野球部

2017.10.01

東京六大学秋季リーグ戦 9月30日 神宮球場

打線がつながり快勝!逆襲へ新たなスタートを切る/東大1回戦

東大1回戦
早 大
東 大
(早)○小島、今西、増田圭-岸本
◇(本塁打)八木1号2ラン(三塁打)檜村(二塁打)加藤、八木

 ようやく早大らしい試合を見せてくれた。東京六大学秋季リーグ戦(秋季リーグ戦)第4週は、勝ち点1を懸けて東大と対戦。東大のエース・宮台康平(4年)が慶大1回戦で強力打線を封じ、勝利をつかんだだけに警戒していたナインであったが、4番・加藤雅樹(社2=東京・早実)にも今季初安打が出るなど9-2で快勝。危なげない内容で先勝し、あすの2回戦に臨むこととなった。

 先制点を得たのは早大だった。2回に7番・岸本朋也(スポ3=大阪・関大北陽)が四球によって出塁すると、犠打と内野安打で1死一、三塁の好機を迎える。そして迎えた打者は八木健太郎(スポ4=東京・早実)。その八木の打席、4球目が暴投になり1点を先制した。するとラッキーなかたちでの先制点もつかの間、八木が5球目の甘く入った直球を左中間スタンドへ運びうれしいリーグ戦初本塁打。この回一気に3点を奪い取った。5回にも早大打線が火を上げる。2者連続で四球により走者が出ると、今季いまだ安打がない加藤が初球のスライダーを逆らわずに左翼線へ弾き返す適時二塁打を放ち、貴重な中押し点を挙げる。開幕から極度の不振にあえぎ今までの野球人生で一番苦しんだという加藤。今後の試合はこの安打を糧に「自分の最善を一打に出す」と力強く話した。その勢いは6回も止まらず、2死二塁から再び八木が右翼線へ適時二塁打を放ち1点を取ると、さらに四球で出塁した岡大起(社4=東京・早実)と共に重塁を仕掛けそれぞれ二、三塁へ。東大を突き放す好機で打席に立ったのは、今季チーム一の打撃成績を持つ福岡高輝(スポ2=埼玉・川越東)。中前適時打を放ち、8点目を得ると宮台を引きずり下ろした。9回にも檜村の三塁打によりダメ押しの1点を奪うなど、好機を逃さなかった。

八木は好調のバロメータである右方向への当たりを取り戻した

 先発を任された小島和哉(スポ3=埼玉・浦和学院)は、変化球を中心とした投球で初回を三者凡退に抑える抜群の立ち上がりを見せる。しかし、2回には初球の甘く入った直球を4番・田口耕蔵(4年)に捉えられ左翼線を抜かれると、二者連続で四球を許すなど早くも制球に苦しむ。2死一、二塁から迎えたピンチには、中前へのハーフバウンドとなった打球の処理を三倉進(スポ4=愛知・東邦)が誤り、1点を返された。その後も安定しないピッチングが続くが、3、4回と続けて一塁走者をけん制で刺殺し、冷静にピンチの芽を摘む。5回には3番・楠田創(4年)の適時二塁打により再び1点を奪われるものの、2死二塁から4番・田口を敬遠。次の左打者を確実にアウトを奪い取り、最少失点で切り抜けた。6回からは、今西拓弥(スポ1=広島・広陵)が登板。打者6人をパーフェクトに抑え中継ぎとしての役目を果たす。8回からは増田圭佑(文3=茨城・江戸川学園取手)がリーグ戦デビューとなるマウンドへ。代わって先頭を死球で出塁させるが、次打者を三ゴロ併殺に切って取る。結果的に打者6人を無安打に抑える上々の内容であった。

6四球と制球に苦しみながら今季初勝利をつかんだ小島

 この秋は負けが先行していた早大だが、この日は東大を寄せ付けず完勝。連敗を3でストップさせた。「いいバッティングができた」と髙橋広監督(昭52教卒=愛媛・西条)も満足げに試合を振り返る。すでに勝ち点を2つ落とし、残りの試合を勝ち続けるしかない早大にとって、この1勝が逆襲への第一歩となるだろうか。あすの2回戦も勝利し、連勝での勝ち点1をつかみたい。

(記事 秦絵里香、写真 平松史帆、越智万里子)

