ア式蹴球部

2017.10.02

第91回関東大学リーグ戦 10月1日 早大東伏見グラウンド

安田のゴールを守り抜き完封勝利!

 土壇場で試合をひっくり返され、ホーム・東伏見で悪夢の敗戦を喫してから一週間。関東大学リーグ戦(リーグ戦)は第14節を迎え、早大は最下位の朝鮮大学校と対戦した。前期の対戦で7-0と大勝した相手に対し、この日も序盤から主導権を握ったが、なかなか相手の守備ブロックを崩すことはできない。それでも、57分にセットプレーからDF安田壱成(スポ4=ベガルタ仙台ユース)がヘディングシュートを叩き込み、再起を図る一戦で勝ち点3を手にした。

 立ち上がりはやや受けに回った早大だったが、サイドの深い位置にロングボールを放り、相手の勢いをいなしてやり過ごした。すると、最初の決定機は早大に訪れる。12分、左サイド深くで得たFKのチャンスで、MF相馬勇紀(スポ3=三菱養和SCユース)からのボールに、DF鈴木準弥主将(スポ4=清水エスパルスユース)が頭で合わせたが、このシュートはバーを叩いた。16分にも、左サイドを崩し、MF石川大貴(スポ4=名古屋グランパスU-18)に決定機が訪れたが、相手DFのブロックに阻まれゴールならず。その後は早大がボールを支配し、相手ゴールに迫りながら好機を生かせずにいると、次第に朝鮮大学校も反撃に転じる。30分に速攻を許して肝を冷やすと、42分にアバウトなロングボールの処理が甘くなり、ミドルシュートを放たれる。さらに、45分にはボックス手前で直接FKを献上。いずれも事なきを得たが、後味悪く前半を終えた。

後期初先発となったDF大桃海斗(スポ2=新潟・帝京長岡)

 しかし、後半に入ると、再び早大優勢の色が濃くなる。「後半は前からプレッシャーをかけながら能動的にいくことができた」(安田)。最終ラインを高く設定し、コンパクトな陣形を保つことで、相手を敵陣に押し込んだ。攻勢を強める中、DF冨田康平(スポ3=埼玉・市浦和)と相馬を中心に、左サイドを深くえぐって攻め込むシーンが増えると、迎えた57分だった。左CKのチャンスで、相馬がゴール前にボールを供給すると、中央の密集からニアサイドに流れた安田がヘディングシュート。これがゴール右隅に決まって先制に成功した。その後も試合は早大ペースのまま進み、59分にFW武颯(スポ4=横浜F・マリノスユース)、66分には再び安田がそれぞれCKからゴールに迫ったが、決め切れず。途中出場のFW岡田優希(スポ3=川崎フロンターレU-18)も積極的にシュートを放ったが、追加点は生まれないまま時計の針は進んだ。それでも、後半は朝鮮大学校にシュートを1本も許さないままタイムアップの笛を迎え、1点のリードを守り切った。

決勝弾の安田は攻守で躍動した

 早大は、『1部昇格』の目標を果たすため、そして首位の国士舘大を追いかけるため、とにかく勝ち続けるしかない。そんな中、前節で敗れ、仕切り直しの一戦となったこの日の試合で、勝ち点3を手に入れたという事実は、何よりも大きい。次節は3連戦の初戦となるが、その相手は、前期の対戦(第8節、●1-3)ではタイトな守備組織を前に苦しんで土を付けられた東農大。「自分たちが大事にしてきたものをどれだけ1試合で出せるか。自分たち次第だと思う」(鈴木準)。そのポテンシャルは後期開幕戦(第12節:神奈川大戦、○6-0)で証明済みだ。『勝負の10月』を最高の結果で終えるべく、まずは東農大にリベンジを果たして、勢いに乗りたいところだ。

スターティングイレブン

 

(記事=守屋郁宏 写真=栗村智弘/田中佑茉)

 

 

