庭球部

2017.10.24

三菱全日本選手権 10月23日 東京・有明テニスの森公園

河野・坂井組が前年度覇者を撃破!

 プロ・アマ問わず日本一を決める大会、三菱全日本選手権(全日本)。雨の影響により2日遅れで本戦が開始されたこの日、男子は一部の単複1回戦が行われ、早大からシングルス1人、ダブルス3組が2回戦進出を決めた。

★インカレチャンピオンが前年度優勝ペアに勝利!

河野(左)・坂井組は第2シードを撃破した

 大学生がダブルスで存在感を示している。
 全日本学生選手権覇者としてワイルドカードで登場した河野優平(スポ4=福岡・柳川)・坂井勇仁(スポ3=大阪・清風)組が、昨年この大会を制した奥大賢・長尾克己組(ともにエキスパートパワーシズオカ)を倒し初戦を突破した。「リターンがいつもより良かった」(河野)との言葉通りリターンエースも飛び出し、ファーストセットの第3ゲームで早々にブレーク。一方、自分たちのサービスゲームは危なげなくキープして優位に試合を進める。坂井のストロークと河野のボレーでポイントを重ね、ツーブレークの6-4でセットを先取した。セカンドセットでもキープ力が光った早大ペア。リターンゲームで相手にプレッシャーをかけ、ワンブレークでこのセットを物にする。第2シードを相手に文句なしのストレート勝利を収めた。
 齋藤聖真(スポ3=神奈川・湘南工大付)・千頭昇平(スポ1=愛知・誉)組、島袋将(スポ2=三重・四日市工)・田中優之介(スポ1=埼玉・秀明英光)組はファーストセットで競りながらもストレート勝利を収めた。関東学生選手権(夏関)覇者である齋藤・千頭組の相手は斉藤秀(テニスハウスfun)・髙田航輝(佐鳴台ローンテニスクラブ)組。ファーストセットは齋藤にミスが目立ち流れに乗れずにいたが、相手のミスにも助けられて食らい付いてゆく。「きょうはすごくサービスが良かった」と千頭がサービスキープを続け、7-5で取り切った。セカンドセットからは、その千頭に鼓舞されたという齋藤が「ボレーに積極的に出られるようになった」とギアを上げて絶妙なネットプレーを披露。6-1でセカンドセットも奪取し、初戦を突破した。島袋・田中組は法大の小見山僚・楠原悠介組と対戦。ファーストセットではシーソーゲームが続いたが、4-4のトリプルゲームポイントからブレークに成功。そのまま逃げ切ると、セカンドセットからは勢いに乗った島袋・田中組が相手を圧倒してゆく。ストロークで押してポイントを奪い、6-4、6-0で2回戦進出を決めた。
 2回戦では河野・坂井組と齋藤・千頭組が激突。坂井は夏関決勝で齋藤・千頭組に3連覇を阻まれており、「リベンジマッチをこの全日本で」(坂井)、「面白い試合になればいい。その中でも欲を出してもう一度勝ちたい」(齋藤)と両ペアともに気合は十分だ。全日本の舞台で、早大同士の熱戦に期待したい。また、島袋・田中組が急造ペアながら法大の正規ペアを破ったことは地力がある証しだろう。次戦は江原弘泰(日清紡ホールディングス)・片山翔(伊予銀行)の第4シードペアが相手だが、持てる力を出し切ってほしい。

(記事 熊木玲佳、写真 松澤勇人)

★シングルスでは島袋が一足先に次戦へ駒を進める

力強いフォアハンドショットを放つ島袋

 この日早大からシングルス1回戦に登場したのは島袋と古田伊蕗(スポ3=静岡・浜松市立)だ。
 島袋は小野陽平(あきやま病院)と対戦。ファーストセットでは4-1とリードしたが、相手のボールを追い切れずにポイントを落とす場面が増えてくる。カウンターで食らい付くものの一歩及ばず、自らのミスにも苦しんで4-4まで追い付かれた。しかし第8ゲームをいいかたちでキープすると、そのままファーストセットを奪った島袋。セカンドセットは6-1とスピード勝利を収め、2回戦へ駒を進めた。一方、前回大会でベスト16の成績を収めた古田は初戦で姿を消す結果に。本調子からは程遠い状態ながら踏ん張ったが、2-6、1-6と完敗した。
 また、公式戦では久々のペアリングとなった小林雅哉(スポ2=千葉・東京学館浦安)・髙村佑樹(スポ2=千葉・東京学館浦安)の同級生コンビは望月勇希(中大)・矢多弘樹(関大)組と対戦。随所で好プレーを見せたものの、ダブルス力では相手に及ばず0-6、3-6のストレート負けを喫した。シングルスでの勝ち上がりを狙いたい小林雅をはじめ、あすは三好健太(スポ4=埼玉・秀明英光)ら残りのシングルス勢も登場する。学生大会を飛び出した選手たちのプレーを楽しみにしたい。

(記事、写真 熊木玲佳)

結果

▽男子シングルス1回戦

●古田伊蕗2-6、1-6羽澤慎治(イカイ)
○島袋将6-4、6-1小野陽平(あきやま病院)

▽男子ダブルス1回戦

○河野優平・坂井勇仁6-2、6-4奥大賢・長尾克己(ともにエキスパートパワーシズオカ)
○齋藤聖真・千頭昇平7-5、6-1斉藤秀(テニスハウスfun)・髙田航輝(佐鳴台ローンテニスクラブ)
●小林雅哉・髙村佑樹0-6、3-6望月勇希(中大)・矢多弘樹(関大)
○島袋将・田中優之介6-4、6-0楠原悠介・小見山僚(ともに法大)

