競走部

2017.11.26

八王子ロングディスタンス/1万メートル記録挑戦会 11月25日 東京・法大多摩校地陸上競技場/神奈川・慶大日吉陸上競技場

箱根へ向けて再出発!課題を得て立て直し図る

 シード権を落とした全日本大学駅伝対校選手権、そして主力、Bチーム以降の選手ともども「不発」に終わった上尾シティマラソン(上尾ハーフ)。連戦連敗のこの嫌な流れを断ち切るべく、上尾ハーフを回避した永山博基(スポ3=鹿児島実)、新迫志希(スポ2=広島・世羅)が八王子ロングディスタンスに、宍倉健浩(スポ1=東京・早実)が1万メートル記録挑戦会に出走した。新迫と宍倉は、それぞれ組の先頭でレースを進めるなど積極性が光るレース運びに。永山も集団の後方に位置した後は苦しい表情も見受けられたが、大幅にペースを落とすこともなく28分台でゴール。三選手とも万全の状態で挑んだレースではなかったが、箱根へ向け態勢を整え直す、意味のある1万メートルとなった。

 法大多摩キャンパスで行われた八王子ロングディスタンスには、E組には初の箱根路に期待がかかる新迫、C組には復活が待たれるエース永山が出走。新迫は2000メートル過ぎから徐々にポジションを前に上げていく。先頭に追いつくと、後方が遅れ始めてからも、ただ一人ペースメーカーに食らいつく積極的な走りを見せる。「残り5000メートルで全然粘れなかったので、力不足だと感じた」(新迫)と6000メートル付近で2位集団に吸収されるも、落ち着いたペースで足を休め反撃のタイミングをうかがう。そして残り1000メートルでギアを切り替えると、ラスト1周でスパート。1着の西池和人(コニカミノルタ)を差し切ることはできなかったが、ゴール後は「悔しい!」と笑顔も見せた。一方C組の永山は序盤こそ先頭付近にポジショニングするも、3000メートル過ぎからずるずると後退。ただ、そこから1周70秒のペースはなんとか保ち、28分57秒70でゴール。どちらも本領発揮とはならなかったが、調子が上向きになりつつあることは示すことができた。

「集団に付いていって流れに身を任せる」プランで挑み、果敢に挑戦をした新迫

 慶大日吉キャンパスで行われた1万メートル挑戦会。相楽豊駅伝監督(平15人卒=福島・安積)から、「1万のレースというよりも、20キロを考えた1万を走るように」と指示を出された宍倉は、1キロ3分切りのイーブンペースでレースを進める。5000メートルを過ぎには自分の走りやすいポジションを求め先頭に出るなど、自分からレースをつくる場面も。しかし「先頭に出て自分が引っ張るかたちになるときつくなった」(宍倉)と、練習不足からか8000メートル過ぎに失速。2位集団でのラストスパート勝負も制することができず、結局7位でフィニッシュとなった。宍倉は最後までペースを守り切れなかったことを課題に挙げたが、「こうやって一本走れるだけで心境に変化があって、箱根に向けて良いイメージのまま集中練習に向かえる」(宍倉)と、このレースが気持ちを切り替えるきっかけになったようだ。

後半に失速こそしたものの、安定したペースを刻んだ宍倉

 今回出走した永山、新迫、宍倉は学年こそ違うが、各代の今後を担う早大の主力であることには間違いない。ことしはトラック、そして駅伝シーズンとケガに苦しめられてきたが、ここにきて復活への足掛かりをつかみつつある。層が薄いとされていることしの早大にとって、この三選手は必要不可欠な戦力であろう。まずは勝負の集中練習、ここから箱根へ向けて、再出発だ。

(記事 鎌田理沙、写真 朝賀祐菜、齋藤俊幸)

結果

八王子ロングディスタンス ▽男子1万メートル E組 新迫志希(スポ2=東京・早実)  29分09秒89(2着) 光延誠(スポ4=佐賀・鳥栖工)  DNS C組 永山博基(スポ3=鹿児島実)   28分57秒70(18着) 1万メートル記録挑戦会 ▽男子1万メートル 12組目 宍倉健浩(スポ1=東京・早実)  29分17秒12(7着)

コメント

永山博基(スポ3=鹿児島実)

――全日本大学駅伝対校選手権から今回までの調子はいかがでしたか

監督(相楽豊駅伝監督、平15人卒=福島・安積)と相談しながら、一人で練習をやってきました。ここに向かうに当たってモチベーションは相当上げてきたんですけど、調整自体はそんなにしている余裕もなかったので、しっかり練習を積みました。

――レースプランはどのようなものでしたか

監督からも「しっかり前で戦ってこい」と言われていました。自分としてもしっかり前で勝負したかったんですけどきつくて。後方で走っていて、上手くいかなかったところの方が多かったのかなと思います。

――後ろに下がってからは1周70秒ほどでしたが、ペースを上げられなかったのでしょうか

70秒がいっぱいで、これが今の力だと思います。

――タイムについていかがですか

最低限28分台だと思っていたのでそこはギリギリだったんですけど、もっといけるんじゃないかという気持ちもありました。箱根(東京箱根間往復大学駅伝)に向けては最低限の最低限のラインで来ているので、後1カ月でしっかり準備していきたいです。

