野球部

2017.08.27

東京六大学オールスターゲーム 8月26日 宮崎市生目の杜運動公園アイビースタジアム

宮崎の地でトップ選手が火花散らす

TEAM
OCEANブーゲンビリア 11
SUNフェニックス
(S)●奈須、手塚(立)、大竹、三輪(明)、清水、田中誠(立)、小島-岸本、氷見(明)、藤野(立)
◇(三塁打)寺山(立)(二塁打)八木、越智(明)

 東京六大学から選び抜かれた精鋭たちが連合チームを組み、毎年ハイレベルな戦いを繰り広げる東京六大学オールスターゲーム。ことしの早大からは佐藤晋甫主将(教4=広島・瀬戸内)ら9人が選出され、立大・明大の選手と共に『SUNフェニックス』を結成して慶大・法大・東大の連合チーム『OCEANブーゲンビリア』に挑んだ。序盤の失点が響き、6-11と試合には敗れたが、早大選手の全力プレーは球場に駆け付けた多くの野球ファンの胸を躍らせたことだろう。

 試合は序盤から大きく動いた。先発は開催地・宮崎出身の奈須怜人(社4=宮崎・延岡学園)岸本朋也(スポ3=大阪・関大北陽)との早大バッテリーで強力打線を封じ込めたいところだったが、制球が定まらない。1回、2つの四球と味方のミスにより1死満塁のピンチを背負うと次打者に走者一掃の左中間適時二塁打を浴び、いきなり3点を献上。その後さらに1点を失い、悔しいマウンドとなった。しかしその裏、早大の主砲二人に好機が訪れる。連続四死球で1死一、二塁となると、この試合4番に座り、豪華な顔触れの中でも屈指の注目度を誇る加藤雅樹(社2=東京・早実)が登場。2球で追い込まれたが粘って外角の直球を左前打とした。しかし、続く佐藤晋は空振り三振に倒れて好機を生かせず。3、4回は大竹耕太郎(スポ4=熊本・済々黌)が登板。不運な当たりで1点は失ったものの、「純粋に楽しんでどんどん腕を振って投げていこう」とオールスターゲームならではの攻めの投球を見せた。

故郷で先発した奈須。地元のヒーローへの声援はひと際大きかった

 SUNフェニックスの打線に活気がなく、一方的な展開で進む試合に待ったをかけたのが、奈須と同じく宮崎出身の清水陸生(人4=宮崎大宮)。6回のマウンドに上がると、わずか7球で三者凡退に切って取り、試合の流れを変えてみせた。そして7回、無死満塁で加藤に打席が回る。相手投手は慶大の主戦・髙橋佑樹(2年)。「仲がいい相手でもあるので絶対に打ちたかった」と打席に入った加藤だったが、一ゴロに倒れ好機を生かすことはできなかった。それでも8回に早大勢が意地を見せる。マウンドに上がった小島和哉(スポ3=埼玉・浦和学院)が相手打線を三者凡退に封じ込めるとその裏、八木健太郎(スポ4=東京・早実)が3打席連続の出塁となる左翼線二塁打を放った。前打席では、あわや本塁打の大ファウルを放つなど、八木の存在感は際立っていた。

肩の故障を抱え実戦から遠ざかっていた清水も登板。秋季リーグ戦に向けて巻き返しを誓う

 先発の奈須は苦しいマウンドとなったが、ケガで実戦から遠ざかっていた佐藤晋、清水の戦線復帰、八木の好調ぶり、小島の圧巻の投球などチーム全体を通しては明るい材料も多く見られた。ただ一方で宿敵・慶大の打線の充実ぶりなど、他大のレベルの高さも同時に感じる一戦でもあった。東京六大学秋季リーグ戦開幕も刻一刻と迫っている。トップ選手との対戦で得た経験をチームに還元し、さらなる強化を図りたい。

(記事 皆川真仁、写真 永池隼人、林大貴)

コメント

佐藤晋甫主将(教4=広島・瀬戸内)

