軟式庭球部

2017.07.12

東日本学生大学対抗競技大会 7月9日 千葉・白子中里テニスコート

層の厚さで掴み取った3連覇

 日差しの照り付ける白子の地で、早大が選手層の厚さを見せつけた。エース、船水颯人(スポ3=宮城・東北)がケガにより戦線離脱するも、代わりに出場した長尾景陽(社2=岡山理大付)、ルーキー内田理久(社1=三重)らが存在感をアピールし、勝利に大きく貢献した。チームは東日本学生大学対抗競技大会(東インカレ)3連覇を果たし、8月に控える全日本大学対抗選手権(インカレ)に向け、弾みをつけた!

 前日の勢いそのままに、中大を下して迎えた決勝で明大と顔を合わせる。若く勢いのあるチームで、常に早大の前に立ちはだかるライバルだ。1番に登場したのは内本隆文(スポ2=大阪・上宮)・星野慎平(スポ3=奈良・高田商)組。内本の高校時代のペアである丸山海斗(明大)との元ペア対決として多くの注目が集まったが、序盤白子特有の海風に悩まされ、なかなか流れを引き寄せることができない。後半は星野のボレーがさく裂し、追い上げを見せるが3-5で敗退した。続く長尾・上松俊貴(スポ1=岡山理大付)組は高校時代もペアリング経験のある二人だ。序盤から果敢に攻め込むも、肝心な1点が取れず、2ゲームを先取される。しかし「思い切ってやって来いと言われたので、向かっていくだけだった」と、長尾は勝利のために思い切ってラケットを振り抜いた。取っては取られの勝負の行方はファイナルに。相手後衛の鋭いシュートボールを起点に2-4とされるが、そこでチームの声援が背中を押した。長尾の逆クロスへのパッシングショットが流れを変える一打となり、最後は長尾がネット際に詰めてボレー。見事勝利を収めた。

ルーキーながら堂々たる活躍を見せた内田

 続く安藤優作(社3=岐阜・中京)・内田組も勢いに乗り、安定したプレーで得点を重ねる。連戦で疲労も多くあったが、陣形を自在に変えて多様な攻めを見せる。内田も攻め方の手札の多さを十分にアピールし、相手を0で振り切った。そして迎えた2次戦。1次戦での流れそのままに長尾・上松組はテンポ良く得点を重ね、先に4-2とするが、そこから相手の猛攻に苦しむ。スピードのあるサービスを甘くリターンすると、コースを突いて思い切り叩かれてしまう。お互いの意地がぶつかり合い、再びファイナルにもつれ込んだ。ファイナルでは集中力を切らすことなく長尾がラリーを展開。好機を逃さず上松が飛び出し、マッチポイントを握る。最後は上松がポーチに飛び出しバックボレー。球の行方を目で追うよりも早く、大きくガッツポーズを掲げた。長尾も安心したように天を仰いだ。

喜びを爆発させる長尾

 

 エースを欠いた早大だったが、その中でも勝利をもぎ取れたことは、チームにとっても、存在感を示した部員たちにとっても大きな糧となるはずだ。しかし、油断は禁物であることは言うまでもない。殲滅(せんめつ)戦は何が起こるか分からない。最大の目標とする8月のインカレの舞台では、明大、日体大などのライバル校たちが好機を伺い足元をすくいに来るだろう。スローガンの『熱誠』を体現し、再び気持ちを一つにして鍛錬を積んでいく。早大は日本一の頂点から目は逸らさない。

(記事、写真 吉澤奈生)

※3ペア出場の殲滅(せんめつ)戦形式で、第3試合までが一次戦、第4試合は二次戦、第5試合を三次戦と呼ぶ。

結果

▽準決勝

○早大 3-1 中大

1次戦

○内本・星野 5-3 田邉・佐藤

●船水・上松 0−5 掛川・小田桐

○安藤・内田 5-2 玉置・阿部

2次戦

○内本・星野 5-1 掛川・小田桐

▽決勝

○早大 3-1 明大

1次戦

●内本・星野 3-5 本倉・丸山

○長尾・上松 5−4 中平・米澤

○安藤・内田 5-0 丸岡・金子

2次戦

○長尾・上松 5-4 本倉・丸山

コメント

長尾景陽(社2=岡山理大付)・上松俊貴(スポ1=岡山理大付)組

――長尾選手は今日決勝からの出場となりました

長尾―本当に出る予定なくて、急きょ決まったので準備も全くしていませんでした。でも出るからにはしっかりプレーができるように急いで準備して試合に入りました。思い切ってやってこいとみんなに言われたので、向かっていくだけでした。

