ハンドボール部

2018.05.04

関東学生春季リーグ 5月3日 日大八幡山キャンパス体育館

オフェンスの課題が露呈。桐蔭横浜大との再試合を落とす

 スコアのトラブルにより第1節の再試合となった桐蔭横浜大戦。無効となった前回の対戦で逃していた勝ち点を得る好機ということもあり、「みんな一人一人が闘志溢れている感じで、スタッフも含めて全員がこの試合は負けられないという雰囲気だった」(高田紗妃主将、スポ4=福岡・西南学院)。また、試合前には同会場で試合を終えた男子部も含むハンドボール部全員による円陣が組まれ、早大のボルテージは最高潮となった。しかし試合は桐蔭横浜大に主導権を握られる苦しい展開が続く。それでも持ち味の粘り強いディフェンスで桐蔭横浜大に食らいつくが、後半にオフェンスのミスから立て続けに失点し突き放されてしまう。早大も意地を見せたが反撃は及ばず、合計スコア19−23で敗れた。

 試合序盤は課題としているセットオフェンスが精彩を欠き、攻めあぐねる時間が続く。それでも高田を中心とした体を張ったディフェンスで桐蔭横浜大に主導権を渡さず両者拮抗(きっこう)した試合展開に。随所で好守を見せた久保涼子(スポ4=群馬・富岡東)の「キーパーがどこからなら取れるのかというのをしっかり意識して、全員で1点を守ろうという気持ちがあった」との言葉通り、組織されたディフェンスはGK大沢アビ直美(スポ3=東京・佼成学園女)の好セーブも演出した。前半が中頃に差し掛かると、オフェンスも徐々に機能し始め、攻撃の中核を担う吉田瑞萌(スポ2=東京・佼成学園女)が強烈なシュートを次々とたたき込むなど、桐蔭横浜大に食らいついていく。しかし、1点ビハインドで迎えた前半終了間際、速攻から2点を失い点差を広げられ、主導権を握られた状態で試合を折り返した。

7メートルスローを決めガッツポーズをする久保。ディフェンスでも随所で貢献した

 前半の嫌なムードを払拭(ふっしょく)したのはGK北村早紀(スポ3=群馬・富岡東)だった。後半開始早々に与えた7メートルスローを見事にセーブ。「流れは絶対こっちに来ている」(高田)。前半終了間際の失点が響き、後半は劣勢での戦いが強いられたが、伊地知華子副将(社4=宮崎学園)や吉田のミドルシュート、久保の好守から金庭亜季(社4=群馬・富岡東)の速攻などで早大も得点を重ねていく。さらに、相手が退場者を出し、数的優位となった時間帯にはルーキーの阿部美幸(スポ1=東京・佼成学園女)が連続でサイドシュートを決めこの好機をものにし桐蔭横浜大に追いすがる。しかし試合が佳境に入ると、オフェンスのミスから、逆速攻を立て続けに受けてしまい4連続失点。桐蔭横浜大に7点差と大きく突き放されてしまう。それでも、「紗菜(衣川、スポ2=愛知・旭丘)を含め後輩たちが『最後まで頑張りましょう』と言ってくれたので諦めたらいけない」(高田)と、早大は最後まで闘志を失わなかった。後半から投入されチームの士気を高めた衣川紗がサイドからのカットインやループシュートなどで3得点を挙げるなど、終盤に早大も執念を見せ3点差まで詰め寄るが、ラスト1分で試合を決定付けるミドルシュート決められ万事休す。合計スコア19−23で敗戦し、是が非でも取りたかった勝ち点を逃した。

最後まで声を出し、チームを盛り上げた衣川紗

 試合を通して高田、そしてGKの大沢を軸とする粘り強いディフェンスは機能していたが、失点の大半がセットオフェンスで攻めきれないことや、ミスからの逆速攻であった。高田が「オフェンスの部分でミスをしてしまってセットディフェンスができなかった、ミスからの戻りでやられてしまったという部分、前からの反省なんですけどそこを改善できていなかった」と振り返るように、以前からの課題がこの試合でも露呈するかたちとなった。それでも、ポイントゲッターであった富永穂香(スポ4=東京・佼成学園女)をケガで欠く中で衣川紗や阿部といった若き力がその穴を埋める活躍を見せたのは早大にとって明るい材料だ。今後は上位3チームとの戦いが続く。次に対するのは昨秋の女王・筑波大だ。厳しい戦いが予想されるが、「自分たちのやるべきことが徹底できれば勝てるチーム」と高田が述べるように、課題であるオフェンスを改善できれば勝機を見出せる力は持っている。ここまで春季リーグで1勝3敗と苦戦が続くが、女王相手に勝利をつかみ逆襲ののろしをあげたい。

(記事 林大貴、写真 小松純也、宅森咲子)

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関東学生春季リーグ展望/関東学生春季リーグ(4/10)