――ケガをされて以降初めての公式戦でのスタメンとなりました。きょうの試合にはどのような意気込みで臨まれましたか

ケガの復帰明けだったので、それを言い訳にせずに、せっかく出させていただけるんであれば全力でやろう、少しでも役に立とうと思って試合に臨みました。

――いつ頃から試合に出られる状態になりましたか

先週くらいから1軍の練習ではないのですが、2軍の練習に入らせてもらっていて、だいたい動けるようになったかなという感じでした。

――調子は戻ってきましたか

いや、まだ全然です(笑)。

――きょうは二打席凡退となりましたが、打撃の調子もまだまだと感じる面がありますか

そうですね。全然動けてなかったですし、練習もできていなかったですし、体のキレとかなかったです。ボールはしっかり見えているんですけど、ここっていうポイントを振りに行っても差し込まれていたり、体が開いていたりまだまだバラバラなので、リーグ戦(東京六大学秋季リーグ戦)まで時間がないんですけどできる限りのことをやっていきたいなと思っています。

――きょうは急造チームからか、守備のミスがヒットにつながってしまったような場面もありました。守備の連携で意識したところはありますか

とにかく声を掛けることですかね。次何があるよ、2アウトだから1個取るよとか、ゲッツー見えたらしっかり取り切ろうぜとか。やはり普段やっていないメンバーだからこそ、声掛けが必要と思っていたのでそこは意識していました。しっかり守り切れなかった部分が目立ったんですけど、それはゲームなのでしょうがないかなという感じです。

――明大の中野速人主将(4年)とキャッチボールをされていましたが、他大学の選手とはどのような話をされましたか

中野は明大のキャプテンもやっていますし、やはりリーダーシップもあるので中野にサポートしてもらいました。中野とはよく技術のことも話しました。立教の山根(佑太、4年)は同じ広島出身だったので、ちょくちょく話したり、バッテイングのことも話しました。

――他大学の監督やコーチの方から指導を受けることなどはありましたか

特にはなかったですね。それぞれが思うようにやってくれという感じでした。

――全早慶戦含めて、いろんな地方の方が見に来てくださったと思いますが、それに関してどのように感じていますか

全早慶戦に関しては言えば、せったく来てくださったのに最高の試合をすることができなかったかなと。課題が残る試合をしてしまったという印象ですね。やはり、ピッチャーと打者がかみ合わないというか、しっかり抑えるところで抑え切れずに、ズルズル打たれてフォアボールで、エラーで、という試合が多かったので、課題がつぶし切れていないんだなという印象ですね。

――秋季リーグ戦開幕まであと少しという段階ですが、チームとして今後やっていきたいことはありますか

チームとしては得点のかたちをつくりたいです。野手に関して言えば、1番が出て、2番が送って、3、4番で返して、塁に残っていれば5番も返すといった、こうすれば点が取れるんだという攻め方をもっともっと確立して、1番が出るという責任感や後続のクリーンアップがしっかり返すという責任感をもう一度意識できれば得点につながると思っています。ピッチャーに関して言えば、野手からも何点取るから何点で抑えてくれという意識でピッチャーにやってもらいたいなと思っています。打たれるのはしょうがないので、最後粘り勝って1点でも多く取れるように勝てるようにと意識してやっていきたいなと思っています。

大竹耕太郎(スポ4=熊本・済々黌)

――オールスターということで、普段は違うチームでプレーする選手とも交流があったと思いますが

普段は敵としてしか接することがないので、同じチームでプレーすることで他大学のレベルの高さを肌で感じることができたんで、それが一番良かったかなと思います。

――特に印象に残った選手を挙げていただけますか

ピッチャーだとみんな打たれたのでなんとも言えないですけど(笑)、田中くん(誠也、立大2年)の真っすぐやチェンジアップとか、野手で言えば立教のキャッチャーの藤野くん(隼大、2年)の肩ですとか。単純にすごいなと思いました。

