庭球部

2017.10.25

三菱全日本選手権 10月24日 東京・有明テニスの森

シングルスは全選手が敗退。ダブルスは上・大矢組が2回戦へ

 三菱全日本選手権(全日本)は本選2日目を迎えた。女子シングルス2回戦には早大から3名が出場。清水映里(スポ1=埼玉・山村学園)が第2シードで早大OGの波形純理(伊予銀行)をファイナルセットまで追い詰める。結果的に敗れはしたものの、ストロークはプロにも通用する武器であることを再認識した大会となった。細沼千紗(スポ4=東京・富士見丘)、上唯希(スポ3=兵庫・園田学園)も格上の相手にストレートで敗れ、早大勢は2回戦で大会を去ることとなった。ダブルス1回戦には2ペアが登場。金井綾香(社4=東京・早実)・清水組は筑波大の森崎可南子・米原実令組に2-6、2-6の完敗。一方で上・大矢希(スポ3=愛知・名古屋経大高蔵)組はシードペアを破り、2回戦進出を果たした。早大が誇るエースペアは、全日本という大舞台での躍進を目指す。

★細沼が第1シード今西にチャレンジ

第1シードに挑んだ細沼だったが・・・

 全日本大学対抗王座決定試合(王座)では女王の座を守った主将が、今度は全日本を舞台に大きなカベにチャレンジした。

 コロシアムで行われた女子シングルス2回戦で、細沼が第1シードの今西美晴(島津製作所)と対戦した。ファーストセットの第1、3ゲームではダブルフォルトで2度のゲームポイントを手離したものの、リターンゲームではラリー勝ち。「始め相手が緊張していた」(細沼)とブレーク合戦になったが、先に抜け出したのは今西だった。細沼は相手に深く打ち込まれ、あっさりと第4ゲームでキープを許してしまう。緩急をつけて揺さぶるなど食らい付いたが、先に浅くなった球をたたかれて1-6でファーストセットを落とした。セカンドセットでは「やれることはやった」と細沼。相手の球を拾い続けたりロブを上げたりしつつ、隙を見て前に上がってゆく。フォアハンドショットで今西を追い詰める場面もあったが、要所でミスが出て決め切れず、0-6でセカンドセットも奪われた。「取れるところで取り切らないと、プロの方はその隙を突いてくる」(細沼)。ファーストセット序盤のサービスゲームが悔やまれる結果となった。

 第1シードとの試合を「全部に差があった」と振り返った細沼。今後、選手として活動を続ける上で一つの指標になったことだろう。「ワセダの後輩に負けないように頑張っていきたい」(細沼)。ワセダの名を背負う最後の戦いを終え、新たな世界へと羽ばたいてゆく。

(記事、写真 熊木玲佳)

★上・大矢が先輩ペアを破って2回戦へ!

シードペアを撃破した上(右)・大矢組

 関東大学リーグ、王座で貴重な勝利を持ち帰り続けた上・大矢組。初戦から、上の高校時代の先輩である加治遥(島津製作所)と前年度早大主将の林恵里奈(平29スポ卒=現福井県体育協会)との対戦となった。

 「チャンスがないわけではないと思っていた」(上)というだけに、序盤は調子の上がり切らない相手を意識し過ぎてしまった早大ペア。ファーストセットでは0-3までリードを許してしまう。しかし、「考え過ぎないようにしようと話してからは思い切ったプレーができた」と上。ツーボレーに出た相手の頭上を抜くなど、うまく崩してゆく。シーソーゲームが続くが、相手のミスにも助けられ7-5でこのセットを奪った。セカンドセットでもダブルスらしく相手を動かし合う試合が続く。互いに譲らずタイブレークまでもつれたが、恐れず積極的に打っていった上・大矢組が7-6(5)で接戦を制した。

「ラッキーも重なった」(大矢)としながらも、初戦を突破したことは事実だ。「今回シードを倒したということで、加治さんと林さんの分もしっかり頑張って次も勝ちにいきたい」(上)。学生大会を終えた今、大きな舞台で伸び伸びと実力を発揮してほしい。

