漕艇部

2018.05.19

第40回全日本軽量級選手権 5月17~20日 埼玉・戸田ボートコース

男子舵手なしぺアの1艇が決勝へ

 3艇が準決勝に挑んだ全日本軽量級選手権3日目。一番に出艇した男子舵手なしペアAが決勝進出を決めたが、男子舵手なしペアBは準決勝敗退。さらに午後行われた男子舵手なしフォアは惜しくも決勝進出を逃し、順位決定戦へと回った。これであす決勝に臨むのは男子舵手なしペアAの1艇のみとなった。

 応援部の応援が鳴り響く中でまず艇を出したのは男子舵手なしペアA。予選で準決勝進出を決め、「予選を経て自信はあった」(金子怜生、社4=東京・早大学院)と気持ち的にも落ち着いて準決勝に臨んだ。スタートで隣の東京経済大がわずかに飛び出したが焦ることなく漕ぎ進め、強みであるコンスタントで順調に艇速を伸ばしてすぐにトップに立つ。2着におよそ4秒の差をつけて快勝し、あすの決勝進出を決めた。「圧倒的な1着で、優勝したい」(金子)。早大勢唯一の金メダル獲得に向けて、気合は十分だ。

予選、準決勝とここまで順調な4年生ペア

 そしてきのうまでと同様気温が上がり風の強くなってきた午後に、男子舵手なしフォアの準決勝が行われた。隣の3レーンの強豪・東レ滋賀がスタートから一気に飛び出し、他の追随を許さない。「こういう苦しい展開になることはわかっていた」(飯尾健太郎副将、教4=愛媛・今治西)と冷静な対応で、2番手の日大Aを猛追するもあと一歩及ばず。3着でレースを終えあすは順位決定戦に回ることとなった。「せっかく2000(メートル)のレースを3本できるわけなので、もちろん夏対戦しなければいけない相手とも当たりますし、本当に貴重な2000メートルのレースになると思う」(飯尾)。惜しくも決勝進出は逃したが、あすのレース内容がトップシーズンの成績を占う上で一つのポイントになるだろう。

厳しい戦いとなった男子舵手なしフォア

 あすの決勝に唯一残った男子舵手なしペアAは、日大A、東レ滋賀などの強豪と優勝を争うことになる。6月の東日本選手権、そして夏のトップシーズンに向けてここで敵を知っておくことが糧になるに違いない。予選、準決勝の勢いそのままに、早大唯一の表彰台のチャンスをものにしたい。

(記事 石塚ひなの、写真 坂巻晃乃介)

★エース・米川が女子ダブルスカルで優勝(ジャパンカップ国際レガッタ)

金メダルを掲げる米川と中条(デンソー)

 前日のタイムトライアルの結果を受け、ジャパンカップ国際レガッタの本戦が行われた。朝に行われた予選により伊藤大生主将(スポ4=埼玉・南稜)は順位決定戦、米川志保女子主将(スポ4=愛知・旭丘)の女子ダブルスカルと安井咲智(スポ2=東京・小松川)は決勝に臨んだ。きのうのタイムトライアルでも全体1位のタイムを持つ米川・中条(デンソー)コンビは、4艇すべてが日本代表候補のナショナルチームという過酷な組み合わせにも動じない。スタートからトップに躍り出ると、他艇に影も踏ませない完璧なレース展開で優勝。夏に向けてまた一つ明るい材料となった。

(記事 石塚ひなの、写真 石名遥)

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結果

【準決勝】

▽男子部

【舵手なしペア】

早大A

S:金子怜生(社4=東京・早大学院)
B:尾崎光(スポ4=愛媛・今治西)
7分21秒36 【1着 決勝進出】

早大B

S:伊藤光(文構4=東京・神代)
B:川田諒(社3=愛媛・松山東)
7分46秒08 【5着 準決勝敗退】

【舵手なしフォア】

S:飯尾健太郎副将(教4=愛媛・今治西)
3:高山格(スポ3=神奈川・横浜商)
2:鈴木利駆(スポ2=静岡・浜松西)
B:藤井拓弥(社3=山梨・吉田)
6分38秒90 【3着 順位決定戦へ】

【ジャパンカップ国際レガッタ】

【予選】

【男子シングルスカル】

ナショナルチームC

伊藤大生主将(スポ4=埼玉・南稜)
7分15秒98 【2着 順位決定戦へ】

【女子ダブルスカル】

ナショナルチーム

S:米川志保女子主将(スポ4=愛知・旭丘)

