レスリング部

2017.06.23

東日本学生春季新人選手権、東日本学生女子選手権 6月22日 東京・駒沢体育館

宇井、連戦の疲労乗り越え優勝!

 東日本学生春季新人選手権は2日目を迎え、グレコローマンスタイル(グレコ)が行われた。1日目のフリースタイル(フリー)に続き、宇井大和(スポ2=和歌山・新宮)、松本直毅(スポ2=神奈川・横浜清陵総合)、梅林太朗(スポ1=東京・帝京)らが出場。ワセダは連日の試合により疲れがたまっている選手も多く、実力を発揮できない選手が多く出てしまっていた内容となった。その中でも宇井は世界ジュニア選手権(世界ジュニア)代表の貫禄を見せ、優勝を決めた。

 きのうのフリー70キロ級で2位となった梅林は71キロ級に登場。2回戦は投げ技を決め5-0で勝利するが、その後の3回戦では相手の勢いに押され1-3で敗北を喫した。また、98キロ級の松本は2、3回戦と自らの持ち味である地道に攻めるレスリングで相手のパッシブを誘い得点を重ね、着実に決勝へと駒を進めた。しかし決勝では思うように戦うことができず、終始押され気味となってしまう。相手のパッシブで1点を取ったが、前半2分にバックからのローリングを決められ4得点を与えてしまう。後半には苦しまぎれに投げ技を仕掛けたが上手くはまらない。さらにはバックで2点追加され、結局1-6で敗戦した。

気迫のレスリングを見せる松本

 一方で、普段からグレコを得意としている宇井は優勝を目指し臨んだ。しかし、連戦の疲れもあるからか2、3、4回戦と相手に攻め込まれる場面を作ってしまう。特に4回戦では相手に投げ技を決められ、危うくフォールされそうに。なんとか体勢を立て直し逃げることに成功すると、その後は落ち着いて試合を運び勝利を手にした。続く準決勝では前半のうちにテクニカルフォールで試合を決めた。迎えた決勝。宇井は序盤から自分のペースで試合をつくる。前半1分のところでバックに回り込み2得点。そのまま相手を持ち上げたが、相手に粘られ投げ技にはつながらなかった。それでもバックの得点で先制した宇井は試合を優位に進め前半を終える。そして後半は「疲れもあって、技は取れないと思った」と宇井は点を取れずとも前に前にと攻め続ける。半分を過ぎたところでパッシブを取られてしまうが、その後はなんとか逃げ切り、試合終了。2-1で待望の優勝を決めた。

疲労もある中、世界ジュニア代表の貫禄を見せた宇井

 この2日間でそれぞれが実力を発揮し、表彰台に上がる選手も多く出た。しかし「1・2回戦で負ける者、準決勝・決勝までいく者との差が、ギャップが出た」と太田拓弥監督が語ったようにチーム内での実力差という課題は残る。山﨑弥十朗(スポ2=埼玉栄)や宇井、上級生では米澤圭(スポ3=秋田商)、伊藤駿(スポ3=京都・網野)など高いレベルを持つ選手がいる中で、その他の選手がワセダにどのような影響を与えるのか。太田は実力が無くてもひたむきにレスリングに向き合う姿を見せることでチームの勢いが増すと感じている。あすの選手権の部に出場する上級生たちの奮起に期待したい。夏にはインカレ(全日本学生選手権)が控えている。これからどうやって各々が課題と向き合い、乗り越えて行くのか、早大レスリング部は鍛錬の夏を迎える。

(記事 平松史帆、写真 藤岡小雪、皆川真仁)

※フリースタイルは10点差、グレコローマンスタイルは8点差がつくとテクニカルフォールで試合終了となる

★小林が優勝!飛躍の年となるか

表彰台に立ち、笑顔の小林

 東日本学生春季新人選手権と並行して同会場で東日本学生女子選手権が行われ、早大からは3選手が出場した。新人の臼池優月(社1=茨城・鹿島学園)は1回戦で接戦の末、7-8で敗北。初戦が不戦勝となり、準決勝へ進んだ須崎麻衣(スポ4=千葉・鎌ヶ谷)もテクニカルフォールで敗戦した。そんな中、最後に登場した小林奏音(スポ3=長野・佐久長聖)がワセダの意地を見せる。準決勝をわずか51秒でフォール勝ちし、迎えた決勝。先制こそ許したものの前半の間にすぐさま逆転し、後半は得点を許さずそのまま勝利した。優勝に加え、敢闘賞も受賞した小林。「後半もちゃんと攻めれるようになりたい」と課題は口にしたが、先週の明治杯全日本選抜選手権でも3位に入っており、確かな成長を見せている。ここ2年、強豪に敗れている8月のインカレ(全日本学生選手権)でも結果を残し、飛躍の年にしたい。

