メニュー

バレーボール部

2018.05.29

春季関東大学リーグ戦 入替戦 5月26日 東京都・駒澤大学玉川キャンパス

天下分け目の一戦 早大惜しくも散る

 負ければ2部降格――。絶対に負けは許されない天下分け目の大一番。いつもより奥行きが狭い体育館は試合前から緊張が張り詰める。駆けつけた桜美林大の大応援団がその独特な空気をさらに異質なものへと染め上げる。自分たちのバレーを示すため、そして1部残留を果たすべく早大は果敢に相手コートを攻める。第1セットは緊張に飲まれ、終盤に連続失点を喫し落とすも2、3セットを連続で奪取。1部残留に王手をかけるも4セット中盤、植松知里(文構2=香川・高松第一)にアクシデントが生じ負傷交代。そこからリズムを奪われこのセットを奪われる。第5セットには森佳央理(スポ4=群馬・高崎女)を中心にまとまり、意地のバレーを展開するも、一度相手に傾いた流れを引き戻すには至らず敗戦を告げる笛の音が聞こえる。セットカウント2−3(24−26、25−22、25−23、22−25、15−17)。歓喜に湧く桜美林大を遠目に見る選手の頬にはこらえてもこらえきれないものが滴った。

「1セット目はみんないつものプレーじゃなくて」森がそう振り返るように、序盤はお互いにらしくないミスが続出する。そんな中でも早大の強みであるオープンへの対応は抜群の安定感を誇る。この日スタメンに名を連ねた飯田友美(商3=長野・諏訪清陵)や井上裕利恵(スポ2=岡山・就実)を中心に確実にディグを上げる。そして、つないだボールを森が崩れた体勢からでも右腕を振り抜き得点を重ねる。相手に流れが行きそうな時は、春季関東大学リーグ戦(春季リーグ戦)を通して成長を続けてきた斎藤友里(社1=千葉・敬愛学園)が痛烈なスパイクを決め拮抗(きっこう)した試合を展開する。先にセットポイントを奪った早大。しかし、あと一点が遠い。桜美林大も2部を制した意地を見せ、執念の連続得点でデュースへ持ち込む。たまらずタイムアウトを取り形成を立て直すも、桜美林大の勢いを止められずこのセットを落とす。 

得点後の笑顔が早大の一つの強みだ

続く第2セット、富澤結花(スポ3=東京・文京学院女)にいつもの動きが戻ってくる。途中これまでみられなかった連携ミスが生じ、無駄な点を与える場面が見られるも取っては取られのシーソゲームが繰り広げられる。終盤はこれまで1部で戦ってきた地力を見せ得点を重ね、最後は富澤がクロスに打ち込みセットカウントを1−1に戻す。勢いそのまま第3セットは早大ペースで試合が進む。斎藤の連続ブロックで勢いづくと守備面では河治えみり(社2=北海道・旭川実業)が好レシーブを連発。吉内文(スポ2=山口)もスパイクが決まり始めるなど、チームとして万全の状態でこのセットもものにし1部残留へ王手をかける。 

主将たる活躍を見せた森

しかし、続く第4セット中盤予期せぬアクシデントに見舞われる。このセットも森、富澤のダブルエースを中心に攻撃を組み立て、息をのむ接戦が繰り広げられる。連続得点を奪い早大ペースに試合が進みかけたその時、ここまで安定したトスワークを見せていた植松が足をつり予想だにしなかった負傷交代が起きてしまう。急遽(きゅうきょ)代役として白羽の矢が立てられたのは利根川智緩(スポ3=埼玉・星野)。「一切合わせてなくて」と森が語るように非常事態を迎えた早大だが、ここでこれまでリーグ戦で積み上げてきたチーム力が真価を発揮する。スパイクがブロックに阻まれても皆でボールつなぐ。つながったボールを苦しい体勢からでも森が決め、全員バレーで桜美林大へ向かっていく。だが、失ったものは予想以上だった。ジリジリと点差を詰められる。植松が自分の体にムチを打ち、もう一度コートに戻るも時すでに遅し。セットカウントは再び2−2のイーブンとなり、決死のフルセットへと試合はもつれ込む。そして、運命の第5セット。桜美林大に出鼻をくじかれ、連続失点を喫す。この逆境の中、アタックを任されたのはやはり森だった。第4セット途中に足をつったという森。主将としてチームを2部へ降格させるわけにはいかない、その想いが振り抜かれた右腕、そしてボールへと伝わり得点を奪い返す。両チーム譲らないまさに死闘が繰り広げられ、会場はその一球一球に熱い視線を向ける。しかし、勝利の女神が微笑んだのは桜美林大だった。会場に叩きつけられたボールが跳ね上がるのと同時にホイッスルが鳴り響く。そのホイッスルは早大にとって受け入れ難い現実を告げるものとなった。 

2部降格となった選手たちの顔色は曇っていた

 この春季リーグ戦は早大にとって苦難の連続だった。高さ、技術において格上と言わざるを得ない対戦の連続で選手たちはもがき、苦しみ続けてきた。確かな成長を感じながらもこの試合でも敗れ、1部の舞台を後にする。しかし、下を向いている暇はない。この春季リーグ戦を通して得た課題を一つ一つ克服し、試合へ向け練習をしていくだけだ。秋季リーグ戦で1部に返り咲く。その確固たる目標が決まった以上、そこに向け歩みを続けるのみだ。コートに選手たちの笑顔が満ち溢れ、会場が早大に向けた歓喜で湧き上がるその日を見据えて。

(記事 遠藤伶 写真 佐藤菜々、松本一葉)

