ソフトボール部

2017.08.08

第32回東日本大学選手権 8月7日 福島・郡山市ふるさとの森スポーツパークスポーツ広場

終盤に逆転を許し…。一歩及ばず、優勝逃す

決勝
日体大
早 大
●豊田、杖子-山本
◇(二塁打)鳥岡

 東日本大学選手権(東日本)も大詰めを迎えた。早大がこの大会の決勝に進出したのは4年ぶりで、ここで優勝をつかめば9月に行われる全日本大学選手権(インカレ)へ向けてチームの弾みともなる。決勝の相手は走攻守そろった強豪・日体大。万全の態勢で臨む早大の先発マウンドには豊田誉彦(スポ4=兵庫・滝川)が立った。「序盤から飛ばしていた」という言葉通り、豊田は巧みな投球で相手打線を翻弄(ほんろう)。4回に奪った先制点を守るため好投を続けるが、6回にとうとう日体大打線につかまってしまう。2死から2点適時打を浴びて逆転を許すと、これが決勝点に。追い掛ける打線も一歩及ばず、優勝を目前で逃した。

 緊迫した試合展開が続いた。走者を出しつつも、守備陣が要所で踏ん張り3回まで両校無安打無得点。先発の豊田は、高めの釣り球と変化球を巧みに織り交ぜて相手打線をかわしていく。均衡(きんこう)が崩れたのは4回。先頭の塩沼泰成主将(スポ4=福島・安積)が内野ゴロを放つと、一塁にヘッドスライディングで突っ込んだ。判定はセーフとなり、主将が執念の出塁を見せる。その後2死二塁の好機で7番・丹野太郎(スポ2=兵庫・滝川)の放った痛烈な打球が相手遊撃手のグラブを弾くと、その間に塩沼が三塁を蹴って一気にホームイン。試合を動かす貴重な先制点に、ベンチが大いに盛り上がった。

勝負どころで丹野が先制点をもぎ取った

 豊田は5回まで相手打線を無安打に抑え込み、スコアボードに0を並べる。『優勝』が目前に迫っていた。しかし6回、3巡目に入った日体大打線が豊田の球を捉え始める。安打と四球で2死一、二塁のピンチを迎えると、続く5番打者に初球を弾き返され、打球は右翼手のグラブをわずかに越えた。これが2点適時打となり逆転を許してしまう。反撃を狙う早大打線は最終回、代打の前多悠登(人3=東京・小山台)の右前安打などで2死二、三塁まで相手投手を追い詰めるが、あと一本が出ず。1-2で接戦を落とした。

好投を続けていた豊田だったが、終盤に捉えられた

 「点を取り切れなかった」と塩沼主将は振り返る。好投を続ける豊田にもっと援護ができていたら、あの場面で一本が出ていれば。しかし試合に『たられば』は通用しない。あと一歩で優勝に手が届くところで試合を落としてしまったことは悔しいが、選手たちはもう9月のインカレに向けて気持ちを切り替え始めていた。インカレまであと1カ月。覇者へと返り咲くため、今大会で見つけた課題を糧にチームはさらなる成長を遂げるだろう。集大成に向け、夏はまだ始まったばかりだ。

(記事 三浦遥、写真 守屋郁宏)

コメント

塩沼泰成主将(スポ4=福島・安積)

――準決勝という結果で大会を終えました。今のお気持ちを聞かせてください

全日本総合の東京都予選が終わってから、この東日本だったりインカレに向けて、チームをもう一回つくり直してというか、よりレベルアップしてから臨んでいこうとした大会で、ワセダのチームとしてより成長できた大会ではあったんですけど、最終的には優勝というところにはたどり着くことはできなかったので、あともう少し頑張るというか、成長しなきゃいけないのかなと思いました。

――決勝戦を総括していただけますか

先発の豊田が粘りのピッチングを続けてくれて、野手がなんとか点を取ってあげようというところで、ランナーは何度か出してチャンスもあったんですけど、点を取りきれなかったというのが敗因だったかなと思います。

――4回に先制した場面は、塩沼選手の内野安打から始まりました。ヘッドスライディングも見せましたが、あの場面は重要だと感じていたのですか

そうですね。豊田も3人で切ってくれて、守備から流れを持ってくるというのはずっと言っていることだったので、僕はいつもは還すバッティングが求められているところなんですけど、先頭だったのでなんとか出塁しようということで、チームの勢いをつけるためにもああいうプレーになったと思います。

――塩沼選手は地元での決勝戦ということで、やはり気合いも入っていましたか

地元だったので、知り合いの人とかもたくさんいましたし、ここのソフトボール場とかも何度も使ったことがあったので、なじみ深いところではありますし、4年生になって縁あってここで(プレー)できるということをすごく嬉しく思ったというのもあります。その中で郡山の人たちにいいとこ見せようというところも多少はありました(笑)。