――2回を投げ1失点でしたが、打ち取った打球も多くこの1点は割り切っているのではないでしょうか

そうですね。きょうは勝負にいって力試しというのを自分の中のテーマにしていたので。捉えられたヒットじゃなかったんで、気にはしてないです。

――いつもより力を入れて投げる球も多く見受けられました。そのあたりも真っ向勝負にいったのでしょうか

日ごろよりは真っすぐ多めで。中山くん(翔太、法大3年)にはインコースを怖がらずにどんどん勝負してみようと思って投げました。最後はアウトコースで三振が取れたんで、良かったかなと思います。

――課題に挙げていた走者を置いた場面での投球という点では、最小失点に抑えられたのではないですか

オールスターなので相手もそんなに走塁の意識がなくて。けん制のサインすら決めてなかったんで。リーグ戦になればもう少しランナーが気になってくると思うんで、そこでランナーいないときと同じように投球していくことが大事になってくると思います。

――他大学の捕手と組む回もありました

きょう初めてキャッチボールして組んだ明治の氷見くん(泰介、3年)だったんですけど、違和感なくできました。事前に話し合って自分の意思も伝えられたので。自分のピッチングを伝えることも自分のピッチングを確立する上で大事だと思うので、いい機会になりました。

――序盤から点差が開いてしまいましたが、勝敗よりも楽しんで野球をやっている様子が伝わってきました

ノンプレッシャーでできるレベルの高い野球というか。こういう機会にしかできないと思うので、純粋に楽しんでどんどん腕を振って投げていこうと思いました。

――相手になった慶大、法大、東大の中でも、試合を通じて慶大の打者には打たれているイメージがありました

確かにずっとやられっぱなしの感じがあります。リーグ戦ではしっかりもう一回研究して、どの打者でも弱点は必ずあると思うので、そこを洗い出していきたいです。

――以前より直球の平均急速も上がり最速140キロを計測した球もいくつかありました。開幕を前にして球の質も仕上がってきた実感はありますか

きょうは短いイニングだったので、力んでました。本来のピッチングはああいう感じではないので、もう少し力を抜いて投げた方が自分らしさは出ると思います。そけは勘違いしないように。次の先発も頑張ります。

清水陸生(人4=宮崎大宮)

――地元宮崎での登板ということで友人や家族もご覧になっていたと思いますが、どのような意気込みで臨みましたか

抑えられればいいなと思って投げました。

――特別試合だったと思いますが、どのような目的を持って臨みましたか

自分にとっては今年の夏は肩をケガした影響もあって、オープン戦も1試合も投げられていなかったのでそういった意味ではこれからのリーグ戦につなげる試合だと思って投げました。

――その中で1回を三者凡退という内容でしたがきょうの投球を振り返っていかがですか

きょうは丁寧に投げようと思っていたので、キャッチャーの言う通り、急造のバッテリーではありましたけど、しっかりできたのかなと思います。

――急造のチームであったと思われますが、バッテリー間のサインや野手間の連携といった面で工夫をされた面などはありましたか

特に工夫をしたということはないですけど、対話をしてしっかりと話し合う中で何かしらのきっかけをつかんでいけたらと思っていました。

――他大の選手や指導者の方との交流もあったと思いますが、特に誰と、どのような話をしましたか

基本ピッチャーとキャッチャーは話す機会がよくありましたし、明大で同じ宮崎出身の日南学院から来ている植村(侑介、3年)っていう選手ともいろいろ話すことができて、ピッチャーとしての考え方だったりグラウンドでプレーする姿から見て取れるものがありました。

――肩の故障の経過はいかがですか

痛み止めを飲みながらの投球となるんですけど、もう(秋季リーグ戦まで)1カ月切っているので、ここからが勝負だと思っています。

――この先もベンチ入りをかけた争いが続くと思いますが、きょう見えた課題であったり、収穫はありますか

まだ自分の思う通りのピッチングができていないというのが大前提であって、その中できょうみたいなピッチングであったり、工夫したピッチングができればなと思います。

八木健太郎(スポ4=東京・早実)