関東学生春季リーグ
早大 19 8−11
11−12
23 桐蔭横浜大
GK 大沢アビ直美(スポ3=東京・佼成学園女)
LW 杉山瑞樹(社3=神奈川・横浜創英)
LB 吉田瑞萌(スポ2=東京・佼成学園女)
CB 金庭亜季(社4=群馬・富岡東)
PV 楯如美(スポ3=岐阜・飛騨高山)
RB 伊地知華子(社4=宮崎学園)
RW 久保涼子(スポ4=群馬・富岡東)
星取表(5月3日現在)
早大 筑波大 東女体大 東海大 桐蔭横浜大 日体大 日女体大 国士館大
7位 早大 19●23 17●29 8●16 20○18
3位 筑波大 15●21 26○25 32○22 22○15
2位 東女体大 27○21 31○18 24○20 26○14
1位 東海大 27○20 27○21 28○14 32○21
4位 桐蔭横浜大 23○19 21○15 21●27 20●27
5位 日体大 29○17 25●26 18●31 21●27
6位 日女体大 16○8 22●32 20●24 14●28
8位 国士館大 18●20 15●22 14●26 21●32
コメント

高田紗妃主将(スポ4=福岡・西南学院)

――2度目の対戦になりましたがどういった対策で挑みましたか

戦術の対策というより、負けられない戦いだったので何が何でも勝ち点を取りに行こうという話をしていました。パスアンドランという部分を桐蔭横浜大は軸としているので、ブロックしてきたものをかわすことだったり、ボールとマークの徹底をしようという話はしていました。

――試合前のチームの雰囲気はいかがでしたか

みんな一人一人が闘志溢れている感じで、スタッフも含めて全員がこの試合は負けられないという雰囲気でアップもできていたと思います。

――試合展開を振り返っていかがでしょうか

ディフェンスから速攻で点を取りたいというのがワセダのスタイルなんですけど、オフェンスの部分でミスをしてしまってセットディフェンスができなかった、ミスからの戻りでやられてしまったという部分、前からの反省なんですけどそこを改善できていなかったなという風に思います。

――3点ビハインドで折り返しましたがハーフタイムではどういう話をされましたか

流れは絶対こっちに来ているという話をして。ミスからの逆速攻だけでやられているからしっかり戻ってディフェンスをしようという話をして後半に臨みました。

――後半タイムアウトを2回取られていましたがそこではどういった話をされたのですか

みんなが我慢できずにボールを離しちゃってる部分があったので、そこは味方がくるまで待とうという話をしたこととパスに逃げずに縦に行こうという話をしました。

――後半は引き離されてしまいましたがその要因はなんでしょうか

やはりオフェンスのミスからの速攻、シュートまで行けなかった、パスで相手に渡してしまったというのが原因かなと思います。

――最後まで声を出して、笑顔で諦めないプレーが見られました

私がというより、紗菜(衣川、スポ2=愛知・旭丘)を含め後輩たちが「最後まで頑張りましょう」と言ってくれたので「諦めたらいけないな」と。後輩に支えられてできたかなと思います。

――次からの3戦はリーグ上位の3チームと当たりますが意気込みをお願いします。

スキルも体も格上かなと思ってるんですけど、やっぱり自分たちのやるべきことが徹底できれば勝てるチームだと思ってるのでしっかり自分たちができることを徹底していきたいと思います。

久保涼子(スポ4=群馬・富岡東)

――再試合となった桐蔭横浜大戦でしたが、前回と何か変えた点などはありましたか

前回は自分たちが負けか引き分けしかなかった状況で、再試合というかたちになって。とにかく勝ちという可能性が出たからには絶対に勝ちたいと思っていて。あさってからまた試合が始まるんですけど、とりあえず桐蔭横浜大を倒そうという気持ちでチーム一丸となっていたのはありますね。

――再試合になったことに関してはポジティブに捉えていたと

それはもう、ポジティブに。あっちは勝ち点2を守りにくるので絶対に勝ってやろうという気持ちはみんなの共通認識でした。

――きょうの試合では体を張ったディフェンスが目立ちました

早大はディフェンスからの速攻を今課題というか、武器にしたいなというのがあったので、とりあえずディフェンスができないとだめなので。アビが取ってくれている分、ディフェンスはアビにできるだけ楽をさせてあげたいというのがあって。真ん中からずらされたら、自分はサイドなので、(相手が)来るじゃないですか。その最後の最後どうあがくかが、自分が持ち味にしているところではあるので、自分が最後パスを通さなければ1点を守れるので、絶対に守ってやろうと思っていました。

――ご自身のプレーを振り返っていかがですか

ディフェンスはまあまあだったんですけど、オフェンスで自分自身がシュートを外したのもそうですし、サイドなんですけど、サイドになりすぎてはだめだと思うので。まだまだ全然できると思います。

――きょうは高田主将を中心にディフェンスは全体的に足が動いていたと思いますが、その点についてはいかがですか

やっぱり、結果キーパーがとってなんぼなので、キーパーがどこからなら取れるのかというのをしっかり意識して、全員で1点を守ろうという気持ちはあったと思います。

――大沢選手は取りやすそうにしていましたが、その点はうまくいったということでしょうか

そうですね。

――反面、失点の多くが速攻によるものでした

セットオフェンスが課題なんですけど、リズムがいいときはシュートまでいけていて、逆速攻食らうこともないんですけど、だんだん自分たちで攻め手がなくなってくると詰まってしまって、それでミスが生まれて逆速攻も多くなってしまうんですけど、逆速攻でやられると必然的にこっちからのディフェンスが遅くなってしまうので、それは課題かなと思います。

