軟式庭球部

2017.10.26

天皇賜杯全日本選手権 10月23日 群馬・前橋総合運動公園テニスコート

船水・上松組ベスト8で敗退

 大会3日目が行われるはずであった22日は台風による雨の影響で大会中止を余儀なくされ、予備日である23日の正午頃から大会が再開された。1、2日目と選手を苦しめた雨は止んだが、今度は強風が選手のプレーの邪魔をする。船水颯人主将(スポ3=宮城・東北)・上松俊貴(スポ1=岡山理大付)組も例に漏れず強風に対応しきれなかった。船水は連覇を、上松は初の優勝を目指していたが準々決勝で惜しくも敗れてしまう。悔しいベスト8で大会を終えた。

 準々決勝は篠原・小林(日体桜友会・ミズノ)組との対戦。風が強い状況ではダブルフォワードである相手が有利になる。風下でのゲームを必ず取ること、早い段階で攻めていき相手のリズムにさせないことを念頭に2人は試合に臨んだ。1ゲーム目を落として迎えた2ゲーム目から上松が積極的にポーチに出て攻め始める。続く3ゲーム目も船水の強烈なストロークで相手を崩し上松がボレーを決めて先行すると、サーブでも得点を重ねていきゲームカウント2−1と優位に立つ。「途中から風が読めなくなって最後までそれに対応できなかった」と船水。風の影響も加わり、相手のカットサーブをうまく処理できない。2-4でこのゲームを落とすと、その後もタブルフォワード特有の早い展開に後手に回ってしまう。「打たなくてはいけないタイミングは何度もあったが、打ちきれなかった」(船水)。ミドルを狙ったショットや、前後に揺さぶりをかける攻撃に凌ぐことで精一杯になってしまい2ゲームを献上することに。ゲームカウント2-4、もう後がない状況で迎えた7ゲーム目、とってはとられの展開が続くが、先に静寂を打ち破ったのこちらだった。船水のサーブでマッチポイントを握ると、相手のツイストを船水がロブで深めに返す。ハイボレーでかわした相手の球を上松がミドルに打ち返し相手がネット。なんとか望みをつなげた。ここから反撃が始まるのかと思われたが、最後のゲームは1-4と相手主導のゲームとなりベスト8で敗退という結果となった。

船水は連覇を逃した

 「最初から早く早くに攻めていけばよかった」(上松)。「無難な選択ばかりしてしまった」(船水)。前例がないほどの強風が吹き荒れる中で、守りに入ってしまったのが今大会の敗因だと二人は試合を振り返る。しかし、守りに入ってしまったものの、相手の独壇場という試合内容ではなかった。相手の決め球を何度も2人で凌ぎ、会場を沸かせる場面も見られた。来年は船水が大学生としては最後の天皇賜杯全日本選手権。2人で頂点の座を勝ち取る姿が見れるか。期待がかかる。

(記事 栗林桜子、写真 吉澤奈生)

★前主将と次期主将が最高峰の舞台で対戦!

実業団で活躍する安藤圭

  今大会、多くの観客の目を釘付けにしたのが、昨年の主将・安藤圭祐(平29スポ卒=現東邦ガス)と船水・上松組の対戦だ。全日本実業団選手権ではチームの2位に大きく尽力し、舞台を早大から実業団に移してさらなる活躍を見せている安藤圭。序盤から安藤圭がスピード感溢れる動きでネット際を支配する。そのモーションに翻弄(ほんろう)されて3ゲームを先行された。このまま流れを明け渡すかと思われたが、船水が積極的に前に出てダブルフォワードの陣形を使い、攻めの姿勢を忘れない。上松も持ち前のダイナミックなボレーで得点を重ね、逆転勝利。来年主将を務める船水に軍配が上がった。現在もナショナルチームで共にしのぎを削る船水と安藤圭。互いに切磋琢磨(せっさたくま)して、さらなる成長を遂げ再び大舞台で顔を合わせる日が待ちきれない。

(記事、写真 吉澤奈生)

コメント

船水颯人主将(スポ3=宮城・東北)

――おととし準決勝で篠原小林ペアに敗れた時も強風でした。今回の戦いを振り返っていかがですか

おととしよりも2倍も3倍も風が強かったです。コートの横にある旗の動きで風の方向を確かめていたのですが、途中から旗が舞い上がっていて風の動きが読めませんでした。もう少し風上と風下がはっきりしていればよかったんですけどね。最後まで風に対応することができませんでした。

