米式蹴球部

2018.05.06

春季オープン戦 5月5日 早大東伏見グラウンド

青学大に勝利するも課題残る

TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
早大 BIG BEARS 20
青学大 LIGHTNING

 試合前のハドルで勇ましく歌い上げられた『紺碧の空』。士気を高める選手たちの目はいつも以上に鋭く、フィールドに立つ相手をにらんでいた。「この春は自分との戦い」(高岡勝監督、平4人卒=静岡聖光学院)。近年激しさを増すチーム内の競争を勝ち抜くためにも、この春さらなる飛躍を誓う選手たち。これまで出場機会に恵まれなかったプレイヤーが中心となって戦う今試合は、結果のみならず内容も重要となる。昨年2部リーグのAブロックで2位の成績を残した青学大をホームグラウンドに迎え、熱戦の火ぶたが切られた。

 早大のキックオフで試合開始。青学大のオープニングドライブを難なく抑えパントの局面へ。相手のスナップが乱れたところを見逃さず、早大がリカバーに成功。エンドゾーンまで残り30ヤード付近から攻撃を始めると、K髙坂將太(創理2=東京・国立)のFGで先制点を奪った。その後、相手に攻め込まれピンチを招いたものの、強烈なプレッシャーをかけFGをブロック。紙一重のところで失点を防いだが、続く第2クオーター(Q)でインターセプトを喫し再び苦境に立たされた。それでも1年生ながら出場を果たした光本周平(国教1=京都・立命館宇治)、古田泰一(法3=東京・早大学院)らDL陣の活躍で暗雲を払拭。さらには、相手の隙を突いたLB野城翔也(創理3=東京・西)のファンブルリカバーで、青学大に得点の糸口をつかませない。好位置で攻めに転じた早大は、RB山下光太郎(商3=東京・早大学院)の力強いランでレッドゾーンへと侵入。このチャンスでRB荒巻俊介(法2=東京・早大学院)がTDをもぎ取り、10点のリードで前半を折り返す。

1年生ながらフィールドに立ったDL光本

 迎えた後半最初のキックリターン。この日リターナーを務めたWR河波正樹(スポ2=米国・シアクァムセカンダリースクール)がサイドラインを駆け上がり、ボールは敵陣へ。ここからQB宅和真人(政経2=東京・早大学院)のパスが決まりフレッシュを更新すると、最後はRB青山翔(商2=東京・早実)の鋭いカットバックで青学大ディフェンスを突破しTD。続くディフェンスでもDL二村康介(文構3=東京・獨協)がQBサックを決め、流れは早大に傾きかけていた。しかし、第3Q終了間際にスクリーンパスでロングゲインを許すと、この窮地から脱せずTDパスを献上。さらには早大の攻撃で強烈なQBサックを食らい厳しい展開に。それでもDB高岡拓稔(商3=東京・早大学院)のファンブルリカバー、DB大西郁也(法2=東京早大学院)のインターセプトなどで追い上げを見せた相手を何とか封じ、苦しみながら白星をつかんだ。

巧みなカットバックでTDを奪うRB青山

 20―6のスコアで勝利を収めたものの、細かなミスやイエローフラッグが投げ込まれる場面が目立った今試合。「勝負どころで決められなかった」(宅和)と、悔しさをにじませた。荒削りなプレーも多く見られ、課題は山積しているようだが下を向く必要はない。これから多くの試合が控え、心技体を磨き上げる時間はまだまだ残されている。高き志を胸に、立ちはだかるカベを越えられるか。春が極まり夏の気配が立ち始める5月5日。立夏の日を戦い抜いた勇姿は、これから大きく形を変えていくだろう。

(記事 成瀬允、写真 元田蒼、涌井統矢)

コメント

高岡勝監督(平4人卒=静岡聖光学院)

――早慶戦から1週間で今試合を迎えました

早慶戦は1つのビックゲームではありますけども、主将のDL斉川尚之(スポ4=東京・獨協)が目標をぶらさずにチームづくりをしてくれて、練習中もそういった声を出して目指しているゴールへ向けて4年生全員で取り組んでくれました。

――きょうは経験の浅い若い選手が多く起用されました

JVのメンバーだからという訳ではなく、この春は自分との戦い。自分のプレーをどう100パーセント出来るかということにフォーカスして話をしています。特に上級生の中でなかなか1軍に入れないメンバーで、練習でいいプレーをしている選手たちは、試合と練習では何が違うのかをしっかりと考えてもらおうとしました。

――きょうの収穫や反省点は

きょうはケガでなかなか出場機会のなかった選手がいいプレーをしたり、2年生でこの春にすごく伸びた選手がいいプレーをしたり、練習を真面目にしている選手は結果が出ていると思いました。