――決勝の1次戦では苦しい展開となりました

上松―1本目負けてまわってきたのですが、入る前から2人で楽しんでいこうと話し合いました。他の先輩たちからも楽しんで行けよと言われていて、楽しんで試合をしていたのですが、ああいった苦しい試合展開となってしまいました。重要な場面で2人で間をとって話し合いをしたことが相手に流れを渡さなかったと思います。高校以来久しぶりにペアを組んだ割にはうまくできました。

長尾―1本目負けて、ここで負けたら苦しい状況になってしまうので何としてでも勝ちたかったです。相手も同い年である2年生だったので負けたくない気持ちが強かったです。試合中も上松とよく話し合ってプレーできたので良かったです。

――2次戦でもファイナルまでもつれました

上松―長い試合になると最初から分かっていたので、気を緩める場面を作らないようにしていました。けれど、ここぞという時に点が取れなかったのが後々後半に響いてきました。反省として今後に生かしたいです。急きょ組めと言われて組んだ状況で、深く話し合って1点1点を取りに行くぞという姿勢や後衛がラリー戦になった時に点を取ってくれてこちらの方がラリー力があったっていうのが勝因だと思います。また、長丁場の試合を連続でこなして戦いきれたというのは達成感につながりました。

長尾―後ろに安藤(優作、社3=岐阜・中京)・内田(理久、社1=三重)組が控えていたので思い切って気楽にやろうと思えました。相手が高校の後輩だったので負けたくないという気持ちも強かったです。

――高校の時ペアを組まれていたということで、お互い大学に入ってから変わった面などはありますか

長尾―高校の時から最強だったので頼ってばっかりです(笑)

上松―去年の関東学生春季リーグ戦に出ていたのを僕は高校の時知っていました。テニス自体変わったところはないですけど、今回も風が強く吹く中でも必ずラリーで繋げてくれるという信頼できたので、僕は自由に動く出来ました。

――今大会の優勝は全日本大学対抗選手権(インカレ)優勝に向けて大きな一歩となりました

上松―思った以上に苦しい戦いになりました。その中でも勝ち切れてよかったです。このままだと明大や日体大に足元をすくわれるということは無きにしも非ずなので、後一か月間、レベルアップは難しいと思いますができる限りのことをしてインカレに臨みたいです。後悔しないようなプレーをします。

長尾―今回苦しい戦いになりましたが、選手と応援が一体となって試合に臨むことができました。このままだとインカレ優勝に向けて厳しい部分もあると思うので、チーム一丸となってあと一か月しっかりと準備したいです。

内田理久(社1=三重)

――今大会全試合に出場されましたがどのようなお気持ちで臨まれましたか

後衛(安藤優作、社3=岐阜・中京)がすごくしっかりした頼もしい先輩だったので、確かにレギュラーとしてのプレッシャーも僕はあったのですが、1年生らしくのびのびと向かっていこうと思っていましたね。

――試合中も頼もしかったんですね、何か話はされましたか

インカレも優勝している先輩ですし。試合中は点数だけ見たらそれほど競ったようには見えないと思うのですが、実際は二人とも足に結構(疲労が)きていて、「あー足がつりそうだなあ」とかいう話くらいは2人でしましたかね(笑)。優作さんも結構走らせてしまいましたし。

――やはり連戦でお互い疲れも溜まっていたのですね

1年生としての仕事があって、正直寝れていなくて・・・(笑)。全く寝ていない訳ではないですけど。まあ優作さんは7時くらいには寝てたんですけどね(笑)。

――1年生の仕事はやはり大変ですか

はい、そうですね。洗濯とかが特に。後はじゃんけんで負けた人が朝の4時に起きて場所取りしなくちゃいけなくて(笑)。団体戦に出る僕と上松(俊貴、スポ1=岡山理大付)はこの2日間は無かったのですが、あしたからジャンケンに参戦しなくちゃいけないので・・・頑張ります(笑)。

――殲滅(せんめつ)戦は初めての経験でしたか

はい、こういう大きな公式戦では初めてです。殲滅(せんめつ)では大将が一本いればとても安心できると思います。そういった意味では、そのことを自分たちが負けても後がいるから大丈夫だろうというプラスに捉えたからこそ、のびのびとできた面もあると思います。

――初めてとは思えない堂々としたプレーでした

いや、全然そんなことはないですよ。僕は考え方がネガティブで全然自分に自信も持てなくて、キツかったですね。ペアが強いので本当に迷惑をかけないようにという気持ちでした。優作さんには引っ張ってもらいました。

――これから夏のシーズンに向けての目標を教えてください

チーム全体の目標としている、インカレ6連覇です。それに向けて全勝で優勝するつもりで、チームに貢献できるよう現状に満足せずにしっかり練習していきたいです。個人としては船水さん(颯人、スポ3=宮城・東北)とか上松とか強い人はいっぱいいますがその中で頑張れたらなと思います。