関東大学リーグ戦
早大 0-0
1-0
朝鮮大学校
【早大得点者】57安田
早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 16 笠原駿之介 法2 埼玉・早大本庄
RB 安田壱成 スポ4 ベガルタ仙台ユース
CB ◎鈴木準弥 スポ4 清水エスパルスユース
CB 大桃海斗 スポ2 新潟・帝京長岡
LB 17 冨田康平 スポ3 埼玉・市浦和
CMF 32 栗島健太 社2 千葉・流通経大柏
CMF 10 秋山陽介 スポ4 千葉・流通経大柏
MF →68分 鈴木裕也 スポ4 埼玉・武南
RMF 11 柳沢拓弥 社4 清水エスパルスユース
MF →87分 今来俊介 商4 神奈川・桐光学園
LMF 相馬勇紀 スポ3 三菱養和SCユース
CF 石川大貴 スポ4 名古屋グランパスU-18
FW →63分 岡田優希 スポ3 川崎フロンターレU−18
CF 15 武颯 スポ4 横浜F・マリノスユース
◎=キャプテン
監督:古賀聡(平4教卒=東京・早実)
関東大学リーグ戦2部リーグ順位表
順位 校名 勝点 試合数 得点 失点 得失差
国士舘大 33 14 10 29 13 +16
早大 29 14 40 18 +22
中大 24 14 29 23 +6
拓大 22 14 25 14 +11
東農大 20 14 22 17 +5
青学大 18 14 21 29 −8
東京学芸大 17 14 23 24 −1
立正大 17 14 19 31 -12
神奈川大 16 14 26 28 −2
10 東海大 14 14 17 24 -7
11 日大 11 14 12 20 -8
12 朝鮮大 14 10 12 34 -22
※第14節終了時点 ※上位2チームが自動昇格
コメント

DF鈴木準弥主将(スポ4=清水エスパルスユース)

――前節敗れてからの1週間はどのような取り組みをしてきましたか

前節はセットプレーでやられたというところがあって、もう一度セットプレーのところを意識するということでやってきました。自分たちとしては守備が生命線になってくるんですけど、ことしは攻撃にも重きを置くようになって、その質というのは上がってきた反面、守備のところで少し緩くなってしまった時は前節のような試合になってしまうし、前節は2点を早々に取った後に相手のペースになってしまって、そこからボールを奪いにいくことをチームとしてやめてしまった結果、受け身になってしまって失点してしまったということがあったので、もう一度チームとして攻撃の質を高めていくとともに、守備のところをしっかり見直してやっていこうということで取り組んできました。

――きょうは連敗が許されないという中で臨んだ一戦だったと思います

この10月は、来週の3連戦もありますし、自分たちが1部に昇格するためにどれだけここで勝ち点を積み上げられるか、本当に一試合一試合が大事になってくるので、朝鮮大も前期は大勝できた中で、前期とは同じ相手ではありますけど、全く別の相手だということをみんなが意識して、集中して試合に入れたと思います。

――ボールを持ちながらもなかなかゴールにつながらなかったという部分で、チームとして焦りはありましたか

みんなの中では若干焦りはあったというふうに感じますね。今までの試合よりもチャンスもあまり多くなかったし、前半はいつも自分たちがペースを握ることが多い中で、今回は相手に結構勢いを持たれてしまったので。守備で結構疲労した中で、攻撃になってかみ合わなかったりとか、チャンスを決め切れなかったりすると、みんなの中で少しストレスというか、フラストレーションみたいなものが溜まっているというのは、後ろから見ていて感じましたね。

――相手は中央を固めていましたが、攻撃の初手となる配球で特別に意識した部分はありましたか

もちろん自分のところからだったり、ボランチの秋山だったり、相手が自分たちの攻撃のスイッチとなるところのコースを消してくるということは、この試合だけではなくて他の試合もそうなので。自分としては常にそこを狙いながら、でも相手は絶対に閉めてくるので、そこを開けるために最初のうちは横パスを多めに入れておいたりだとか、開けるための考えというのは自分の中で持ってやっています。多分これからの相手も閉めてくるだろうし、その中でどれだけやれるかというのは自分の中でも楽しみというか、試合の中でも試していく部分なので、もちろんきょうみたいに閉められたときは開いているときよりも配球はできないですけど、自分の質を上げていけば開けることはできるので、これからもチャレンジしていきたいと思います。

――早大が攻勢に出る中で、相手も一発を狙っていたと思いますがそのケアについては

きょうは相手が1トップで、強い選手でした。でも、どれだけ強い選手でも4バックを1枚で破っていくということはできないですし、きょうも少し危ない場面はありましたけど、相手はその1トップをターゲットにしてそこでどれだけ収められるかという感じでやってきていて、背後に抜け出すというよりはどっしり構えて収めて周りにパスするというかたちだったので、ファーストの選手が負けたりしても、その選手がスピードを持って仕掛けてくるということはなくて、そこは良かったかなと思います。

――後半になると相手の1トップにボールが渡ったり、カウンターを受けるようなかたちは減ったように感じますが、前後半で守り方に変化はありましたか

前半と後半で変わったのは、ワセダの選手の距離感というところですかね。前半は低くて、なおかつ距離感が遠かったからこそ、あの19番にボールが入ることが多かったんですけど、後半はCBがハーフウェーラインのセンターサークルの自陣くらいでラインをキープできたので、そこ(19番の選手)に入ったときにCBもいけるし中盤も挟みに来れるというところで、いい距離感でできていたときは、たとえボールが入ったとしても潰せました。前半は少しラインアップのところが遅かったなと感じますね。