――自身二度目のオールスターとなりました。感想をお願いします

他のチームと一緒にやれるので、他チームの雰囲気だったり、プレーだったり学ぶこともあったので楽しかったです。

――他チームとの交流についてお聞きしたいのですが特に誰と話しましたか

藤野隼大捕手(立大2年)が話しかけてきたりして。理由がうちの福岡高輝(スポ2=埼玉・川越東)と同じチームだったらしくて、LINEで「八木さんに話しかけろ」って言われたらしくて(笑)。「話しかけろって言われたので話しかけに来ました」のようなコミュニケーションはしました。

――普段とは違う急造チームでのプレイということで外野手としての連携を強化するのは大事だったと思うのですがそれについてはどのような話をしましたか

そうですね、センターの寺山寛人(立大3年)に「センター中心でいくから右中間、左中間に寄るんだったら俺に言って」と伝えました。

――今日のプレーについてですが5回から代打で途中出場しその打席で投手への強襲内野安打を放ちました。どんな気持ちで打席に入りましたか

とにかく塁に出ようと思ってました。負けていたので自分のスイングをして後ろにつなげるイメージで。

――第2打席は四球を選びました。第1打席に続き相手投手に多く球を投げさせていましたがそれは意識していましたか

低めの球が多かったので、開き直って見逃し三振でいいかなと思ってたらボールで。いつもなら手を出して三振だったので、低めを捨てたらうまくいきました。

――最後の打席は左翼線を破る二塁打を放ちました。あの打席はそれまでの打席とは違い初球打ちでしたが最初から狙っていたのですか

そうですね。ストライク来たらいこうと思っていました。

――これからも夏季オープン戦も続きますし来月からは秋季リーグ戦も始まります。意気込みをお願いします

ワセダでの4年間はあっという間でしたし、夏もすぐ終わって残り少ないですけど、一日一日を大切にして練習に励み、やるべきことをやって、最後のリーグ戦に臨みたいと思います。

小島和哉(スポ3=埼玉・浦和学院)

――オールスターということで普段のリーグ戦とは違った雰囲気だったと思いますが、どういった気持ちで臨みましたか

他大にはいい投手が多いので、そこを少しでも吸収できればと思って臨みました。

――実際学ぶことは多かったですか

横でピッチングを見ていたりして、特に立大の投手はよかったので、そこは勉強になりました。

――きょうは立大の藤野捕手(隼大、2年)との急造バッテリーでしたが、難しさはありましたか

そこまでなかったですね。もともとリーグ戦で見ていてイメージはついていたので、すんなり入れました。

――試合では緩急をうまく使って三振を取りました

秋のシーズンは緩急をうまく使って投げようと思っています。その点きょうは直球以外の球でうまくカウントを稼ぐことができたのでよかったです。

加藤雅樹(社2=東京・早実)

――このオールスターはご自身の中でどういった位置付けで臨まれましたか

お祭りといえばお祭りなので、しっかり思い切って自分のスイング見せれるようにと思って打席に入ってました。

――きょうの試合は宮台康平投手(東大4年)や髙橋佑樹投手(慶大2年)といった一線級の投手との対戦が続きましたが、ご自身の打撃はいかがでしたか

対戦したことある投手ばかりだったので、自分の中では、こうやって打っていこうみたいなプランを立てながら打席に入れたかなと思います。

――4打席目の無死満塁の場面で相手が髙橋佑投手ということで意識はしましたか

もちろん意識はしましたし、仲がいい相手でもあるので絶対打ちたかったんですけど、ちょっと変な球に手を出してしまったかなと思います。

――1打席目は2球で追い込まれてから粘って左前打という結果でしたが追い込まれてからどういった意識で打席に立ちましたか

下から上に上がってくるような軌道だったのでとにかくボールを上から見て、その軌道に合わせるようにちょっと打ち方を変えて打席に入りました。

――他大の選手や指導者の方と交流をされたりはしましたか

いろいろ優しくしてくれるので、いろんな人と交流できて、いろいろ経験できたかなと思います。

――何かアドバイスをもらった選手などはいらっしゃいますか

アドバイスというのは特にないですけど、やっぱり見て学ぶ部分とか、話してて「ああこういう考えなんだな」とか、そういうのは多少ありました。