米式蹴球部

2017.09.04

関東大学秋季リーグ戦 9月3日 東京・アミノバイタルフィールド

日体大に快勝、好調なシーズン幕開けを飾る

TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
早大 BIG BEARS 21 31
日体大 TRIUMPHANT LION 13

 関東大学秋季リーグ戦の初戦となった日体大戦。31ー13でシーズンの開幕を勝利で飾り、関東3連覇、悲願の日本一に向け好発進を切った。序盤からパスプレーがさえ、さらにはディフェンスでも相手に流れを渡さない好プレーで7ー24で前半を終えた。後半は、日体大のQB小林率いる多彩なオフェンスを完全には止められなかったものの、去年タイブレークまでもつれ込んだ相手に、攻守ともに早大の強さを見せた。

 日体大ボールから始まった第1クオーター(Q)。ディフェンスが圧倒的強さを見せ、一度も相手にフレッシュを許すことなく、敵陣にくぎ付けにする。オフェンスもランプレーでは少し苦戦したものの、パスで少しずつフレッシュを重ね、K長谷川絢也(社2=東京・早実)が37ヤードFGを決め先制した。第2Qではランプレーもうまく機能し始め、テンポの早い攻撃を展開。QB坂梨陽木主将(政経4=東京・早大学院)からのパスをWR遠藤健史(法3=東京・早大学院)がきちんとキャッチし、今秋初TDを決める。その直後、相手のボールを奪い取ったLB中村匠(人3=大阪・豊中)がそのままエンドゾーンを走り抜けTD。早大が着実に点数を重ねていく。しかし前半終盤、ディフェンスが少し崩れたところで、日体大が54ヤードTDパスを成功。この最後のプレーまで、早大は一度もフレッシュを許していなかっただけに「慢心が出て、少し油断してしまっていた」(DB山口昴一郎、社4=東京・佼成学園)と、後味の悪い前半終了となった。

秋シーズン最初のTDはWR遠藤へのパスだった

 24ー7から始まった第3Qは滑りだしから好調だった。QB坂梨が見事なランで相手のディフェンスを翻弄し、フィールドをさっそうと走り抜ける。その勢いのまま、最後はRB元山伊織(商3=大阪・豊中)がディフェンスをものともせずうまく駆け抜けTD。その後自陣への侵攻を許したが、DB山口のインターセプトで日体大に流れを渡さない。しかし、メンバーチェンジをして迎えた第4Q。パスがうまくつながらず、思うように攻撃できなかった。そんな中、日体大のロングパスがまたも決まり、そのままTDを許してしまう。前後半ともに失点で終えるかたちとなったが、31ー13と快勝で開幕戦を終えた。

スティールからリターンTDを決めたLB中村匠

 昨年優勝争いを演じた慶大が初戦で明大に負けるなど、波乱が予想されるシーズンだったが、幸先よくスタートを切った。LB中村匠も「やっぱりQBの小林くんがキーマンなので、彼をできるだけ自由にさせないディフェンスを引きました」と話すように、入念に対策をして挑んだからこその勝利ともいえるだろう。しかし、完全に日体大の攻撃を抑えることができたわけではない。悲願の日本一に向けて、今シーズンの早大の成長に期待がかかる。

(記事 平川茜音、写真 加藤耀、新津利征)


得点経過
TEAM PLAY PLAYER(S) PAT PLAYER G/NG スコア
早大 FG #20長谷川 3-0
早大 PASS #1坂梨→#13遠藤 #20長谷川 10-0
早大 FUMR #2中村匠 #20長谷川 17-0
早大 PASS #1坂梨→#84鈴木 #20長谷川 24-0
日体大 FG #11小林→#15日高 #12関根 24-7
早大 RUN #7元山 #20長谷川 31-7
日体大 FG #11小林→#83馬場 #3井ノ元 NG 31-13
星取表(9月4日現在)
早大 慶大 法大 日大 中大 立大 明大 日体大
早大 11/26 11/12 10/29 10/14 9/30 9/17 31○13
慶大 横浜 10/28 11/12 9/30 10/15 20●20 9/17
法大 横浜 日吉 11/27 9/16 28○18 10/15 10/1
日大 川崎 横浜 横浜 20○17 9/16 10/1 10/14
中大 アミノ 夢の島 アミノ 17●20 11/26 11/12 10/29
立大 夢の島 川崎 18●28 アミノ 横浜 10/29 11/11
明大 アミノ 20○20 川崎 川崎 横浜 川崎 11/25
日体大 13●31 アミノ 川崎 アミノ 川崎 アミノ アミノ
コメント

