スケート部

2018.01.08

第90回日本学生氷上競技選手権 1月7日 長野・軽井沢風越公園アイスアリーナ

早大トリオ好発進、狙うは団体優勝

 熱戦が繰り広げられた全日本選手権(全日本)から二週間。大学生トップの座を、予選を勝ち抜いてきた強豪たちが争う日本学生氷上競技選手権(インカレ)が開催されている。女子7・8級ショートプログラム(SP)に松嶋那奈主将(スポ4=東京・駒場学園)、中塩美悠(人通3=広島・ノートルダム清心)、永井優香(社1=東京・駒場学園)が出場し、3人ともにフリースケーティング(FS)へ駒を進めた。

★飛び出たガッツポーズ!永井、今季ベストで3位発進

会心の演技を披露しガッツポーズを見せた永井

 早大勢の先陣を切ったのは、第2グループに登場した永井だった。インカレ初出場ながら「練習で跳んでいたものができるかなという緊張感のほうが大きかった」というルーキーは、プログラムの始まりから滑らかな動きで魅せていく。演技冒頭、仲間に見守られながらトリプルトーループの連続ジャンプに挑み、力強く決める。その後トリプルループも成功させると、ステップシークエンスでは繊細な表現と伸びやかなスケーティングでさらに観客の心をつかむ。最後のダブルアクセルも着氷し静かな曲調の中二つの美しいスピンで演技を締めくくると、「素直にうれしかった」と笑顔で両手を上げガッツポーズ。ノーミスの演技でチームを勢いづけた。シーズンベストの61.76点を叩き出した永井は、FSでは全体の最終滑走で登場する。

(記事 糸賀日向子、写真 川浪康太郎)

★アクシデントもなんのその!松嶋、最後のインカレでSP自己ベスト

主将としてチームをけん引した松嶋

 松嶋にとっては最後のインカレ、SPは思わぬアクシデントに見舞われた。6分間練習の前に鼻血を出し、練習中、そして演技中も止まらず。不安要素を抱えた中での演技となった。だが、そんな不安は一瞬にして消え去る。今季のSPでは苦戦していたトリプルトーループ―トリプルトーループを完璧に決め、一気に会場のボルテージが上がった。練習では決まらないことも多かったトリプルループも着氷。後半は4年生らしいしなやかで美しいステップシークエンスを披露すると、最後のジャンプであるダブルアクセルもきれいに降りた。レイバックスピンで珠玉の2分50秒を締めくくった松嶋は、大きなガッツポーズで喜びを表現する。自己ベストを更新し5位発進と、最高のスタートを切った。緊急事態でも、慌てず実力を出し切る鋼のメンタル。それこそが松嶋の最大の武器であることを、改めて印象付けるSPであった。

(記事 川浪康太郎、写真 糸賀日向子)

 

★中塩、全日本から修正しSPは8位

プログラムを情感豊かに演じ切った中塩

 この日、早大勢最後の登場となったのは中塩。全日本では悔しい思いをしたSP『Time to Say Goodbye』を、再び披露した。まずは冒頭のトリプルトーループ―トリプルトーループ。永井、松嶋に負けじとこのジャンプを決め切り、安堵(あんど)の表情を浮かべた。スピードに乗って挑んだトリプルサルコーは勢いが余り転倒に終わるが、その後はしっかり立て直す。丁寧なコンビネーションスピンと抑揚をつけたステップシークエンスで持ち味を存分に発揮すると、ダブルアクセルを降りジャまとめてみせた。ミスがありながらも50点超え。短い調整期間の中での修正能力、そして洗練されたスケーティング技術が際立った。あすは早大トリオの先陣を切る。納得のいく演技ではずみをつけ、三人で、笑顔で表彰台に上がってほしい。

(記事 川浪康太郎、写真 糸賀日向子)

結果

▽7・8級女子SP

永井優香 3位 61.76点

松嶋那奈 5位 59.64点

中塩美悠 8位 51.01点

コメント

 

松嶋那奈主将(スポ4=東京・駒場学園)

――最後のインカレ(日本学生氷上競技選手権)でしたが、どんな思いで臨みましたか

団体で優勝したいという思いがあるので、自分のできることをやって、悔いなく終われるように滑ろうという気持ちで臨みました。

――最後はガッツポーズも出ましたが、演技を振り返って

6分間練習が始まる前に鼻血が出ちゃって、やばいなと思いながらもやるしかないなと思って(笑)。自分の出番の時には止まるかなと思っていて、でも止まらなかったので鼻に詰めたまま滑りました。イメージトレーニングはよくできていて、きょうの公式練習もすごくよかったので、自信を持って臨めました。思った以上にいい演技ができたので、ガッツポーズしました。