(記事 熊木玲佳、写真 佐々木一款)

結果

▽女子シングルス2回戦

●細沼(1-6、0-6)今西美晴(島津製作所)

●清水(3-6、6-4、2-6)波形純理(伊予銀行)

●上(1-6、1-6)瀬間詠里花(橋本総業ホールディングス)


▽女子ダブルス1回戦

○上・大矢(7-5、7-6(5))加治遥(島津製作所)・林恵里奈(福井県体育協会)

●金井・清水(2-6、2-6)森崎可南子・米原美令(ともに筑波大)


コメント

細沼千紗(スポ4=東京・富士見丘)

――シングルスのドローを見た時のお気持ちからお聞かせください

ワセダの選手と当たるなという予感はしていたのですが、まさか本当に当たるとは思わなくて。勝ったら第1シードとやれるチャンスがあるので、1回戦は突破したいなという気持ちはありました。

――大矢希選手(スポ3=愛知・名古屋経大高蔵)とは昨年の関東学生選手権(夏関)以来の対戦でしょうか

そうですね。きのう緊張がすごくて、終わった後とか手の震えが・・・。王座(全日本大学対抗王座決定試合)よりも緊張したなと(笑)。でも夏関の時も結構緊張していたので、そこは変わらずに。夏関の時の方が大矢に攻められていたポイントが多かったので、きのうはこちらから攻められていましたしそこは私が少し成長したかなと思います。

――きょうの試合では今西美晴選手(島津製作所)を相手にどのようなことを意識してプレーしていましたか

すごく横の動きが速いということを知っていたので前後に揺さぶるとか、先に攻められたら不利な立場になってしまうので自分が前に入ってプレーしたいなと思っていました。

――ファーストセットはブレーク合戦からスタートしました

ファーストゲームの40-15で2回ダブって(ダブルフォルトして)しまったので、本当にもったいなかったなと思います。3ゲーム目もまた40-15だったのですがブレークされてしまって、取れるところで取り切らないとああいうプロの方はその隙を突いてくるので、始め今西さんが緊張していたところで取り切れていればまた違う展開になったかなと思います。

――セカンドセットを振り返って

セカンドもセカンドサーブでリターンダッシュをしたり積極的に前に入っていったりとやれることはやったのですが、やはり1セット取ったという余裕から今西さんも伸び伸びプレーしていたので、ファーストがカギだったなと思います。

――どのような点に差を感じましたか

一球一球の深さが全然違うなと思って。私は今西さんより先に浅くなってしまうことが多かったのに対して今西さんは深くて、全然こちらから攻められないボールだったので、球の深さかなと思いました。

――手応えを感じた点は

前に入っていけばポイントを取れていたので、攻めはあまり変わらないのかなと思います。でも今西さんは前に入るタイミングがすごく早かったので、全部差がありましたね(笑)。

――ダブルスを振り返っていただけますか

大学では慣れている人と組むので、組み慣れていない人と組むのがすごく新鮮で、どうしたらいいんだろうと思うまま終わってしまって。実力を出せないまま終わってしまいました。

――この大会は楽しみたいとおっしゃっていましたが、振り返っていかがでしょうか

シングルスは(予選から含めて)4試合できて、きょうまでは団体戦から続いて自分のいいプレーができていたので楽しめたのですが、きょうは実力の差を感じた時に沈んでしまう部分がありました。でも全体を通しては結構楽しめたかなと思います。

――今後の進路は

選手活動です。

――今後に向けて意気込みをお聞かせください

来年またこの大会に出られたら絶対にことしの成績を抜かないといけないと思うので、ワセダの後輩に負けないように頑張っていきたいと思います。

金井綾香(社4=東京・早実)・清水映里(スポ1=埼玉・山村学園)