高岡勝監督(平4人卒=静岡聖光学院)

――初戦を勝利で飾りましたが、試合を振り返っていかがですか

雑な試合をしてしまって、まだまだこれじゃだめだなと。求めているレベルにはもう一度見直さないと。

――昨年はタイブレークまでもつれ込んだ相手でした

日体大さんはいい選手がいっぱいいるので、特にDLとQBはベストなプレーヤーがいるのでここをケアしながら、1点でもいいから勝つ。ということを心掛けてはいたものの、自分たちのフットボールができていませんでした。

――ロスタックルがあったり、パスの精度も良いように感じましたが

いいプレーもいっぱいありました。キッカーで出た鎌田(遼介、法3=埼玉・早大本庄)にしても、永井(雄太、法2=東京・早大学院)のパントもいいのがありました。だけど、やっぱり後を積み重ねていかないとどこかで負けちゃうよね。

――試合でメンツが変わるなかで、全体への意識付けはどのようにしていましたか

きょういたメンバーは2本目とはいえ、試合に出るメンバーとして選抜しているので、フィールドに出るからにはワセダのフットボールをしてほしいんですけど。それでやられても2本目だからという訳でもないので、そこは私の指導力不足でもあります。

――合宿でやってきたことで、出せた部分はありましたか

精度はどんどん上がってきているので、いいプレーというのは合宿や東伏見で春から取り組んできた成果だと思います。0ではないです。まったくだめなチームではないんですけど、何を求めているのか、というところからすると、自分自身も含めてまだ足りないです。

――それはこれからの試合を経て詰めていくということですか

次の明大が慶大に勝って勢いづいてるので、森平くん(森平貴大、明大)というWRの子がいて、1年生のころそれを捕ってFG蹴れば勝ち、という場面で落としていて、そういう熟知たる思いがあるのかなと思います。彼はエースレシーバーなので。明大はRB福田(夕斗)、RB加藤(貴央)、RB小泉(亜斗夢)、この3人ですね。どのランナーをとっても本当に嫌なランナーですね。タイミングが他のチームと比べて全然違いますね。明大のオフェンスをどう止めるかがキーですね。ディフェンスが頑張らないと。でもオフェンスが点を取らないと勝てません。

――きょうのオフェンスはいかがでしたか。前半はランが苦しい印象でした

苦労してたね。やっぱりケアしていたDLのコントロールができていないので、OLは相当やり直しをしないと。菅野コーチ(菅野英明、平12卒)がやってくれると思います。

――初戦を終えて、QB坂梨陽木主将(政経4=東京・早大学院)の印象はいかがですか

陽木は頑張ってくれています。ただチームの現状を見るとキャプテンとしてはまだまだかもしれないですね。まだできると思います。

――次の明大戦はキーになる試合です。意気込みをお願いします

1試合も気が抜けないので、一戦一戦勝つだけです。

QB坂梨陽木主将(政経4=東京・早大学院)

――開幕戦となりましたが、どのような心境で試合に臨みましたか

とにかく日体大戦のゲームスローガンが「BEST START」ということで、ワセダはいつもスロースターターと言われているのですが、とにかく開幕戦だからこそ出だしで攻めようということをチーム全体で共有して試合に臨みました。

――この夏はどのようなことに取り組んでこられましたか

一からファンダメンタルを構築することに注力しました。春の最後の試合のIWU、イリノイ・ウェズリアン大との試合でフィジカルやファンダメンタルの部分でまだまだ日本一には達していないという結論に至ったので、夏の間は基礎的な部分からチームを作り直そうとみんなで話して取り組んできました。

