軟式庭球部

2018.02.09

全日本インドア選手権 2月4日 大阪市中央体育館

予選リーグ敗退も、次につながる収穫を得る

 全日本インドア選手権が大阪市中央体育館にて開催された。2017年度の主要大会で活躍した選手男女各12ペアが選出され、早大からは船水颯人主将(スポ3=宮城・東北)・上松俊貴(スポ1=岡山理大付)組、安藤優作(社3=岐阜・中京)・内田理久(社1=三重)組が出場。1月に行われた東京インドア全日本大会(東京インドア)では、船水・上松組が優勝、安藤・内田組も4強入りを果たす結果を残し今大会でも活躍が期待されたが、両ペアとも予選リーグ敗退となった。

 安藤・内田組は船水雄太・林大喜(NTT西日本)組との初戦、相手の勢いに押されゲームカウント1−4で完敗。続く増田健人・九島一馬(和歌山県庁・ミズノ)戦でも不調を引きずるが、ゲームカウント1−3で迎えた5ゲーム目、安藤のサーブと相手ミスでこのゲームを取り、流れを変えるきっかけを掴む。「どうせ負けるなら攻め切ろう」(内田)と、そこから攻めの姿勢に徹し、ファイナルに持ち込む意地を見せた。ファイナルはお互いに一歩も譲らない展開となり、ファイナルカウント17−15にまでもつれる熱戦となる。マッチポイントを何度も握るも、相手の執念でジュースに戻されてしまう。増田のミドルへのボレーが決まり、ファイナルカウント14−15と窮地に立たされた場面で二人は勝負を仕掛けた。「攻めるしかない場面だった。(内田の)サーブが入った瞬間に行けるって思って前に詰めました」と安藤。内田のサーブ後、一気に安藤が前に詰め、相手にプレッシャーを与えてミスを誘った。ここで勝負にでたことが勝敗を分けた。その後は相手が力み2連続得点、接戦を見事に制した。予選リーグ敗退となったが、最後に観客たちの記憶に残る試合を見せた。

強気のプレーで流れをつかんだ安藤

 船水・上松組は、東京インドアでの優勝の勢いそのままに1勝を挙げ、好調をアピールした。予選リーグ突破をかけて対峙(たいじ)したのは、丸中大明(NTT西日本)・長江光一(平22スポ卒=現NTT西日本)組だ。序盤から相手にスマッシュを打たせて拾う作戦でロビングを積極的に上げるが、完成度の高い攻撃になす術なく最初のゲームを献上。続く第2ゲームも相手に先手を取られるが、船水が積極的にネット際に詰めて攻め続けジュースに持ち込む。しかし要所でのポイントをミスで落とし、0-2とする。その次のゲームを奪ったものの、そこから流れをものにできず、そのまま予選リーグ敗退。実業団選手の精度の高さを見せつけられる結果となった。

惜しくも予選敗退となった船水

 インドアシーズンは今大会で終わりを迎える。「ことしは重要な1年になる」という船水の強い言葉からも分かるように、まずは日本代表選考会、そこから7連覇のかかる全日本大学対抗選手権(インカレ)、その後日本代表入りを果たせばアジア競技大会が控える。今大会に出場した選手たちには特に各場面での活躍が期待されているだろう。残り時間はわずかではあるが、今回の課題を糧に、春以降の大会での勇姿が見たい。

※掲載が遅くなり、申し訳ありません

(記事・写真 栗林桜子・吉澤奈生氏)

コメント

船水颯人主将(スポ3=宮城・東北)

――優勝した東京インドアから時間が空き、今大会に臨みましたがコンディションはいかがでしたか

調子は良かったです。しかし負けた丸中・長江組においてもそうですが、引き出しも多く持っていて、その一つ一つの精度も高かったです。東京インドアである程度インドアでのプレースタイルというものは確立されてきたのですが、こういったレベルの高い場では精度の高さが求められるのだなと改めて感じました。スコアとしてはゲームカウント1-4で簡単に負けてしまってはいるのですが、2ゲーム目などはちょっとしたチャンスを掴めず、僕らの方がプレーの質が低かったので、簡単なミスで落としてしまいました。そういったところがこれからの課題となると思います。

――要所の得点が取り切れなかったということですかね

はい、完成度が全然違いました。向こうはかなり練習をして仕上げてきていました。自分たちにも迷いがありました。

――東京インドアの勝因は先手を取れたこととおっしゃっていましたが、今回もそこがポイントとなりましたか

そうですね、でも東京インドアより今大会の方がレベルが上がるのは元々分かっていたので、先手をとることはより難しくなるだろうと思ってはいました。特に二戦目では(丸中・長江組が)しっかり相手を研究して、きちんとプランを立てて試合に臨んでいるんだろうなというのが伝わってきましたね。自分でも思い描いていたビジョンはあったのですが、それの裏をずっとかかれていました。1ゲーム取れたところで次を簡単に落としてしまったのがもったいなかったですね。

――インドアの大会が終わりいよいよ団体戦シーズンが始まりますが、個人としてどのように成長して来季を迎えたいですか

ことしは大切な年になります。大学四年間の集大成という意味でもそうですし、今ちょうど日本代表の選考期間でもあります。インカレなどの前に、日本代表に選ばれることがそれまでの目標になってくると思います。シングルスの予選会ではしっかりと結果を残して自分でその座を勝ち取りたいです。それができれば、インカレの結果にも最終的に繋がると思いますし、高い気持ちを持って1年間取り組めると思います。本当にことしは重要な1年になるので、気を引き締めてやっていきたいです。