B:中条彩香(デンソー)
7分42秒09 【1着 決勝へ】

【女子シングルスカル】

ナショナルチームB

安井咲智(スポ2=東京・小松川)
8分19秒90 【1着 決勝へ】

【順位決定戦】

【男子シングルスカル】

ナショナルチームC

伊藤大
7分28秒91 【2着 全体6位】

【決勝】

【女子ダブルスカル】

ナショナルチーム

S:米川

B:中条(デンソー)
7分22秒15 【1着 優勝】

【女子シングルスカル】

ナショナルチームB

安井
8分26秒81 【4着 全体4位】

コメント

【男子舵手なしペアA】

金子怜生(社4=東京・早大学院)

――きょうのレースを振り返って

予選を経てある程度自信はついていたので、落ち着いていこうという感じで臨みました。結果的にも落ち着いて、周りの状況を見ながらレースをすることができたかなと思います。

――おとといの予選と比べ意識したところは

まずコンディションが大きく違いました。おとといの試合は流れが順だったと思うんですけど、きょうは逆に吹いていたのでそこが大きい違いだったと思います。

――きょうのレース展開はどのようにイメージしていましたか

レース展開というよりは、自分たちが落ち着いて漕ごうという意識が強かったです。予選を経て自信はあったので、しっかり自分たちだけに集中して漕いでいこうという感じでした。

――2着との差がかなりありましたが、余裕がありましたか

余力があったといえばまた別の話になってしまうのですが、まだまだきょう出た課題もあるので、それを最終日にしっかりとつなげていければと思います。

――その課題というのは

やはり風が違っていたので、対応力というか。ひとつとして同じときはないので。そういうものに対する対応力は明日必要になってくるのかなと思いますね。

――あすの決勝で意識しているチームはありますか

鼻を高くしているわけではないので、どこも意識するべき相手ではあるんですけど、きょうのレースのように自分たちに集中していきたいと思っています。

――あすの決勝への意気込みをお願いします

圧倒的な1着で、優勝したいと思います。

【男子舵手なしペアB】

川田諒(社3=愛媛・松山東)

――今日のレースを振り返っていかがでしたか

予選のタイムと敗者復活戦のタイムだと勝てる相手だと思っていたんですけど、ここでやられてしまって。割と保守的なプランだったので、前半粘って後半勝負でいこうという話をしていたんですけど。前半東大に思った以上に出られてしまって、保守的だったのが一つの敗因かなとは思います。あと、風向きが北風の予報だったんですけど、北風の時は(2レーンは)風の影響を受けにくいのもあって、そういう外的要因にも左右されて、結果が出なかったなと思います。

――昨日の敗者復活戦のレースと比べて漕ぎはどうでしたか

僕はバウなのでレートがどれくらい出ていたかはわからなかったんですが、スタートして300メートルくらいスパートをして、その後右をチラッと見たら皆見えて、出られたなと思って。本来300メートルまでのスパートを600くらいまで引っ張ります!という風に伊藤光さん(文構4=東京・神代)に声をかけて。それからコンスタントに入ったんですけどあんまり他と縮まらなくて。ラストスパートも1700メートル地点から入れるつもりだったんですけど、1600メートルくらいから早めにいれた感じで。レースプラン通りにいかなかったというか、忙しい感じのレースでした。

――急きょスパートを入れたということですが、判断は伊藤光さんがされたのですか

いえ、僕ですね。僕が声をかけて、出られているので早めに入れます!と言って入れました。

――昨日のインタビューでは伊藤光選手が力んでしまったとのことでしたが、今日はいかがでしたか

それは僕らも話し合って。今日は二人でリラックスしていきましょうということで、アップからもうリラックスを二人のキーワードにして。普段は練習水域が混むので、止まりながらやるんですけど。それがストップ兼休憩みたいになってて。それが今日はペアの前後のレースが少ないせいでずっと練習できちゃって。それで自分たちの思っている以上にアップのテンポがよかったので、そこであえて休憩を入れて、それで光さん自身もリラックスできたんじゃないかなと仰っていたんで。その点に関して言えば今日は昨日よりリラックスしてできたんじゃないかなと思います。

――今回の結果についてはどう受け止めていらっしゃいますか

やはり予選、敗者復活戦のタイムを見ても今日のレースは勝てたレースだったので、悔しいというのが率直な意見で。あと光さんとも話してたんですけど、3年生と4年生の上級生クルーなので、そろそろ結果を出さないといけないねという話をしてたので。そういう点では反省が多く残る試合になってしまったかなと思います。でもそもそも僕らはB決勝にいけるかな、くらいで話をしていたので、僕は来年軽量級に出るチャンスがあればB決勝いけるかな、とは言わずにそれくらいは余裕でいけるくらいのレベルまで上がっておきたいなと思います。

