ラグビー部
2017.11.20
関東大学対抗戦 対慶大 11月23日 秩父宮ラグビー場
早慶戦展望
秋も深まり、関東大学対抗戦(対抗戦)も終盤戦を迎える。ここまで4勝1敗の早大は、11月23日、同じく4勝1敗の慶大と対戦する。勝てば現在単独1位の帝京大と同率優勝の可能戦が残るだけに、両校にとって負けられない戦いだ。この伝統の一戦を制するのは果たしてどちらのチームか。両校の意地とプライドが激突する。
6月に行われた慶大との定期戦では33-12と勝利を収めている早大。しかし対抗戦では、課題であるラインアウトなどのセットプレーでのミス、あるいは大事な場面でのハンドリングエラーから得点を奪われてしまう場面が目立つ。帝京大戦でも開始早々自らのラインアウトミスから連続攻撃で先制トライを献上。素早い球出しに加え、好判断でチャンスを作るSH齋藤直人(スポ2=神奈川・桐蔭学園)や、得点力のあるWTB佐々木尚(社3=神奈川・桐蔭学園)が力を発揮し、アタックでは成果が見られただけにもったいない失点となってしまった。だが、確実にチームの成長を感じる試合であったことは間違いない。早慶戦ではセットプレーを改善し、昨季から三本柱として掲げる『スクラム・ブレイクダウン・チームディフェンス』で、いかに徹底して自分たちのミスを減らしていけるか。そして、いかにアタックにテンポを出していけるかが宿敵撃破のカギとなるだろう。
今春の早慶戦では勝利を収めた
一方7年ぶりの早慶戦勝利を目指す慶大は、BKの選手層の厚さが光る。前節の帝京大戦では、ボールキャリーが強みのFB丹治辰碩(3年)や、切れ味鋭いステップを持ち味とするWTB金澤徹(4年)ら主力を欠いたが、28-31と深紅の王者をあと一歩まで追い詰める好ゲームを展開した。春先から試合ごとにそれぞれの選手が活躍し、チーム内競争が活発に行われていた成果が表れている。また、伝統の『魂のタックル』は今季も健在だ。10月28日に行われた明大戦では、自陣ゴール前での身体を張った粘り強いディフェンスや、素早いファーストタックルで明大の攻撃を要所で抑え、わずか2点差の接戦を制した。実力ある相手との対戦でも、臆することなく自分たちの力が発揮できていることで、充実した試合が続いている。ライバル早大とのゲームでもスタンドの雰囲気にのまれることなく、実力を出し切れるか。
速いテンポで攻撃を展開できるか
今年で94回目を数える伝統の一戦。それは対抗戦という枠を超える大学同士のプライドをかけた試合でもある。その思いが数々の名勝負や下馬評を覆す戦いを生み出してきた。昨年は一進一退のシーソーゲームとなり、終盤の慶大の猛攻をしのいで早大が勝利をつかんだが、それもタイガー軍団を倒すという強い気持ちが前に出た勝ち星であった。ことしも聖地・秩父宮ラグビー場でそのような熱戦を期待したい。
(記事 渡邉歩、写真 新開滉倫、大庭開)
関東大学対抗戦Aグループ星取表(11月20日現在) | ||||||||
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帝京大 | 早大 | 明大 | 慶大 | 筑波大 | 青学大 | 日体大 | 成蹊大 | |
帝京大 | * | 〇40-21 | 〇41-14 | 〇31-28 |
11/26 11:30 秩父宮 |
〇89-5 |
〇70-3 |
〇70-0 |
早大 | ●21-40 | * |
12/3 14:00 秩父宮 |
11/23 14:00 秩父宮 |
〇33-10 | 〇94-24 | 〇54-20 | 〇99-14 |
明大 | ●14-41 |
12/3 14:00 秩父宮 |
* | ●26-28 | 〇68-28 | 〇108-7 | 〇101-7 | 〇87-0 |
慶大 | ●28-31 |
11/23 14:00 秩父宮 |
〇28-26 | * | 〇43-26 |
12/3 14:00 東京ガスG |
〇49-22 | 〇61-7 |
筑波大 |
11/26 11:30 秩父宮 |
●10-33 | ●28-68 | ●26-43 | * |
〇38-12 |
〇41-10 |
〇57-5 |
青学大 |
●5-89 | ●24-94 | ●7-108 |
12/3 14:00 東京ガスG |
●12-38 | * |
●12-40 |
〇26-19 |
日体大 |
●3-70 |
●20-54 | ●7-101 | ●22-49 |
●10-41 |
〇40-12 |
* |
11/25 11:30 江戸川 |
成蹊大 |
●0-70 |
●14-99 | ●0-87 | ●7-61 |
●5-57 |
●19-26 |
11/25 11:30 江戸川 |
* |
※秩父宮は秩父宮ラグビー場、三ツ沢はニッパツ三ツ沢球技場、相模原は相模原ギオンスタジアム、帝京大Gは帝京大学百草園グラウンド、足利は足利市総合運動公園陸上競技場、海老名は海老名運動公園陸上競技場、秋葉台は秋葉台公園球技場、明大Gは明大八幡山グラウンド、浜川は高崎市浜川陸上競技場、キヤノンGはキヤノンスポーツパーク、東京ガスGは東京ガス大森グラウンド、敷島は群馬県立敷島公園サッカー・ラグビー場、NECGはNEC我孫子グラウンド、江戸川は江戸川区陸上競技場。 |
関東大学対抗戦Aグループ順位表(11月20日現在) | |||||||||
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順位 | チーム | 試合 | 勝 | 分 | 負 | 得点 | 失点 | 得失 | トライ |
1 | 帝京大 | 6 | 6 | 0 | 0 | 341 | 71 | 270 | 49 |
2 | 早大 | 5 | 4 | 0 | 1 | 301 | 108 | 193 | 45 |
2 | 慶大 | 5 | 4 | 0 | 1 | 209 | 112 | 97 | 30 |
2 | 明大 | 6 | 4 | 0 | 2 | 404 | 111 | 293 | 59 |
5 | 筑波大 | 6 | 3 | 0 | 3 | 200 | 171 | 29 | 31 |
6 | 日体大 | 6 | 1 | 0 | 5 | 102 | 327 | -225 | 13 |
6 | 青学大 | 6 | 1 | 0 | 5 | 86 | 388 | -302 | 14 |
8 | 成蹊大 | 6 | 0 | 0 | 6 | 45 | 400 | -355 | 7 |
勝ち数の多い大学を上位とし、勝ち数が並んだ場合は同順位とする。 |