体操部

2018.04.18

第33回東日本学生グループ選手権 4月14、15日 栃木県体育館

ようやく叶った復帰戦!望月、堂々とした演技で新たなスタートを切る

 体操はケガがつきもののスポーツ。内山由綺(スポ2=東京・帝京)はケガの影響で東日本学生グループ選手権の棄権を発表し、4月14日、前大会女王不在の中、今大会は開幕した。そんな中、早大からは望月葵(法2=静岡・清水東)が唯一今大会に出場し、堂々の演技を見せた。

 望月にとって今大会は特別な試合だった。実は望月もまたケガに苦しめられている選手の1人。彼女は高校生の時、現役引退も頭によぎるほどの大きなケガを脚に負った。それでも大学入学後、体操部に入部を決意し、これまでケガと向き合いながら、地道な練習を積んできた。入部して間もない頃は体作りのためのトレーニングを中心に行っていた。当時一緒に練習をしていた周防優花(平30スポ卒)は望月について、「きつい内容だったが、辛いと言わず淡々とやっていて刺激を受けた。一緒に練習していてとても楽しかったし、葵がいると空気が和んだ。」と当時を振り返る。

 入部から間もなくした2017年の8月末、望月は前十字靭帯の再建手術を受けた。この手術をすると、一般的に選手は競技復帰までに8~12か月かかると言われており、望月も昨年の12月まで、練習のほとんどをリハビリに費やしてきた。望月がリハビリを始めたころから彼女のコーチを務めている浅野佑樹コーチ(平29スポ卒)は当時の彼女について、「望月は寡黙で真面目な印象があった。望月選手はあまり自分のことは主張しないが、自分のやるべきことをよく理解して、練習に取り組むことが出来る選手で、とても度胸がある。人の話に耳を傾けてアドバイスを吸収することがとても上手い。」(浅野コーチ)とこんな印象を持っていたという。辛いリハビリ生活は2月末まで続き、望月は3月からようやく演技の練習を開始することが出来た。本格的な練習に復帰して間もない中迎えた今大会であったが、たった1か月間で調整し、試合に向かうことはどれほど大変だっただろう。

ワセダを胸に、演技に向かう望月

 迎えた大会本番。望月は、「もっと緊張すると思ったが、ちゃんとご飯を食べて、ぐっすり寝て来ることが出来た」(望月)、と以外にもリラックスしていた。試合が始まり、最初に演技したのは、ゆかだった。望月はゆかの演技に対して、「もっと動きを気にしながらできた」(望月)と反省の色も見せたが、ほぼノーミスの演技を見せた。続く跳馬はケガの影響で脚に装具をつけないと演技できない状態の中挑んだが、着地までを見事に決め、あとの段違い平行棒、平均台も大きなミス無く演技しきった。結果は個人総合43位。今大会は東日本学生体操競技選手権大会の予選も兼ねており、残念ながら望月はその出場権の切符をつかむことはできなかった。しかしながら、今大会「自分が今出来ることをやりきる」(望月)という気持ちで、できる最大限の演技構成を堂々と演じきったことこそ望月にとって、最も価値のある収穫となった。

平均台の演技を披露する望月

 ケガからの復帰戦となった今大会。浅野コーチは今回の望月を「たった1か月という短い期間にゆかの振り付けを覚え、平均台の高さも克服し、全種目も演技を1人で出来るようになったことには正直驚いている。演技を通す練習量が足りなくて一つ一つの技の質について改善できる部分は多々あるが、全種目をノーミスで終えられたことを私は高く評価している」(浅野コーチ)と讃えた。長い長いリハビリを乗り越え、ようやくつかんだ大会復帰。望月は、「今後もっとゆかで宙返りを増やしたり、技自体も難度を上げたりしていきたい」(望月)と全快に向けた強い意気込みを見せる。望月の新たな挑戦はスタートしたばかり、彼女のさらなる飛躍に期待大。

(記事、写真 脇田真悠子)

結果

 

女子個人総合
選手名 跳馬 段違い 平均台 ゆか 合計点 順位
望月葵(法2) 9.350  4.050 8.600 5.800 27.800 43位
コメント

望月葵(法2=静岡・清水東)

――今日のコンディションはいかがでしたか

久々の大会だったので、もっと緊張すると思ったんですけど、ちゃんとご飯を食べて、ぐっすり寝て来ることが出来たので、コンディションはバッチリでした(笑)

――ケガ明けの復帰戦でしたが

ケガ明けだからといって特別完璧にやろうとか、高い点数を取ろうとかではなくて、自分が今出来ることを全部やりきろうと思って試合に臨みました。

――テーピングなども見られましたが怪我の状態はいかがですか

大会の1ヶ月前にやっと器具を使った練習の許可がおりた状態での試合という感じだったので、跳馬とかは装具を着けてやってはいましたが、今は痛みは無いです。

――今日の演技を振り返っていかがですか

不安だった演技とかはぜんぶ上手く出来たかなと思うんですが、平均台でふらついてしまったし、ゆかもいつもはもっと動きを気にしながら出来ていたんですが、 今日は本番少し慌ててしまったので、もう少し綺麗に演技出来たかなと思います。

――今後の課題や目標は何ですか

今日はケガ明けで出来るギリギリの演技構成でしたが、今後はもっとゆかで宙返りを増やしたり、技自体も難度を上げたり出来ると良いかなと思います。