――今大会で挙がった具体的な課題などはありますか

コーチから頂いたのが、ファイナルのところまでまっすぐ引いてくるといいんですけど、変な方向に力が入っちゃって、(ブレードを)抜きづらくなってしまっているというのがあって。押し込んだ後に抜くのはクルーの息が合っていないと難しいんですけど、組んで一週間くらいの急造クルーだったので。そこが合いきってなくて。フィニッシュで押しながら、水中から抜きながら、っていう中途半端な漕ぎになってしまっているというフィードバックを頂きました。もう一つはヘッドコーチの方から、エントリーで(ブレードが水中に)まっすぐ入っていくんじゃなくて、一回ハンドルが下がってから段階的に入っていくという漕ぎになってしまっていて。そこでまっすぐ水中にオールが入るクルーとの差が大きくなってしまっているというフィードバックを頂きました。東日本のクルーはどうなるかわからないんですけど、明日の朝の練習はとりあえずペアで行うので、そこを修正したいと思います。

――では次の大会である東日本への意気込みをお願いします

このペアで成長できた点なんですけど。光さんが一つ年上ということで、物怖じしてたというのがあって。指摘を濁していってしまうというか。それを同じ部屋の飯尾健太郎さん(教4=愛媛・今治西)にしたら、そこは上下関係なく言うべきことをびしっと言ったほうがいいというアドバイスを頂いたので。それを実践したらうまくいったので、次のクルーでもそれを実践していけたらなぁと思います。そんな感じにクルーメイクをしていきたいなと思います。

【男子舵手なしフォア】

飯尾健太郎副将(教4=愛媛・今治西)

――予選と比べて改善した点があれば教えてください

コンスタントのフェーズを少し短くしたという感じですかね。スタートスパートを伸ばして、ラストスパートを伸ばして。端のスパートの部分を伸ばしたというのが違いですかね。

――実際のレース展開はいかがでしたか

予選に比べると圧倒的に格上の相手が同じ組だったので、スタートで出遅れたくないというのがあってそういう改善をしました。最後に自分たちがアタマを取れる可能性は非常に低いと読んでいたので、相手がゴールする前に少しでも追いつめられるようにスパートを早く入れようという話はしていました。

――500メートルの通過は3番手でしたがこれはプランと照らし合わせていかがですか

想定通りというか、こういう苦しい展開になることはわかっていたので全員慌てることなく落ち着いて、むしろさあ行きましょうというような落ち着いた雰囲気がありました。

――そこからラストにかけてクルー内の雰囲気はいかがでしたか

後輩たちもすごくいい雰囲気であきらめることなく、自分たちがこういうプランでやりましょう、こういうローイングをしましょうということを再現しようとしてくれたので、すごく良かったと思います。

――急造クルーだと思いますがクルー自体の雰囲気はいかがですか

僕が最上級生でやらせてもらっているんですけど、準備期間も少なかったので、体重調整もあって少しストレスというか気を使わなくていけない点があったので、割と自由にというか、あくまでも夏のインカレ(全日本大学選手権)とか全日本(全日本選手権)に向けての通過点という位置づけなので、色んなことを試そうという雰囲気をつくるように心がけていましたね。

――きょうと予選の2レースを振り返って良かった点、課題などがあれば教えてください

良かった点は、レースプランとしては結構予選に比べて変わったんですけど、それにもしっかり対応できたというのが一つの点で、悪かった点としてはコンスタントでうまくまとまり切れる場面が少なかったかなと思います。

――この全日本軽量級選手権、東日本、そしてインカレと狙っていくというお話を伺ったのですが、夏に向かって何かビジョンは得られましたか

去年までのワセダってすごくスタートで全力でとにかく飛び出しましょうみたいなプランがすごく多くてラスト1000メートルでひっくり返されるという展開が多かったので、自分たちはスタート500(メートル)以降の1500を戦略を立てて、さあこれからだ、勝負が楽しめる、くらいの後半勝負に持ち込めるようなクルーづくりを目指していたので、それは一つ夏に向けてそういう力、後半に艇速を伸ばし切る力というのはすごく必要になってくるので、タイム落ちを減らすとか、まだまだやるべきことはたくさんあるので、去年のワセダの悪かった点というのを改善する、今までとは違うワセダを見せられるように、そういう進化するビジョンというのは見えたかなと思います。

――最後に改めてあすの順位決定戦に向けて意気込みをお願いします

せっかく2000(メートル)のレースを3本できるわけなので、もちろん夏対戦しなければいけない相手とも当たりますし、本当に貴重な2000メートルのレースになると思うので、少し多くのものを得られるレースにして締めくくれたらいいかなと思います。