ア式蹴球部

2017.09.16

第91回関東大学リーグ戦 9月16日 神奈川・保土ヶ谷公園サッカー場

進化を遂げたア式、攻守で圧倒し白星スタート!

 関東大学リーグ戦(リーグ戦)は、前期終了からおよそ3ヶ月。その間、アミノバイタルカップ2017(アミノ杯)、第68回早慶サッカー定期戦(早慶サッカー)、そして夏のオフシーズンを挟み、いよいよリーグ戦後期開幕の日を迎えた。MF栗島健太(社2=千葉・流通経大柏)や、DF杉山耕二(スポ1=三菱養和SCユース)ら、公式戦初出場となった選手たちもスタメンに名を連ねたこの試合、早大は前期2−2の引き分けと、苦戦を強いられた難敵・神奈川大から6点を奪い圧勝。2部優勝での1部昇格に向け、これ以上ない好スタートを切った。

 前回の対戦同様、序盤からボールホルダーに対し、積極的にプレッシャーをかける神奈川大。しかし、早大はそれを逆手に取るかのように、全員がいい距離感で小気味良くパスをつなぎ、相手をうまくいなしていく。つかみどころを与えないまま迎えた19分、DF鈴木準弥主将(スポ4=清水エスパルスユース)が地を這うようなくさびを自陣深くからFW石川大貴(スポ4=名古屋グランパスU−18)に通すと、そこからFW武颯(スポ4=横浜F・マリノスユース)、MF柳沢拓弥(社4=清水エスパルスユース)と華麗にボールを運び、最後は石川がゴール前でシュート。これはGKにセーブされたものの、それ以降も流れるようなパスワークでゲームを支配し、相手の守備陣を翻弄(ほんろう)していく。25分、DF安田壱成(スポ4=ベガルタ仙台ユース)の縦パスを石川がうまく収め右サイドの柳沢へスルーパス。柳沢がワンタッチで折り返したボールを走り込んだ武がダイレクトでゴールネットに突き刺し、先制に成功した。さらに42分、中盤でパスを受けた石川がロールで相手をかわし、絶妙なスルーパスを供給。左サイドから斜めに走り込んできたMF相馬勇紀(スポ3=三菱養和SCユース)がそれを受け、最後はGKをかわして無人のゴールへボールを流し込んだ。

武の先制ゴールを祝福するイレブン。完璧に相手を崩し切っての得点だった

 後半に入っても、早大の勢いがとどまることはない。「きょうは自分たちの方が、ゴールに向かうアグレッシブさがあった」(鈴木準)という言葉通り、迫力満点の攻撃を次々に繰り出し、神奈川大ゴールへと襲い掛かる。55分、左サイドから中に切り込んだ石川がキックフェイントで相手DFのタイミングを外しゴール前にスルーパスを送ると、そこに右サイドから柳沢がトップスピードで走り込み、最後はGKとの一対一を落ち着いて決めた。その5分後、ハーフウェイライン付近からドリブルを開始した相馬が、DFを置き去りにしゴール前まで侵入。圧巻のスピードを見せつけ、この日2点目となるゴールでネットを揺らした。66分には、再び相馬が左サイドを突破しグラウンダーで折り返すと、中で待っていたMF金田拓海(社2=ヴィッセル神戸U−18)がダイレクトで合わせ5−0。それでもなお攻撃の手を緩めない早大は86分、途中出場のFW金島遼(先理4=神奈川・桐蔭学園)がスルーパスに抜け出し、右サイドからドリブルでカットイン。ボックス内で放ったシュートは、一度はGKにセーブされたものの、こぼれ球を自ら押し込み、ゴールショーを締めくくった。

