バレーボール部

2017.05.22

春季関東大学リーグ 5月21日 大東文化大学東松山校舎総合体育館

諦めず、粘り強く!涙と笑顔の1部昇格

 春季関東学生リーグ最終戦を前に、1部昇格の条件が整った。勝つこと。残された道はただ一つだった。その道に立ちはだかったのが、ここまで8戦全勝、失セットはわずか1つと首位を突っ走る国士舘大。連敗中の早大だったが、チームのテーマである『粘り』を取り戻し勢いに乗る。セットカウント3-1(27-25、25-21、18-25、25-16)で快勝し、僅差での2位が決定。涙の2部降格から約7カ月、その涙はうれし涙に変わった。

 連敗中、得点源である森佳央理(スポ3=群馬・高崎女)が徹底的にマークされ、流れをつかむことができなかった。それでも、このチームのエースが森であることに変わりはない。「託すしかないと思って(トスを)上げ続けました」(芹澤友希主将、スポ4=茨城・土浦日大)。接戦となった第1セット中盤、主将の思いに応えた森の猛攻で食らいついた。しかし、点差は広がり19-24。万事休すかと思われたが、国士舘大がセット奪取を目前にスパイクミスを連発する。瞬く間に追いつきデュースに突入。25-25から森がスパイクとブロックアウトを決め、大逆転で先手を取った。勢いづいた第2セットはブロックとレシーブが機能する。中でも体を張ったのは井上裕利恵(スポ1=岡山・就実)。本職はリベロのルーキーが何度もボールを拾い、また前衛ではブロックでワンタッチを取り攻撃につなげた。森はこのセットでも二枚ブロックに立ち向かい、要所ではフェイントを仕掛け得点を量産。『粘り』でリズムをつくり勝利に王手をかけた。

 ベストスコアラー賞を受賞した森

 第3セット、相手のアタッカー陣が息を吹き返す。ブロックに苦しみ、序盤から大きなリードを許してしまった。芹澤がツーアタックを試みるなど工夫を見せるも、最後まで流れは変わらず。簡単に勝たせてくれはしなかった。第4セットでは、森だけでなく浅野泉里(文4=岐阜)、富澤結花(スポ2=東京・文京学院大女)のアタッカー二人も奮起。試合の主導権を再び取り戻す。国士舘大も反撃に出るが、早大の『粘り』は消えない。息の合ったブロックと堅実なレシーブでラリー戦に持ち込み、相手のミスを誘った。勝利が近づくにつれ、スタンドからの声援が大きくなっていく。16-23。富澤が強烈なスパイクでブロックをはじき24点目、最後は相手のミスで25点目。試合終了のホイッスルが鳴り、拍手と歓声が選手たちをたたえる。一人一人が力強く抱き合い、勝利の、そして1部昇格の喜びをかみしめた。

 笑顔を咲かせる部員たち

 第2セット、15-13の場面。相手のスパイクがレシーブを崩し、大きく跳ね上がったボールはコートの外へ。追いつくのはあまりにも難しかったが、中川知香副将(スポ4=神奈川・川崎橘)は諦めずそれを追った。結局ボールを拾うことはできなかったが、コート上に残った5人も中川の元へ走り、遠く離れた場所でいつも通り輪をつくる。粘り強さと団結力、早大らしさが垣間見える一幕だった。決して強いチームではない。スパイカーが足りず、本職のポジションにつけない選手も多かった。それでも全員が勝利を信じ、ボールを追い、一人も欠けることなく戦い抜いた。苦境を乗り越え、見せた春の快進撃。その強さが偶然ではないことを、今度こそ1部の舞台で証明する。

 春リーグを有終の美で飾った!

(記事 川浪康太郎、写真 喜田村廉人、坂巻晃乃介)

セットカウント
早大 27-25
25-21
18-25
25-16

国士館大
スタメン
レフト 中川知香(スポ4=神奈川・川崎橘)
レフト 富澤結花(スポ2=東京・文京学院大女)
センター 浅野泉里(文4=岐阜)
センター 森佳央理(スポ3=群馬・高崎女)
ライト 井上裕利恵(スポ1=岡山・就実)
セッター 芹澤友希(スポ4=茨城・土浦日大)
リベロ 飯田友美(商2=長野・諏訪清陵)
リベロ 河治えみり(社1=北海道・旭川実)
コメント

馬場泰光監督(平8人卒=京都・洛南)

――きょうの試合をご覧になっていかがでしたか

学生たちが最後まで諦めないという姿を見せてくれたので、そこはすごくよかったなと思います。

――きょうの試合はどのようなプランをたてて臨みましたか

試合のプランというか、正直きょうの日を迎えるにあたって前の試合まで自力で2位に入るという可能性は無かったので。とにかく今できることをしっかりやりきろうという話をしてました。僕らの試合が始まる前に日大が負けたので、その時は星勘定の話はせずにとにかく勝利の向こうに本当の笑顔があると、そこを求めてやろうじゃないかと。実はきょう試合が始まる前に皆で寄せ書きをしました。技術的にどうこうというのはないので。皆できょうの試合に悔いがないように、自分の思いを全員で書き綴って、それをベンチに置いて。そういう気持ちをひとつにするっていう仕掛けくらいしかやってないですね。

――春リーグを終えて早大の総括をお願いします

ひとつひとつ勝ち星を積み重ねれば、後から結果はついてくるという話は前にもしたんですけど。結果としてそういう風になったのかなと思ってます。そういった意味ではプラン通り、途中苦しかったですけど、進むことが出来たなと思います。まