ハンドボール部

2017.09.01

関東学生秋季リーグ 9月2~24日 東京・日女体大体育館ほか

関東学生秋季リーグ女子展望

 男子開幕から一週間がたち、9月2日からいよいよ始まる関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)。『全大会3位以上』を目標に臨んだ関東学生春季リーグ(春季リーグ)では、出だしこそ順調だったが8チーム中7位という悔しい成績に終わってしまった。その雪辱を果たすべく秋季リーグに向けて練習を重ねた早大女子ハンドボール部の秋季リーグを占う。

 春季リーグではオフェンスミスが目立ち、前半で劣勢に回る試合が多くみられた早大。安藤万衣子主将(教4=東京・文化学園大杉並)は「プレースタイルがバラバラな中でなんとか合わせようとしていた」と振り返る。春季リーグの課題としてミスの改善を目指す中、8月に三重で行われた夏合宿でそのきっかけをつかむ。合宿中に行われた三重バイオレットアイリスとの練習試合では、戦術でも個々の一対一でも圧倒され、完全にお手上げだったという。それを機に安藤たちは、三重バイオレットアイリスの櫛田亮介監督にアドバイスを求めた。そこで新たな戦術を教わり、かみ合わないことが多かったオフェンスも、「三重の人たちが型にはめてくれた」と誰が入っても動きやすいかたちを見つけた。もうひとつの課題であった個々の力も、トレーナーの加藤凪紗(スポ2=東京・豊多摩)を中心に考えられたウエイトメニューで、着実に向上を見せており秋季リーグに向けてチームは成長を続けている。

ケガから復帰した芳村がオフェンスの中心を担う

 春季リーグでケガ人を欠いたことで下級生が経験を積み、戦力は以前より厚みを増している。フローター陣ではチーム1のゲームメイカーである安藤が、自らも得点を狙うようになり攻撃力がアップ。センス抜群の富永穂香(スポ3=東京・佼成学園女)はキレのあるフェイントで相手ディフェンスの隙をつく。この2人が生み出したズレからオフェンスのカギを握るエース芳村優花副将(教4=愛知・星城)が豪快なシュートをたたき込み、得点を量産する。さらに、春季リーグで新人離れした活躍を見せ、マークが厳しくなることが予想される吉田瑞萌(スポ1=東京・佼成学園女)、復帰が予想される橋本澪(スポ4=東京・佼成学園女)ら大型フローターが本来の力を発揮できれば、バリエーション豊富な攻撃を持つオフェンスを展開するに違いない。両サイドは内海菜保(スポ4=香川・高松商)と川上智菜美副将(スポ4=東京・佼成学園女)の4年生コンビで盤石の布陣だ。高精度のサイドシュート、素早い飛び出しからの速攻に加えて精力的に動きまわり、仲間をアシストする。それに加えて4年生として強いリーダーシップを発揮することが期待される。ポストでは激しいポジション争いが予想される。春季リーグで2年生の楯如美(スポ2=岐阜・飛騨高山)が台頭。ディフェンスでトップディフェンスを任されるなど献身的な働きを見せ、オフェンスでもキレのある動きを見せた。島崎愛(社3=熊本国府)は春季リーグ最終戦で活躍を見せ存在感を示した。ポストとして強いフィジカルは大きな武器となる。2人に加えて、最上級生の今井季穂里(教4=千葉・昭和学院)がついに復帰。久しぶりの出場が予想されるが、どこまで食い込めるか。リーグ屈指のディフェンスは上背はないが、春季リーグではフットワーク力でカバー。楯や、金庭亜季(社3=群馬・富岡東)が豊富な運動量でトップを任され、うまく機能する場面が多く見られた。さらに、江島朋夏(スポ3=東京・佼成学園女)も3枚目で堅実な守りを見せ、安定感をもたらした。ディフェンス後の速攻など、得点力の向上があれば出場機会がぐっと増えるだろう。秋季リーグからは、高さのある選手の復帰もあり、強化中の一対一の強さと、場面に応じた陣形、選手起用による効果的なディフェンスに磨きをかける。そのディフェンスの最後のとりでとなるのはGKだ。正GKは守護神・大沢アビ直美(スポ2=東京・佼成学園女)に任されることが濃厚。1年時から出場を重ね、安定感のあるキーピングでチームに勝利を呼び込んできた。大一番でのビッグセーブでのチームを救う活躍でゴールマウスを守り続ける。その大沢を支えてきた同学年の北村早紀(スポ2=群馬・富岡東)がまさかの長期離脱を余儀なくされた。チームを支える第2GKは最上級生の橋本佳那(スポ4=埼玉・市立浦和)に託された。苦しいときに流れを変えるキーピングで、チームを盛り上げたい。/p>

