ラグビー部

2017.08.17

夏季オープン戦 対大東大 8月16日 長野・早大菅平グラウンド

大東大に逆転勝利! 網走合宿の成果早くも現れる

 「網走で培ったものを試合で出す」(フランカー加藤広人主将、スポ4=秋田工)。網走合宿での練習を実践する菅平合宿初戦で、大東大に21―17で勝利した。大東大には4月の関東大学春季大会(春季大会)で完封負けを喫していただけに(●0-27)、うれしい白星となった。細かなミスはあるものの、FW・BK共に合宿の成果を存分に発揮。「勝ち切れたことが1番の収穫」(加藤主将)と言うように、20日の帝京大戦への弾みをつけた。

 先制トライを挙げたのは大東大だった。前半7分、NO・8アマト・ファカタヴァ(大東大)にミスマッチを突かれてしまう。早大も11分にスクラムで押し込むと、NO・8下川甲嗣(スポ1=福岡・修猷館)がインゴールへ飛び込み1トライを返す。春季大会ではスクラムで終始圧倒されていたため、FWの著しい成長がうかがえる。しかし、31分に早大のキャリーバックにより自陣右ゴール前でのスクラムに持ち込まれると、大東大ペースに。外国人選手らのディフェンスに比重がかかり、手薄となった左サイドを突かれ、再び失トライ。何とか逆転して前半を折り返したい早大。37分に自陣右22メートルでのマイボールスクラムから反撃にかかった。敵陣左サイドに展開し、WTB佐々木尚(社3=神奈川・桐蔭学園)の独走で一気にゴール前へ進んだ。FB梅津友喜(スポ2=岩手・黒沢尻北)から再びパスを受けた佐々木がインゴールへ飛び込むかに思われたが、痛恨のノックオン。ビハインドのまま前半を終えた。

復帰戦となった梅津。アタックでの活躍が光った

 試合全体を通してスクラムをはじめとするセットプレーが春シーズンから格段に向上していた。網走合宿では特にラインアウトモールに重点を置いていたというFW。実際に、後半5分、相手ボールのスクラムを押し込んでペナルティを誘いターンオーバー。敵陣ゴール前右サイドのラインアウトで加藤主将からそのままモールを組み、インゴールへ持ち込んだ。ここで14-17とし大東大に詰め寄ったことは、逆転の口火を切っただけでなく、FWの自信となったはずだ。そして、26分に敵陣右方のラインアウトから展開し、フランカー丸尾崇真(文構1=東京・早実)が逆転トライ。21-17でノーサイドを迎え、雪辱を果たした。

逆転のトライを挙げた丸尾崇

 網走合宿では、FWのラインアウトモールに加え、チーム全体でアンストラクチャーな場面でのディフェンス強化に取り組んできた。「チームやユニットとしてやったことを試合で果敢にチャレンジしてくれた点は良かった」(山下大悟監督、平15人卒=神奈川・桐蔭学園)と指揮官も評価する。昨季4年生が多くスタメン入りしていたFWは、4年生の卒業により春から再編に取り組んできた。春季大会で大敗した相手にスクラムで押し返す場面が飛躍的に増えたことは、FWの努力の証にちがいない。次戦・帝京大戦でも培ったものを前面に出し戦ってほしい。

(記事 曽祢真衣、写真 高橋団、吉田安祐香)

夏季オープン戦
早大 スコア 大東大
前半 後半 得点 前半 後半
14 12
21 合計 17
【得点】▽トライ 下川、鷲野、丸尾崇 ▽ゴール 高橋(3G)
※得点者は早大のみ記載
早大メンバー
背番号 名前 学部学年 出身校
鶴川 達彦 文構4 神奈川・桐蔭学園中教校
鷲野 孝成 基理3 神奈川・桐蔭学園
  後半23分交代→17宮里    
柴田 雄基 文4 愛知・千種
三浦 駿平 スポ2 秋田中央
松井 丈典 スポ3 愛知・旭野
  後半0分交代→20丸尾崇    
◎加藤 広人 スポ4 秋田工
  後半38分交代→19中山    
幸重 天 文構2 大分舞鶴
  後半20分交代→22柴田徹    
下川 甲嗣 スポ1 福岡・修猷館
吉岡 航太郎 スポ4 国学院栃木
10 高橋 吾郎 スポ4 福岡・修猷館
11 桑山 淳生 スポ2 鹿児島実
  前半19分交代→30佐々木    
12 野口 祐樹 人4 群馬・太田
13 黒木 健人 教4 宮崎・高鍋
14 中野 厳 社4 東京・早大学院
  後半0分交代→29緒形    
15 梅津 友喜 スポ2 岩手・黒沢尻北
リザーブ
16 千野 健斗 人3 東京・成蹊
17 宮里 侑樹 スポ3 沖縄・名護商工
18 久保 優 スポ1 福岡・筑紫
19 中山 匠 教2 東京・成城学園
20 星谷 俊輔 スポ1 東京・国学院久我山
21 中野 幸英 文構2 東京・本郷
22 柴田 徹 社2 神奈川・桐蔭学園
23 丸尾 崇真 文構1 東京・早実
24 貝塚 陸 スポ3 東京・本郷
25 高木 樹 法1 大阪・早稲田摂陵
26 加藤 皓紀 創理2 北海道・函館ラサール
27 フリン 勝音 スポ3 福岡・筑紫丘
28 平井 亮佑 スポ1 福岡・修猷館
29 緒形 岳 スポ3 新潟・新発田
30 佐々木 尚 社3 神奈川・桐蔭学園
※◎は主将、監督は山下大悟(平15人卒=神奈川・桐蔭学園)
コメント

