漕艇部

2017.09.04

全日本大学選手権 8月31日~9月3日 埼玉・戸田ボートコース

まさか、まさかの女王陥落…総合9連覇逃す(女子部)

 女子最終種目・舵手付きクォドルプル表彰式。センターポールにエンジの旗は上がらず、明大の校歌を聞く『女王』は目を赤くした。全日本大学選手権(インカレ)最終日、早大からは1艇が順位決定戦に、3艇が決勝に出場。しかし全種目で優勝を逃し、得点を積み重ねられず。総合優勝は明大の手にわたり、連覇は8でストップした。

 順位決定戦には前日の準決勝で慶大に0.7秒差で惜敗した舵手なしペアが登場した。一時は首位を明け渡すも、最後は突き放し組1位でフィニッシュ。準決勝で第4クオーターでの粘りが強みになると気付いたその反省をきっちり生かした。「この3日間でしっかりレベルアップできた」(田口えり花、商4=埼玉・浦和一女)。種目3連覇を逃した悔しさから切り替え、最後は今後につながるレースを体現した。

 決勝には、シングルスカル、ダブルスカル、舵手付きクォドルプルの3艇が臨んだ。先陣を切ったのはシングルスカルの安井咲智(スポ1=東京・小松川)。あこがれと話す高島美晴(明大)や栗山咲樹(富山国際大)といった実力者と激突した。序盤から高島が一歩飛び出し、安井も3位で必死に食らい付いていく。しかし大きく差を詰めることはできず、レース後安井の目には悔し涙が。「1位や2位は狙えない順位ではないと思っていたので、もう少し頑張れたかな」。ただルーキーでありながら目標としていた表彰台に上り、かつ日本でトップクラスの選手と渡り合い自信も得た。悔しさとうれしさが入り混じった初メダルとなった。

終始ぶれない漕ぎで総合3位に入った安井

 しかし、ここから暗雲が立ち込める。ダブルスカルには予想外の結末が待ち受けていた。スタートで日体大に大きく先行され、折り返しとなる1000メートル地点では9秒差と大ピンチ。「予想はしていたのですが、あそこまで離されるとは」(米川志保、スポ3=愛知・旭丘)。立て直すことができないままゴールラインを通過。優勝が射程圏内であっただけに唇を強くかみしめる結果となった。

  最終種目を前に女子総合優勝の可能性が残されたのは、暫定首位の富山国際大と首位を1点差で追う明大と早大の3校。早大は舵手付きクォドルプルで優勝することが必要条件となっていた。プレッシャーがかかる中、発艇の合図が鳴る。序盤は明大と早大が並んだ状態で進んだ。しかし第2クオーターで明大に出られると、さらには中大の猛追に遭いラスト250メートルを前にかわされてしまう。早大は必死に食い下がるも3着でゴール。連覇はここでついに途絶えた。

悔しい3着に終わった女子舵手なしクォドルプル

  「個々の能力をチームとして発揮できなかった」(木野田沙帆子女子主将、スポ4=青森)。インカレ女王であり続けることがいかに難しいことか。クルーは皆勝つことの難しさ、1秒の重さを痛感したことだろう。届く、届かない、その差はわずかであったかもしれないが、結果は無情にも線引きをした。今季ラストレースとなる全日本選手権まで残された期間はあと約2カ月。この結果を意味のあるものにするためにも、最後に『女王』の意地を見せずには終われない。

(記事 加藤佑紀乃、写真 石塚ひなの、茂呂紗英香)

シングルスカル(安井)

ダブルスカル

舵手付きクォドルプル

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結果

【決勝】

▽女子部

【舵手付きクォドルプル】

C:澤田夏実(スポ3=東京・小松川)

S:木野田沙帆子女子主将(スポ4=青森)

3:石上璃奈(スポ4=長野・下諏訪向陽)

2:三浦彩朱佳(文1=青森)

B:木下美奈女子副将(スポ4=山梨・富士河口湖)

7分07秒52 【3着 総合3位】

【ダブルスカル】

S:米川志保(スポ3=愛知・旭丘)

B:北村綾香(スポ3=滋賀・膳所)

7分25秒62 【2着 総合2位】

【シングルスカル】

安井咲智(スポ1=東京・小松川)

7分58秒75 【3着 総合3位】

【順位決定戦】

▽女子部

【舵手なしペア】

S:田口えり花(商4=埼玉・浦和一女)

B:青木華弥(教3=東京・本所)

7分50秒46 【1着 総合5位】

コメント

【女子舵手付きクォドルプル】

S:木野田沙帆子女子主将(スポ4=青森)