(記事、写真 皆川真仁)

※フリースタイルは10点差、グレコローマンスタイルは8点差がつくとテクニカルフォールで試合終了となる

結果

東日本学生春季新人選手権

グレコローマンスタイル

▽59キロ級
坂井 2回戦敗退

小田 2回戦敗退

▽66キロ級
宇井 優勝

▽71キロ級
野本 1回戦敗退

梅林 ベスト8

▽98キロ級
松本 2位

東日本学生女子選手権

▽48キロ級
須崎 3位

▽55キロ級
臼池 1回戦敗退

小林 優勝

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コメント

太田拓弥監督

――小林選手(奏音、スポ3=長野・佐久長聖)が明治杯(明治杯全日本選抜選手権)に続き好成績でしたが成長はどんなところに感じますか

冬場結構ウエイトトレーニング取り入れてやってたんですけど、そういった力強さが垣間見えた試合内容だったかなと思いますね。

――決勝戦はいかがでしたか

いや、もうちょっと積極的に自分から攻撃していってほしかったですけど、それでもしっかり勝てたのは良かったんじゃないかなと思います。

――優勝した宇井選手(大和、スポ2=和歌山・新宮)については

もっとやっぱりジュニア(世界ジュニア選手権)の代表になったり、代表選手権(JOCジュニアオリンピック杯)でチャンピオンになったりしてる中でもっと圧倒的に勝ってほしかったかなというのが、まあありますね。

――準々決勝はやや危ない場面もありましたが

そうですね。もうあわやフォール負けというところだったんですけど、良くそこから立て直して逆転したので、地力はある選手なので。ただやっぱり最初のああいった戦い方っていうのは、こないだの試合もそうだったんですけど、今後どうやって対応していくかっていうのはちょっと課題として残ったかなと。まあでもそういった中で優勝できたので良しだったんじゃないかなと思います。

――梅林(太朗、スポ1=東京・帝京)はきょうはやや疲れなどもあったんでしょうか

そうですね。グレコ(グレコローマンスタイル)はあんまり練習できてないんで。それでも高校時代チャンピオンになったりもしてるので、優勝できる実力があるかなと思ってましたけど、やっぱりスタンドでもグレコでも、取る技っていうのが身に付けないといけないなっていうのは分かったんじゃないかなと思いますね。

――決勝まで残った松本選手(直毅、スポ3=神奈川・横浜清陵総合)については

もっと積極的に技を仕掛けてほしかったっていうのがまあ正直なところで、ちょっと組んだ後に逃げたりするシーンがあったんで、もっともっと自分から積極的に(技を)掛けれるようにしていかないとこのレベルの大会で優勝できないかなっていうとこですかね。

――攻めのパターンを増やしたいというふうにおっしゃっていましたが

器用なことできるタイプじゃないんで、もうとにかく前ヘ出て、体力レスリングでっていうところが、それを徹底してやるしかないのかなっていうところですかね。

――きのうは上位に進んだ選手と早々に負けた選手との間に差があるとおっしゃっていましたがきょうはいかがでしたか

きょうも同様のこと言えますね。やっぱり自発的に、試合で負けた者なんかは帰って自分で技の練習するとかやっていかないとこの差っていうのは埋まらないんじゃないかっていうことをまあさっきも話したんですけど。やっぱりきょうも同じように1・2回戦で負ける者、準決勝・決勝までいく者との差が、ギャップが出ちゃったのでそのギャップをどう埋めるのかっていうところをどういうふうに改善していかないといけないのかっていうのは課題ですね。

