ラグビー部

2017.07.02

7月2日 なの花薬局ジャパンセブンズ2017 秩父宮ラグビー場

7人制全国の舞台で試合とともに成長

 7人制日本一を決める、なの花薬局ジャパンセブンズ2017。全12チームで争われ、本戦1回戦の勝利したチームはカップトーナメントへと進み、敗北したチームはプレートトーナメントへと進む。試合を経験するごとに連係を深めていき「ハードワークしてしっかり結果を出そう」(加藤広人主将、スポ4=秋田工)と気合十分で臨んだ早大だが、結果は2勝3敗でプレートトーナメント決勝戦敗退に終わった。

 第1試合の相手は将来を有望視された選手の選抜チームであるセブンズ・デベロップメント・スコッド(SDS)。セブンズ巧者を相手に早大は接点での強さを見せ攻め込むが、自陣22メートルライン付近での連続ペナルティーから失点を許した。その後も自陣でのディフェンスで後手に回りタックルミスから失点。後半開始30秒でもタックルミスからトライを奪われてしまう。フィジカルでは負けていない早大も終盤には足が止まり拙守が露呈。成すすべなく0-38で完敗した。しかし、第2試合の北海道バーバリアンズ戦では連係プレーに改善が見られ、齋藤直人(スポ2=神奈川・桐蔭学園)を中心に攻撃を組み立てていく。序盤で立て続けに2トライを奪われたが、丸尾崇真(文構1=東京・早実)の突破からフォローに入った齋藤直が独走。次のプレーでもフォローから飛び出した齋藤直がオフロードパスでつなぎ吉岡航太郎(スポ4=国学院栃木)が逆転のトライを挙げる。後半も勢いそのままに、合計33点を奪う猛攻で初勝利を収め、予選プールB2位で本戦のカップトーナメントへ進んだ。

北海道バーバリアンズ戦で2トライを挙げた吉岡

 カップトーナメント1回戦は、昨シーズンから勝ちがない同大にまたも大敗を喫した。先制点こそ取ったもののそこからは防戦一方。相手キックオフのボールを奪われ続け失トライを重ねた。後半は足が止まり接点でも押し負けさらに劣勢に。それでも1年生の高木樹(法1=大阪・早稲田摂陵)がステップで抜け出し、「フォローの面に関しては意識してやっていた」と獅子奮迅の活躍を見せる齋藤直がパスを受け一矢報いた。負けが続き追い込まれた早大の2回戦の相手はトップリーグの神戸製鋼。試合開始早々に加藤主将のインターセプトで先制したが、その後立て続けにトライを献上し7-19で前半を終えた。格上を相手にまたも敗戦の空気が流れかける。しかし、後半最初のトライを奪うと波に乗り、黒木健人副将(教4=宮崎・高鍋)が逆転のトライを挙げる。勢いは止まらず、キックオフでプレッシャーをかけラックからこぼれたボールを岸岡智樹(教2=大阪・東海大仰星)が拾いそのままインゴールを走り切った。終盤に失点を許したが2点差で逃げ切り、プレートトーナメント決勝へと進んだ。

 大東大とのプレートトーナメント決勝。加藤広主将の奮闘が光り14-7と1本リードで試合を折り返した。後半開始1分にも岸岡が自身のキックを自ら持ち込み追加点を挙げた。しかし、相手は4月に15人制で完封負けを喫した大東大。後半に追い上げられ試合終了のブザーとともに同点のトライを奪われた。勝負の行方は延長戦へ。先に得点したチームの勝利となる。ペナルティーキックで一気に敵陣深くまで侵攻したが、ラインアウトのサインプレー失敗で惜しくも得点はならず。最後は外国人選手のフィジカルに屈し21-26で敗れた。

