ヨット部

2018.05.15

関東学生春季選手権 5月12・13日 神奈川・葉山沖

接戦を制し、2年連続の総合優勝!

 全日本学生選手権(全日本インカレ)での王座奪還という目標を掲げてスタートした今年のチーム。ついに、シーズン最初の団体戦を迎えた。早大は最初のレースから総合得点で首位に立つと、一時は日大に追いつかれたものの終始トップを守り切り、見事2年連続となる総合優勝を果たした。「優勝という結果が出たことにはほっとしていますし、すごい良かったなと思います」(岩月大空主将、スポ4=愛知・碧南工)。最初の団体戦である今大会で接戦をものにしたことで、新シーズンに弾みがついた。

 初日は微風の中でレースが開始された。第1レースでは470級で日大が、さらにスナイプ級でも明海大が123フィニッシュを飾る圧巻の走りを見せる。しかし総合得点では、両クラス共にまずまずの順位で入った早大が両校を上回った。続く第2レースではスナイプ級で岩月・三宅功輔(商4=東京・早大学院)組が1位、入江裕太(スポ3=神奈川・逗子開成)・原潤太郎(商3=埼玉・早大本庄)組が3位でフィニッシュするなど存在感を示す。午後には風が強まり、早大が得意とするレース環境に。すると、第4レースでは470級で田中美紗樹(スポ3=大阪・関大第一)・嶋田篤哉(文構3=神奈川・鎌倉学園)組が法大とのデッドヒートに競り勝ち、トップフィニッシュ。他の2艇も3位、5位の上位でフィニッシュし、早大を勢いづける。そして、この日最後のレースとなった第5レースではスキッパーが新入生である西村宗至朗(社1=大阪・清風)・松尾虎太郎(スポ2=山口・光)組が躍動。1年生ながらトップでフィニッシュする快走を見せた。初日が終了した時点で、早大は2位の日大に13点差をつけ、総合暫定1位。最終1レースを残し、優勝はこの2校で争われることとなった。

全レースでシングルを獲得した元津志緒(スポ4=長崎工)(左)・古橋捷太(先理4=東京・早大学院)組

 最終日は強風のため出艇を待ち、風が弱まってから1レースが行われた。早大は少しのミスで逆転されかねない状況であったが、470級では田中・嶋田組がまたもやトップフィニッシュを飾るなど、3艇全てがシングル(※)でまとめる好走を見せる。初日を終えて1点差で負けていた明海大を追い抜き、クラス優勝も達成した。スナイプ級も、何としても上位に入り順位を上げたい日大に食らいつき、総合優勝を決定づけた。最終的に早大は、総合得点で9点差という接戦を制した。

息を合わせてマークを回る入江(左)・原組

 昨年の絶対的エースであった岡田奎樹前主将(平30スポ卒=現トヨタ自動車東日本)と永松礼(平30スポ卒=大分・別府青山)の2人が卒業し、戦力ダウンの心配もあったものの、個人成績ではスナイプ級で入江・原組がクラス別2位に入るなど健闘した。冬の間、確実にレベルアップしてきた成果が発揮されたといえるだろう。日大とは最大で13点という常に競り合う展開となったが、岩月主将も「新体制が始まってから積み重ねてきたものをしっかり出せて戦えれば、勝ち切れるとは思っていた」と、今までの練習に自信をのぞかせた。さらに、今回レギュラーとして出場した西村をはじめ、この春には実績のある部員たちが新たに加入。「下級生のレベルがすごく高い状態で、全艇がライバルとして今まで練習をしてきていた」(元津)と話すように、チーム内でお互いに刺激し合い、今以上に実力を伸ばしていく可能性は十分だ。今大会は総合優勝という結果に輝いたものの、その一方で選手たちはそれぞれ「課題が発見できた」とも口にした。次戦は6月下旬に行われる関東学生個人選手権。今回で明確になった課題を修正し、1艇でも多くが全日本学生個人選手権への出場権を勝ち取ることを期待したい。

(記事 加藤千咲、写真 加藤千咲、石井尚紀)

※10位以内の順位を取ること。

結果

▽470級

早大(田中・嶋田組、元津・古橋組、西村・松尾組) 120点(1位)

