C&Jへ折り返す。基準値へ何とか持っていきたい安嶋だが、1本目を失敗したことで後のない展開に。「ここで弱くなっちゃいけん」と気持ちを引き締め、残りの2本を成功させる。C&Jのベストは93㎏で、無事基準値をクリア。惜しくも4位となってしまったが、世界へ道を繋げた。

 これで、早大ウエイトリフティング部にとって大きな試合の一つが終了した。 五輪出場者をはじめとするトップ選手も多く集った今回の全日本選手権。その中にはリオデジャネイロオリンピックに出場した松本潮霞(平26社卒=千葉・松戸国際)をはじめとした、OB・OGの姿もあった。ウエイトリフティング界トップ選手の試技を目の当たりにしたことで、出場した選手たちも大きな刺激を受けたことだろう。次に控える東日本大学対抗選手権、そして年末に控える最も大きな試合ーー全日本大学対抗選手権へ向けて準備は整った。全日本大学対抗選手権へ向けて、今、早大ウエイトリフティング部は再び歩みを進める。

(記事、写真 伊東穂高)

結果

▽男子

62㎏級

知念勇斗 スナッチ101㎏(6位) C&J132㎏(3位) トータル233㎏(4位)

69㎏級

知念勇樹 スナッチ - ㎏(-位) C&J145㎏(7位) トータル - ㎏(-位)

▽女子

48㎏級

鈴木梨羅 スナッチ66㎏(6位) C&J96㎏(3位) トータル162㎏(4位)

奥村紀香 スナッチ64㎏(7位) C&J73㎏(8位) トータル137㎏(7位)

53㎏級

安嶋千晶 スナッチ76㎏(4位) C&J93㎏(2位) トータル169㎏(4位)

63㎏級

西村深聡 スナッチ72㎏(9位) C&J99㎏(10位) トータル171㎏(9位)

69㎏級

戸田妃乃子 スナッチ86㎏(5位) C&J108㎏(4位) トータル194㎏(5位)

75㎏級

柏木麻季 スナッチ91㎏(2位) C&J116㎏(3位) トータル207㎏(3位)

90㎏級

田中希恵 スナッチ71㎏(7位) C&J90㎏(8位) トータル161㎏(7位)

佐熊汐梨 スナッチ - ㎏(-位) C&J100㎏(4位) トータル - ㎏(-位)

コメント

安嶋千晶(スポ4=茨城・大子清流)

――この試合を振り返ってみていかがですか

今日は、世界大学選手権がかかっていたって前言ったんですけど、この間の大会…この大会を含めて3回が予選の大会で。東京国際大の選手がトータル168㎏を出していたんですよ。なので169㎏を出さないとそもそもエントリーにかからなくて。10日くらい前に右ひざを怪我してジャークがほとんど練習できなくて。いかにスナッチで稼ぐかということを考えて。めちゃくちゃスナッチを集中してやったら76㎏取れたので。ってなったら93㎏やらなきゃいけないのに(C&J)1本目落としちゃってこれはあと2本落とせないと思って。いつもは落とせないと思ったときに落としちゃうんですけど、今回は「ここで弱くなっちゃいけん」と思ってめちゃくちゃ集中して、強い心で頑張りました。そしたら取れました。

――全日本選手権ということで出場選手のレベルが高い試合でしたが、感想はいかがですか

やっぱり自分のことに集中してて、周りがどうこうじゃなくて6本とったら結果がついてくるだろうって思ってたので、とにかく1本1本集中することを心掛けてたんですけど。やっぱりすごいですねトップレベルの人は。感動しました。そうなりたいと思いました。

――その中で収穫などはありましたか

毎年全日本選手権4位なんですよ。今回はいつも4位だからメダルを持ち帰って来れるよう頑張りますって言ったのに取れなかったので、来年獲れるように目標は見つかったかなと思います。

――――今回は普段と違う雰囲気の会場でしたが、どうでしたか

私はこっちの方が好きで。楽しかったです。こっちの方が良い…全部これがいいと思います(笑)。

――――今後へ向けて、意気込みをお願いします

八木選手(ALSOK)や佐渡山選手(いちご株式会社)はもうほんとに別格だとして、細見選手(嶺南振興局若狭健康福祉センター )を倒せるように頑張ります。

柏木麻季(スポ4=京都・鳥羽)

――今回の大会を振り返ってみていかがですか

万全な調子ではなかったんですけど、ジャークでは2㎏自己新記録を取ることが出来て、スナッチは最後の3本目の1本を取りこぼしたことが勝敗に大きく繋がったかなと思います。

――全日本選手権ということで強力な選手が数多く出場していましたが、雰囲気の違いなどはありましたか

それはあんまり感じなかったですね。自分がやるべき重量をしっかりやるだけって考えていたんですけど。やっぱり一番強かった…優勝された神谷歩選手(金沢学院大学職員)はやっぱり貫禄が違うなって思ったけど、ここにどうやったら追いつけるかなってのを考えさせていただいた試合だったかなと思います。

――収穫などはありましたか

サポーターをいっつもつけているんですけど、脚がそんなに強くないんですけど
やっぱりジャークで2㎏新とったのは大きな収穫だったと思います。

――今回は普段と違う雰囲気の会場でしたが、どうでしたか

もともと何回か暗い会場は経験していて。今日も朝、目線合わせでプラットフォームに立たせていただいて、すごい明るい(照明)が正面に来るんですけど、目線はちょっとずれていて。ちょっと上の少し暗いところがジャスト目の前に来るってのは事前にわかっていたので、試合でプラットフォームに上ってからあたふたすることはなかったです。(※アリーナでの開催だが、照明はスポットライトと自然光のみ)

――C&Jで自己新記録を出したときは、どのような意気込みで臨みましたか

それで勝敗が決まってくるので、とったら有利な方に進めるので。あとは相手の落とし待ちになってしまうんですけれど、それをとらないことには勝ち目はないなと思っていたので。まずはそれをしっかりとることが勝つ第一歩かなと思って挑みました。