――この試合でファンダメンタルの部分で成果は感じられましたか

まだまだできる部分があると思うので、シーズン中ではありますがもっと突き詰めてやっていきたいと思います。

――この試合のオフェンス全体を振り返っていかがですか

OLが頑張ってくれたのですが、まだまだ3rdダウン1や4thダウン1を取りきれない場面であったり、ボールのミスがあったので、そこの部分をいかにつぶせるかが課題だと思います。

――きょうの試合ではランが出にくい場面もあったように見えましたが

やっぱり相手のDLがアグレッシブに攻めてきて、それに差し込まれてしまったという場面もあったので、そこは練習からもう一度ファンダメンタルに立ち返ってやっていきたいと思います。

――パスはよく通った印象ですが

それでもまだまだコミュニケーションがあっていない場面があって失敗したパスがあり、決められたパスというのももっとあったと思うので、そこも東伏見での練習でQB、WR、TEでもっともっとすり合わせていきたいと思います。

――きょうはQB柴崎選手(哲平、政経2=東京・早大学院)も出場されましたがどのように見ていましたか

哲(柴崎)は2年生なんですけどチームのことを考えてくれていて、かつ、QBユニットをとても盛り上げてくれる選手なので一緒に練習するのは楽しいですし、彼にも活躍して欲しいという気持ちでずっと見ていました。

――夏の合宿期間でケガ人が出たと聞いたのですが、チームの状態はいかがでしょうか

ケガが出てしまうのは毎年あることなので、全員がいかにケガをしないように意識をするのかというのと、ケガをした選手の代わりに出られるようになった選手がいかに活躍できるかがこのチームの総合力が試されている部分だと思います。チーム全体としてそういう面も含めて取り組んでいきたいと思います。

――最後に次戦に向けての意気込みをお願いします。

次節は慶大を破った明大ということで厳しい戦いになるとは思いますが、今一度東伏見に帰ってしっかり対策をして、チーム一丸となって勝ちたいと思います。

DB山口昴一郎(社4 =東京・佼成学園)

――前半のディフェンスはフレッシュ1つに抑えましたが、DF全体の出来はいかがでしたか

前半最後に1発TDを取られたシリーズ以外は、しっかりと準備したぶんだけしっかり止められていてよかったかなと思います。前半の最後に慢心が出て、少し油断してしまっていた部分がTDにつながってしまったので、しっかりと締めていかないといけないなと思います。僕自身のミスもあったので、そこは切り替えてやっていきたいと思います。

――ご自身としても後半インターセプトをされていましたが、状態はいかがですか

シーズンに入っていく中では今までにないくらい良いコンディションです。3年間ケガが多くて良いコンディションでシーズンに入っていけなかったぶんもことしは良い状態で入っていけるので、今後もケガのないようにやっていきたいと思います。

――次の相手は明大ですが、その試合に向けての意気込みをお願いします

去年僕たちが負けた慶大に勝っている明大なので、油断せずに挑みたいと思います。きょうのディフェンスはTDはさせないようにしようという話をしていた中で、結果としてTDを2本取られているのでしっかりと目標を達成できるようにしたいです。特に相手のRBが怖いので、ランストップを意識してやっていきたいなと思います。

WR遠藤健史(法3=東京・早大学院)

――初戦を迎えるにあたって、どのような心構えで試合に臨みましたか

春のイリノイ・ウェズリアン大戦から課題が出て、春の色々な課題を合宿を経て改善していこうと意識をしていて、きょうの試合としてはベストなスタートを切ることを意識しました。

――WR陣ではどのようなことを意識して合宿に臨みましたか

球際の弱さなど、レシーバーの一番大事な部分を個人でもチームでも意識し合い、指摘し合いながら取り組みました。

――きょうの試合では合宿の成果を発揮できましたか

初戦の難しさもあったとは思うのですが、球際の部分では少しは改善されたかなと思うのですが、僕らが目指すチームは立命大、関学大を倒すチームなので、もっともっと球際の部分で成長していかなければならないと思います。

