アーチェリー部

2018.05.15

第29回全日本学生東日本大会 5月12・13日 宮城・秋保リゾートホテルクレセント森林スポーツ公園

狐塚が2位入賞!杜の都で得た課題と収穫

 関東学生リーグ戦(リーグ戦)が閉幕し、息つく間もなく全日本学生東日本大会が開催された。リーグ戦で一定以上の成績を残した選手だけに出場権が与えられ、まさに『すぐりし精鋭』たちが一堂に会した今大会。早大からは男女合わせて6人が出場し、狐塚佑姫(社4=岐阜・聖マリア女学院)が、全日本学生選手権(インカレ)出場圏内の2位に入賞するなど躍進。初夏の杜の都で各々が収穫と課題を得る、実り多き大会になった。

 2日間で70メートル144射を放ち、合計点を競う今大会。男子部からは野村翼主将(スポ4=愛知・岡崎北)、鬼塚聡(スポ4=千葉黎明)、棚田歩(スポ2=北海道・帯広三条)の3人が出場した。リーグ戦全6試合で大車輪の活躍を見せた野村は、当然この大会でも躍進が期待されたが、初日終了時点で全体18位と出遅れてしまう。「久しぶりの個人戦でうまく気持ちを持っていくことができなかった」と、不振の原因について語った野村。2日目で13位まで順位を上げ、少なからず意地を見せたものの、「望んでいたものとは程遠い結果」と悔しさを隠さなかった。一方、「調子が上がる流れをつかめた」と語ったのは鬼塚。初日の序盤こそ点数が伸び悩んだものの、「なぜ外していたのかわからなかった射の原因に気づいた」ときっかけをつかみ、以降は点数が上昇。全日本学生王座決定戦(王座)での活躍へ向けて、手応えが感じられた様子をうかがわせた。そして早大男子部の中で最上位の成績を収めた棚田は、「自分のメンタルが弱いところが明確になった」と、改善点と手応えをそれぞれ得る満足のいく内容で大会を終えた。

王座での躍進にも期待がかかる棚田

 女子部からは舩見真奈女子主将(スポ4=山形・鶴岡南)、狐塚、中村美優(スポ1=北海道・旭川北)と、創部史上初のリーグ戦優勝の原動力となった3人が出場。「緊張した場面が多くて、反省の多い試合になった」と述懐した舩見は、思うように点数が伸ばせず、結果は6位。しかし「70メートルでのテンポが身に付いてきた」と手応えも口にし、今後1カ月での調整の方針が定まったようだ。そして上位2名に与えられるインカレ出場権を巡ってし烈な争いを繰り広げたのが、狐塚と中村だ。初日終了時点での得点は狐塚が623点、中村が622点。接戦の様相は最後まで変わらず、最終的に狐塚が2点上回り2位入賞でインカレ出場権を獲得。惜しくもインカレには手が届かなかった中村も3位入賞を果たす奮闘を見せた。

入賞を果たした中村(左)と狐塚(右)。狐塚はインカレ出場権を獲得した

 インカレ出場権をめぐる戦いであると同時に、1カ月後に控える王座に向けた調整の場という意味合いも含まれていた今大会。思うような結果が出なかった選手、復調のきっかけをつかんだ選手、新たに見えてきた修正点の克服を誓う選手など、三者三様の発見が得られた有意義な大会となった。これから選手たちは表出した課題を所沢に持ち帰り、万全の状態に仕上げにかかる。すべては1カ月後に日本の頂に到達するためーー。アーチェリー部が紡いできた物語は、いよいよ最終章を迎える。

(記事、写真 森迫雄介)

結果

▽男子
9位 棚田 1275点
12位 鬼塚 1267点
13位 野村 1261点

▽女子
2位 狐塚 1257点
3位 中村 1255点
6位 舩見 1223点

コメント

野村翼主将(スポ4=愛知・岡崎北)

――この2日間の大会を振り返って

結果としては自分が望んでいたものとは程遠く、満足のいく結果が残せなかった印象です。

――何が原因だったのでしょうか

気持ちの面が大きいのかなと思っています。関東学生リーグ戦(リーグ戦)とか優勝決定戦といった点数を落とせない試合が終わって、気が抜けてしまったというか、久しぶりの個人戦でうまく気持ちを持っていくことができなかったのが原因かなと思っています。

――集中的に70メートルを射てたことによる収穫もあったのでは

そうですね、70メートル自体には不安もなく臨むことができましたが、団体戦から個人戦への切り替えがうまくできなかったのが良くなかったのかなと思います。

――全日本学生王座決定戦(王座)に向けて、切り替えという面での対策は

王座については、今の時期はまずメンバー選考が行われてるところなので、選考に合わせて調子を上げていきたいというのと、選考会が終わってから王座まで時間があるので、しっかり自分の課題に向き合いながら上昇していきたいです。