――今日走ってみた手応えはいかがですか

手応えを感じた部分もありましたけど、去年はここで28分20秒台を出していて。そういうことを考えると箱根に向けてはやっぱりまだまだ力足りないと感じています。でもやるしかないので。まだまだエース区間で戦うには力が及んでいないところがあると思うんですけど、しっかり準備していけばなんとかと信じて頑張ります。

――上尾(上尾シティマラソン)ではなく八王子(八王子ロングディスタンス)にされた理由は

全日本から2週間しかなくて時間もなかったというのと、正直これも狙っていたわけではなくて。全日本が終わってから箱根1本に向けて練習したいと思ってきたので、今日の結果もあんまり良くはなかったですけど、そこまで悲観せずに箱根1本に集中していきたいです。

新迫志希(スポ2=広島・世羅)

――このレースに向けての心持ちを教えてください

ここで勢い付いて箱根(東京箱根間往復大学駅伝)を迎えたいという気持ちがありました。練習でやってきたものを出したかったので、あまり調整はしていませんでした。1着を取りにいっていたので、取れなくて残念です。

――タイム設定はどう考えていましたか

とにかく組トップを取ることを目標にしていたので、特に考えてなかったですね。

――レースプランはありましたか

とくになかったですね。とりあえず集団に付いていって流れに身を任せることと、あまり力まないで走ることは考えていました。

――1万メートルをトラックで走るのは初めてでしたか

先週走っていて、でも大学に入ってこのようなちゃんとしたレースで走るのは初めてでした。

――序盤から集団の前に付いて走られていましたが、調子はいかがでしたか

調子はそんなに良くなかったです。実際残り5000メートルで全然粘れなかったので、力不足だと感じましたし、これからの集中練習で取り戻していきたいと思います。

――一時はペースメーカーに単独で付く場面もありましたが、振り返っていかがですか

そこは良かったんですけど、そこから集団に追いつかれてしまったので、もう少し1人でいけたら良かったですね。

――2位集団に追いつかれてからを振り返っていかがですか

前半シーズンに比べてスタミナは付いてきたと思います。でもやっぱり勝ちきれなかったというのが課題です。

――ラストのスパートからゴールまでの走りをどう捉えているか教えてください

後半少し休んだので切り替えられたんですけど、ちょっと切り替えるのが遅かったですね。

――後半休んだというのはどの地点でですか

6000から9000メートルまでは、かなりペースが落ちているので、休めてしまったと思っています。

――今回のタイムに対していかがですか

んー、あまり良いとは思ってないです。

――改めて組2着という結果に対してどう感じていますか

悔しいですね。でもこれが自分にとって良いモチベーションになったので、このモチベーションを持ち続けて集中練習をやっていきたいです。

――何かこのレースで良かったと思う点はありますか

ううん、正直ないですね。

――では最後に集中練習への意気込みを教えてください

残り1カ月しかないのでそれにかけるしかないんですけど、練習は嘘をつかないと思うのでしっかりやっていきたいです。練習のための練習じゃなくて、箱根に向けての練習にしたいです。

宍倉健浩(スポ1=東京・早実)

――1万メートルを走るのは初めてのことでしょうか

10キロなら駅伝で経験があるのですが、トラックでは初めてですね。

――レース前に考えていたプランはありましたか

足の状態が良くなかったので、出るのを直前まで悩んでいました。もともと上尾(上尾シティマラソン)を走る予定だったのですが、足の状態が良くなくて飛ばしました。相楽監督(相楽豊駅伝監督、平15人卒=福島・安積)からは「20キロのための10キロ、1万メートルだ。1万のレースというよりは、20キロを考えだ1万を走れ」と言われていたので、そんなに最初から突っ込んだレースというわけではなくて、イーブンで行きました。どちらかというと経験の意味が大きかったレースでした。

――おっしゃっていたように、今日のレースはずっと先頭付近で走り、1周70秒近くのイーブンペースでした。ただ先頭の入れ替わりや、ペース変動も多少ありました

自分の前の組を見ていても、そんなに突っ込んで入るレースがあまりなかったので、ポジション取りでできるだけ走りやすいところに行こうかなと思い、前の方に行きました。ただ先頭が入れ替わったりペース変動は多少あったので、走りにくさはありました。5000くらいでほとんど先頭に上がっていったのですが、それは走りやすい位置で走ろうと思って行ったという感じですね。20キロのための10キロということで、1着も狙ってはいたのですが、それよりもどちらかというと良いリズムで、同じリズムで走り切ろうと思っていました。

――残り2000メートルのところで先頭から離れ、ペースが落ちてしまいました

7000、8000くらいまでは自分の中で余裕があったので「行けるな」という思いで先頭に出たのですが、先頭に出て自分が引っ張るかたちになると、きつくなって。そこからは完全にケガで練習を途中途中で休んだ影響が出たんだと思います。これから集中練習に入るので、箱根(東京箱根間往復大学駅伝)までにはそういうところをもっと改善しようと思います。

――今回のレースで、イーブンペースなど課題を達成できて、自分のお気持ちはいかがですか

やはり全日本(全日本大学駅伝対校選手権)で大きな失敗をしてしまって、かなりレース前は不安というか、今回も自信がなくて不安でした。でもこうやって一本走れるだけで心境に変化があって、箱根に向けて良いイメージのまま集中練習に向かえると思います。