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ラグビー部

2017.10.22

10月21日 定期戦 対立大 早大上井草グラウンド

スクラム、ブレイクダウンを制圧され、立大に完敗

 帝京大戦まで残り1週間となったなか、早大は立大との定期戦に臨んだ。BチームやCチームの選手が中心となった編成ではあったが、今後へ向けたアピールとして各々が結果を残したいところだった。前半は早大が攻め込む場面も散見されたが、後半は一転、チームが柱として掲げる『スクラム・ブレイクダウン・チームディフェンス』を立大に制圧される。攻守にわたって精彩を欠き、試合の主導権を完全に立大に握られてしまう。終わってみれば20-40と点差をつけられて完敗を喫し、残りのシーズンに向けて課題を残す結果となった。

 先制に成功したのは早大だった。5分、CTBフリン勝音(スポ3=福岡・筑紫丘)のタテへの突破によってゲインすると、サポートについた選手に展開して最後はプロップ土田彬洋(スポ1=茨城・茗溪学園)がインゴール左中間へ飛び込んで5-0とする。その後も早大は約1カ月ぶりの実戦復帰となったFB梅津友喜(スポ2=岩手・黒沢尻北)のボールキャリーなどにより好機を作り出すが、ハンドリングミスなどによって攻め切れない。そんな展開が続いていた早大だったが、31分に敵陣ゴール前でのラインアウトからモールを形成すると、押し込んで追加点を挙げる。その後は互いに1トライずつを取り合い、前半を終了。両チームともにミスが目立ったものの、15-7とリードして前半を終えた。

戦線復帰を果たした梅津。タテへの突破が光った

 後半開始早々、自陣から立大にビッグゲインを許すと外へ展開され、立大にノーホイッスルトライを献上する。すると、「後半の最初10分でギアを上げようと言っていましたが、逆に立大を勢いづかせてしまいました。」(フランカー埜田啓太ゲームキャプテン、基理4=東京・早実)と振り返るとおり、このトライによって試合の流れは一気に立大へ傾く。自陣でのプレー時間が増え、ブレイクダウンでターンオーバーされることが多くなった。その結果、アタックにおいてテンポを上げることができず、好機を作る機会も減少していく。さらに、ディフェンスでもタックルミスが増え、次々と早大のインゴールが割られていく。15-33とリードを許した24分、WTB南徹哉(文1=福岡・修猷館)のトライで5点を返したものの、終了間際、自陣ゴール前のマイボールスクラムをターンオーバーされると、スクラムは右へ大きくホイール。立大のNO・8に持ち出されると、インゴール真ん中へねじ込まれる。スクラムに力を入れている早大にとって屈辱的な被トライを許し、ノーサイドを迎えた。

スクラムは終始立大に主導権を握られた

 きょうは多くの課題が浮かび上がる結果となった。特に流れが立大に傾いた後半のスコアは5-33と、大きく差が開いた。チームの柱であるブレイクダウン、スクラムは試合を通じて立大に主導権を握られ、ディフェンスもタックルミスなどにより立大にビッグゲインを許す場面が散見された。今一度早大が強みとする三本の柱に磨きをかけ、チーム力を底上げしていきたい。

(記事 新開滉倫、写真 石塚ひなの)

定期戦
早大 スコア 立大
前半 後半 得点 前半 後半
15 33
20 合計 40
【得点】▽トライ 峨家、土田、フリン、南
※得点者は早大のみ記載
早大登録メンバー
背番号 名前 学部学年 出身校
井上 大二郎 スポ3 愛知・千種
峨家 直也 商3 兵庫・報徳学園
  後半0分交代→17森島    
土田 彬洋 スポ1 茨城・茗溪学園
  後半18分交代→18入谷    
高吉 将也 教1 神奈川・桐蔭学園
星谷 俊輔 スポ1 国学院久我山
沖野 玄 商2 北海道・函館ラサール
  後半15分交代→21水野    
◎埜田 啓太 基理4 東京・早実
佐藤 健 商3 東京・早大学院
杉本 頼亮 スポ4 京都・桂
  後半41分交代→24堀越    
10 船越 明義 社3 東京・早大学院
  後半36分交代→25島本    
11 島田 雄大 商1 東京・早大学院
  後半18分交代→26作田    
12 フリン 勝音 スポ3 福岡・筑紫丘
13 高木 樹 法1 大阪・早稲田摂陵
  後半0分交代→27武田誠    
14 南 徹哉 文1 福岡・修猷館
15 梅津 友喜 スポ2 岩手・黒沢尻北
  後半26分交代→30伊藤    
  後半40分交代→29千年原    
リザーブ
16 木下 隆介 文構1 東京・本郷
17 森島 大智 教2 東京・早実
18 入谷 怜 スポ3 愛知・南山学園
19 中尾 悟 スポ2 神奈川・桐蔭学園
20 三輪 達哉 文3 三重・桑名
21 水野 孟 基理4 東京・早実
22 近田 和 法3 東京・早実
23 板垣 悠太 基理3 東京・玉川学園
24 堀越 友太 社3 東京・早実
25 島本 雄太 創理1 神奈川・桐蔭学園
26 作田 蓮太郎 教4 東京・早実
27 武田 誠太郎 社2 島根・石見智翠館
28 宇野 明彦 スポ2 神奈川・県立横須賀
29 千年原 倭 文構1 東京・早実
30 伊藤 大貴 スポ3 愛知・春日丘
※◎はゲームキャプテン、監督は山下大悟(平15人卒=神奈川・桐蔭学園)
コメント