――演技内容についてですが、冒頭のコンビネーションは今季のショートプログラムでは決まらないことも多かったですが、きょうは見事に決められました

練習でも決まらないことが多かったんですけど、こっちに来てから調子が上がってきて、きょうは絶対跳ぶという気持ちで挑みました。

――ループとアクセルの感触はいかがでしたか

最近の練習ではループが跳べないことも多かったんですけど、感覚的には悪くなかったので、自信を持って跳ぼうという気持ちと、パンクするより転んだ方が点数は残るので、どんな結果であろうと絶対に回ろうという気持ちでした。いい感じに降りられてよかったです。アクセルは練習で失敗することがあまりなかったので、自信を持って気持ちよく跳べました。

――ステップやスピンについてはいかがですか

ステップは踏みが浅くてレベル取れているか分からないんですけど、表現面の方ではいつもみたいに笑顔で滑ることができたかなと思います。

――今大会は7、8級で3人そろったということで、やはり団体で上を目指したいという思いは強いですか

東インカレ(東日本学生選手権)ではメイジに負けて悔しくて、いつも「メイジがナンバーワン」と言われているので、『打倒メイジ』で頑張っていこうとみんなで挑んでいます。

――きょうは同期の選手も応援に来られていましたが

すごくうれしかったです。インカレは来られるところと来られないところがあるんですけど、今回は近場だったのでみんな東京の方から駆け付けてくれて、心強かったです。

――最後に、あしたのフリーに向けた意気込みをお願いします

あしたのフリーも、慌てずに落ち着いて、自分の今できることを精一杯やりたいです。

 

永井優香(社1=東京・駒場学園)※囲み取材より抜粋

――自分としては手応えがあったのですか

最近練習してきたことが出せたかなという感じがしたのでうれしかったです。

――どのあたりでしょうか

全日本(選手権)が終わってからあまり練習時間を取れませんでした。でも短い練習時間の中で自分なりに工夫しました。あとは身体の調子も結構良かったので、まだSPだけなんですけど練習の成果がちょっと出せたかなという感じがしています。

――全日本と比べてリラックスできましたか

全日本の時よりも調子がいいままこっち(軽井沢)に来ました。朝はちょっとよくなかったのでちょっとんん?という感じだったんですけど、練習はよかったのでジャンプを跳ぶ前も自信を持って跳ぶことができました。

――最後のガッツポーズですが、あのようなガッツポーズは久しぶりに見たような気がするのですが

ちょっとゆるいガッツポーズだったんですけど、素直にうれしかったので。とりあえずまだSPだけなんですけど、よかったなと思いました。

――初めてのインカレ(日本学生氷上競技選手権)ですが試合の雰囲気は実際滑っていていかがでしたか

緊張はしていたんですけど、試合という感じがしなくて不思議な気持ちのままでした。練習で跳んでいたものができるかなという緊張感の方が大きかったです。

――全日本で良い刺激を受けたのではないか、と先ほど先生(中田誠人コ-チ)が仰っていました

本当に自分の中で全日本を見ていてすごく刺激を受けました。それぞれ目標があって皆(試合に)臨んでいると思うのですが、目標がかなわなかったのかなという選手でも努力の成果が演技から見て取ることができました。だからどのような結果でも努力することに意味があるのかなと改めて思いました。そしてその気持ちがフレッシュなままこっちに来ることができたのでよかったのかなと思います。

――きょうのジャンプの印象はいかがでしたか

最初のジャンプの前は脚がちょっとカタカタしていました。でも年末の練習ですごく混んでいる中でもたくさんジャンプを跳んで練習していたので、そのことを思い出してやりました。二つ目のジャンプは直前に先生に言われたことを思い出しました。三つ目は気が緩まないようにと思ってやりました。

――ループで先生に言われたことは

ちょっと6分間(練習)の時の動きがふわふわしていたので、ちゃんと氷を押すようにしっかり滑って(と言われました)。あと自分の中でちゃんとタイミングを待って跳ぼうと思っていました。

――表現面は

やっぱりジャンプに気を取られている部分はあったと思います。そこはまだまだかなと思って、これからの課題かなと思います。

※中塩選手のコメントはフリー後の記事で掲載致します。