▽スナイプ級

早大(岩月・三宅/高橋康太(商3=埼玉・早大本庄)組、入江・原組、谷川隆治(商2=千葉・稲毛)・神宮泰祐(政経4=東京・早大学院)組) 139点(2位)

▽総合

早大 259点(1位)

コメント

スナイプ級スキッパー岩月大空主将(スポ4=愛知・碧南工)

――新体制になって初めての団体戦でしたが、レースを全体的に振り返っていかがですか

もともと接戦になるとは考えていたんですけど、11月に新体制が始まってから積み重ねてきたものをしっかり出して戦えれば、勝ちきれるとは思っていたので、正直この優勝という結果が出たことにはほっとしていますし、すごい良かったなと思います。

――春関東インカレは昨年に続いて2連覇という結果になりました

2連覇というところはあまり意識はしていなかったんですけども、全日本学生選手権につながる大きな大会、この春の関東インカレと秋の関東インカレ(関東学生選手権)を踏まえて全日本インカレに行くので、その勢いづけとしては今回勝ち切れたということとプラス2連覇ということもチームとしても良い雰囲気になるなというのと、今後のモチベーションにもなっていくので、秋もしっかり勝ちきれるようにというところにつなげていきたいと思います。

――スナイプ級では日大がリードする展開となりましたが、早大スナイプ級全体としてはいかがでしたか

今現在としてはやりきった上で、実力差が少し明確になったかなと思ったんですけど、あまりそこは悲観的ではない部分で、春までやってきてこの実力差が見えたというのは今後夏に取り組むべき課題が見つかった部分ではあったので、秋にはしっかり日大であったりを倒してクラス優勝できるようにというところを狙っていきたいと思います。

――主将から見て、今年のチームはどのような特徴があると思いますか

昨年、4年生でスーパープレーヤーが2人いて、そこが抜けて今年は実力が足りないんじゃないかということから始まった体制だったので、自分たちはよりチーム全体で勝ち切るというか、ワンプレーヤーじゃなくてチーム一人ひとりが得点を稼いで全員で勝ち切るということを目標にチームの雰囲気などから改善していって、どれだけ辛い場面でも全員で戦って勝ち切るというようなチーム作りをしてきました。

――両クラスのエースが卒業され、今年は実績のある1年生が入部されましたが、戦力の状況の変化はありましたか

1年生で入ってきた選手たちも本当にすごい経歴を持って入ってきた選手たちが多いので、艇種は変わってもすごい飲み込みが早かったり、成長スピードも速いので、早速レギュラー争いに食い込んできているところで、今、両クラス6艇ずつメンバーがいるんですけど、早大でもこんなにいることはなくて練習環境としてもレギュラー争いで全員がどんどん成長していける状況を作り出せているところが、1年生が入ってきた中でも良い形であると考えています。

――最後に今年1年の目標を教えてください

最後の全日本学生選手権で総合優勝で王座奪還をするという、今年はもうそこに尽きます。そこが全てなので、そこでちゃんと勝ち切れるための準備を秋までしっかり積み重ねていって、各自で成長していってチームで勝ち切ることをしていきたいと思います。

470級スキッパー元津志緒(スポ4=長崎工)

――今シーズン初めての団体戦でしたが振り返っていかがですか

総合優勝を目標にやってきたので、その点においてはしっかりチームとして勝てて良かったんですけど、内容としてはまだまだたくさんこれから詰めていける部分があるので、全日本インカレに向けて課題が明確になったので、もう一回練習をしっかりしていきたいです。

――その見つかった課題というのはどのような点ですか

470チームでいくとあまりスタートの成功率が高くない状況なので、1マークの順位が安定しないというのが課題にあるので、しっかりとスタートを出られるようになればもっと順位も安定してくると思うので、チームとしてスタートを中心にこれから練習していこうかなと思っています。

――早大は強風の中でのレースは優位にすすめられていました

強風のボートスピードには自信があって、他の大学に比べてスピードには優位性があると思っているので、そこは自信を持って全船が帆走できていたのかなと思っています。

――ご自身のレースは振り返っていかがですか

チームとしても個人としてもスタートが苦手なので、きょうの最終レースではスタートを決めることができて、順位も安定させることができたので、レースの中でも少しずつ改善はできているんですけど、まだまだ練習していかなければいけないなと思いました。