フランカー埜田啓太ゲームキャプテン(基理4=東京・早実)

――きょうの結果をどのように受け止めていますか

後半の最初10分でギアを上げようと言っていましたが、逆に立大を勢いづかせてしまいました。自分個人としてもチームの流れを変えることができず、チームとしても個人としても課題が多く残りました。

――チームとしてこだわっている三つの部分(スクラム、ブレイクダウン、チームディフェンス)をすべて立大に制圧されてしまいました

きょうはハーフ周りのところで食い込まれて、一人一人のタックルの精度が低く、ドミネートするタックルがなかったので相手のテンポを変えられませんでした。ゴール前の近場のディフェンスでも前に押し返すことができず、ブレイクダウンにも圧力をかけられずターンオーバーの場面も作れませんでした。

――後半の最後に自陣でのマイボールスクラムをターンオーバーされてトライされる場面もあるなど、スクラムも安定しませんでした。きょうのスクラムを振り返っていかがですか

きょうは相手に対してドミネートするスクラムがなく、ボールを出すだけになってしまっている部分がありました。チームの軸としている部分なのでプライドを持って修正していきたいと思います。

――アタック、ディフェンスにわたってミスの多いゲームとなりましたが、キャプテンとしてチームにどのような声掛けを行いましたか

ディフェンスでもアタックでも前に出られていない部分が多かったので前に出続けようと声をかけました。チームの流れが悪い中で、自分のプレーで流れを変えようとしたんですが、変えることができず悔しいです。

――残りの試合数も少なくなってきたが、今後へ向けての意気込みをお願いします

残り試合数も少なくアピールできる場も限られてくるので、1試合1試合いい準備をしてチームの流れを変えるプレーことができるように頑張ります。

FB梅津友喜(スポ2=岩手・黒沢尻北)

――きょうの結果をどのように受け止めていますか

勝たなければいけない試合だったのでとても悔しいです。自分たちのミスからの失点が多かったので修正していきたいと思います。

――1カ月ぶりとなる実戦でしたが、プレーした感触などはいかがでしたか

最初は久しぶりだったためやりづらさはありましたが、徐々に自分のプレーができたと思います。

――約60分プレーしましたが、スタミナなどは問題ありませんでしたか

久しぶりだったため無駄な動きも多く、とても疲れました。次戦では80分通して良いプレーができるようにしたいです。

――きょうのアタックのゲームプランはどのように考えていましたか

雨の中での試合だったので無駄なパスはしないで自分で前に出ることを意識しました。

――ご自身でボールキャリーする場面が目立ちましたが、ご自身のアタックを振り返っていかがですか

何本かラインブレイクするシーンもありましたが、逆にターンオーバーされる場面もあったのでそこは修正していきたいです。

――その一方でチームとしてアタックでミスが目立ちました

雨の中での試合だったので、ミスが多くなることは考えられたんですが、そのミスをそのまま失点に繋がってしまったのが良くなかったですね。

――チームとしてこだわっているブレイクダウン、ディフェンスを相手に制圧されてしまいました

1人目のボールキャリアが相手のタックルに対してすぐに寝てしまうケースが多かったです。そのため相手の方がブレイクダウンを優位に進められていたと思います。

――次週の帝京大戦へ向けて意気込みをお願いします

スクラム、ブレイクダウン、チームディフェンスで圧倒して帝京大にリベンジしたいと思います。