――連戦も控えますが、今後に向けて

この10月というのは自分たちにとって本当に勝負の1カ月だと思います。でも連戦と言っても、一試合一試合自分たちは出せるものをすべて出していきますし、次の試合に残すとかそういうことはないので。毎試合勝つためだけに一人一人惜しまずにやっていきたいと思いますし、今から新しい戦術だったり技術を身につけるのは難しいですけど、自分たちが大事にしてきたものだったり、ぶらさないものというのはしっかり持って練習からやっていきたいです。2部リーグでは正直相手に圧倒されて負けるということはないと思うんですけど、自分たちの集中力だったり、自分たちが(大事にしてきたものを)どれだけ1試合で出せるか、自分たち次第だと思うので、相手は自分たちだと思ってやっていきたいと思います。

MF秋山陽介(スポ4=千葉・流通経大柏)

――1-0での勝利ですが、結果に関してはいかがですか

結果だけで言えば勝てたということで、それ自体は良かったと思っています。

――内容に関しては

前後半通じて良かったとは言えなくて、一人ひとりのハードワークが、自分たちがこれまで目指してきたサッカーには不可欠な中で、きょうはそれが単純に欠けていたと思います。これから、もう一度原点に立ち返ってやっていきたいです。

――きょうのご自身のプレーに関してはいかがですか

いらない場面でファールをして、カードをもらってしまいましたし、攻撃でも顔を出し続けることができなかったので、その辺りは自分自身をもう一度見つめ直す必要があると思っています。

――秋山選手の名古屋グランパスでの経験は、チームにとっても貴重なものになっているかと思います

技術的なことや考え方については、自分がみんなに伝えて、一人ひとりがそれにチャレンジしてくれていると思います。ただ、そればかりになってしまっているというのが、チームの現状だと思うので、それによって良くない方向に進まないように、自分たちが目指すべきところを見失わないようにしていきたいです。

――最近は早大で試合に出た次の日に名古屋グランパスで出場ということもありますが、ご自身のコンディションやプレーの感覚に関してはいかがですか

ア式とグランパスではやっているサッカーが違う中で、自分で頭の中を切り替えてうまくやれているとは思っています。あとは自分自身のプレーの質の問題だと思うので、どっちでプレーするにしても、その質をどんどん高めていければと思います。

――次節は累積警告で出場停止となりますが、この一週間どういった取り組みをしていきたいですか

きょう出た課題を、練習していく中で自分がチームメイトにしっかり伝えていけるようにしたいです。

DF安田壱成(スポ4=ベガルタ仙台ユース)

――得点シーンを振り返っていかがですか

あれはもう相馬(MF勇紀、スポ3=三菱養和SCユース)がめっちゃいいボールをくれて、あとは当てるだけでした。その前にも何個かCKがあって、自分の中できょうは決めれるなっていうイメージがあったので、狙い通りでしたね。

――久しぶりのゴールでしたね

そうですね。法大戦(3月22日)以来でした。ずっとゴールを狙ってたんですけど、なかなかチャンスがなくて。でもこうやってチームがきつい時に1本決め切ることができたのは良かったと思います。

――試合全体を振り返っていかがですか

前半は結構自分たちのミスがあって押し込まれる場面もあったんですけど、後半はそれが改善されて前からプレッシャーをかけながら能動的にいくことができたと思います。それによって相手陣内に押し込むことができたので、それを前半からやっていければもっといい流れで、もっといいプレーが出たと思いますし、どんどん点も取れて勝ち切れたのかなと思います。

――前期は大量得点で勝利した(7−0)相手でしたが、今回対戦してみてどんな印象を持ちましたか

前期は相手が退場したりとか、うちの調子が良かったりとか、いろんな状況が重なってああいった結果になったと思います。でも普通に強いですし、今2部にいるチームも全チーム差はないと思うので、一試合一試合勝っていくだけで、レベルの差はあんまりないと思っています。

――きょうの1-0という結果に関してはどのように受け止めていますか

もう正直勝てばいいと思っていて。勝ち点をどれだけ積み重ねて最終的に自分たちが一番上にいれるかだと思うので、1-0でもこういう試合をものにしていけたらいいと思います。

――チームとしての課題は

やっぱり結構点を取れる試合でもそれに伴って失点が多いので、守備の面でも攻撃と同様にアグレッシブに奪いにいって、それをゴールにつなげなければいけないと思います。自分たちは守備にまだまだ課題があると思うので、それを練習でもそうですし、試合をしていく中でも改善していきたいなと思います。

――次節に向けて意気込みをお願いします

東農大は前期負けている相手なので、絶対に勝ちたいと思います。