黄字は打点付き

早大打者成績
打順 守備 名前
(右) 八木健太郎 .294 中飛 左本       一邪 右2    右飛 左飛
(三) 岡大起 .600 右飛 右飛       四球 四球    投安   
(一) 福岡高輝 .458 中安    遊ゴ    四球 中安    四球   
(左) 加藤雅樹 .053 四球    四球    左2 二ゴ    三振   
  長谷川寛 .273                           
(二) 宇都口滉 .318 左飛    投犠    右犠    左飛 二飛   
(中) 三倉進 .160    遊ゴ 三振    二ゴ    二失    左飛
(捕) 岸本朋也 .091    四球    左飛    右安 二ゴ    四球
(遊) 檜村篤史 .300    三犠    一邪    投犠 左飛    右3
(投) 小島和哉 .429    遊安    三振               
  吉澤一翔 .000                三振         
  今西拓弥 .000                           
  熊田睦 .000                      四球   
  戸谷光助 .000                           
  増田圭佑 .000                         三振
早大投手成績
名前
小島和哉 3.68
今西拓弥 6.00
増田圭佑 0.00

東京六大学秋季リーグ戦順位表(9/30時点)
順位 明 大 立 大 慶 大 法 大 早 大 東 大 勝ち点 勝率
明 大 ○2-1
10/1
10/7
10/8
○8-4
○9-4
○3-0
●8-13
○3-2
10/21
10/22
.833
立 大 ●1-2
10/1
10/14
10/15
10/21
10/22
○4-3
○6-4
○4-1
○8-1
.800
慶 大 10/7
10/8
10/14
10/15
●0-8
△3-3
○9-5
●6-7
10/28
10/29
●2-5
○4-1
○13-10
.500
法 大 ●4-8
●4-9
10/21
10/22
○8-0
△3-3
●5-9
○7-6
10/14
10/15
10/7
10/8
.400
早 大 ●0-3
○13-8
●2-3
●3-4
●4-6
10/28
10/29
10/14
10/15
○9-2
10/1
.333
東 大 10/21
10/22
●1-4
●1-8
○5-2
●1-4
●10-13
10/7
10/8
●2-9
10/1
.167
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コメント

髙橋広監督(昭52教=愛媛・西条)

――快勝でしたが、振り返っていかがですか

いい勝ち方してくれましたんでね。打線はつないでいいバッティングできたと思いますし、宮台くん(康平、4年)は慶大から1勝してたんで非常に警戒していて。八木(健太郎、スポ4=東京・早実)の一発が大きかったですね。

――八木選手は本来のかたちである1番での起用がハマりましたね

一時期外してたときは調子悪かったですけど、かなり練習でも復調してきたので。きょうは宮台投手が左ということで当然1番に起用しました。

――本塁打以上に右翼線への二塁打が良かったのではありませんか

あれが彼の真骨頂というか、ああいうのが出ると調子がいい。ホームランが狂う原因なんですよ(笑)。でも彼本来の状態になってきたと思いますね。

――2番・三塁で岡大起選手(社4=東京・早実)を抜てきしました

代打で活躍してたんでね。立教戦の時もそういう考えあったんですけど。キャプテン(佐藤晋甫主将、教4=広島・瀬戸内)も本来の調子ではないので。

――四球を選んだり、小技をしっかり決めたりとつなぎ役として機能しました

小技もできるし、非常に元気がいいので。ベンチの中でも普段から盛り上げてくれますね。本当は立教戦から使っても良かったですけどね。

――加藤雅樹選手(社2=東京・早実)にもようやく初安打が出ました

そうですね。一本出たらまた吹っ切れるでしょう。それと、その前にも宮台から四球二つ続けて取ったのが大きかったと思いますね。外そうとも思ったんですけど、春のイメージ(宮台から左方向に2戦連発)があると思ったらやっぱり相手は意識しますね。ど真ん中でも打ててないけど、ピッチャーの方が変に意識してくれて良かったですね。

――投げては小島和哉投手(スポ3=埼玉・浦和学院)が今季初勝利です

ヒットはいいんですけど、6四球というのがね。ストレート入らないのにストレートばっかり投げて。味方が点取ってもリズムが良くないので代えました。2点では代える必要ないですけど、リズムが来ないですね。

――2点目を取られ、なおも2死二塁という場面では前の打席で長打を打たれた4番打者をはっきりと歩かせました。セオリーとして塁を詰めるという指示がバッテリーに浸透してきましたね