――今の率直なお気持ちをお聞かせください

女子(舵手付き)クォドルプルのレースをする前に、私たちが優勝するかしないかで総合優勝が決まるという中だったのですが、そういう中で優勝できなかったのは自分たちの実力であり、反省すべき点であったのかなと思います。

――準決勝から決勝までに調整されたことはありましたか

準決勝のときは全体的にリズムが後半よりのリズムといいますか、前から立ち上げるリズムがなかったのですが、準決勝が終わってからの練習で体重を使って前後に動かせるようなリズムにしていこうということで練習してきました。しかし今回のレースではあまり表現できなかったかなと思います。

――その変更点が今回の結果に響いたということはありますか

全体的にその変更とは別に、クルーのユニホーミティーなどが優勝された明大や2位の中大に比べて欠けていたのかなと思います。

――調子の波は練習中からあったと思われますか。またそれがどのような点に表れてしまったとお考えですか

このクルー全体としてあまりバランスを取れなかったのが一番の課題でした。バランスが取れるときはすごく進むのですが、バランスが取れなかったときにバランスが取れないまま悪いサイクルに入ってしまうということが多かったです。全日本選手権に向けてはクルーとしてユニホーミティーを高めていくことでバランスも高まっていくと思うので、バランスを意識してもいいのかなと思います。

――バランスが全日本へのカギということでしょうか

そうですね。バランスも一つの手段ではあるのですが、それよりもどちらかというと4人の動きを一つにするという点がまず第一かなと思います。

――改めて本日のレースを振り返っていかがでしょうか

第一クオーターが終わった時点で明大と大体並んでいたのでそこまでは良かったのですが、第2クオーターに入ったときに明大に少し出られてしまったところが一番の敗因かなと思います。第2クオーターをいかに落とさず、早いスピードに乗ったまま他艇との差を維持していくか、または突き放していくかというのが今後の課題になってくるかなと思いました。

――女子主将として女子部全体の結果を見てどのように思われましたか

一番は1年生の安井(咲智、スポ1=東京・小松川)の活躍かなと思っています。早大の女子全体として、個々のパフォーマンスは高いのですが今回は個々の能力をチームとして発揮できなかったのが私の反省ではあります。

――全日本に向けてチームとして立て直したい点は何でしょうか

これからチームも一新して新しいクルー編成になっていくと思うのですが、そうなったときにせっかく強いパフォーマンスが高い選手が上級者下級生かかわらずたくさんいるので、そういうパフォーマンスを4年生を中心としていかにチームとして一つのものに仕上げていくかというのがこれからの課題であり、私たちがしなければならないことかなと思っています。

【女子ダブルスカル】

米川志保(スポ2=愛知・旭丘)

――きょうのレースを振り返っていかがですが

やっぱり目標が優勝だっただけに2位というのは悔しいですし、自分たちのレースができなかったということも、まだまだこれからだなという風には思いました。

――スタートから日体大に出られてしまいましたが、それは予想していたことですか

自分たちとしてはスタートで出たいなと思っていたんですが、向こうも速いというのはわかってました。なので予想はしてたんですけど、あそこまで(離される)とは思っていませんでした。

――その原因はなんだとお考えですか

そもそもの実力の差があったのかなというように思います。こっちもちゃんと攻めてのあの結果だったので、地力が足りなかったかなと。スタートに関してはそう思います。

――出られてしまってからはどのように立て直そうとしましたか

出られてしまって、それでもついて行ってレースをしたいと思っていて。ついて行けばラストで逆転する機会もあるかなと思ったのですが、ついて行くこともなかなかできなくて、立て直せなかったなと思います。

――やはり2位という結果は米川さんにとっては悔しいものということでしょうか

目標が優勝だっただけに全然満足はできないですし、達成できない目標ではなかったと思うので、そこはまだまだだなと思いました。

――今のクルーのまま全日本選手権に臨まれるのですか

クルーは変えると思います。時間もあるので。

――では米川さんご自身がこうしていきたいという点はありますか

まだレースで力んでしまう部分があるので、もっと伸び伸びと漕ぎたいなと思います。

――今回のご自身のインカレの総括をお願いします

まず悔しいという気持ちがあって。部の目標がクォドやダブルでの優勝というものだったんですが、それにどのクルーもちょっとずつ手が届かなくて。でもいつも勝っているんじゃダメで、こういう機会があった方がもっと強くなれるかなと思います。いい機会だとポジティブに捉えてこれからやっていきたいと思いました。

【女子舵手なしペア】

S:田口えり花(商4=埼玉・浦和一女)