――試合ではイエローフラッグが出る場面が目立ちました

反則をしたメンバーは、試合慣れしていない選手やポジションを変えた選手が反則をしてしまいました。春のシーズンで出場機会はこれからたくさんあると思うので、きょうの試合をしっかりと反省してもらって、チームの成長につなげてほしいと思います。

――ディフェンスの面ではいかがですか

ディフェンスは1年生と2年生をかなり出した中で、特にフロントのメンバーは崩れることなく最後まで頑張れていたことと、途中から集散もよくなったので、きょうのゲームで気付いたことを次につなげてほしいと思います。

QB宅和真人(政経2=東京・早大学院)

――試合を振り返って

勝負どころで決められなかったのが反省点だと思います。

――試合で意識した点は

練習からポケットワークを重要視していました。動きすぎてしまう癖があったので、なるべくポケットに残ってターゲットを探そうという意識が強かったです。ただ、それによってサックを食らったり、球離れが悪くなったりしたので、投げ捨てる判断などが重要だったかなと思います。

――パスの調子はいかがでしたか

試合で決められなかったのが、実力だなという感じですね。練習ではいくらできても、試合で決めきれなかったのが反省点でした。成功率を上げることにこだわってやっていきたいです。

――前半の攻撃を踏まえて話し合ったことなどはありましたか

レシーバー陣も、普段試合に出ていないメンバーだったので、そのあたりのコミュニケーションは少なかったと思います。先輩方に「これはどうだった」と聞いてもらうと「こうでした」と自分たちから言えるのですが、自分たちで「これはこうだったよな」という自主的なコミュニケーションがまだ少ないですね。そこが課題です。オフェンス全体としてまとめることができなかったのも自分の責任だと思うので、今後の練習ではそこにもこだわっていきたいです。

――最後に、今後の目標をお願いします

春季にまだ出られる試合があるので、そこで成長できるチャンスがあります。反省点や課題が出たので、そこを直して、秋季の試合でも出場できるくらい、実力をつけて、周りからの信頼を得たいと思います。

RB青山翔(商2=東京・早実)

――タッチダウンを決めていかがでしたか

本当に嬉しかったです。

――今春の目標はありますか

まず、元山伊織さん(商4=大阪・豊中)、片岡遼也さん(法4=東京・早大学院)がいるこの時期に、その二人を越えられるように頑張りたいです。さらに試合に出られるようにしていきたいと思います。

――相手のフロントの強さはどうでしたか

2回しかボールを持っていなくて、ビデオとか見ないとよくわからないのですが、OLがよく止めてくれたので、自分は走れたと思います。

――次の試合への目標はありますか

中大戦は出られるかわからないのですが、思いっきりやって、フレッシュなところを見せつけていきたいと思います。

DL光本周平(国教1=京都・立命館宇治)

――試合を通して出場したのは初めてでしたが、いかがでしたか

しっかりとした回しの中で出場したのは今回が初めてで、早慶戦は最後に少し出させてもらっただけだったので、自分の課題が出てしまい思っていたようなプレーができなかったです。自分の課題が浮き彫りになってしまいました。高校とシステムが全然違うので、もっと頑張ろうと思いました。

――大学と高校のフットボールの違いは感じましたか

僕の通っていた立命館宇治高は施設も結構しっかりしていて、どこのチームもそうだと思うんですけど、コーチたちも本気で日本一を目指していて、結構大学に近いことはやってきていました。でも、やっぱりフィジカルなどの面では全然違っていて、システムも全然違います。高校の頃のシステムに身体が慣れすぎていて、なりたいプレースタイルに身体が全然ついてきてないので、そこももっと詰めていきたいなと思います。

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

いいプレーもいくつかあったと思うんですけど、試合全体として見ると印象付けられるプレーがなかったかなと思います。気持ちとしてはもっといけると思っているので、今後チャンスを狙って、思いっきり突っ込んでいければなと思います。

――試合に出ることはいつ決まっていましたか

試合に出るということは早めから言われていたんですけど、試合を通して回しに入るということは前日に聞かされました。

――気持ちの面での準備などはしっかりできていましたか

いつも通り練習してきたことをやるだけなので問題なかったです。僕は学部が国教なので1年間留学に行かなくてはいけないので、周り以上にアピールして印象付けるようにと思っていました。次のチャンスがあればもっと頑張りたいと思います。

――今年1年間の目標をお願いします

ひたすらがむしゃらに、自分のできる最大限のプレーをするということです。

――大学生活4年間での目標をお願いします

絶対に日本一になることです。