――QBとの呼吸はいかがでしたか

常に練習からパスを合わせる時に、QBとコミュニケーションを取り合って、決まったプレーだからと言って満足するのではなく、よりよいものにしていこうとしています。

――次戦への意気込みをお願いします

慶大にも勝った明大はとても強い相手だと思うので、僕らは常にチャレンジャーだという気持ちを持って、この2週間必死に準備して、勝てるように頑張りたいと思います。

LB中村匠(人3=大阪・豊中)

――きょうは初戦でしたがどのような意気込みで臨まれましたか

毎年初戦で食われるチームは多いので、念入りに油断なく準備した結果勝てたと思います。

――試合を振り返って

ディフェンスの目標である、TDを取られないというのは達成できなかったので悔やまれる部分もあるのですが、良いプレーもたくさんあったのでここから成長できる部分がたくさんあると思います。良いところを見つつ、悪いところを修正してやっていきたいです。

――TDを決められましたが、あの場面はどういったプレーだったのでしょうか

ボールを持ったキャリアーのボールを奪い取ったかたちですね。ボールを取ったあとに笛がならなかったのでそのまま持って走りました。

――あらためてご自身のタッチダウンはいかがでしたか

最高です。高校時のRB時代を思い出しました。

――去年は日体大に苦戦しましたが、何か対策は立てていましたか

やっぱりQBの小林くん(優之)がキーマンなので、彼をできるだけ自由にさせないディフェンスを引きました。それが機能した部分もあれば、しなかった部分もあって。でも結果として勝てたのでとりあえず良かったと思います。

――LB全体の出来はいかがでしたか

ランを出されたプレーも多少はあったのですが、序盤は相手の攻撃を3rdダウンでシャットダウンできたのでランディフェンスはよかったと思います。

――夏合宿で何か意識していたことはありましたか

タックルの際ですね。フィニッシュの部分をこだわりました。ファーストタックラーで必ず仕留めつつ、セカンドタックラーでボールを狙うという意識付けを行いました。

――これからリーグ戦が始まっていきます。意気込みを教えてください

2年連続で甲子園(毎日甲子園ボウル)で負けているので、ことしこそは絶対に関西に勝ちたいです。関西に勝って、いままで見たことがない東京ドームの舞台で必ず勝って、日本一になりたいと思います。

――では最後に次戦に向けての意気込みをお願いします

慶大に勝って明大も勢いづいていると思いますが、そこはあまり気にせず自分たちのフットボールで難なく勝ちたいと思います。

RB元山伊織(商3=大阪・豊中)

――3Q(クオーター) でTDを決められましたが、ご自身のプレーを振り返っていかがですか

1Qと2Qでランがうまくでないシーンがかなり多く、とてもフラストレーションが溜まっていました。しかし、本日の自分の最後のプレイであった3QのTDで試合を終われてよかったなと思います。

――きょうの試合におけるオフェンス全体を振り返っていかがですか

初戦ということもあるのですが、歯車が噛み合っていないというか、うまくいっていない部分がとても多かったので、それをしっかりと反省して、次の明大戦で完璧なワセダのプレーをみなさんに見せたいなと思います。

――きょうの試合はRB片岡遼也(法3=東京・早大学院)のいない中での試合となりましたが、どのような思いできょうの試合に挑まれましたか

今まで片岡と二人でやってきて、それが自分の中で当たり前になっていたのですが、きょうは同期のRB三浦祐太朗(社3=東京・早大学院)とRB中野玲士(商2=東京・早大学院)とはじめは入っていたので、僕ももちろんプレーには集中していたのですが、その二人のモチベーションを励ましてあげることにもきょうは専念していました。

――夏の練習で意識していたことで、きょうの試合で活かせたことなどありましたら、教えてください

中村多聞コーチと櫻井大祐コーチ(学習院大卒)がRBのコーチでいらっしゃるのですが、二人のアドバイスを元に夏は頑張ってきました。きょうはあまりその成果を出せなかったので、これから秋、ゴリゴリのランで思いっきり走っていきたいと思います。秋シーズンはリーディングラッシャー目指して頑張りたいと思います。

――今後の試合への意気込みをお願いします

去年のエースランナーの北條さんと須貝さんが抜けて、ことしは僕と片岡で去年のその方々よりもたくさん走って、ことしも絶対に甲子園まで行って勝ちたいと思います。