準硬式野球部

2018.05.13

5月12日 東京六大学春季リーグ戦 東京・法大多摩グラウンド

宿敵との一戦でまさかの黒星・・・。優勝へ黄信号/慶大1回戦

慶大1回戦 10
慶大
早大
(早)江藤、●福川-吉田
♢(本塁打)鈴木 (三塁打)中村大

 2カード続けて勝ち点を獲得し、迎えた慶大戦。東京六大学春季リーグ戦(春季リーグ戦)優勝を争う法大との直接対決が控えていることを考えても、確実に2勝を挙げておきたいカードだった。2回に先制点を挙げた早大だったが、追加点を奪えないまま迎えた7回、2点本塁打を浴び逆転を許してしまう。その後、打線も粘りを見せ再度同点に追い付くも、10回に勝ち越しの適時打を打たれ万事休す。そのまま試合は終了し、勝ち点奪取へ向けて後がなくなってしまった。
 

 

  この日先発のマウンドに上がったのは江藤健太(教3=早稲田佐賀)。初回を2つの三振を含む三者凡退に切って取ると、その後もテンポのいい投球で慶大で打線を沈黙させる。時折四球を出しつつも、6回終了時点で打たれた安打はわずかに2本。今季リーグ戦で好調を維持し、序列を上げつつある男が頼もしさを見せてくれた。打線も先発投手の力投に応えるべく、序盤から好機を演出する。2回に4番・中村大輔(商4=東京・早大学院)が中前打で出塁すると、犠打と安打で三塁へ。7番・高木寛人(基理4=東京・早実)の内野ゴロの間に生還し先制点を挙げる。しかし、その後も死球などで幾度となく得点圏に走者を進めるも、あと一本が出ない。追加点を奪えないもどかしさを抱えたまま、試合は終盤へ突入した。

 

本塁打を放った鈴木涼馬(商3=東京・早実)。その打撃は監督の折り紙付き

 

 膠着(こうちゃく)状態にあった試合は、終盤に激しく動く。7回、ここまで好投を続けていた江藤が2死一塁の場面で2点本塁打を浴び、逆転を許してしまう。後続を断ち、この回は2失点で切り抜けるも、8回から登板した2番手・福川千明(スポ2=兵庫・白陵)が代わりばなの初球を捉えられ、打球は右翼スタンドへ。7回と8回の慶大の一発攻勢で、一気に2点のビハインドを負う展開に追い込まれてしまった。後がなくなった早大は8回、代打で出場した鈴木涼馬(商3=東京・早実)が反撃ののろしをあげる一発を放ち1点差まで追い上げると、2死から中村大と今駒顕二郎(教4=東京・早実)の連打で試合を振り出しに戻す。9回は互いに無得点に終わり、迎えた延長10回。3イニング目を迎えた福川は、右前打と犠打で1死二塁のピンチを招き、前の打席で本塁打を打たれた打者と対峙する。2ストライクまで追い込み、投じた5球目。打ち損じかと思われた打球はフラフラと飛んでいき、右翼手・水野将太(スポ4=愛知・小牧北)のグラブをかすめて勝ち越しの適時三塁打となってしまう。何としても追い付きたい早大はその裏、相手の失策と四球で2死一、二塁の好機を得るも、この日2安打の中村があえなく見逃し三振に倒れ試合終了。優勝へ向けて痛すぎる1敗を喫してしまった。

 

ピンチで福川(左)のもとへ駆け寄る吉田龍平(スポ3=東京・小山台) 。今季は投手に駆け寄る光景がよく見られる

 
 