――インカレ(全日本学生選手権)に出場する選手もいると思いますが、それまでにどんなことに重点を置いていきたいですか

個別にまずどういったかたちのレスリングをやるのか、前期大きな試合、まあまだあと社会人選手権(全日本社会人選手権)ありますけど、7月までに出たその試合の内容、そのレスリングの反省を踏まえて、今後どういったかたちのスタイルでポイントを取ってどういったかたちで試合を勝つのかっていうのを個別にしっかりヒアリングして、足らない部分を補っていく、いいところを伸ばしていくっていう様な練習をしっかりやった上でインカレに備えたいと思います。

小林奏音(スポ3=長野・佐久長聖)

――優勝し、敢闘賞も受賞されましたが今のお気持ちは

敢闘賞ちょっとびっくりしたんですけど2試合しかやってないのですいませんって感じです(笑)

――初戦は圧勝でしたがいかがでしたか

しっかり勝てる相手だったのでしっかり勝とうと思ってパッと勝ちました。

――明治杯(明治杯全日本選抜選手権)の疲れは残ってはいませんでしたか

それは特に無かったですね。

――決勝戦は前半リードを奪いましたが、前半いかがでしたか

いつも前半バーッと攻めて、でもあとなんかしゅんってなってしまう感じなんでまあいつも通りかなとは思ったんですけど、後半もちゃんと攻めれるようになりたいなと思いました。

――後半は守りに入ったということでしょうか

まあ逃げたりするのは良くないなと思ったので、取りにいこうとは思ってたんですけど、なんかやっぱり後半になるといつもあんまり攻められなくなっちゃう傾向があって。守りに入ったわけではないですね。

――決勝戦はどのように攻めようと思っていましたか

相手が結構ガツガツいく(自分と)同じタイプだったので、相手に合わせないで自分の動きを落ち着いてできるようにしようと思いました。

――インカレ(全日本学生選手権)に向けて

インカレはもう1年、2年といきなり優勝レベルの相手と当たってて、いつも1回戦負けだったので、ことしこそは入賞目指して頑張りたいなと思います。

松本直毅(スポ2=神奈川・横浜清陵総合)

――きのう振り返っていかがですか

きのうは初戦で力の差を感じてしまって、やることをやろうと思ったんですけどその前に何もできずに終わっちゃったって感じで、不完全燃焼です。

――きのうから2日連続の試合となりましたが、気持ちの切り替えなどはいかがでしたか

1日目であんな試合してしまったので、2日目は挽回してやろうという気持ちで、優勝したかったんですけどできなくて。でも、優勝するぞという気持ちで臨みました。

――2、3回戦は攻めの姿勢も見られたと思うんですけどいかがでしたか

僕は結構大胆に攻めるというよりは地道に攻めるレスリングのスタイルなので、自分のスタイルを貫けて、自分の戦い方で勝てたので良かったかなと。

――決勝では前半4点得点されてしまいました

やっぱり防御力も足りないし、簡単に持ってかれすぎちゃったなと思います。

――後半は投げ技を仕掛けようとされていましたがいかがでしたか

あれは苦し紛れですね。相手のペースでいっちゃったんでよくなかったですね。まだまだ攻撃力も足りないなという感じです。

――2位という結果についてはどうお考えですか

優勝したかったです。全日本(天皇杯全日本選手権)に出るっていうのが2年生の目標なので。2位じゃ出れないんで。すごい残念だなと思います。

――今後の目標をお願いします

秋にもう1回新人戦あるんで、そこでしっかり優勝して全日本の出場権をしっかり得たいなと思います。

宇井大和(スポ2=和歌山・新宮)

――優勝おめでとうございます。率直な感想をお願いします

 まず、優勝できてよかったです。新人戦では、きょねんのこの大会で3位で秋の新人戦では2位だったので優勝したいなと思っていたのでよかったです。

――先日の明治杯からすぐの開催となりましたが、疲れのほうはありましたか

 若干、体重調整が難しかったですが、そんなに疲れはなかったです

――きのうの話になりますが、梅林選手(太朗、スポ1=東京・帝京)との同門対決となりましたがいかがでしたか

 太朗とはグレコでスパーリングすることはあってもフリーでしたことはなかったので楽しかったです。

――きょうの話に移りますが、一試合目から振り返っていかがですか

 まだまだ甘い部分もあって。完全に勝ちたい試合でした。

――二試合目でも危ない場面がありましたね

 あれは自分のミスでした。

――判定が覆る部分もありましたが

 自分の中では場外のつもりだったんですけど、完全に誰が見ても自分のポイントだというふうにしないといけないなとおもいました。

――準決勝ではいかがでしたか

 自分から先に攻めて、かぶってがぶり返しも決まったので、自分の技が決まったのでよかったと思います。

――決勝ではどのように戦おうとされていましたか

 特に考えてはいなかったんですけど、テクニカルポイントで先制したいなというのがあって。パッシブの取り合いだとどっちになるかわからないので一つ取れば勝てるかなと思ったので、がぶりの状況でバック取れたのはよかったです。