コメント

河野優平(スポ4=福岡・柳川)・坂井勇仁(スポ3=大阪・清風)

――初戦から昨年の優勝ペアとの対戦になりましたが、どのような意気込みで臨みましたか

河野 僕は1回も勝ったことがなかったのですが坂井が負けたことがないと言っていたので、これは勝たんといけんなというのはありました。でもそこまで勝ちは意識していなかったです。

坂井 相手は去年優勝しているので、チャレンジャーの気持ちでやりました。あと河野さんはこれで学生引退なので、いけるところまで頑張りたいなと思っていました。

――試合内容を振り返っていただけますか

河野 リターンがいつもより良かったというのはありました。僕らの強みはキープ率の高さなので、全部キープして相手にブレークポイントを一度も与えていないところも良かったです。少しボレーミスが目立ってしまったところもあるので、そこは修正していきたいなと思います。

坂井 きょうは一度もブレークされなかったので、それが一番良かったかなと思います。相手にプレッシャーをかけられて、かつこちらの方がうまく風を味方に付けてプレーできたのかなと思います。

――強風や落葉などコンディションが悪い中での試合でしたが、やりづらさはありませんでしたか

坂井 葉っぱがすごく飛んできて痛かったです。

河野 目にごみが入ってトイレットブレークを取ろうか迷ったのですが、涙を出したら取れました。

坂井 そんなにやりにくさはなかったです。

――お話にもあったように強みを生かせていた試合だったと思いますが、どう評価しますか

河野 所々不安になるプレーもあったのですが、坂井はサービスポイントがすごくあって、僕も最後4-3のゲームポイントで今まで一度も打っていなかったワイドサーブでエースが取れたので、そこは気持ち良かったです。

――次の試合に向けて意気込みをお聞かせください

河野 おそらく同士打ちになると思います。(相手の齋藤聖真、スポ3=神奈川・湘南工大付・千頭昇平、スポ1=愛知・誉組は)夏関(関東学生選手権)覇者で坂井・田中(優之介、スポ1=埼玉・秀明英光)が負けているので、勝てば田中を超えるなと。それを目標に頑張ります。

坂井 (笑)。齋藤・千頭と試合したいですね。ペアは違いますが、リベンジマッチをこの全日本選手権(三菱全日本選手権)でやれたら楽しいなと思います。

齋藤聖真(スポ3=神奈川・湘南工大付)・千頭昇平(スポ1=愛知・誉)

――まずダブルスとしては今大会にどのような意気込みで臨んでいましたか

齋藤 僕はダブルスしかないので、とりあえずドローを見て1つ勝ったら河野・坂井と当たれるなと思って楽しみだなと思ってこの試合に臨んでいました。去年ベスト8は出来過ぎな感じはしていて、とりあえずワイルドカードで出してもらえているのでできるだけ楽しもうという感じでした。千頭と組むのは久しぶりだったので少し不安だったのですが、ちぐはぐな部分はあったものの何とかなったので良かったかなと思います。

千頭 大会にはこだわっていなくて、出る試合で自分のできることをやろうと思いながら臨んでいます。

――試合内容を振り返っていただけますか

齋藤 ファースト(セット)は80%くらい僕が悪いかなと思っています。ファーストを取れた理由が90%千頭かなという感じで、もう本当に感謝しています。僕が全然打てなくてやばいなと思ったのですが、千頭くんが声を掛けてくれて、久しぶりなのですが一皮むけたなとうれしくなっちゃって。こいつが頑張ってるから僕もやんなきゃなという感じで、相手がどうこうよりこちらがどうやるかという感じでしたね。ちょっとずつリードしてくると僕も動けてボレーに積極的に出られるようになったり、サーブアンドボレーもあってキープできてきたりしたので、そこが一番大事だったのかなと思います。

千頭 とても自分がやりたいことをできたと思います。相手があまり動いてこなかったところもあるのですが、きょうはしっかりリターンが通せたので良かったです。何だかんだ最後にやってくれるのが齋藤さんなので。4-5の0-15で相手が低いところにリターンしてきたのを聖真さんが低いところからボレーで抜いてくれて、そこを落としていたら0-30で相手が気持ちよくやってくるところだったのですが、そこをしっかり聖真さんが取ってくれました。やっぱり聖真さんです、結局。

齋藤 あのセットを取った理由としてはあれが1割だから。

――いいところで1割出せたと

齋藤 そう、それが本当に良かったと思います。

――千頭選手はサービスでのポイントが増えてきた印象ですが、どう評価しますか

千頭 200キロは確実に出てました。きょうはすごくサービスが良かったです。ダブルスではファースト(サーブ)の確率がすごく大事なので、きょうはほぼ入っていましたし、こんなに楽にキープできたのは初めてです。

――次戦は河野・坂井組との試合になります

齋藤 さっき坂井から「リベンジしたい」とLINEがきたので僕は楽しみです。夏関の時は僕が「そろそろ坂井さんに勝ちたい」というコメントを残して臨んだので、向こうもペアは違いますがそういう気持ちでくると思います。どちらにしろワセダが勝つのは決まっているので、こちらも違う戦いをして面白い試合になればいいなと。その中でも欲を出してもう一度勝ちたいです。

千頭 同じワセダですけど気にせずに、自分たちのベストを尽くして勝っていきたいです。

――シングルスへの意気込みもお聞かせください

千頭 大会が何十回もある中の1大会なので、変わらず自分のやることをしっかりやっていこうと思っています。先を見ず一本一本勝っていけたらなと思います。