個人技で相手を手玉に取った相馬

 「攻撃の練習を中心にやってきた。監督(古賀聡監督、平4教卒=東京・早実)も攻め倒せと言うくらいやってきたので、新たなチームになっていると思う」とは、この日2ゴール1アシストの活躍をみせた相馬の言葉だ。前期最終節(対国士舘大:●1−2)、アミノ杯2回戦(対流通経大:●1−2)と、ライバル相手に悔しい思いもしてきた今季。しかし、選手たちはただ前だけを見つめ、自分たちのフットボールにより一層磨きをかけるべく、ハードワークを続けてきた。そのオフシーズンでの懸命な取り組みの成果を、まずはこの日、6−0というスコアで見せることができたと言っていい。特に攻撃面での完成度は、2ヶ月前と比べ格段に上がってきており、今後はどういった崩しを見せてくれるのか、期待は高まるばかりだ。「後期は本当に、圧倒して勝ち続ける」(鈴木準)。それが実現可能な域まで間違いなく達した今、1部昇格という至上命題を達成するための準備は整った。残すところ約2カ月。後期を全勝というかたちで終えるべく、エンジイレブンはチーム一丸となって突き進む。

スターティングイレブン

 

(記事=栗村智弘 写真=篠原希沙)

 

 

関東大学リーグ戦
早大 2-0
4-0
神奈川大
【早大得点者】25武/42,60相馬/55柳沢/66金田拓/86金島
早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 小島亨介 スポ3 名古屋グランパスU−18
RB 安田壱成 スポ4 ベガルタ仙台ユース
CB ◎鈴木準弥 スポ4 清水エスパルスユース
CB 20 杉山耕二 スポ1 三菱養和SCユース
LB 17 冨田康平 スポ3 埼玉・市浦和
CMF 32 栗島健太 社2 千葉・流通経大柏
CMF 10 秋山陽介 スポ4 千葉・流通経大柏
MF →64分 金田拓海 社2 ヴィッセル神戸U−18
RMF 11 柳沢拓弥 社4 清水エスパルスユース
LMF 相馬勇紀 スポ3 三菱養和SCユース
MF →79分 鈴木裕也 スポ4 埼玉・武南
CF 石川大貴 スポ4 名古屋グランパスU-18
CF 15 武颯 スポ4 横浜F・マリノスユース
FW →68分 金島遼 先理4 神奈川・桐蔭学園
◎=キャプテン
監督:古賀聡(平4教卒=東京・早実)
コメント

DF鈴木準弥主将(スポ4=清水エスパルスユース)

――後期開幕戦で完勝となりました。振り返っていかがですか

勝利というかたちで終えられたのは良かったですけど、まだ11分の1終わったに過ぎなくて、(首位の)国士と勝ち点に差がある中で、自分たちも勝ち続けなければいけないので。ただ、その中で一つ勝てたのは、良かったなと思います。

――前期は苦戦した神奈川大を圧倒しましたが、勝因はどこにあると思いますか

きょうは自分たちの方が、ゴールに向かうアグレッシブさがあったと思っていて、あとはセカンドボールを拾う確率も、自分たちの方が高かったのではないかと思っています。ボールをしっかり奪うことができて、試合を支配することができたというのが、勝因かなと思います。

――相手のプレスもうまくかわしていた印象です

このオフシーズンで、チームとして縦にパスを入れて攻撃していくというのをやってきて、きょうも一人ひとりがいいポジショニングをとれていたことで、相手はそこを消しながらプレスに来なければいけない、そういうときは、絶対にどこかパスコースだとかドリブルコースが空くので。そこを、自分たちとしてはうまく利用できたかなと思います。相手のプレッシャーを利用して反転したり、突破したり、そこは前回対戦したときと違った部分だと思います。

――他にオフに重点的に取り組んできたことはありますか

自分たちが守備をする中で、中盤のラインとディフェンスラインの間に簡単にボールを入れさせない、入れられたときはしっかり危機意識を持つということですね。例えばきょうも、縦パスを入れられたときに、ボランチがしっかりプレスバックをしたりとか、ディフェンスの選手が強くいくことだとか、そこは明確になっていたと思います。