山下大悟監督(平15人卒=神奈川・桐蔭学園)

※囲み取材より一部抜粋

――きょうの試合の結果をどのように受け止めていますか

7月の練習と網走合宿で、チームやユニットとしてやったことを試合で果敢にチャレンジしてくれた点は良かったですね。

――網走合宿ではモールとアンストラクチャーな場面でのディフェンスを練習したとうかがいました

チームとしてアンストラクチャーな場面でのディフェンス、ユニットとしてモールを中心に行いました。

――セットプレーについてはどのように映りましたか

春に大東大にスクラムを圧倒された時に比べると結果はまずまずだと思います。モールに関しては8回ほど組んで、2回トライを決めることができました。これからも精度を高めていきたいですね。

――岸岡選手や斎藤選手といった主力のメンバーが欠けた中での試合となりました

夏合宿では試合に起用しないと網走合宿で決めました。6月が終わった後にU20の練習があると分かっていたので、スケジュールや練習内容についても調整を行いました。その中でチームとしてやることで成果を出そうとメンバーに伝えました。きょねんの網走合宿ではアタックを中心に行いましたが、ことしはチームとしてアンストラクチャーな状況でのディフェンスを中心に練習しました。

――きょねんのBKのレギュラー選手が出ない中で期待ができる選手はいますか

みんな期待できますよ。(吉岡)航太郎も頑張っていましたし、(高橋)吾郎も吾郎なりに頑張っていました。野口(祐樹)はディフェンスの危機管理能力もありますし、スペースを埋める能力があるので外国人選手にゲインラインを割らせていなかったですね。積極的にプレーしていました。緒形(岳)も久しぶりの試合だったと思いますが、頑張っていましたね。

――秋季大会までに達成しておきたい目標などはありますか

ベースとしてスクラムとチームディフェンスとブレイクダウンの3つがあるので、そこは揺るがずやっていこうと思います。7月には、6月の反省を生かして個人のファンダメンタルな部分を強化してきました。またチームとしてやったこと、ユニットでやったことの成果をこの3週間で出そうと思っています。9月の開幕まではこの部分をより上げていくだけですね。

フランカー加藤広人主将(スポ4=秋田工)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

まず勝ち切れたことが1番の収穫ですね。アタックもディフェンスもセットプレーも課題が多くありましたし、逆に良かった点もあったので、後でレビューして次の試合に臨みたいと思います。

――具体的にどのような部分で課題があると考えていますか

スクラムやモールで取りきれる部分もありましたが、相手にターンオーバーされたりペナルティーをもらう場面もあったので毎回高いレベルで組めるようにしなければならないと思っています。アタックではミスが多く、何度もターンオーバーされてしまったので、修正して精度を高めていきたいです。

――スクラムのルールが変更されましたが、チームとして何か変わったことはありましたか

特に変わったことはありませんでしたね。いつも通り、前の3人が強い姿勢を作って後ろの5人が強く押すことはぶれないで継続しているので、変更した部分はありません。

――スクラムで押し返す場面が多くありました

夏合宿前にスクラムをたくさん組み込んだのでその成果が出たと思います。

――網走合宿では何をメインに練習していましたか

FWはラインアウトモールを中心に練習しました。その成果が今回の試合で出たと思います。課題も出たので、しっかり反省して毎回同じレベルで組めるようにしたいです。

――菅平ではどのような練習をされていますか

菅平では練習自体はあまりないので、網走で培ったものを試合で出すことに焦点を当ててやっています。

――大東大戦に向けてどのような目標を立てて試合に臨みましたか

春に負けている相手なのでリベンジすることと、スクラム、チームディフェンス、ブレイクダウンといったチームの強みにしていく部分で結果を出すことに焦点を当てて試合に臨みました。

――アンストラクチャーな状況からトライを取られる場面が前回の試合と比べて少なくなりました

夏合宿で練習した成果が出たと思います。

――帝京大戦に向けて意気込みをお願いします

結果にこだわる部分には変わりはありません。ラインアウトモールやスクラム、BKのアタックといった、ことしやろうとしている部分は結果を出せるように残りの少ない期間で、しっかり準備をしていきたいと思います。

WTB佐々木尚(社3=神奈川・桐蔭学園)