――そういった課題はどのように改善していきたいですか

オフェンスを中心に練習はしているんですけど、相手をしてくれるチーム(早大Bチーム)の質もそうだと思いますし、練習で攻め切ってしまうというのができていても、実際試合では攻め切れていないわけで。交代した選手は結構活躍してくれているんですけど、チーム全体の底上げが必要だと思いますね。

――4年生になって意識の変化などはありますか

去年だったら、先輩たちのためにじゃないですけど、去年からペナルティとかも打っていてなんとか力になりたいと思っていて。今でも(チームの)力になりたいとは思っているんですけど、主体となってやらなきゃいけない部分、後輩を支えていかなければいけない部分にも気を配らないといけないと思っていて、それは難しいんですけど、自分たちの代で勝てないというのは本当に悔しいので、とにかく勝とうというのはあります。

――最後に、次戦の筑波大戦への意気込みをお願いします

勝てない相手ではないというか、勝てる相手だと思うので、あしたしか空かないんですけど切り替えて。いいところもきょうは出ていたと思うので、いいところはしっかり伸ばして、頑張りたいと思います。

吉田瑞萌(スポ2=東京・佼成学園女) 

――再試合となった今試合でしたが、どのような対策をされましたか

やることは前回とも変わらないですし、相手がどうこうというよりは、どちらかというと自分たちが今までやってきたスタイルを貫こうという感じでやっていました。

ーーきょうの試合全体を振り返っていかがですか

自分もそうですが、大事な場面でのシュートミスが目立ったなというので、相手が1人退場してる時にこっちがシュートを外したり、逆にこっちが退場してる時に相手に(シュートを)決められたりが多かったので、そこの差は結構大きかったかな、と思います。

――きょうは複数得点されましたが、ご自身の調子は良かったですか

気合いというか、気持ちでは負けないようにということで、うまくいってもいかなくてもとりあえず強くいこうっていう気持ちでプレーしました。

――体の調子が特別良かったわけではないのですか

そうですね、いつも通りです。

――試合中のきょうのチームの雰囲気はいかがでしたか

試合前からみんなすごくメラメラしてて、いい雰囲気だったので、最後まで諦めずにできました。男子部も応援してくださったので、それも力になりました。

――筑波大戦への意気込みをお願いします

上位チームの相手と対戦していくことになるので、失敗を恐れずに自分のプレーをやりたいと思います。

衣川紗菜(スポ2=愛知・旭丘)

――再試合となりましたが、どういった意識で臨みましたか

チームとしては、もし再試合になっていなかったら引き分けまでしかなかったので、勝ち点もらえるチャンスがあったので、そこを目指して頑張ろうというのが一つで、個人としては、無効になってしまった桐蔭横浜戦が、本来は大学入学後初めて出場した公式戦、そして初ゴールを取った試合で、親や今ケガで離脱している姉の直緒(衣川直緒、社2=愛知・星城)も泣いて喜んでくれたんですけど、それがなくなってしまったので、意地でもその初ゴールを取り返したいという思いと、両方持ってやっていました。

――試合直前のチームの雰囲気はいかがでしたか

チームとしても昨日の練習から、絶対負けたくないよね、これ以上勝ちたい試合ないよね、と監督を中心に話をしていて、初めての会場でバタバタもしたのですが、この試合は勝ちたいという思いをみんなが持っていたし、みんながその気持ちをアップから出していたので、すごくいい雰囲気だったと思います。

――実際に試合展開を振り返っていかがですか

1試合やっている相手で、相手の強みだったり弱みだったりもわかっていたので、プラスマイナス3、4点差で前半折り返そうというのはみんなで意識していて。実際前半の点差をみて後半走ればチャンスあるとは思っていて、また、自分自身昨日の練習から速攻で走るよという指示が出ていて、そこが自分の武器だと思っていたので、それでなんとかチームの雰囲気とか流れを変えられたらいいなと思ってやっていました。

――途中出場でしたが、試合にはどういった意識で臨みましたか

ディフェンスから速攻、また、あまり良くない流れを変えるというのが自分の役目だと思っていたので、それを意識して臨みました。

――タイムアウトやハーフタイム中、監督は選手にどのような話をされましたか

どちらかというと戦術的な話よりは、ここで落ち着こうとか、気持ち出していかなきゃダメだよねとかの話で、やっぱりミスからの逆速攻が多かったので、我慢してボールをポロっと落とすミスをせずにしっかり攻め切ろうという話が監督(宇野譲監督、平19人卒=熊本・済々黌)やキャプテン(高田紗妃主将、スポ4=福岡・西南学院)からありました。

――最後に次戦、筑波大戦への意気込みをお願いします

筑波大も昨秋優勝しているチームで、強い相手だとは思うのですが、自分たちはチャレンジャーなので、その気持ちを忘れずに一つでも多く勝てるようにまずは土曜日に向けて、明日も練習頑張りたいと思います。