ラグビー部
2017.06.04
新人戦 対新人慶大 6月3日 早大・上井草グラウンド
ルーキーたちの早慶戦。追い上げ及ばず惜敗
今季初の1年生試合は、新人慶大を早大・上井草グラウンドに迎えての一戦となった。早大はロック星谷俊輔(スポ1=東京・国学院久我山)、プロップ木下隆介(文構1=東京・本郷)、NO・8高吉将也(教1=神奈川・桐蔭学園)以外は初めての対外試合となったが、WTB安部勇佑(スポ1=東京・国学院久我山)が「早慶戦というのは早大が勝たなければならない試合」というように1年生の意識は全体的に高かった。しかし、前後半を通してミスが多く、24―31と惜敗した。
前半3分、ディフェンスラインの形成が遅れ、自陣深くまで攻め込まれると、そのままFWにインゴールにねじ込まれて先制を許す。その後SO島本雄太(創理1=神奈川・桐蔭学園)から安部へつなぎトライを挙げ、早大の流れになるかと思われたが、早大の接点での反則が目立ち始める。すると、ディフェンスラインにFWが戻り切れずミスマッチとなったところを突かれ失トライ。逆転を許してしまう。28分にはキックをキャッチした慶大のFBにカウンターを受けディフェンスを突破され、さらに差を広げられる。しかし36分、22メートルライン手前からCTB平井亮佑(スポ1=福岡・修猷館)がサインプレーで突破しそのままトライを決め12-19とする。このまま同点まで持ち込みたいところだったが、試合終了間際にディフェンスの戻りが遅くなったところを再び慶大FBを起点に攻め込まれて得点を許してしまい、12-26で前半を終えた。
タテへの突破が光った平井
巻き返しを図りたい早大であったが、ミスが多く決定打につなげられなかった。一進一退の攻防が長く続く。後半27分、ついに早大が均衡を破り、敵陣ゴール前スクラムを押し切り認定トライ。そのまま流れをつかみたいところだったが、ミスが重なり、トライまでは持ち込めず。その後、高い気温と試合慣れをしてないこともあってかディフェンスが走り疲れ、戻り切れなくなっていた。その穴を狙われ、後半36分慶大に独走トライを許してしまう。終了間際早大がFWでゲインを重ねて、接点から左に展開。WTB南徹哉(文1=福岡・修猷館)が軽快なステップを見せ、点を返したが24-31で試合終了。追い上げ切れず悔しい形での敗戦となった。
南のトライで追い上げたが、あと一歩及ばなかった
「練習でやってきたことしか試合には出ないと思っているので、みんなでディフェンスのシステムなどを振り返ることができるように意識しました」(平井)と言うように、ディフェンスを意識して臨んだこの試合。しかし、早大のミスやペナルティーが目立ち、サポートが寄り切れないなどの問題点も浮き彫りになった。一方で、スクラムやラインアウトの完成度はまだ低いものの、後半にスクラムトライを挙げたように今後への向上の兆しが垣間見えた。次の明大新人戦まで2週間、その間に今回出た課題をどれだけ修正できるかに注目したい。
(記事 千葉洋介 写真 藤岡小雪、吉田安祐香)
新人戦 | ||||
---|---|---|---|---|
新人早大 | スコア | 新人慶大 | ||
前半 | 後半 | 得点 | 前半 | 後半 |
2 | 2 | T | 4 | 1 |
1 | 1 | G | 3 | 0 |
0 | 0 | P | 0 | 0 |
0 | 0 | D | 0 | 0 |
12 | 12 | 計 | 26 | 5 |
24 | 合計 | 31 | ||
【得点】▽トライ 安部、平井、認定トライ、南 ▽ゴール 島本(2G) | ||||
※得点者は早大のみ記載 |
早大登録メンバー | |||
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背番号 | 名前 | 学部学年 | 出身校 |
1 | 木下 隆介 | 文構1 | 東京・本郷 |
2 | 芦刈 大政 | スポ1 | 福岡・東筑 |
後半16分交代→19岸野 | |||
3 | 土田 彬洋 | スポ1 | 茨城・茗渓学園 |
4 | 黒田 瑛大 | 社1 | 埼玉・早大本庄 |
5 | 星谷 俊輔 | スポ1 | 東京・国学院久我山 |
6 | 山野 浩暉 | 文構1 | 東京・早実 |
7 | 高木 樹 | 法1 | 大阪・早稲田摂陵 |
8 | 高吉 将也 | 教1 | 神奈川・桐蔭学園 |
9 | 矢野 翼 | スポ1 | 愛知・明和 |
10 | 島本 雄太 | 創理1 | 神奈川・桐蔭学園 |
後半39分交代→20亀井 | |||
11 | 島田 雄大 | 商1 | 東京・早大学院 |
後半39分交代→23南 | |||
12 | 平井 亮佑 | スポ1 | 福岡・修猷館 |
13 | 平田 瑞貴 | 教1 | 大阪・早稲田摂陵 |
交代39分交代→22田所 | |||
14 | 安部 勇佑 | スポ1 | 東京・国学院久我山 |
15 | 千年原 倭 | 文構1 | 東京・早実 |
リザーブ | |||
16 | 大平 純造 | 文2 | 東京・早実 |
17 | 森島 大智 | 教2 | 東京・早実 |
18 | 武田 雄多 | 文2 | 東京・早実 |
19 | 岸野 楓 | 教2 | 岐阜聾学校 |
20 | 亀井 亮介 | スポ1 | 長野・飯田 |
21 | 坪郷 智輝 | 法1 | 埼玉・川越東 |
22 | 田所 賢汰 | 社1 | 埼玉・早大本庄 |
23 | 宮内 隆貢 | 人1 | 東京・国学院久我山 |
24 | 南 徹哉 | 文1 | 福岡・修猷館 |
※◎はゲームキャプテン、監督は山下大悟(平15人卒=神奈川・桐蔭学園) |
コメント
ロック星谷俊輔(スポ1=東京・国学院久我山)