高い実力を持つ楯は攻守でチームの中心となれるか

 春季リーグ同様女王・東女体大が強さを誇るものの、リーグ内の実力は拮抗(きっこう)しているため、秋季リーグでも大混戦が予想される。安藤が話すように「勝つ試合に勝つ」ことが上位進出へ重要になるだろう。4年生にとっては最後のリーグ戦になるため、「悔いのないようにやる」(芳村)とかける思いも強い。勝利への執念を胸に刻み、全日本学生選手権(インカレ)へとつながる長い戦いが幕を開ける。

(記事 佐々木一款、写真 林大貴)

※この取材は8月23日に行われたものです。


コメント

CB安藤万衣子主将(教4=東京・文化学園大杉並)

――きょうの練習の意図はなんですか

この前の三重遠征で新しい戦術を教えてもらって、その時の反省を生かして練習しています。自分たちの一対一は抜く方も、守る方も弱いというのが反省であがったので、それを強化するために一対一を抜く練習、守る練習を最初にやりました。最後のゲームはもう試合が近いので条件ごとに、例えばラスト5分になったらこういう守り方をして、これは絶対無しにしてという約束事をつくる練習をしました。まだ完璧じゃないですし、そういう試合を意識した練習をするようにしました。

――関東学生春季リーグ(春季リーグ)が終わって、ミスの多さという課題が出ましたがどのくらい改善されているでしょうか

やっぱりまだミスを減らし切れていなくて、そのことを4年生で話し合っても、まだミスの指摘が甘いって後輩からも言われたりしてて。4年生の中でもミスに対する指摘とか、シュートミスとかまだあるので、まず4年生同士が厳しく言い合うこと。下から上に言うのは難しいところもあるので。ただ三重で誰がどこを狙うっていう、みんなが同じ環境でやってきたわけではなくて、プレースタイルがバラバラな中でなんとか合わせようとしていたところを、三重の人が型をはめてくれたのでそこに関してのミスは減ったと思います。いままではワセダの型があいまいで、みんな好きに動いていて。練習してそれに合わせるところまで行けば合うし、でも途中でポーンと試合に出てきた子はミスっちゃってみたいなことがあるのを、三重の人が型をはめてくれてミスが減っているのかなと思います。まだまだですけど。

――個々のスキルアップはいかがですか

みんな夏は週2でウエイトをやっていて、わたし自身としては前よりも機敏さというか筋力的にはアップしたので、キレるフェイントができるようになったなというのがあります。周りの個々は、やっぱりみんなウエイトをしているので、前だったら押され負けてたところをわたしは飛び込めたり、1歩行けたりしてる気はします。ウエイトの成果は出ていて、ご飯とか栄養指導を受けたり、ケガの予防の指導とかもトレーナーの凪紗(加藤、スポ2=東京・豊多摩)が頑張ってくれているので、できてるかなと思っています。

――トレーナーさんが全部やっているんですか

わたしはスポ科じゃないので一切そういうことがわからなくて、丸投げにしちゃって。スポ科のそういう勉強している子が何人かいるので、その子たちが話して、凪紗が計画を立ててくれて試合前は少し落とす感じで。どこでピークを持っていくか、ケガ予防のトレーニングとかもかなり徹底してくれています。