そうですね。あえて勝負する必要はないから。

――8回からはリーグ戦初登板となった増田圭佑投手(文3=茨城・江戸川学園取手)をマウンドに送りました

点が開いたんでね。なかなか彼も機会がなかったから、来年頑張ってもらわないといけないという意味で。いい機会、いい自信になったと思いますね。

――負けが込んでいましたが、この日を迎えるまでのチームの雰囲気、また試合中のベンチの雰囲気はいかがでしたか

終わったことは仕方ないんでね。切り替えて、初心に返って頑張ろうぜということで。そういう気持ちでやってくれたと思いますね。ベンチの雰囲気も、つなぐ意識があって良かったです。

――あすの2回戦に向けては

連勝で勝ち点ですね。

八木健太郎(スポ4=東京・早実)※一部囲み取材より抜粋

――先週の立大戦で勝ち点を落としてからどのように試合に臨みましたか

まず切り替えて、まずはしっかり東大に勝っていこうという気持ちでした。

――リーグ戦初本塁打が出ました

――自分のスイングができてきているという実感はありますか

思い切り振れるようになりましたね。前までだと当てにいっちゃうスイングになってたんですけど、崩されても自分のスイングで強く振れるようになりました。

――上体を開かずに打てているということでしょうか

そうですね、はい。

――調子が上がってきた証しとみられますか

まだ分からないですけどね、こっから落ちてくるかもしれないですし(笑)。

小島和哉(スポ3=埼玉・浦和学院)

――ようやく今季初勝利となりました

内容は全然よくなかったですが、とりあえず勝ててよかったです。

――初回は素晴らしい立ち上がりでしたが、2回以降は制球に苦しみました

フォーム的な部分もそうですが、先週の疲労があまり抜けなかったというのもあると思います。ただ試合の中で修正できないと、この先厳しいので…

――長打を2本浴びましたが、球種、コースなどあの場面を振り返っていかがですか

打たれた球は真っすぐでした。いずれも簡単にストライクを取りに行ってしまったのが良くなかったです。

――きょうはその真っすぐの制球に苦しみました

そうですね。少し普段と感覚がズレてしまっていて…

――そうした中でも真っすぐ中心の配球だったように思いますが

途中からチェンジアップも抜け出してきてしまったので、だったら真っすぐで勝負かなと。

――けん制で2度走者を刺しました

そうですね。けん制でアウトにできると大きいので。

――5回の相手4番に対する敬遠は、確率的に考えて取った策ですか

そうですね。やはり前の打席で二塁打を打たれていたので、一発を浴びるよりも次の打者をきっちり抑えるということで。

――5回で降板しましたが、先発投手として、もう少し長いイニングを投げたいところですね

はい。最低でも6、7回は投げなければいけないと思っています。後ろにも負担をかけてしまっているので。

――ようやくつかんだ初勝利です。ここから勢いがつきそうですか

内容には全然納得していませんが、とりあえず勝てたということでホッとしています。悪かった部分はしっかりと反省して、また次も勝てるよう頑張ります。

岸本朋也(スポ3=大阪・関大北陽)

――まずはリード面から伺います。きょうは初回から変化球を多く使っていたと思うのですが、試合前から考えていた配球なのでしょうか

真っ直ぐで攻めようという話をしていたんですけど、打者と対戦していく中で真っすぐだけ振りにきていて変化球のボール球とかは見逃していたので、とりあえず前半はチェンジアップなどの落ちる系の球でやっていこうという話になりました。

――徐々に直球が増えてきたと思いますが、そこもやはり対戦する中で変えていったということでしょうか

2巡目に入ってから(東大の打者が)真っすぐは捨てているなと感じたので、真っすぐに少しずつ移行していったという感じです。

――チェンジアップは中盤以降、有効に使えていましたか

前半は上手く使えてたんですけど、後半真っ直ぐ中心に変えたときに真っすぐに頼りすぎてしまったのかなっていうのがきょうの反省点ですかね。

――5回に追加点を奪われた直後の場面で4番打者を歩かせました

そうですね。監督さん(髙橋広監督、昭52教卒=愛媛・西条)に日頃言われていることで、基本的に塁を埋めてというところですね。あとは小島(和哉、スポ3=埼玉・浦和学院)が左で4番の田口選手(耕蔵、4年)が右なので、次の山田選手(大成、4年)が左なのを考えたときにそこは状況を見て判断して、ここは山田選手で打ち取るのがベストだなということで歩かせました。結果打ち取れたので良かったです。