――まずは昨日の試合を振り返っていかがですか

昨日の試合はまず予選の結果を受けて、しっかり周りのハイレートについていけるように、私達もいつものレートよりも1枚、2枚上げてハイレートで対応していくことを決めていました。第2、第3クオーターをしっかりハイレートで漕ぎぬくことができたので、タイムとしてはしっかり上がって、第4クオーターで慶大と勝負できる位置に持って行けたんですけど、詰め切らずにゴールしてしまったので悔しい結果になりました。

――今日のレースは組1位でゴールしました。それについてはいかがですか

昨日のレースから、第4クオーターは私達の強みになるということがわかっていたので、第2、第3クオーターでしっかり粘って第4クオーターまで持ち越せば絶対勝てるという自信がありました。自信を持った状態で挑めたという点では、昨日よりも良いレースができたと思います。

――全体5位という結果についていかがですか

やっぱり目指していたものは優勝なのですごく悔しい気持ちがあって、総合優勝に向けてもまずペアが一勝を取ることが一番大事だったと思うんですけど。クルーとして見たときにはこの3日間でしっかりレベルアップできたので収穫がありましたし、青木(華弥、教3=東京・本所)と漕いでくる中で自分の経験を伝えるという点では十分できたと思うので、今後に繋がる大会になったかなと思います。

――青木さんとのクルーはいかがでしたか

本当に彼女はできた子で、私が忘れている所とか、自分の弱い部分がレース中に出てしまった時でも支えてくれて、フォローしてくれました。良い後輩であり、バウだったと思います。彼女には自信を持って来年の全日本に挑んでほしいですし、私も全日本でしっかり彼女を含め後輩たちに何か伝えていきたいと思います。

――女子部の連覇が途切れてしまったことに対してはいかがですか

やはりペアという種目上、全員が出艇する前に結果を知る種目なので、まずそこで5点入れたかったです。4年生として責任を感じている部分は大きいです。

――全日本に向けてはどんな練習をされていきたいと思っていますか

現時点でどの種目に出るかわかっていないので、その点では不確定要素が大きいんですけれど、どの種目に出場することになっても自分がクルーを作っていく覚悟を決めて、なおかつ自分としてももっとレベルアップしていきたいと思っています。

――最後に全日本への意気込みをお願いします

全日本勝って終わります!

【女子シングルスカル】

安井咲智(スポ1=東京・小松川)

――3位という結果をどう受け止めていらっしゃいますか

部の目標としてはシングルスカルは表彰台だったので、それを達成することができたことはすごく嬉しかったのですが、全て女子の結果がついてから考えると、もう少し上の順位を目指して最後まで力が尽きるまで、倒れるくらいまでもっと頑張れればよかったのかなという後悔はあります。

――初出場でメダルを取られたと思いますが

実際出て3位がつくということは、自分の中では夢のような感じがあります。目標ではあったんてすけど本当に達成できると思っていなかったので、メダルを取れたということは嬉しかったなと思います。

――レースの内容についてはいかがでしたか

きょうのレースは、まずスタートがとても速い選手が多いので勢い負けしないようにしっかり横並びでついていって、自分の得意な中盤でしっかり差を広げていくというのをレースプランとしていましたが、思った以上にコンスタントも他の選手が速くて、負けてしまった1位と2位の選手にはついていけなかったです。ラストはつめられたのですが、もう少しコンスタントを落ち着いて行うことができればもっと食らいついていけたのではないかと思います。

――悔し涙を見せる場面もありましたが、悔しいという思いは強いですか

総合優勝のためということもあったので、一つでも順位が上で点数が高ければよかったなと思いますし、前日の準決勝でそんなにタイム差がなかったので1位や2位は狙えない順位ではないと思っていたので、もう少し頑張れたかなという思いで悔しいです。

――憧れの選手とレースをされていかがでしたか

憧れでレースをできること自体嬉しいことだと思っていたのですが、始まってみるとやっぱりしっかり練習をなさっていてそれをしっかり発揮できるだけのモチベーションだったりとかコンディションの作り方ができあがっていると思いました。私はまだ1年生でこれからがあるんですけど、(他の選手は)学年が上なこともあって経験が豊富だなと実感しました。

――この大会を経て自信になったことはありますか

タイムとして目標タイム以上に8分を切ることができて、それが自信になったのと、離されてしまったんですけど思ったよりタイム差が2いの方とそんなになく、日本代表級の方だったのでそれはすごく自信になりました。また、自分の身長や体格があまりよくなくても自分が努力すれば食らいついていけるということも得られたことかなと思います。

――全日本選手権(全日本)も含め今後の意気込みをお願いします

今回の女子全体としても私の中でもまだやれるというところがあるので、この思いをますは全日本でぶつけたいなということと、実力をステップアップさせていって、確実に優勝が狙えるようなクルーを作って出場していきたいなと思います。