水泳部

2017.10.05

第93回日本選手権最終予選会 9月18日 千葉国際プール

無念…日本選手権への道絶たれる

TEAM 1P 2P 3P 4P
早大
秀明英光高 13
▽得点者
山田(太)4、田中2
 

 初夏から続いた水球シーズンも、そろそろ終わりに近づいている。3日間に渡って開催される日本選手権最終予選会は最終日を迎えた。早大が本選出場を目指して対決するのは秀明英光高、昨年は同大会で勝利しており、練習試合も多く組んでいる相手である。水球名門校の選手たちはカウンターを武器に、大学生との体格差を反撃のスピードで補填(ほてん)している印象を強く受けた。前半までは同点で競っていた試合だったが、後半に思わぬ展開が待ち受けていた。退水(※)から失点を許すと、早大はプレーのリズムを崩してしまい、パスカットなどで失点を重ねると、選手たちには焦りの色が見え始める。「点差を縮めようと気負ってしまうことが、さらに集中力を欠くことに繋がってしまった」と海田陸(スポ4=米国・Worthington Kilbourne High School)は敗因を分析した。相手のカウンターに守備が追いつかず、さらに失点――。一度失った流れを取り戻すことは難しく、早大は後半に10失点し、6-13で秀明英光高に敗れた。この結果により、日本選手権本選への出場はかなわなかった。

 日本選手権出場へと強く意気込んで、秀明英光高との一戦に臨んだ。相手に先制点を許すも、早大に焦りの色はなく、守備を固めて反撃の機会を伺う。高い位置で守っていた早大は、相手の攻撃を組織化されたチームプレーでしっかりと防ぎ、山田太一(スポ3=埼玉・秀明英光)がカウンターで得点を決める。しかしさすがは名門・秀明英光高といったところか、体格差で劣っているはずの大学生相手に果敢に攻めてくる。一瞬の守備の緩みを突かれて失点、思うように点差を広げることができず、前半を3-3の同点で折り返した。

最多得点を挙げた山田(太)

 相手側の大応援が会場に鳴り響く中、後半戦が始まった。早めに点差をつけて余裕を持ちたい早大だったが、開始直後に失点すると、主導権は一気に相手側へと移り、第3ピリオドは無得点5失点と散々な結果に。最終ピリオドでもプレーがかみ合わず、6-13で秀明英光高に大敗した。

引退する4年生は笑顔を見せてくれた

 現体制で臨む最後の試合を終えて4年生は引退となるが、今季の戦績はあまり良くなかったと皆が口をそろえた。山田留唯(スポ4=岐阜・大垣東)は後輩たちに向けて「水球を楽しむことが一番大切だと思うので、前向きな気持ちで水球ができると、それがプレーに生きてくると思う。」と語り、池水勇太主将(スポ4=鹿児島南)は「来年はもっと強いチームになって日本学生選手権(インカレ)優勝も夢じゃないと思うので、インカレ優勝を目標に頑張ってもらいたい。」とメッセージを残した。各選手が今季の反省をしつつ、先輩の意思を継ぎ、来季からの意気込みを新たにした。早大はさらなる飛躍を求め、前を向いて歩み始めた。

※重大なファウルを犯した選手は、20秒間ディフェンスに参加できない。

 

(記事 上野真望、写真 井嶋梨砂子)

※掲載が大変遅くなり、誠に申し訳ございません。

コメント

 

中嶋孝行監督(平13教卒=福岡工)

――インカレが終わってからの2週間、チームの様子はいかがでしたか

調整はそれなりにできていたと思います。インカレが終わってから実力が150%になるということはほぼ無いに等しいので、チームの精度を高めていく練習というのを意識していました。

――試合前のミーティングではどのようなお話をされましたか

チームの確認ごとと、負けたらもう終わりなので、精神論的な話にはなりますがこのチームでやれる試合もあとわずかだということを話しました。

――試合前半はピリオド2失点以内となりましたが、ゲームプランと比べていかがでしたか

相手は基本的にはカウンターで決めるというチームなので、そこを意識して守れていたかとは思います。ただ、ちょっとしたパスミスなどで歯車が合わないところを3ピリオド目で突かれてしまいました。タイムアウトは取りましたが、3連続失点した際に、同点につながるように、試合の雰囲気を変えるゲームコントローラーが居たらよかったのだと思います。

――第3ピリオドで引き離されてしまった要因は、そのような部分なのでしょうか

攻めあぐねた時に失点さえしなければ良いのですが、パスミスやシュートミスからカウンターにいかれてしまいました。日体などの強いところと戦う場合も同じなのですが、悔やまれる部分だと思います。

――今シーズンの総括をお願いします

インカレでは3位という順番にはなりましたけれども、本当に3番目の実力があったかというと、自信が持てないところではあります。インカレのトーナメントで3位にはなりましたが、リーグ戦(関東学生リーグ戦)は5位でしたし、格上のチームには1勝もできていません。そこはもっとゲームコントロールをすることが必要だと思います。結局、試合中はベンチからの指示が中にはほとんど届かないので、ひとりに頼らなくても良いですが、フィールド内でゲームコントロールをできるチーム力をつけないと、勝てないと思います。