――きょうの試合を振り返っていかがでしたか
最初コンタクトの部分で受け身になってしまって自分たちの流れをつかむことができませんでした。途中からはみんな体を当てられるようになって点差を詰めることができましたが、前半も後半も入りで当たっていくことができなかったと思います。
――今回の新人戦にはどのような意気込みで臨みましたか
先輩からも言われていましたが、大学4年間の中で1年生でやる試合は最初で最後なので、みんなで思いきってやろうと話していました。
――前半は1人で突破する場面が目立ちました
自分で抜くことはできましたが、他の人のが抜けて自分が付いていくという面ではまだ足りないかなと思います。
――ご自身でゲインされる姿も印象的でした
コーチ陣からもボールを持ったらレックドライブで前に出るということは言われていたので、試合前からそこは意識していました。
――ディフェンスについてはいかがですか
内側やスペースが空いてしまっているところで、受け身になってしまって自分たちでラインを下げて外に回されてトライされる流れが多かったです。そういったスペースやコミュニケーションのミスが多かったので、今後修正していきたいなと思います。
――反則を多く取られてしまいました
それもディフェンスが受け身になってしまったり、コミュニケーション不足だったりで自分たちがきつくなってしまって反則を繰り返してしまいました。きつい中でもそういったことをきちんと意識しなければならないなと思います。
――後半は疲れも見えました
後半は始まって5分くらいで体力の面でも暑さの面でもきつくなってしまって、両脚をつってしまってしまいました。後半は役に立つことができなかったので、今後はフィットネスの部分も練習から意識しなくてはならないなと思います。
――これから大学4年間を通したご自身のアピールポイントはありますか
まだまだなんですが、自分は体が大きいので、ボールを持ってゲインするところは目立っていきたいなと思います。ディフェンスの部分では、コーチ陣からもまだまだ前に出れていないと言われますが、激しく貪欲に何回でも自分から当たりに行くことができるような選手になりたいと思います。
――次戦への意気込みをお願いします
今回負けてしまいましたが、次の新人明大戦はもっと体の大きい選手ばかりなので、最初からディフェンスでは自分たちで体を当てるということでみんなで統一してこだわっていきたいと思います。
CTB平井亮佑(スポ1=福岡・修猷館)
――大学でのデビュー戦でしたが、緊張されましたか
最初はしていました。
――徐々にほぐれていきましたか
試合をしている中でだんだん慣れてきて、ほぐれていきました
――きょうの試合のトライの場面を振り返ってください
サインプレーで、自分たちでは前に進めると思っていたので、それを使えたのはよかったです。
――アタックについてはいかがでしたか
アタックの練習はそんなにしていませんでした。ですが、センターでポイントをつくるというのは意識してやっていたので、自分としては積極的にボールをもらえました。全体的にも頑張っていたかなと思います。
――ワセダの選手で意識している方はいますか
中野将伍さん(スポ2=福岡・東筑)のアタックは参考にしています。
――中野選手とプレースタイルが近しいと感じることはありますか
ボールを貰って、自分が起点になって次に展開するのを意識して頑張ってはいます。
――試合前に意識したことはありますか
練習でやってきたことしか試合には出ないと思っているので、みんなでディフェンスのシステムなどを振り返ることができるように意識しました。
――きょうの試合はペナルティーが多めでしたが、どのように感じていらっしゃいますか
ノットリリースザボールなどサポートができていないところでの反則が多かったので、そこはしっかりみんなが寄れるようにどんどん練習していきたいです。
――最後に次の試合に向けて意気込みをお願いします
きょう対外試合を初めてやって通じた部分と通じなかった部分がありました。自分が通じたと思うボールを貰って前に行くプレーは次も続けていきたいと思いますし、パスやキックの技術を磨いて色々なプレーができる選手になりたいです。
WTB安部勇佑(スポ1=東京・国学院久我山)
――大学入学以来初の対外試合となりましたが、どのような気持ちで臨みましたか
新人早慶戦ということで、早慶戦は早大が勝たなければならない試合なのですが、勝ちきれずに不甲斐ない試合をしてしまったと思います。
―きょうの試合ではトライを挙げましたね
SOが裏に抜けたので、そこにサポートについてトライに結び付けられたのはよかったと思います。
――BKの動きがよかったように見えますが、意識していたことなどはありましたか
アタックは形はないので、ディフェンスではタックルにしっかり入ることを意識しました。
――そのタックルを振り返っていかがですか
外されたところもあって、それが失点につながってしまいました。
――チーム全体として意識していた部分はどこでしょうか
ディフェンスで前に出て流れをつくっていこうと意識しました。
――ミスが多く出た試合となってしまいました
アタックでもディフェンスでもコミュニケーションが取れていないのと基本的なプレーのところでうまくいかなかったので、そこは個人個人でもう一度見つめ直してやらないといけないなと思いました。
――収穫はありましたか
スクラムでペナルティートライを取れたところがよかったと思います。
――最後にきょうの自分のプレーを振り返って、今後にどのようにつなげていきたいですか
まだまだ基本的なプレー、コンタクトであったりスキルの部分が全然足りないので、上のチームで戦えるような体つくりをして、その上でスキルを高めていきたいと思います。