応援部

2017.06.27

第43回合同演奏会 6月25日 東京・府中の森芸術劇場

輝く笑顔のステージ

 伝統ある六大学の応援部吹奏楽団とチアリーダーたちが集い、アルプススタンドでの応援とはまた違った魅力的なステージを披露する合同演奏会が、43回目の公演を迎えた。ことしのテーマである『Bright』が持つイメージの通り、美しい照明の光が一人一人のはじける笑顔を際立たせた素敵な演奏会に心躍らせる3時間。吹奏楽団とチアの努力の結晶が感じられるひと時となった。

 三部構成で行われる今回の演奏会、第1部のシンフォニーステージは『セレブレイト』のファンファーレと共に幕を開けた。2曲目の『大草原の歌』では、黒澤祥子(文構4=埼玉・早大本庄)がワセダの代表として指揮台に。演奏や指揮に悩み抜いたという彼女だったが、「最後のグランドフィナーレが開ける前に舞台袖で涙が知らぬ間に出てきたので、それで今回はよかったんだなと思いました」とやり抜いた喜びと達成感をかみしめた。3曲目は『アルメニアンダンス パート1』。ダイナミックな指揮と迫力のある吹奏楽で第1部を締めくくった。

 続く第2部のドリルステージでは第1部とは雰囲気が一変し、視覚と聴覚両方で観客を引き込んでいく。ドリル隊のメンツが美しい隊形移動を行い、そこにカラーガード(※1)が幻想的な動きで彩りを添える。JPOPの軽快メロディに合わせて踊られる息の合った華麗なチアダンスも絶妙なコラボレーションを見せ観客を楽しませた。ワセダからは4曲目に飯尾紗映(スポ4=埼玉・浦和一女)がCSとしてチアのステージ構成に携わり、5曲目に初野麦穂(文構4=東京・洗足学園)がDM(※2)として、峰村菜月(教育4=神奈川・文教大付)がGC(※3)として全体の動きをまとめあげた。最後には六大学の応援歌メドレーが演奏され、六大学としての絆を感じる盛り上がりを見せた。

 ラストを飾るのはポップスステージだ。演奏された曲目は『Get it On ~黒い炎~』『Spain』『アメリカングラフィティ14~クインシー・マジック~』の3曲だった。どの曲もノリノリのアップテンポの曲で、たくさんの楽器のソロパートがそれぞれの演奏で観客を魅了。会場のボルテージも最高潮に達した。アンコールでは、天体観測を演奏しながら今夜の主役たちが紹介され、惜しみない拍手が送られた。

 一曲一曲が終わるたび会場を包み込んだ大きな拍手や声援は、観客とパフォーマーがお互いに心を寄せ合い作り上げた、唯一無二の作品が放つ『輝き』の証として記憶に刻まれた。2年生中心となったステージを支えた飯尾は「年に1回のステージですけども大切な機会だと思いますし、今後も続けていってほしい」と語った。そんな思いをつないで、これからも六大学の絆を結ぶハーモニーが織りなされていくことを楽しみにしたい。

演奏会後、記念撮影に応じてくれた、左から黒田、初野、峰村、飯尾

※1 マーチングにおいて旗などを使用して舞い、視覚的表現を行うパート。

※2 ドリルステージやパレードで指揮をする者。全員の動き(コマ)を作成し、構成を考える。

※3 カラーガードの振り付けや旗の動きなどの表現方法を考える者。

(記事 佐々木一款、写真 平松史帆)

コメント

CS飯尾紗映(スポ4=埼玉・浦和一女)

――きょうを振り返っての感想をお願いします

自分が出るステージというよりは、下級生が出るステージを裏方として支えるという立場だったんですけれど、下級生が心から楽しんでくれるステージになってすごい笑顔が素敵な下級生の姿を見ることができて、そういう姿に感動をもらいました。ここまでやってきてよかったなと思いましたし、自分が感じていた東京六大学の絆を感じて欲しいという思いを、下級生も感じ取ってくれた良いステージになったかなと思ったので、一緒にステージを作ってくれた下級生にも感謝の気持ちでいっぱいですし、携われてよかったなという風に思っています。

――今回のテーマの『bright』に関してのイメージはいかがでしたか

構成を作るうえで一人一人が輝けるようにとか、一人一人笑顔で出来るようにとか挑戦して、達成感を得られるような構成にしようと思って演技を作っていたので、そういった意味では一人一人がステージで輝けるようないい会になったんじゃないかなと思います。