――監督からご覧になって、ことしのチームの色はどのようなものでしたか

チームのカラーとしては少数精鋭ではあったのですが、少数精鋭の中でも本当に少数でした。ゲームを通して、一番は体力だと思いますが、フィジカル面なども含めて、もっと上を目指していかないと勝てないと痛感しました。あと総括としては、荒ぶるものが足りなかったかなと思います。チームの雰囲気やチームワークはすごく良いのですが、ゲームに対して荒ぶる魂のようなものがもう少し欲しかったのが正直なところです。チームワークはすごく良くて、仲も良いので、スタッフの立場からすると助かる、ありがたいチームでした。1年のスタート時は池水しかいなかったですし、人数も少ない中で、海田は2年生の最後の方からゴールキーパーに転向して頑張ってくれていました。後輩もそういった姿勢を見て、感じてくれるものがあれば良いですし、ありがたい上級生だったと思います。

――池水主将のチーム作りはいかがでしたか

チームワークという点は毎年重視してくれているのですが、池水は どちらかと言うと、みんな好きにやっていいというスタンスでした。厳しいことを言うこともあるとは思いますが、ある意味後輩ものびのびとプレーできたのではないかと思います。

――新チームにはどのようなことを期待しますか

やはり一番は、トップに上りつめるということです。あとは選手にも言ったのですが、勝ち負けや強い弱いは別にして、早大というチームが「良いチーム」だとみんなが言ってくれるようなチーム作りをしてほしいと思います。ただ、トップをとるというのはぶれちゃいけないと思いますし、それに加えてしっかりとしたチームを作っていってほしいです。

池水勇太主将(スポ4=鹿児島南)

――試合前のミーティングではどのようなお話がありましたか

練習試合などをたくさんしている相手だったので、プレースタイルなどは分かっていました。チームで相手の強みを抑え込んで、カウンターで得点を決めていくということを意識していました。負けたら本選に出場できなくなるので、勝つことも意識していました。

――後半からの失速の原因はどこにあると思われますか

自分たちの連携ミスから失点していたことが一番の原因だったと思います。決めるべきところで得点できていれば、点差もここまで開かれなかったと思います。

――今シーズンの戦績を振り返って、どのように評価されますか

満足のいく結果ではありません。僕が早大に入学した頃、インカレは決勝に進むこと、そして日本選手権はベスト4が当たり前でした。その頃と比べると、リーグ戦は5位で上位リーグに上がることができず、インカレは優勝を目指していたのですが3位でしたし、日本選手権は本選に進むことができませんでした。結果は良くなかったと言わざるを得ないですね。

――今大会で引退となりますが、今のお気持ちをお聞かせください

これまでは下級生があまり意見を言うことがなかったのですが、聞いたら答えてくれるようになったので、主将としてチームをまとめやすかったです。最後にこのチームで戦えてよかったと感じています。

――後輩に向けてメッセージをお願いします

来年は現体制よりも確実に強いチームになって、インカレ優勝も夢じゃないと思います。インカレ優勝を目標に頑張ってもらいたいと思います。

海田陸(スポ4=米国・Worthington Kilbourne High School)

――後半からの失速の原因はどこにあると思われますか

コミュニケーション不足で連携ミスをしてしまって、それが相手のカウンターに繋がるという失点が多かったです。点差を縮めようと気負ってしまうことが、さらに集中力を欠くことに繋がってしまいました。

――今シーズンの戦績を振り返っていかがでしょうか

インカレは去年よりも良い順位を目指していたので、昨年の4位から一つ順位を上げて、メダルも獲得できてよかったと思います。リーグ戦の5位と日本選手権はメダルを目標にしていたので、予選敗退で悔しいのです。目標を達成できなかったのはすごく残念ですけれども、これまで頑張ってきた結果なのでプラスに受け止めています。

――今大会で引退となりますが、早大での4年間を振り返った今のお気持ちをお聞かせください

米国から単身日本に来て、すごく不安だったのですが、周囲の先輩同期後輩に支えられて、すごく恵まれた環境の中でプレーすることができました。すごく楽しかったですし、自分自身やり切ったという満足感があります。

――後輩に向けてメッセージをお願いします

来年はすごく強いチームになると思うので、インカレ優勝に向けて頑張ってほしいです。

山田留唯(スポ4=岐阜・大垣東)

――試合前のミーティングではどのようなお話がありましたか

秀明英光高はカウンターのチームなので、自分たちのミスから失点につながることのないように、守備をしっかり固めることをチームで意識していました。

――今大会で引退となりますが、今のお気持ちをお聞かせください

日本選手権は予選敗退となってしまったことは残念ですが、仲間と過ごした水球生活を振り返るといい思い出ばかりなので、悔しい気持ちよりも感謝で胸がいっぱいです。

――今季の戦績を振り返って、どのように評価されますか

全体的に結果はよくないですが、インカレに関しては組み合わせに恵まれたこともあって、メダルが獲得できたので良かったと考えています。

――一年間留学を経験されていて、最上級生としてチーム内で苦労することも多かったと思うのですが

主将よりも年齢は上でしたが、偉そうな振る舞いはしたくありませんでした。チーム内の雰囲気をよくしたいと考えていたので、後輩から身近な存在でいるよう心がけていました。

――今年の早大のチームカラーはどのようなものでしたか

個々の力はあるのに、チームになるとそれが最大限発揮できていない部分があったと思いますが、早大は仲間のことを思いやってプレーする選手ばかりなので、良いメンバーに恵まれたと感じています。

――後輩に向けてメッセージをお願いします

水球を楽しむことが一番大切だと思うので、前向きな気持ちで水球ができるとそれがプレーに生きてくると思います。お互いのことを思いやって、一年間頑張ってください。