安藤優作(社3=岐阜・中京)

――初戦の船水雄・林組との戦いを振り返っていかがですか

最初の1ゲーム取ったのでいい感じに行けるかなと思っていたら相手の勢いに押されてしまいました。もうちょっと1ゲーム取った後、気を引き締めてやっていたら結果も変わってきたかなという感じだったので、最初からやりきれなかったのは勿体無かったです。

――次の増田・九島戦でも序盤は調子が上がりませんでしたが、5ゲーム目から流れが変わりました

予選リーグで敗退というのがわかっていたので、このまま終わってもなんだしなと思い切ってやることにして、たまたまかもしれないですけどそれがうまく行きました。敗退が決まってなかったら、大事にいったり弱気になったりして、あのまま1−4で負けていたと思います。思い切ったことで、そこから流れが変わって追いついてファイナルに行ってという試合になりました。思い切ることで流れを変えることができて勉強になりました。

――ファイナルカウント14−15の追い詰められた場面で二人で前に詰めて勝負に出ました

内田サーブの時ですよね。今大会は内田のサーブが良くて、内田は左利きなんですけど、左利きのカットは右利きが取りにくいんですよ。いいサーブが決まったら僕が前に詰めるって決めていました。あれはもう攻めるしかない場面だったので。サーブが入った瞬間に行けるって思って前詰めました。話し合ってはないですけど、内田にお前がいいサーブ入れたら前行くって言ってはありました。それが決まったという感じですね。

――試合全体を通しての収穫はありますか

相手も緊張感ある場面でどうしても欲しがりがちというか、どうしても欲しくなってくるじゃないですか。ここ一本とればという時に力んだり、逆に思いきれなかったりというのがあるので、ああいう時はどうするかペアで相談してうまくいくかはわからないですけど一つ決めた形で、やるのが大事だと思いました。

――内田選手の今大会の印象はありますか

すごいよかったと思います。僕が全然ダメで、申し訳ないなという感じだったんですけど、その中でもよくやってくれました。

上松俊貴(スポ1=岡山理大付)

――優勝した東京インドアから時間を空けて今大会を迎えました

東京の時は全然全体での練習なども出来ていなかったので、大阪では調整していこうと思っていたのですが、雪が降ったりなどしてコートが使えない状態が続きました。その中でジムなどで出来るだけ体を動かし続けて、感覚が鈍らないようには意識していましたね。なので今回も実際に体が動かなかったとかではなく、要所でのポイントの練習をもっと積んでおけばよかったなと思います。それが出来なければ、きょうやった強い相手には勝てないと思います。対戦する機会はこれからも多いと思うので、そういったところでの策をこれから増やしていきたいと思いました。

――丸中・長江組に対してはどのような展開で戦おうとしていましたか

前の試合を見て、自分たちもいろいろと策を考えて入ってはいたのですが、向こうもそれ以上に考えていたという印象です。もちろん簡単に通用するとは思っていないし、その都度変えながら対応しようとしていたのですが、それがうまく行きませんでした。途中の流れを持っていけそうな場面で出来なかったのも痛いところでした。もう少し出来たんじゃないかな、と。仮に自分たちと予選リーグで一緒ではなくても、決勝には進んでいたと思うくらいに強い相手なので、これからも策を考えなければと思います。ダブル前衛はやりづらいという訳では無いのですが、東京体育館ではスマッシュを打たせてそれをたくさん拾うという形をとっていて、ここ(大阪市立中央体育館)でも同じことをしようとしたのですが、球が滑りやすかったので、それが通用しなくてもっと精度を上げなくてはと感じました。

――「もったいないな」と口にする場面もありましたね

はい、そういう所でのポイントがこれからも大切になってくると思います。

――春からの団体戦シーズンに向けて意気込みをお願いします

僕らも後輩ができるので、新しい世界で何も分からないであろうその子たちをサポートしつつ、自分もインカレ7連覇に向けて気持ちを常につくって練習に取り組んで、技術でも精神でも体づくりでも一回り大きくなって大事なシーズンを迎えたいです。

内田理久(社1=三重)

――初戦の船水雄・林組戦を振り返って

全然足が動いてなくて、相手との間合いも合わせられず、最後まで修正できなかったです。

――次の増田・九島戦でも序盤は本調子でない印象を受けました

そうですね。1−3まで調子が上がりませんでした。そこから、どっちみちリーグ上がれないし、いろいろチャレンジしていこうと話してはいました。

――ファイナルは17−15までいきました

びっくりしました。人生で一番長い試合だったと思います(笑)。マッチポイントとってから相手に凌がれたりとかあったんですけど、逆にマッチポイント取られた時も、割り切ってどうせ負けるなら攻め切ろうと強気に行けたのが良かったのかなと思います。最初の試合からそういう心意気で行かないとダメなんですけどね本当は。最後はそういう気持ちになれました。

――ファイナルカウント14−15の追い詰められた場面で二人で前に詰めて勝負に出ました

いつもあまりカットサーブの調子が良くないのですが、きょうは結構切れていたので、優作さんが僕のカットサーブが良かったら前に詰めるっていうふうに決めていました。

――きょうは全体的にもいつもより前に詰めてましたね

そうですね。雁行陣でラリーしていた時に結構失点していたので、切り替えて二人で前に前に行って攻めようかというふうにしてました。

――ファイナルで相手に苦しめられた点は

マッチポイントとってても、最後までなんとなく取りきれないなという気持ちがありました。ベテランのオーラというか気迫に押されたしまって、そういった部分がやりにくかったです。