――ステージの構成にあたって大変だったことはありますか

各大学が自分たちの大学の活動もあるので、合同練習が週に1回しかできないという練習時間がすごい短い中で、仕上げたというのが一番難しかった点であるのかなと思います。その中で、一回の練習を大切にしようと思っていたのでそれを伝えるようにしましたし、出演する下級生も一回一回の練習を大切にやってくれたことで、今回のような良い結果が得られたんじゃないかなと思います。

――普段はライバルである六大学が集まってステージを作りあげるということに関して、どういう思いがありますか

普段はライバルなんですけど、応援の面でも他大学は自分たちにはない良い面を持っていますので、交流することでそういった面を吸収して刺激を受けながら自分たちの活動をより良くするものを得られたかなと思っています。こういった年に1回の活動があることで、絆といいますかより相手のこともわかるようになったりして、刺激を受けて自校に持ち帰る機会になっていると4年間を通じて思っています。なので、年に1回のステージですけども大切な機会だと思いますし、今後も続けていってほしいなという風に私は思っています。

――4年間で最後の秋リーグへの思いと意気込みをお願いします

野球の最後のリーグといいますと、自分の同期の野球部員も最後のリーグとなると思いますし、野球部にとっても大事な試合になると思うので、いかに選手の方々の心に届く応援ができるのかを最後の最後まで考えながらやるのが応援部の役目であり、忘れてはいけない部分なのかなと思っているので、最後まで寄り添い続けられるような応援をしたいなと思っています。また、夏の合宿でもっともっと応援の技術であるとか、踊りの技術であるとか応援の組織であったりとか、もっとブラッシュアップできる部分があると思うので、最後まで断念しないで、「平成29年度は良い代だったね」と言っていただけるような練習と応援をしたいなという風に思っています。

DM初野麦穂(文構4=東京・洗足学園)

――本日の感想をお聞かせください

 何ヶ月もきょうのために頑張ってきて、きょうのために頑張ってきてよかったなというのが一番にあります。

――3年間出演されたということで、特別な思いがあったんじゃないでしょうか

 2年生が主役の演奏会なんですけど、彼らに楽しんでほしいなと思って。自分が2年生のときに一番楽しかったのでそういう気持ちでやって欲しいと思ってやってきたので本番終わったあとにいい顔で帰ってくる2年生を見てやってよかったなと思っています。

――ステージを作る上でことし特にこだわった点はありますか

 応援団なので伝統的なことが多く、無くせないことがあったんですが見ててお客さんがあきないですとか流れが見ていて気持ちいいようにしたかったので大幅に変えたところもありますし、残したところもあったので。見てて楽しいなと思って貰えたらよかったかなと思います。

――六大学全体で一緒のステージを作ることはあまりないように思いますがそちらに関してはいかがでしょうか

 人間関係が築かれることが、一緒に何かを作ることだと思っていて、繋がりを一番得られる機会ではあるかなと思います。

黒澤祥子(文構4=埼玉・早大本庄)

――本日の感想をお聞かせください

 3年目の演奏会だったんですけど、今までで一番正解が分からなくて、最後まで演奏に対しても指揮に対してもこれでいいのかなすごい迷ってるところがあったんですけど、終わってみて今までで一番楽しかったのではないかというくらい気持ちが盛り上がっていて、最後のグランドフィナーレが開ける前に舞台袖で涙が知らぬ間に出てきたので、それで今回はよかったんだなと思いました。

――指揮者としてまとめるときに具体的に苦労した点はありますか

 イメージ作りを大切にしていて。六大学でいろんな人が集まっているので考えていることも違いますし、2年生という共通点はあってもコミュニケーションをとったことがない子がほとんどなので、まずは曲のイメージを通して楽しんでもらうということを心がけました。最初の合奏で雰囲気をまとめるのが苦労しました。

――六大学で一緒のステージを作る意義などはどのように考えていますか

 終わってみて六大学の応援団連盟ってやっぱり凄いところなんだなと実感しました。例えばことしの演奏隊は強かったんですよ、というのもみんながマックスの緊張感におかれても自分のポテンシャルを百パーセント発揮できる底力だったり、自分がやっている中でも誰かに対して頑張れって言える力は応援団にしかないもので。そういう人達が集まるからこそ、いろんな人を虜にして技術はそこまで高くなかったとしてもみんなが出てよかったと思える演奏会になったのかなと思います。

――普段の応援でも指揮をされてると思いますが今回の演奏会で何か違ったことを意識しましたか

 応援と音楽を別物にしてはいけないんですけど、やはり今回はちゃんとした演奏会で、曲も音楽的なものも多かったのでそういうところで指揮はいつもと違う指揮を振りました。やはり違いがあるにしても根本的にみんなと一緒に音楽をやるということは変わらないのでそこは大切にできたかなと思います。