――結果的にはあと一歩届かなかったということで、勝敗を分けたのはどういう部分だと思われますか

結局はあの一本(のヒット)で勝敗を分けたということですし、最終回にワセダはチャンスをつくって点を取りきれなかったというのがあったので、一球に対する集中力という部分で、相手の方がちょっと上だったのかなというのは少し感じました。

――最終目標はインカレということですが、この東日本はどんな大会でしたか

一人一人役割を徹底しようということはいつも言っているんですけど、その中で紺碧隊であったり、チームが一体となってみんなが一球に集中して、そのみんなの思いをつないで点に結びつけたり、0点に抑えたりというのが、東日本とかインカレでは非常に大事になってくるというのはわかっていました。チーム全体で雰囲気をつくって試合をしようというのは言っていましたし、良かった部分だと思います。

――ずっと目指してきたインカレがあと1カ月に迫っていますが、あと1カ月をどのように過ごしますか

あと一本が出なかったということもあったので、大会の反省点を踏まえた上で、練習でもより厳しくやっていきたいと思います。インカレも緊張するのは当たり前だと思いますけど、この東日本でも、インカレをイメージして、それに近い雰囲気で(試合を)できていたと思うので、一人一人がこのイメージを忘れないようにやっていって、個人の伸ばせるところは伸ばしつつ、あとは1カ月しかないので、ケガだけ注意して、やっていきたいなと思います。

――今はインカレに向けてどういう思いがありますか

僕らの代ではまだ優勝してタイトルを取るということができていないので、結果を出さないと僕らのやり方が間違っていたんじゃないかと自分としては思うので、優勝して、結果を出したいなという気持ちだけです。

豊田誉彦(スポ4=兵庫・滝川)

――きょうの投球を振り返って

塩沼主将が自分が先発でいくという風に言ってくれたので、期待に応えられるように序盤から飛ばしていました。もし疲れたら杖子(量哉、スポ3=岡山・新見)が投げてくれると思っていたので、疲れを気にせず初回から全力で投げた結果、序盤はしっかりと抑えることができたのは良かったのではないかなと思います。

――先発でいくと言われたのは前日の夜でしょうか

そうです。聞かされたのはきのうの夜で、しっかりと睡眠を取って前準備はしていました。

――相手が日体大と聞いてどう思われましたか

ここ最近は戦っていなかったし、打たれているイメージも強かったので個人的にもちょっと嫌だったという面もあるのですが、序盤は抑えることができて「このピッチングならしっかりできるな」と思ったので、そういう不安は初回ぐらいまでしかなかったです。

――捕手の山本選手(修平、スポ4=大阪・清風南海)とは配球の打ち合わせなどはされましたか

配球に関しては山本に全て任せています。その日、何の球が調子良くて何の球が悪いのかというのはキャッチャーとしていつも受けてもらっているのでわかると思っています。

――きょうはどのような配球だったのですか

上下を交互に投げる感じでした。ボール球を振らせたいというのもあれば、しっかり空振りを取りたいという球もあって。中盤ぐらいまではそうやってボール球を振らせて内野ゴロというのが多かったなと自分では感じました。

――6回を振り返って、相手の4番打者には厳しく攻めて四球となりました

そうですね。フォアボールでもいいから一発だけは避けよう、思いっきり投げて、ストライクかボールか分からないところで勝負しようと言われていたので、それで高めのライズボールを振らせたくてあの位置に投げたのですが、振ってくれなかったという点では向こうが一枚上手でした。

――その次の打者に初球を打たれてしまいました

ドロップを入れにいったというよりはきちんとコースに決まったのですが…。狙っていたかどうかは分からないですけど、きれいに弾き返されて「うまいな」と感じました。

――きょうの投球は、ご自身としては満足のいく結果でしたか

そうですね。序盤にかなり飛ばしていた時は「きょうは球がいっているな、抑えられるな」というのはありました。5回あたりも少し疲れはありながら「まだいける」と思っていたのですが、一本打たれた後じゃ遅かったというのは悔いの残る結果でした。でも自分の中では序盤はいいペースでできたんじゃないかなと思っています。

――今大会を全体的に振り返って

紺碧隊を中心に、打撃面でも守備面でもいつも以上に声が出ていて、試合に出た選手は結果で応えようという意志がしっかりと伝わってきて、かなりチームとして形になってきたかなと。けれど、あと一本が出なかったりだとか大事な場面でミスが出てしまうという面もあったのでそこは残りの期間で詰めていきたいなと考えています。

――では9月のインカレに向けて、改めて一言お願いします

自分たちはかなり出来上がっているので、あとは詰めるところだけ詰めて、優勝という目標にチームが一直線に進めるように成長してインカレに臨みたいと思っています。