 この日は早大の「点をツーアウトからでもしっかりと取って、流れに乗って、得点を重ねていく」(池田訓久監督、昭60教卒=静岡・浜松商)という自慢の攻撃力が発揮できなかった。得点圏での残塁が目立ち、あと一つの安打で試合を決めることができた局面が少なからず存在した。勝ち越し点を献上した場面など、運が早大に傾いてくれなかったことも事実だが、やはり春季リーグ優勝はそのような逆境を跳ね返してこそつかみ取れるものであるはずだ。自力で流れを好転させる機会もあっただけに、余計に悔やまれる敗戦となってしまった。指揮官が「法政が落とせば別ですけど、それを期待してはいけないので、もう1敗もできない」と言うように、優勝へ向けて後がなくなった早大。1つの取りこぼしも許されない極限の重圧の中、底力の発揮が求められる。

 

(記事  森迫雄介、写真 森迫雄介、金澤麻由)

コメント

  

池田訓久監督(昭60教卒=静岡・浜松商)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

うーん、なんて言ったらいいですかね。学生たちは準備もきちんとしていましたし、ピッチャーも試合を作りましたし、本当にもうホームランが、まさか、というところで出て。しかもその、まさかのホームランを打ったバッターに勝ち越しのヒットを結局打たれてしまって。あぁ、野球というのは、早慶戦というのはこういうものなのかな、と。えぇ。そういう感じですね。

――後半に失点が重みましたが

あれはもうすべてホームランだったので、ツーランホームランとソロホームラン。これはもうやむを得ない、というか。もちろん、バッテリーで配球がどうだったとか、前の打席までどういった形で打ち取っていたのか、とかいうところをきちんと確認しながらやっていたかどうか、という点は反省点かもしれませんが。それが、あのような形でホームランになってしまったので、これはやむを得ない、という感じですね。

――前半では好機で一本が出ませんでした

そうですね。それもちょっと痛かったですね。やはり、うちのチームは、今まであのような場面で点をツーアウトからでもしっかりと取って、流れに乗って、得点を重ねていく、というゲームパターンが多かったので。そういう意味では、1-0で勝てるとは私も思っていませんでしたので、やはり追加点を取らなければ、とベンチではだいぶ学生たちに声を掛けながらやっていたのですが・・・。なんか上手く噛み合わなかった、という感じですね。

――一方で鈴木選手には本塁打が出ました

そうですね、彼は元々打力のある選手で、関東大会(関東地区大学選手権)のようにDH制の時は、DHで使ったりとかしていましたけれども。ここのところ調子がずっと良くなくて、出場機会が減っていたのですが、きょうは本当に久々にゲームに出て、いい形でやってくれたので良かったな、という思いですね。

――後半は打者の皆さんが粘ることができました

そうですね、その通りで、やはり(この日の開催場所である法大多摩グラウンドは)土のグラウンドなので、ゴロを転がしながら、相手の嫌がる野球を、というかたちで。最後ツーアウトランナーなしから、代打の高山幸汰(商2=佐賀西)が相手のエラーを誘うようなゴロを打って、チャンスを広げて、あと1本、というところまでいったんですけどね。まぁ、仕方ないですね。

――優勝に向けてあと1敗も許されない状況になりました

本当におっしゃる通りで、もう1敗もできないんですよ、本当に。法政が落とせば別ですけど、それを期待してはいけないので、そういう意味では、最後のミーティングでも言ったのですが、あしたから、気持ちを入れ替えて全員でやっていく、と。そういう形であすからまたがんばります。

福川千明(スポ2=兵庫・白陵)

――ご自身の投球内容を振り返って

今まではストレート主体で押していくスタイルでしたが、これから強敵と戦うことを見据えて、変化球でカウントを取っていくことを目指していました。きょうはそれができていたということで内容自体は悪くなかったです。

――代わりばなに本塁打を打たれてしまいました

初球の大切さというのを改めて感じさせられました。

――勝ち越しを許してしまった回については

自分にとっては嫌な安打のかたちではなく、あの三塁打もしょうがないことだと切り替えて、1死三塁からしっかり抑えられたので良かったかなと思います。

――優勝へ向けて1つも負けられない状況となりましたが、どのようにチームに貢献したいですか

自分の出番はリリーフなので、流れを変えられるような投球ができるといいなと思います。