自ら得点もし、プレーの中心となった齋藤直

 スタミナと経験不足で苦戦を強いられたが、全国の代表チームを相手に「いい大会だった」(齋藤直)と満足の結果だったようだ。7人制はBK主体のゲームになるだけありBKのスキル強化には大きく寄与した大会となった。しかし、秋の大会で勝つにはプラスでFWの強化が不可欠だ。春シーズンで出た課題も含めて修正していく必要があるだろう。日本一奪還に向けて勝負の夏が始まる。

(記事 高橋団、写真 本田理奈、高橋里沙)

結果

予選プールB

●早大0-38セブンズ・デベロップメント・スコッド(SDS)

〇早大12-33北海道バーバリアンズ

カップトーナメント準々決勝 ●早大14-38同大

プレート準決勝 〇早大28-26神戸製鋼

プレート決勝 ●早大21-26大東大


早大登録メンバー
背番号 名前 学部学年 出身校
◎加藤 広人 スポ4 秋田工
丸尾 崇真 文構1 東京・早実
齋藤 直人 スポ2 神奈川・桐蔭学園
10 岸岡 智樹 教2 大阪・東海大仰星
12 野口 祐樹 人4 群馬・太田
13 黒木 健人 教4 宮崎・高鍋
14 中野 厳 社4 東京・早大学院
15 桑山 聖生 スポ3 鹿児島実
20 高木 樹 法1 大阪・早稲田摂陵
21 吉岡 航太郎 スポ4 国学院栃木
22 フリン 勝音 スポ3 筑紫丘
23 作田 蓮太郎 教4 東京・早実
※◎は主将、監督は山下大悟(平15人卒=神奈川・桐蔭学園)
コメント

加藤広人主将(スポ4=秋田工)

――チームとして、この大会はどのような位置付けだったのですか

15人制にも通じる部分があるので、僕らがことしやろうとしているハードワークの部分を意識していました。どのチームより早いリアクションだったり、しっかりハードワークして、しっかり結果を出そうということでした。

――練習期間はやはり短かったのですか

そうですね。

――1日で5試合というのは、体力面できつい部分はありましたか

初めての部分が多かったので、きつかったですね。

――セブンズのどういうところを15人制に生かしていきたいですか

(セブンズは)スペースが広い分、ディフェンスのレンジが広くて一人一人が絶対にさぼってはいけないので、そこのハードワークの部分がしっかりできた試合は結果につながっているので、そこを(15人制に)生かしてこれから戦っていきたいと思います。

齋藤直人(スポ2=神奈川・桐蔭学園)

――2勝3敗の結果について、振り返っていかがですか

最終的にいい結果ではなかったんですけど、試合を重ねるごとにアタックもディフェンスもよくなっていったので、いい大会だったと思います。

――初戦はプレーに迷いがあった印象でした

そうですね。練習もきのう40分くらいしかやっていないので、あと前回のセブンズを経験していない選手もいて初心者に近い部分もありました。そこはもうしょうがないかなと思います。

――試合中後ろから指示を出されていましたが、どのようなことを言っていたのですか

特にディフェンスの面で、初心者が多かったので意識したのはボールが端に寄ったときに外側を被せるといった、戦術的なところです。

――オフェンスではどういったイメージで点を取りに行きましたか

僕は自分が行くというよりどっちかというと生かすタイプだと思うので、パスを出した後のサポートでオフロードをもらってトライ、というのがありました。前回描いていたことでもあったので考えてやっていました。

――きょうは齋藤選手のフォローからの得点が目立ちましたが、ご自身のプレーを振り返っていかがですか

アタックのフォローの面に関しては意識してやっていたこともあり満足でした。ディフェンス面で、足がきつかったというよりは個人的なタックルミスとかが目立ちました。15人制にも響いてくると思うので修正していきたいです。