――相手サーブにも結構苦しめられている印象でした

全てがもういっぱいいっぱいでした。序盤は僕がサーブいれて相手がレシーブミスしてとかサーブ、レシーブとあと三本くらいしかラリーがなくて内容がないまま試合が進んでいました。中盤のどこかで勝負に出ていたら流れも変わったのかもしれないですが、思い切った決断ができなかったのでそこが課題かなと思います。

――ラリー戦になかなか持ち込めませんでした

ラリーというか、風が強すぎてラリーになっていないので、どこかで流れを変える一打を打たなくてはいけなかったんです。けれど無難な選択ばかりしてしまいました。打たなくてはいけないタイミングは自分でわかっていたんですけどそこで打ちきれなかったというか。風をうまく利用して打とうという思考になってしまって。普段であればそれがプラスに働くんですけど今回に限っては天候がこういう状況なので逆にそれが裏目に出てしまいました。

――風で気が散っている場面も見られました

僕のサーブで微妙なジャッチがありました。そのあと入っているという判定になったのですが、そこから流れが一気に来たのに掴むことができず、ゲームを取れませんでした。それくらいの集中力しかなくて、そこの甘さが露呈しました。次に活かすところだと思います。

――ことしはなかなかダブルスで結果を残せていなかったからこそ、悔しさは強いのでは

今回負けてしまったんですけど、調子自体はとても良くて初日や2日目は悪天候でしたが、それなりに体のコンディションも良かったです。ベストな状態で臨めたので、いけるのではないかという手応えはあったんです。始まるまではあまり意識しないようにしていたのですが、始まるとどうしても連覇がかかっていると意識し始めてしまいましたが、いい意味で自分を追い込めていい緊張感で試合をすることができました。 観客とかも僕らの試合を見にたくさん集まってくれるので。そういうのでモチベーションも高くなりますし本当にベストな状態でで臨めました。

――来年は大学生としては最後の天皇杯となります

来年以降こういう天候でもやるということが今回でわかりました。悪天候というか普通に台風ですよね(笑)。暴風域にも入っていましたし。これからテニスを長く続けていくので良い経験になりました。来年もこういうことがあると想定して、取り組みを変えていかなければいけないなという部分も見つかりました。大学生ラストですけど、気持ちの持ちように特に変化はないです。大学最後というか天皇杯は一般の大会で僕自身もメインに考えているのでもう一度上位に食い込めていけたらなと思います。

上松俊貴(スポ1=岡山理大付)

――ことしは勿論優勝を目指していたと思います

今年度あまり良い成績を残していなかったので天皇杯は勝ちたいという強い思いがありました。調子自体も悪くなく天皇杯を迎えられたのでいけるかなと思っていたのですが、天候などもあって大会中なかなか良いリズムを掴めなかったです。天候自体はどうしようもないことですけど、それに対応する一球一球をうまくできなかったのが終わってみて悔しいなという思いです。

――今日の試合を振り返って

この風なので、ダブルフォワードの方が有利です。どう策を練ろうか迷ったのですが、風下のゲームを全部取って、風上で攻めていくという形を取ろうということにしました。風下でゲームを落としたのが痛かったかなと。そこから離されてしまったのも良くなかったです。自分たちが風上にいるときにゲームを取られるのは仕方ないと割り切っていたので、一つのゲームに対する執着心とかそういうものが少し足りなかったとも思います。もっと頑張って攻めていればゲームを有利に展開していけました。この天候の中でも結構頑張ったと思うのですが1ゲームというものを取りきれなかったのが悔しいなと思います。

――途中上松選手が積極的にボレーを決めている印象がありました

きょうのこの試合の感じだと4球以内に得点が決まっている状況だったので早い段階で攻めていくしかないというのは二人で話していました。長くするとどうしても向こうのペースになってしまいます。こちらが早め早めに攻めていけば向こうのペースにならないので。

――相手も後半は前衛にボールを集めていました

向こうは優位に立っていたので、ひたすら攻めてきていました。それに対し自分たちは後手後手に回ってしまいました。終盤は相手を崩せている感じはあったのでもっと最初から早く早くに攻めていけばよかったです。

――来年の目標をお願いします

今回こういう天候で一応ベスト8という最低ラインには立てました。来年以降もこういう天候でテニスをすることがわかったのでそれを踏まえて色々準備して来年こそは優勝したいなと思います。