――オフにはユニバーシアードも経験されました

やっぱり普段やることのない相手との試合は難しいですし、そこに対応する力という部分で、成長して帰ってくることができたかなと思います。フィジカルの強い相手に対して、どういうふうに体を寄せるのか、どういうふうに思い通りやらせないのかというのは、まだまだ課題だと思うので、そこはもっと取り組んでいきたいと思っています。

――長い期間チームを離れて、戻ってきたときのチームの印象は

自分も帰ってきた段階でポジションが確約されていたわけではないですし、他の選手のことは気にしながらも、自分のことでいっぱいいっぱいだったというのが、正直なところで(笑)。でも、一人ひとりが夏を通じてたくましくなったというのは、やっぱり感じましたね。

――後期リーグはまだ始まったばかりです。これから優勝、1部昇格に向けて、どういった戦いをしていきたいですか

本当に一戦一戦、結果を先取りすることはできない中で、東伏見での日々のトレーニングに全精力を注いでいきたいです。東伏見での試合は5試合ありますけど、絶対に全部勝って勝ち点15を獲りたいですし、しっかり自分たちのサッカーを続けて、後期は本当に圧倒して勝ち続けたいです。

MF相馬勇紀(スポ3=三菱養和SCユース)

――結果を振り返って

無失点ですし、たくさん点も取ることができたので良かったと思います。

――前期は苦戦した相手に快勝となりました

2カ月間があった中で、自分らは攻撃の練習を中心にやってきて、監督(古賀聡監督、平4教卒=東京・早実)も攻め倒せと言うくらいやっていたので、新たなチームになったのかなと思います。

――攻撃の練習というのは具体的に

ボールを止めて蹴ることと、ポジショニングをしっかりとることと、そこから動き出すところ。秋山選手(MF秋山陽介、スポ4=千葉・流通経大柏)が名古屋グランパスに内定しましたが、名古屋グランパスをモデルにしてやっています。

――2つの得点シーンを振り返っていただけますか

1点目は石川選手(FW石川大貴、スポ4=名古屋グランパスU-18)とずっと言っていたかたちだったんですけど、前向いたら後ろを走り出すという。あれはいいかたちだったと思います。2点目はほぼ個人技というか、足の速さという感じなんですけど、自分の良さが出せたかなと思います。

――無失点で終えることができたことについて

無失点は本当に大事なことだと思います。合宿中は結構点数を取られてしまっていたんですけど、準弥くん(DF鈴木準弥主将、スポ4=清水エスパルスユース)と小島(GK小島亨介、スポ3=名古屋グランパスU−18)が帰ってきてから無失点が続いていたので、きょうも無失点で終えることができたのは良かったです。

――合宿で得たものはかなりあったということですね

合宿の頃から止めて蹴るっていうのを始めて、きょうはそれがかたちになったのかなと思います。

――ご自身の成長したと思う部分は

ドリブルとかは(ボールを)持てていたんですけど、受ける前のポジショニングだったり動き出しだったり、止めて蹴るというところではあまり自信がなかったので、そこは高め続けていきたいです。

――次戦への意気込みをお願いします

点が入るのがやはり観客の皆さんも喜ぶと思うので、そこを目指してがんばります。

DF杉山耕二(スポ1=三菱養和SCユース)

――これが早大でのデビュー戦となりました。無失点で終えましたが、振り返っていかがですか

正直、やっぱり緊張しました(笑)。試合が始まる前はそんなこともなかったんですけど、いざピッチに立つと本当に緊張していて、自分のプレーができたかというと、決してそんなことはないと思います。ただ、結果的に無失点で勝つことができて、ホッとしています。

――やはり最初は、自分でも緊張で硬くなっているのを感じましたか

そうですね(笑)。なかなか、思い通りにいかない部分もありました。

――鈴木準主将のすぐ隣でのプレーとなりましたが、やはり頼もしかったのでは

そうですね。やっぱり試合中の声がけだったりとか、本当に心強かったですし、隣でできたのは大きかったです。

――次節以降もチャンスがあるかと思います

次も最初から出れるかどうかというのはまだわからないですけど、もっと自分の良さを出していって、勝利に貢献できるよう頑張りたいです。