――ダブルスとしては今大会にどのような気持ちで臨んでいましたか

清水 綾香さんと組めるのはラストだと思っていたので、勝ちたいのは絶対でしたがそれ以上に楽しめたらいいなと思っていました。

金井 シングルスで悔しい負け方をしてしまったので、ダブルスは最後まで自分のプレーができたらいいなということと、やはり清水と最後になるのでいいかたちで終われればいいかなと思っていました。

――1回戦から森崎可南子・米原実令組(ともに筑波大)との対戦になりました。試合内容を振り返っていただけますか

金井 スコアよりは40-15とかチャンスがあったのですが、1本取り切れないところがスコアに出てしまって。そこでもっとついていければもっと競った試合にできたのかなと思います。

清水 スコアで見ると圧勝されているのですがポイントで見るとジュースが多かったので、その大事なところで取れなかったのは相手のペアを組んでいる月日の長さ、実力かなと・・・。

金井 こっちは2カ月ぶりのダブルスと、

清水 いつも引っ張っていただいているダブルスとなので(笑)。でも手応えがないわけではなかったですよね。

金井 思っていたよりはやれたかなというところはあります。

――楽しんでプレーできましたか

清水 できました!

金井 できましたけど・・・。

清水 ちょっと悔しかったですね、すみません。

金井 私なんかと組んでいただいてありがとうございました(笑)。

清水 ダブルスに出る気がなかった私を誘ってくださったのは綾香さんなので。

金井 清水のおかげのワイルドカードです(笑)!

清水 残りものには福がある(笑)。

――清水選手は波形純理選手(伊予銀行)とのシングルスの試合も振り返っていただけますか

清水 勝ちたかったんですよ、すごく。皆さんからも応援していただいていてすごく勝ちたかったんですけど、(相手は)キャリアもすごいですしいろいろな経験をしている方なので、セカンド取られてもファイナルでさらに上げてきたり、私は走らせたかったのですが気が付いたら私の方が走らされていたり、いろいろな部分で差があるなと感じました。

――お二人にとって今大会はどのような大会になりましたか

金井 学生として出る最後の試合でしたね。去年はシングルスだけで予選決勝で負けてしまって、その負け方も結構ひどい内容で。ことしの全日本(三菱全日本選手権)に懸ける思いは強かったのですが、シングルスに関しては内容的には結構いい試合ができていたし、成長できた部分も多くあったのですが、結果につながらないという部分では皮肉だなと思いました。でもダブルスで本戦を戦えたことには意味があって、去年よりは一段階成長できたのかなと。これもいい踏み台にして次頑張っていきたいと思います。

清水 去年もワイルドカードをいただいて2回戦負けで、ことしもワイルドカードをいただいて2回戦負けで・・・。

金井 でもいい試合できてたよ。

清水 そうですね、去年よりはいい試合ができていたかなと思うのですが、日本のレベルを肌で感じました。まだまだやらなくてはいけないことがたくさんあるなと感じた大会でした。あと今度は自分の実力で出たいなと。ワイルドカードをいただけるのも自分が出した結果なわけですが、他の大会で勝って(ランキングで出たい)。同い年の子に第4シードがついているので(清水綾乃、Club MASA)、しかも去年その子に負けているし、きょうもしっかり勝ってたし・・・。私は私のペースで少しずつ。来年はベスト16を目指したいと思います。でも私がダブルスで全日本に出られるなんて思ってもみなかったので、綾香さんと大会主催者の方に感謝です。

金井 感謝です。

――お二人とも次につながる大会になったと

金井 次につながる大会にします!

清水 いつも負けたら悔し涙が出るのですが、やり切ったかなと。・・・でももうちょっといけたかな。

――次の学生大会個人戦は全日本学生室内選手権(インカレインドア)になりますね

清水 そうですね。でもそれまでに2回国際大会があるので、そこで自分の実力をしっかり試したいのと、レベルがさらに上がる大会になるのでチャレンジャーの気持ちを持って戦って、インカレインドアにいいかたちに入れるようにしたいなと思います。

上唯希(スポ3=兵庫・園田学園)・大矢希(スポ3=愛知・名古屋経大高蔵)