鬼塚聡(スポ4=千葉黎明)

――大会2日間を振り返って

70(メートル)の練習が始まって、ショートハーフより点数が出る自信はあったのでうまくいくと思っていたんですけど、最初はあまり調子が出なくて優勝決定戦でも苦しんでいました。けど、この大会で調子が上がる流れをつかめたので、順位は低いですが、王座に向けては良い試合にできたと思います。

――その収穫は70メートルを集中的に射てたことによるものですか

それよりかは、試合中のひらめきというか、なぜ外したか分からなかった射の原因に初日の後半に気づいて、それによって調子を上げられたという感じです。

――そのきっかけをつかんだ今、維持していくには何が必要だと考えていますか

的に集中せずに狙う器具をずっと見てしまっていたので、的を見続ける練習をするというのと、集中が分散しがちなので、練習でもしっかり集中して射っていきたいです。

――他に王座に向けて意識したいことは

王座は団体戦なので、今よりもっと早く射って良い点数を出すことです。今は20秒に1本射って黄色に入る感じなんですけど、もっとサイクルを早くしていく練習もしていきます。

棚田歩(スポ2=北海道・帯広三条)

――2日間を振り返って

2日とも1ラウンド目が点数良くて、後半落としてしまうという自分のメンタルが弱いところが明確になったので、改善点に気づけたことが収穫かなと思います。

――先週の優勝決定戦から70メートルに移行し始めましたが感触は

ショートハーフから70メートルで結構感覚が変わりますが、70メートルの練習が結構できたので、今回そこそこ高い点数が出せたかなと思います。

――王座に向けて修正したい点は見つかりましたか

良い点数が出てくると、点数に意識が行き過ぎて、全体的に身体が固まったり、射形が小さくなったりしてしまうので、もっと楽に大きく射てるようにしたいと思います。

舩見真奈女子主将(スポ4=山形・鶴岡南)

――2日間を振り返って

初日は久しぶりに70メートルを個人で出場することもあって、緊張した場面が多くて、思うように身体が動かないことがあり、反省の多い試合になったかなと思います。

――この大会で得られた収穫は

ショートハーフと違った試合の流れがあって、最近70メートルを集中的に射ってることで、時間の使い方であったり、テンポとかも身に付いてきたのかなと思います。

――これから王座までの1カ月間で修正したいことと、その方法は

今回の反省として射形面でいうと肩のライン、あと緊張すると瞬きが多くなって射てないというのがあったので、メンタルの方で当たらないことが多かったので、自分なりにプレッシャーを与えた練習を増やしていって、打ち勝てるようにしたいと思います。

狐塚佑姫(社4=岐阜・聖マリア女学院)

――2日間を振り返って

この大会は全日本学生選手権(インカレ)出場権が懸かっているんですけど、それを取りに行こうと考えていたわけではなくて、今後の王座選考、王座に向けて自分がどう射てば当たるのかを見つけにいく大会にしていたので、それを見つけられたのはよかったですし、点数も出てインカレに繋がったのは自信になりました。

――見つけたものとは具体的に何ですか

「こう射てば当たる」という射形の面で見つけた部分があったのと、メンタル的な問題です。今までは射形が良くてもびびって射たないというもったいないことをしていたので、それをしっかりバシッと射てたのが良かったというのと、テンポよく射つことでもったいない射をなくすことができたこと。この3つです。

――あえて修正点を挙げるとするならば

やっぱり早く射つことですかね。今までは(弓を)引き戻したら良い射ができるんじゃないかと思って、どんどん(射つ)時間がなくなっていくことがあったんですけど、それをやめてとりあえず射ってみたら意外と当たったので(笑)。

――インカレに対しての意気込みを

(インカレは)まったく予想していなかった出場権なのでびっくりしているんですけど、せっかく出させていただけるので頑張りたいと思います。

中村美優(スポ1=北海道・旭川北)

――2日間振り返っていかがでしたか

自分としては今までのショートハーフから70メートルになったことで、少し感覚が崩れている状態で迎えた大会だったので、上位進出は無理なのかなと感じていたのですけど、その中でも射ちやすい環境の中自分らしく射てたのかなと思います。

――70メートルを集中的に射てたことによって得られたものは

練習だと悩みながら射ってしまったりしまうので、公認大会でレベルの高い中、自信を持って射たないと当たらなかったり、迷いを持って射つと大きく外したりしたので、これからの課題がはっきりできたのかなと思います。

――インカレ出場権は惜しくも得られませんでした

3位ということで2人に負けたんですけど、その中で自分に負けた射が多くあったり、(気持ちが)緩んでのミスがあったので、そこはこの後修正していきたいと思います。

――王座に向けて

真っ直ぐに自信を持って射ち切れば入る射は入ると思うんですけど、王座は団体戦なので、1射外すと大きく響いてしまうので、どんどんグルーピングを小さくしてしっかり当てていきたいと思います。