――関東大学春季大会大東大戦以来の出場でした

個人ではWTBとしてトライを取り切ることができなかったので色々課題は残りましたが、次の帝京大戦に向けて修正していきたいと思います。

――ディフェンスラインを突破していましたが、それでは満足していないということでしょうか

そうですね。梅津くん(友喜)からボールを取ったらトライという場面があったんですけど、ゴール前で落としてしまいました。チームとして勝ったので良かったですけど、もし負けていたら本当に自分のせいだったので、次からそういうことのないようにしたいと思います。

――BKの中でハンドリングエラーなどのミスが反省点として挙がったということですか

いや、BKは僕以外はみんな前に出られていましたし、ハンドリングもすごく良くて、特に問題はなかったと思います。あとは自分だけで、自分のハンドリングはキャッチの部分に問題があると思うので、次の試合までに改善していきたいと思います。

――網走合宿と菅平合宿で違いはありますか

基本的に網走で練習したことを菅平で出すという感じなので、やることはチームとして一貫して変わらないです。

――きょうの勝利は網走合宿の成果が出たということですか

そうですね。

――菅平合宿を通して強化したい部分は何でしょうか

いま自分に何が求められているのかを理解して、それを遂行するだけです。

――何が求められているのかとはどのようなことですか

おおざっぱに言えば、トライを取り切ることや、チームとしてやっているアンストラクチャーの部分です。合宿ではアンストラクチャーなプレーに取り組んでいて、バックスリーはそこでカギになってくるプレーヤーなので、ボールをもらう前にスペースを見つけたり、そういったことを考えて試合に臨みたいと思います。

――アンストラクチャーな部分はチームとして向上していますか

合宿通してすごく練習してきたと思うので確実に良くはなっていると思います。

FB梅津友喜(スポ2=岩手・黒沢尻北)

――久しぶりに試合に出場されていかがでしたか

試合慣れがまだあまりできていなくて、ところどころで判断ミスが大きく響く面もありました。そこは課題だと思っています。夏合宿ではまだあと2試合あるので、試合慣れしていくと同時に、今まで練習してきたスキルを見せることができたらなと思います。

――しばらく試合に出ていなかったのはケガの影響でしょうか

4月2日のYC&AC JAPAN SEVENSで膝をケガしてから調整していたので出られずにいました。そこから復帰してきょう出場することになりましたが、判断ミスなど、個人的には反省することが多いです。チームとしては、FWのセットプレーの部分が大きいですが、その部分で優位に立てて試合に勝つことができたことは1つ収穫なのかなと思います。

――いつ頃から練習に復帰されましたか

網走合宿の少し前からなので、一カ月くらい前からですかね。コンタクトはあまりせずにやるかたちから入りましたが、最近はコンタクトもしっかりやっています。

――網走合宿ではどんな練習をされていましたか

網走合宿ではコンディションの部分でフィットネスを高めるために結構ハードに走っていました。色々とトレーニングしたものを生かすためにもやはり走らなくてはいけないので、走るという部分が多かったと思います。

――試合中ラインブレイクする場面が目立ちました

1度当たってからレッグドライブをしてゲインできたというのがきょうは多かったのですが、本来なら自分が少しためてスピードに乗った状態でもらうことができたら1番よかったかなと思います。もらった状態でパスもまわせるし、自分でもいくことができるというオプションを持って進められればよかったのですが、きょうは相手の速い詰めに対応しきれませんでした。当たってしまったあとにレッグドライブをしてゲインはきれたので、自分のミスではありますが、対処することができたのはよかったです、

――BKでトライを決めきることができない場面が多くありました

言われた通り、そこが課題だと思います。取りきることができた場面ももちろんあったと思いますし、WTBも僕も今回が復帰戦ということで試合慣れができていなかったことが大きかったなと思います。でもそんな言い訳はしていられないので、夏合宿を通してトライを取りきることができるBKになることができるように頑張ります。

――今回はシンビンとなってしまう場面もありました

あそこでまわされたら危なかったかなという場面だったので・・・。行くしかないと思ってついやってしまいました。

――ディフェンスについてはいかがでしたか

途中受けてしまって最初の方は相手の流れになってしまいましたが、途中で修正しました。相手を止めることによって、相手の流れをターンオーバーして自分たちの流れに変えることができました。チームディフェンスとしてはかなり機能していたのではと思います。

――相手に突破されてからのディフェンスがよりよくなっていました

春に大東大にやられてから意識はしていました。1度抜かれてからは逆側の選手が止めるだとか、FBの位置をあげてもっとディフェンスに参加できるようにしたりだとか、そういう部分では連携が取れてきました。抜かれた後のディフェンスっていうのはよくなってきたかなと思います。

――この夏合宿での目標を教えてください

きょうは大東大で、帝京大、東海大と強い相手が続きますが、春にできなかったこと、今まで積んできたことや自分たちのかたちを出していって、勝利することができたらいいなと思います。

――次の帝京大戦に向けて意気込みをお願いします

昨年大敗しているチームなのでリベンジということで、さっきも言いましたが自分たちの積み重ねてきたものがあって、自分たちのかたちを見せることができれば勝利も近づいてくると思います。それを信じて愚直にプレーをするだけです。一生懸命頑張ります。