――今西拓弥投手(スポ1=広島・広陵)、増田圭佑投手(文3=茨城・江戸川学園取手)の両投手に関してはどのようにリードしていきましたか

両方とも持っている球がすごく良いので、基本的には投手を主体に、僕は投手の球を生かすようにリードしました。あとは点数も結構開いていてこっちのペースに持ってこれていたので、テンポを上げることを意識していました。

――同期の増田圭投手はきょうが初登板でしたが、組んでみていかがでしたか

緊張はしていたと思うんですけど、緊張している中でも(6回無死)一塁の場面でしっかり併殺打にできたりだとか、要所要所で投げ切れたので、そこは増田のいいところかなと思います。

――打撃面では6回先頭打者の場面で今季初安打が生まれました。あそこはどのような気持ちで打席に立ちましたか

やっぱり(安打が)出てなかったので、とりあえず芯に当てて食らいついていって、どんなかたちでもいいので塁に出たいと思っていました。

――2四球も含めてきょうの出塁は全て得点につながりました

チームの得点に貢献できてるってことは自分としても大きいですし、チームにとっても良いことかなと思います。

――あした以降も負けられない試合が続きますが、意気込みをお願いします

どんなかたちであれチームに貢献できる一打だったり守備だったりっていうのを心掛けていきたいと思います。

加藤雅樹(社2=東京・早実)

――今季6試合目で初めての安打が出ました。今の心境は

ずっと迷惑をかけてきたので、やっと一本出てよかったです。

――安打が出ない中でどのように日々を過ごしてきましたか

やっぱり、今までの野球人生でも経験したことないような感じだったので、今までで一番悩んだ時期でしたし、一番練習した時期だったと思います。

――不調の原因については

球を追いかけてしまっているというのが一番大きいのと、数字や結果ばかり気にしているというのがあったと思います。

――不調に陥った時期というのは

初戦で打てなくて数字を追い求めたというか、焦りが出て自分を追い込み過ぎてしまったので、徐々にという感じです。

――明大戦で打てず、立大戦でも何か自信を持てていない、積極的に打ちにいけていないという印象を受けたのですが

球自体も厳しい球だったので積極的にいけていないという部分もあったと思いますけど、厳しい球が多いというのが正直ありました。立大戦の方が自分の中ではすごく感覚は良かったです。

――練習ではどのようなことに力を入れてきましたか

やっぱり自分が動かないということ。振りにいったら確実に捉えられるようにと。そういうスイングは心がけていました。

――打撃フォームで変えた点などは

力を抜いて打席に立てるように、トップの位置を少し下げて楽な構えにしました。

――4番の重圧が自分の中での焦りにつながったなどはありますか

そうですね。なんとか優勝したいという思いで、「自分が自分が」というのが少しあったと思うので。そういう気持ちが空回りしたのかなと思います。

――調子が悪くても4番に座り続けることに苦しみは

いや、苦しみというよりは監督さん(髙橋広監督、昭52教卒=愛媛・西条)に感謝しかないので。全然打てなくてもずっと信じて4番として動かさずに使い続けてくれていたので、なんとか応えたいという思いで必死に練習しました。

――髙橋監督に何か言葉を掛けられたりは

技術的な話だったり、どういう態度で練習していくかとか、どういう志を持って練習していくのかなどという話をすごくして頂きました。

――きょうは春打った宮台康平投手(4年)ということで何かいいイメージを持って臨めましたか

そうですね。宮台投手とはすごく相性がいいので、必ずいけると信じて打席に入りました。

――最初の2打席は四球でしたが、球が見えていたのでしょうか

そうですね。1打席目は少し追いかけてしまったのですが、2打席目はしっかり見切ることができて3打席目の安打という結果につながったかなと思います。

――3打席目の安打は初球を捉え、いい当たりでしたが

真っすぐが来ないなというのは分かっていたので、スライダーで来ると分かっていたのでそれを捉えられてよかったです。

――春の初安打を思い起こさせるような当たりでした

そうですね。それをすごく自分も思いました。真っすぐと変化球の違いはありますけど、これから変化球が多くなってくると思うので、粘りながら。粘り強くやりたいなと思います。

――この一本をきっかけに調子を上げていけそうですか

うーん、そうですね・・・。1試合1試合リセットして、1打席1打席リセットして、自分の最善を一打に出すという意識でやりたいと思います。

――最後に今後に向けて、どんなプレーをしていきたいか、意気込みを一言お願いします

迷惑ばかりかけてきたので、とにかく4番として仕事を果たせるように、チャンスで一本打てるように意識して頑張りたいなと思います。