――今大会を通して、良かった点はありましたか

あまりチームとしても大きく順位を落としてしまうというようなことがなく、1レース目のまあまあの入りからどんどん調子を上げていくようなかたちでレースを進めることができたというのは、チームとしても個人としても良かった点でした。

――470級では1年生の西村宗至朗(社1=大阪・清風)選手が出場されていましたが元津選手から見ていかがでしたか

1年生は今年スキッパーが2人いるんですけど、全体的にも下級生のレベルがすごく高い状態で、全艇がライバルとして今まで練習をしてきていたので、そこで西村もしっかりと走っていて自分も負けないようにしないといけないな、心強いなと思いました。下級生がしっかり走ってくれるというのは自分にも刺激になりますし、チームがボトムアップしていくために必要なことだと思うので、これからも下級生が伸び伸びと技術アップができる環境をつくっていけたらいいなと思っています。

――6月はどの試合に出場されますか

全日本個人戦の予選があるんですけど、それに向けて470チームとしては全艇が全日本の本戦に出られるようにしていきたいです。

――ご自身の目標はありますか

まだ全日本個人戦で入賞をしたことがないので、まずは全日本個人戦に向けて権利を取るのはもちろんなんですけど、上位で入賞をして、全日本に臨めるようにしていきたいと思っています。

470級スキッパー西村宗至朗(社1=大阪・清風)

――大学に入学されて初めての公式戦でしたが振り返っていかがですか

レギュラーになるために春の合宿に入学前から参加させていただいて、頑張ろうと思っていて、この大会に1年生なんですけどレギュラーとして選んでいただけたんですけど、レギュラーに選ばれたからにはしっかりとチームの足を引っ張らないように頑張ろうと思ってやっていました。でも大学に入って初めてのインカレで、今回は初めての団体戦ということもあったので、今まで高校の時は学校として(の出場)ですけど、個人名でずっと戦ってきたので、初めは大丈夫かなと緊張していたんですけど、レースはいつも通り、練習でやってきたことをいかに発揮できるか、忠実に再現できるかというレースで、特に今回の大会は、きのうも微風から強風まで全部のコンディションでレースができたので、自分たちの実力がはっきりと分かった大会かなと思います。僕は強風になるとある程度走りでいけるところがあるんですけど、やっぱり微風が今後の課題ということが発見できたのが良かったと思います。優勝できたのは素直にうれしかったです。

――今大会は松尾虎太郎(スポ2=山口・光)選手とのペアとなりました

松尾さんは高校時代からずっと知っている先輩で、すごくレベルの高いクルーの方なので、すごく頼りにはしていたんですけど、その中で僕たちの中で役割分担をしっかりとしていて、普通に走らせる場面でも、レースになることによって、他の相手と競い合う中で練習の中と違う役割というのを二人で明確に分けてやってきました。今回はできなかった部分は今後の課題として残っているんですけど、自分たちの役割がうまくかみ合ってうまくできたことが多かったなと感じていて、だから役割分担の中でコミュニケーションを多く取って、何か言われたことに対してはしっかり返事をして、お互いの意見を言い合うということもしました。

――早大のヨット部に入部されてみて雰囲気はいかがですか

僕は高校の時からずっとこのワセダのヨット部でヨットをするということが目標で、すごく強いチームということは知っていたんですけど、何が強いのかと思って…。もちろんレースメンバーのレベルが高いのはそうなんですけど、やっぱり僕が一番思ったのはサポートチームの体制がすごく充実していて、そこが高校の時とは違うところで、サポートメンバーにはレギュラーから落ちてしまった人たちも回っていただいていて、レギュラーのメンバーの人たちがレースに集中できる環境づくりや雰囲気も含めて、サポートメンバーの力が大きいと思いました。それが団体戦で勝つ、全員で勝つということにつながっているかなと思いました。

――これからの四年間での目標を教えてください

第一はチームとして掲げている全日本インカレ団体戦で優勝することももちろんで、またレギュラーに選んでいただけるというのは今のところ分からないんですけど、団体戦に選ばれたらそこでしっかりと成績を残していくというのと、個人的には個人戦も頑張っていきたいと思っています。