――後半は得点されませんでした

 疲れもあって、技は取れないと思ったのであと3分間戦って下がらなければ取られないと思ったのでずっと押してました。

――次の大会、そこでの目標はありますか

 次の大会は8月に世界ジュニア(世界ジュニア選手権)があるのでフィンランドなんですけどワセダの代表でもありますが、日本の代表でもあるので結果残せるように頑張りたいと思います。

梅林太朗(スポ1=東京・帝京)

――先週の明治杯と今回の大会と続いていると思いますが、疲れはたまっていましたか

疲れました(笑)。昨日も寮に帰った瞬間に寝ていて、正直疲労的にはピークでした。その中でも自分の持ってるものを出し切って、勝ちにはつなげられなかったですけど、次にはつながる試合になったと思います。次の試合まで一か月空くので、今回の課題を見直して、色々試すことはできたと思うので、そこを改善していけたらいいなと思います。

――きのうの宇井選手との試合はいかがでしたか

僕自身が同門じゃないですけど、いままで卒業した先輩とかと試合したことはあるんですけど、まったく同じ所属の人との試合が初めてだったので、やりにくい部分もあったんですけど、真剣勝負の中でも楽しくできたと思います。

――1試合目は投げ技が決まって順調に見えましたがいかがでしたか

いやでも、一発投げて、本来の自分だったらもう一個とってテクニカルっていう感じだったんですけど、初戦が昼過ぎだったので待ち疲れた部分もありました。体動かして準備はしてたんですけど、3つ試合続いて疲れもあって自分からあんまりガツガツ行けなかった部分もあるんですけど、自分のペースで試合できたんで良かったなと思います。

――3回戦ではあまり勢いがなかったように思いましたがいかがでしたか

5月のリーグ戦(東日本学生リーグ戦)でフリースタイルで試合をした選手だったんですけど、相手はグレコローマン専門で。僕はフリーを主にやってるんですけど、フリーの時に投げ技をしてしまったので、そのせいで手の内がばれてしまった部分もあって、2回投げに掛けに行ったんですけど守られてしまいました。たぶん疲れもあって、攻めに行けるところをもう一歩のところで攻めきれずに相手に点が入ってしまった部分がありました。でも、そういうグレコをやっていたらこの先勝っていけないんで、どうしても一つ得意技をグレコで身につけておかないと、パッシブっていう審判がつける得点で勝っていくのは、これから上を目指す中では難しいのかなと思うので、斎藤隼佑さん(スポ3=群馬・館林)だったり、宇井大和さん(スポ2=和歌山・新宮)だったり、グレコ強い先輩もいっぱいいるんで。僕はフリーもグレコもどっちも出たいので、何か一つこれといった技を次のグレコの大会までには身につけておきたいと思います。

――右ひじはケガをされていますか

きのうのフリースタイルの試合の3回戦の時に、タックル入って相手が返してきたところを手で踏ん張ったときに、ひじが変な方向に入ってしまって。きのうの試合も続けて、きょう初戦テーピング巻いて試合してたんですけど、テーピング巻くと腕が圧迫されてパンパンになって力入らなくなってしまったんで取ったんですけど。でも試合自体はこれ関係無いんで、痛みもあるんで体を休めたいなと思います。

――次の目標などはありますか

一応8月のインカレ(全日本学生選手権)が次のメインの大会になるとは思うんですけど、この前の全日本で勝ち上がった伊藤先輩(駿、スポ3=京都・網野)だったり、ほかの大学の全日本チャンピオンになった人だったり、色々な人が出てくるので、僕自身1年生で実力はまだまだなので、もう一回自分のレスリングを見直して、優勝を目標に一つでも上に勝ち上がれたらいいなと思います。