――チームのスタミナの面で課題を感じたりはしましたか

僕もいっぱいいっぱいで周りを見る余裕はなかったんですけど、いまの期間と網走合宿で意識してやっていきたいです。

――神戸製鋼との試合はひとつのキーポイントだったと思います。意識されたことなどはありますか

そんなに覚えてないです、すみません(笑)。基本的に何かした覚えはないですね。

――7人制を終えて15人制に生かせる収穫はありますか

ワセダが意識しているディフェンスのライフラインとコミュニケーションの部分ですね。いいところも悪いところも出たので、今後に生かせると思います。

岸岡智樹(教2=大阪・東海大仰星)

――きょうのゲームプランを教えてください

あまり7人制の練習はできませんでしたが、15人制と通ずるものがあって、個々のスキルが重要になってくると考えています。今はウェイトトレーニングの時期なのですが、ボールキャリアーの責任であったり、ハンドリングであったり、小さなスキルを積み重ねていこうとする時期なので、そういうものが少しずつきょうの試合で出すことができたのかなと思います。ゲームプランとして詳しく決めていたことはありませんでしたが、ハードワークを全体で意識することで15人制にも通ずるもので勝負していこうと考えていました。

――それを踏まえて試合を振り返っていかがですか

7人制の未経験者が多くて、最初の方は相手がそれを専門にやっているチームがだったので後手に回ってしまいましたが、試合を通して改善点が見えてきて、いい部分もありました。チームとしては試合ごとに成長できたのではないかな、という感想です。

――ご自身のプレーを振り返っていかがですか

トライを取ることができたり、頑張った部分もありましたが、体力的な面もあって消極的になってしまう部分もありました。チームが7人しかいない中で1人がそうなってしまうと周りにかかる負担も大きいので、他人に迷惑をかけないプレーを心がけなければいけないと思いました。最後にチームの総括としてコーチから、ディフェンスでもアタックでも、自分から意欲を持って自分がチームを引っ張って前に出るという精神を持って15人制にも臨もうという話がありました。そういうプレーがもっとできていたらよかったなと思います。

――ご自身でトライを決められたシーンを振り返っていかがですか

最後の決勝で決めることができたのはよかったですね。あの場面で行ってやろうとは思っていました。結果的にうまくいったのでよかったです。

――今大会で得た収穫はありますか

7人制のために特にチームとしてやってきたことはないのですが、個人の面ではやろうと思っていたことができたことと、できなかったことを監督やコーチのアドバイスを自分たちの身につけて修正することができました。根というか、土台の部分がきちんとできてきたと思います。

――夏に向けて意気込みをお願いします

もし僕はU20に選ばれたらその合宿でいないのですが、チームとしては今はウェイトや個々のスキル練習をしっかり頑張って、網走合宿で戦術などを詰めていくので、それまでに土台をしっかり作ることができるような期間にしたいと思います。

吉岡航太郎(スポ4=国学院栃木)

――今回のセブンズの大会に向けてどのような意気込みで臨まれましたか

7人制なんですけど、15人制とこだわるところは変わらなくて、ブレイクダウンであったり、ディフェンスのところであったり、やってきたことを思い切り出そうとやってきました。

――2回戦でのご自身のトライシーンを振り返っていただけますか

ほとんど味方がいい状態に持っていってくれて、僕はボールを持っていくだけだったので、僕だけのトライではなかったですね。

――印象に残った試合はどの試合でしたか

最後ですね。15人制でも接戦を制するためには7人制でもこのような接戦での勝ちを重ねていかないといけないと思うので、あそこで勝ちきれなかったところが印象に残りました。

――具体的にはどのようなところが課題であると思われますか

セブンスの練習はしてこなかったので、その技術というよりは、自分たちの練習してきたタックルやブレイクダウンであったり、ハードワークであったりというところがまだできたところがあったのでそこが反省点です。

――今回の収穫を生かして今後夏に向けてはどのようなところを強化されますか

個人的にはハードワークというところできつい状態でも走ってタックルしていきたいです。そういう体の面だけではなくて精神的な面でも鍛えられたと思います。夏は齋藤(直人)もU20でいないのでハードワークを生かしながらAチームで頑張っていきたいです。