――講習会もトレーナーさんが主体ですか

講習会は、脇若監督(正二、昭50教卒=岐阜・加納)が話をつけてきてくれた方に栄養指導をしてもらって、ケガ予防は外部トレーナーの方が来てくださってケガのケアとか、アジリティなどのケガ予防の大切さを言われたので、適当にやったら駄目なんだなと思いました。ちょっと疲れてる時はふっと抜きたくなるところを、本当に論理的に怖さを説明してくれたからその分質は上がるなとは思ってます。

――春季リーグの開幕時と関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)を控えた現在との1番違うことはなんですか

春の最初は日体大と桐蔭横浜大だったと思うんですけど、こんどは東女体大と筑波大になってしまって上位のチームになるんですけど、意気込みとしては絶対食いつかなきゃいけないと思ってます。あと戦術をとにかく重ねて、この前の結果だと格上のチームなので、コバ(小林佑弥学生コーチ、スポ3=茨城・藤代紫水)とか脇若さんとか頭のある人の知恵を借りて、前は気持ちで頑張ろうという感じだったんですけど、頭を使ってどうやって勝つかを考えているところはあります。

――秋季リーグを戦う中でポイントとなる試合はありますか

(男子部の)西山くん(尚希主将、社4=香川中央)は土曜日が朝早い試合だったら、練習を早く終わらせてちゃんと半日オフしてから試合に入りたいからとかちゃんと考えてるんですけど、わたし全然で。そういうのが出来てないのがだめだと思うんですけど。4年生にとっては全部が最後の相手になるかもしれないので、またインカレ(全日本学生選手権)で当たるかもしれないし二度とやらないところもあるし。みんな友達がいたり高校のメンバーがいたりするので、1戦1戦もちろん大事ですし。強いて言うならこの前競り負けたチームですね。桐蔭横浜大も競り同点でしたけど、負けから同点になれちゃったみたいな感じだったり、入りの悪かった東海大みたいに後半は勝ってるけど前半は負けてる試合が多かったのはあるので。日女体大も2戦やって競り負けて。相手がポイントといわれたらそういうところかなと思います。勝つ試合をちゃんと勝つ。

――最後に秋リーグの目標をお願いします!

4年生で決めた目標は全大会3位以上なのでそれは確実に超えるようにして、より上位を目指していきたいと思います。

芳村優花副将(教4=愛知・星城)

――夏の練習を振り返っていかがでしたか

いままでフォーメーションとかを自分たちの考えられる範囲で考えてたんですけど、合宿などに行って外からのきっかけを吸収できたと思います。一対一の強化が必須だと痛感したので、そこを今頑張ってるところです。

――春と比べて試合勘は戻っていますか

リーグが終わってから公式戦はないんで正直不安はあります。でも復帰した時も緊張はしてたけど、これまで2年間試合に出ていたので大丈夫かなと思います。

――芳村選手から見てチーム全体の現在の状況はいかがですか

いまやりたい練習、やりたいことが明確になってきて、チーム内全員がそれをできるように練習できているので、共通意識はできていると思います。

――やりたいこととはなんでしょうか

きっかけです。広げて真ん中強く一対一とかを強化していくことですね。

――オフェンスの中心として普段から意識していることはありますか

最近は特に、自分はパスとかあまり得意じゃないから役割分担じゃないけど。強くいくところは思い切りいくけど、万衣子(安藤主将、教4=東京・文化学園大杉並)だったり穂香(富永、スポ3=東京・佼成学園女)が作ってくれるところはお願いして、全部自分がやろうとするんじゃなくて割り切ってやっているので今はすごくやりやすいです。

――秋季リーグ(関東学生秋季リーグ)はどういう戦い方をしていきますか

春季リーグ(関東学生春季リーグ)では(以前から)Aチームで出ていた人が抜けていて、下級生が頑張ってくれていたから、いまは層が厚くてAチームで誰が出るか迷うポジションがあって。それはメンタルにもくるし、チームの実力もアップしてケガをしても任せられるということが増えました。誰が試合に出てもしっかり戦えるようになっていると思います。

――最後に秋季リーグの意気込みをお願いします!

春季リーグに最後の試合ちょっと出してもらって、その時はシュートだけ狙おうって思ってて、だからこそ不完全燃焼の部分もあったので、今回はとりあえず悔いなくいきます。