フェンシング部

2017.12.08

第70回全日本選手権 12月7日 東京・駒沢体育館

才藤、ベスト8入り!早大剣士四人が挑んだ全日本初日

 寒さ募る12月。ことしも全日本選手権(全日本)の季節がやってきた。初日に行われたのは、女子エペと男子サーブルの2種目。女子エペは昨年に引き続き、才藤歩夢(スポ3=埼玉栄)がベスト8入りを果たした。一方男子サーブルは、出場者二人共が1回戦のカベを越えることができずに試合を終えた。

☆悔しさを残しつつも、それぞれが最低限の目標を達成!(女子エペ個人)

 結果こそベスト8となった才藤だが、実のところプール戦から調子が出ていなかった。ぎりぎりでトーナメント進出を果たすと、1回戦も15−14と1点差でなんとか勝ち上がる。そこからは徐々に調子を取り戻し始め、2回戦は快勝。3回戦は前半こそ先行を許したが、第3セットではシングルでの失点を一切与えなかった。このままの調子で勝ち上がっていきたいところだったが、準々決勝の相手山田あゆみ(城北信用金庫)は才藤がかなり苦手としている左利きの選手だった。「左利きと当たるというだけで『どうしたらいいんだろう』と思ってしまうぐらい苦手」(才藤)。上がってきた調子が一転、また不調へと戻ってしまう。結局試合を通じてシングルでの得点は一度もかなわず、ベスト8で姿を消した。

準々決勝に挑む才藤

 一方駒場みなみ(スポ1=富山西)は、ベスト8まであと1点届かなかった。1回戦を突破して迎えた2回戦で、小中のクラブチームの後輩・永井杏奈(至学館高)と対戦。プレースタイルを熟知されていることもあり、前半は中途半端になってしまった攻めの隙を永井に突かれてしまう。だが、対戦相手のスタイルをよく知っているのは駒場も同様だ。「逆に相手が出てくるのを待って、相手を出させて取るというのを意識した」(駒場)と、相手に合わせた攻撃方法によって逆転に成功。そのまま3回戦へと勝ち進んだ。しかし、その3回戦でもまた序盤からリードを許してしまう。だが駒場も執念で追い上げを見せ、試合は延長戦に。抽選によるアドバンテージを得たのは駒場。1分間耐えれば勝利が決まる展開であったが、過度に敵の出方を待ちすぎてしまった。相手の攻撃に反応できず、延長戦に敗北。ベスト16で今大会を終えた。

 それぞれ最後は悔しい敗戦となったものの、才藤はベスト8、駒場はベスト16という最低限を目標は達成して今大会を終えた。特に才藤は調子の悪い中ベスト8まで勝ち上がることに成功しており、この経験は今後の糧となってくるに違いない。次の試合は団体戦。まだ今季目立った結果を残せていない早大女子エペ陣だが、その屈辱を果たし福井の地で躍動することを期待している。

(記事 藤岡小雪、写真 加藤千咲)

☆小山、高木、共に1回戦を突破できず…(男子サーブル個人)

 日本最高峰の舞台で白星をあげることはかなわなかった。男子サーブル個人には、小山桂史(スポ1=東京・クラーク)と高木良輔(スポ2=埼玉・立教新座)が出場。高木は序盤から自分のペースで試合を進めることができず、7−15で無念の初戦敗退。小山は序盤こそリードを奪ったが、「試合中冷静に分析することができなかった」(小山)と、中盤に逆転を許してしまった。そこから追い付いては追い付かれのシーソーゲームを繰り広げ、最終的に一本勝負へと決着が持ち込まれる。この勝負を決め1回戦を突破したいところであったが、ラストポイントは小山のものにならなかった。

試合を終えた小山

 個人戦では思うような結果を残すことができなかったが、次週には団体戦が控えている。竹下昇輝主将(スポ4=静岡・袋井)引退後初の団体戦でチームワークを見せ、1つでも上の順位を狙っていきたい。

(記事 藤岡小雪、写真 小田真史)

※エペ:全身が有効面となる上に、両選手が同時突きをすると両者にポイントが与えられる。より慎重な攻め方が求められるため、時として両者が睨み合ったまま時間が過ぎることは稀な話ではない。

※サーブル:両腕も含む上半身への突きと切り(剣先ではなく剣の胴部分で相手の体に触れること)が得点となる。また、先に攻撃をした方が「攻撃権」を持ち、防御側は相手の攻撃を防御してから攻撃しなければならない。この攻撃権の奪い合いにより、両選手はピスト上を常に前後に往復し合うため、サーブルは3種目の中で最も全身運動が激しい種目だと言える。

結果

▽男子サーブル個人

小山桂史(スポ1=東京・クラーク)41位

1回戦:●14ー15 高橋優作(法大)

高木良輔(スポ2=埼玉・立教新座)44位

1回戦:●7ー15 長内勇樹(日体大)

▽女子エペ個人

才藤歩夢(スポ3=埼玉栄)8位

1回戦:○15ー14 高塚悠希子(学習院大)

2回戦:○15ー6 原田紗希(慶應義塾女子高)

3回戦:○15ー13 古俣潮里(明大)

準々決勝:●7ー15 山田あゆみ(城北信用金庫)

駒場みなみ(スポ1=富山西)13位

1回戦:○15ー8 中村真琴(板橋FC)

2回戦:○10ー7 永井杏奈(至学館高)

3回戦:●8ー9 山田あゆみ(城北信用金庫)

コメント

才藤歩夢(スポ3=埼玉栄)