――きょうのダブルスの相手は上選手の高校の先輩である加治遥選手(島津製作所)と昨年の早大の卒業生である林恵里奈選手(平29スポ卒=現福井県体育協会)でした。どのような意気込みで臨んでいましたか

 頑張ろう、って(笑)。相手は強いんですけどチャンスがないわけではないと思っていたので、しっかりチャンスがあればそこを逃さずにいって次につなげようと話していました。

大矢 相手の方がシードも上ですし客観的に見ても私たちの方がチャレンジャーの立場だったので、向かっていってリーグ(関東大学リーグ)や王座(全日本大学対抗王座決定試合)みたいにいいプレーができたらいいなと思っていました。

――きょうはどのようなことを意識してプレーしていましたか

 林さんのコンディションが良くなかったので、最初はそれを意識し過ぎて0-3になってしまったのですが、もう考えるのはやめようということになって、そこからは思い切ってプレーできたのが良かったのかなと。最初はちょっと考え過ぎてしまったのかなという部分は正直ありましたね。

――途中から狙い過ぎないようにしたということでしょうか

 狙うは狙っていましたね。林さんがサービスダッシュしてくるので、ストレートロブで陣形を崩すとかは考えたのですが、林さんのコンディションが悪いから林さんを徹底的に狙うということを考え過ぎないようにはしようと話していました。

――それぞれのセットの試合内容を振り返っていただけますか

 正直ファーストもセカンドも出だしが悪くて。セカンドは1-0の40-0が取れなくて、自分たちから流れを失ってしまったという、どちらのセットも出だしがあまり良くなかったかなと思います。

大矢 出だしが両セットとも良くなかったので、特にセカンドセットは私のサービスゲームの40-0から挽回(ばんかい)されて1-1にされてしまって、そこを2-0にできていたらもっと2セット目はスコアが違っていたのではないかなと思いますし、他の試合でも出だしで突き放されてしまうのが私たちの競ったり負けたりするパターンなので、そこを気をつけたいなと思います。

――その中でも両セットを取り切りました

 セカンドだったら40-0のゲームを落としたことは落としたのですが、その前にブレークできていたので、「じゃあキープキープだ」と気持ちをマイナスにもっていかないように。変に罪悪感を残すよりは次のゲームにいきやすいと思うので、切り替えていけたことが良かったのではないかなと思います。

大矢 コンディションが悪い中でこのスコアなので、本来の向こうの力を出せていたら1セット目を落としていただろうし、セカンドセットも危なかっただろうし・・・。ラッキーも重なってだなという感じですね。

――シングルスについてもお聞きします。まず上選手はきょうの瀬間詠里花選手(橋本総業ホールディングス)との2回戦をどう振り返りますか

 特に緊張はしなかったのですが、打っても打ってもすごくコートのリカバリーが速くて、先に自分からミスしてしまいました。ディフェンス能力が私の何倍も長けているなと思いましたね。ファーストもセカンドも(相手が)ディフェンスしながらコートの中に入ってきて私が押されているという状況から抜け出すことができなくて、そこはプロの方が私より一枚上手だなと思ったので、そこを見習っていきたいなと思います。

――大矢選手は1回戦で昨年の夏関以来の細沼選手との対戦になりました

大矢 お互いコンディションの悪い中での試合だからこそ実力、持てる力の差が出たかなと終わって感じています。あの中で私ができたことはしっかりコートに返そうとか、ラケットの真ん中に当てていこうということだったのですが、細沼さんはしっかり私のバックを狙ってきたりとか、攻める守るということだったりができていて、普段よりも実力の差が出たなと。本当にファースト、セカンドともそういう感じでした。

――あす以降のダブルスに向けて意気込みをお聞かせください

 あしたは今のところスケジュールされていないのでしっかり調整して、今回シードを倒したということで、加治さんと林さんの分もしっかり頑張って次も勝ちにいきたいなと思います!

大矢 去年ベスト8ですごく悔しい思いをしたので、ことしはそれを上回れるように頑張りたいと思います。