セットカウント
早大 24-26
25-22
25-23
22-25
15-17

松蔭大
スタメン
レフト 森佳央理(スポ4=群馬・高崎女)
レフト 富澤結花(スポ3=東京・文京学院大女)
センター 吉内文(スポ2=山口)
センター 斎藤友里(スポ1=千葉・敬愛学園)
ライト 井上裕利恵(スポ2=岡山・就実)
セッター 植松知里(文構2=香川・高松第一)
リベロ 飯田友美(商3=長野・諏訪清陵)
コメント

森佳央理(スポ4=群馬・高崎女)

――ご自身6度目の入替戦ですが、主将という立場で迎えたきょうの試合は違いましたか

私は入替戦は楽しめる方だったから、きょうも試合に入る前は緊張してたんですけど、試合始まったら緊張もなくなって、リーグ戦より楽しくできたんですけど、入れ替え戦を経験しているメンバーがコートの中に半分しかいなくて、下級生も多い中で1セット目はみんないつものプレーじゃなくて、出せるプレーも出せなかったです。2、3セットは取ったんですけど、4セット目にアクシデントもあり、そこから相手に一気に取られてしまったかなと思います。

――随所に粘りのバレーが見えた展開だったと思いますが

レシーブは後輩たちに頭が上がらなくて、苦しい場面でもスパイクを上げてくれたりとか自分が打ったスパイクに対してブロックフォローしてくれたりとか、そこはもう後輩を信頼してるし、私はただ拾ってくれたボールを決め切るだけなので。でも、やっぱり随所随所には見えるんですけど、常に出ないから、それがいつも出るように秋までに頑張ります。

――植松選手が負傷交代し、利根川選手がコートに入った時にはさらに団結したチーム力が垣間見れたと思いますが

もともと利根川とは一切合わせてなくて、どういうトスが上がってくるんだろうなって感じだったんですけど、もうそれどころじゃないし、みんなにフォロー頼むっていうことを伝えて、何回もつないでいこうと思いました。やることは変わりないので。でも、やっぱりアクシデントがあってセッターが変わっても、4セット目取りきれなかったことは悔しいです。

――終盤はほとんど森さんにボールが集まるなどエースとしての活躍を十二分に果たされたと思います

もうそれは責任です。4セットの途中に足がつってしまってどうしようかとも思ったんですけど、もうそこは気合で。あんまり覚えてはないんですけど、がむしゃらに打ちました。

――早慶戦、東日本インカレに向けての意気込みをお願いします

自分たちの目標は明確になったので、踏み台ではないですけど、早慶戦、東日本インカレで自分たちのプレーをすることとこのリーグ戦を通してけっこう負傷もあったのでそこを治すこと。そして一度沈んでしまった気持ちをもう一度立て直して、秋には一部に上げて後輩を一部に残せるように頑張ります。

富澤結花(スポ3=東京都・文京学院大女)

――入れ替え戦を終えていかがですか

負けちゃったので本当に悔しいので、これからしっかり練習して秋リーグ(秋季関東大学リーグ戦)で1部昇格できるように頑張ります。

――3度目の入れ替え戦となりましたが

毎回緊張して、毎回悔しい思いをしてるので。次は入れ替え戦に行きたいっていう方なので、攻める気持ちを持って頑張ります。

――試合中の雰囲気はいかがでしたか

みんなすごい緊張してて、やばかったなと思います。

――第2、第3セットではセットポイントの場面で回ってきました

みんな期待してるなっていうのはすごい思うので、やばいなとは思ったんですけど、決めるんだっていうのと、みんなに持ってこいって言ってたので、そのセットはみんなの気持ちが1つになっていい試合ができたと思います。

――桜美林大の応援すごかったですね

そうですね、(ユニフォームが)エンジなので、早大を応援してるんだってみんな言ってたんですけど、あんだけ勢いがあってすごかったと思います。

――チームのプレーとしてはいかがでしたか

リーグ全体としてはいいプレーをしてたと思うんですけど、本当に、どこかで攻めの気持ちというのが足りなくて。入れ替え戦とか気持ちの問題とかもあると思うんですけど、やっぱり桜美林大の方が1部に行くんだっていう気持ちが強くて、私たちがチャレンジャーの気持ちがないっていうか、すごい守りの気持ちになっちゃったと思うんですよ。2本目を落としたりっていうのが多かったし、攻めきれないところがあったなって思います。

――相手に対して何か対策はされてきましたか

そうですね、結構対策練習はやってきたんですけど、それ以上(のプレー)をされたって訳じゃなく、自分たちが出来なかったと思います。

――次への目標をお願いします

自分の中ではまだ気持ちが落ち着いてないというか、前に向いてないんですけど、早慶戦も油断しちゃったら負けると思うんで、勝てるように練習していこうと思います。

井上裕利恵(スポ2=岡山・就実)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

悔しいという思いしかないです

――試合前のチームの雰囲気などはいかがでしたか

全員が絶対1部に残るという強い気持ちで試合に臨みました

――昨年も入れ替え戦を経験していますが、気持ちの変化などありましたか

入れ替え戦は気持ちが大事なので、絶対に勝つという強い気持ちでいました

――入れ替え戦に向けてこの1週間どのような練習をしてきましたか

相手の対策はもちろんなんですが、自分たちの粘りを重点的にして、絶対にボールを落とさないようにする練習をしました

――相手の応援は大きかったですが、プレーなどに影響はありませんでしたか

試合に集中していたので、その点はあまり気になりませんでした

――最後に、6月に行われる東日本インカレに向けて一言お願いします

この悔しさをバネに練習して、東日本インカレではいい結果を残したいです