――今大会の目標は

昨年はベスト8でおととしが2番だったので、ことしは最低でもベスト8、できれば表彰台と思ってやっていました。

――実際の結果はベスト8だったと思うのですが、今この結果をどのように受け止めていますか

きょうは予選からあまり調子が良くなくて。(トーナメントに)上がれるかぎりぎりのところからスタートしたので、そこからは良く持ち直したなと思います。

――調子はきょうに限って良くなかったのでしょうか。それとも不調が続いていたのでしょうか

関カレ(関東学生選手権)、インカレ(全日本学生選手権)もあまり調子が良くなくて。リーグ戦(関東学生リーグ戦)はそんなに調子が悪くなかったので、関カレあたりから思うような試合ができていないなと思っています。

――不調の原因について思い当たる節はありますか

きょうの予選の場合、時間を使わずに自分からどんどん突っ込んでしまっていて。慎重に戦っていなかったな、と振り返って思います。

――1回戦は1点差で勝利しましたが、それもプール戦の調子の悪さを引きずってしまっていたのでしょうか

序盤に自分から攻めていってやられるというのが多くて。1点取られた後にまた自分から攻めて取られるという展開が多かったので、そこで慎重に点を取れていればもうちょっと楽な試合展開だったのかなと思います。

――3回戦は序盤でリードを奪われても後半にまくったかたちになったと思うのですが、その勝因はありますか

序盤に点差が開いて苦しかったんですけど、今までの試合だったら、焦って自分から出てしまってさらにやられるというのが多かったので、しっかり我慢して相手が出てきたところで勝負をしようと思って、時間を使って考えながらできたのが良かったと思います。

――準々決勝では結局シングルでポイントを取ることができずに試合が終わってしまいましたが、そうなってしまった要因はありますか

左利きが苦手で…。きょうのそれまでの試合では、左利きが誰もいなかったんですよ。プール戦から調子が悪くて、だんだんいい感じに調子が上がってきた時に左利きと当たって、上がってきた調子が戻ってしまいました。

――左利きのどのようなところが苦手なのですか

「左利きと当たると、プレースタイル全然変わるね」とよく言われます。自分で苦手と思っちゃっているのが悪いんですけど。左利きの人と(練習を)する機会があまり無くて右利きとばかりやっているので、左利きに対する自分の得意な技があまりつかめていないというか。左利きと当たるというだけで「どうしたらいいんだろう」と思ってしまうぐらい苦手なので、どうにかしたいと思っているんですけど…。

――最後に、団体戦への意気込みをお願いします

私が1年生の時は団体戦で五冠して、2年生の時は王座で優勝して全日本(全日本選手権)団体も3位だったんですけど、3年生になって結果が全然出ていなくて。リーグ戦はチームを組んで間もなかったのでしょうがないかなと思うんですけど、インカレはいいチームになったなと思ったのに結果が出なかったので、ことし最後の試合でしっかり結果が出せるように頑張りたいと思います。

駒場みなみ(スポ1=富山西)

――きょうの目標は

昨年ベスト32だったので、最低でも昨年と同じか、ひとつ上げてベスト16が目標で、ベスト8に入れたらいいなという感じでした。

――2回戦は逆転勝利でしたが、どのように戦いましたか

(相手が)小中のクラブチームの後輩でした。こっちが中途半端に出たところで合わせられてしまったと思います。向こうのプレースタイルが思いきり踏み込んでくるアタックではなくて、軽く出て相手がそれに反応したときにもう1回対応して突くというプレースタイルで。そこに1回で合わせてしまわないように、逆に相手が出てくるのを待って相手を出させて取るというのを意識しながら、後半はやりました。

――3回戦も序盤はリードされるかたちとなりましたが、原因はありますか

自分から行って取られたのでリードされたんですけど、攻撃で遠いところから思いきり踏み込むというアタックをしてしまって。相手がそこをしっかり距離を切って取られたりとか切り返したりというのがうまかったのですが、自分はあまり距離を考えずに打ってしまいました。もったいない失点を前半にしてしまったかなと思います。

――3回戦では同点まで追い上げましたが、最後に1点取られてしまった原因はありますか

最後は自分がアドバンテージで時間切れになったら自分が勝ちだったので、どちらかというと攻めなくてはいけないのは相手だったんですけど、そこで相手が出てくるのを待ちすぎて相手が出てきたところにうまく反応できなかったのが原因かなと思います。

――ベンチには溝口礼菜選手(スポ1=千葉・柏陵)の姿がありましたが、何かアドバイスなどはありましたか

思いきりアタックを打つのはやめるということと、無理しないでとか落ち着いてと後ろから言ってくれて、技術的なアドバイスもたくさんしてくれたので、すごく助かりました。

――団体戦に向けての意気込みをお願いします

団体としてはまだリーグ戦(関東学生リーグ戦)から良い成績を残せていなくて、勝ててないなと思うので、個人戦と団体戦は戦い方が若干違いますが、きょう追い上げた試合の戦い方とか勝っているときの守り方をしっかり頭に入れて、団体戦ではメダルを取れるように頑張りたいと思います。

小山桂史(スポ1=東京・クラーク)

――きょうの大会の目標をお聞かせください

目標は特に決めていなくて、インカレ(全日本学生選手権)の反省点を直すことが目標でした。

――ではその反省点とは何ですか

最初のシュミルタネ(同時攻撃)の部分で主導権を握ることが以前は出来なかったので、そこの最初の(ピストの中央から)4メートルにこだわりました。

――前半リードされた展開で後半巻き返しましたが、どのようなことを意識していましたか

自分がリードしていた時に相手は戦術を変えてくるのですが、それにいかに対応するかを意識していました。

――失点の要因はなんですか

試合中に冷静に分析することができなかったことですね。同じようなポイントの取られ方をされることがないように気をつけていきたいです。

――団体戦への意気込みをお聞かせください

団体戦は、一つずつしっかりと勝つこと。自分の与えられた役割を全うすること。その二つを意識して臨みたいと思います。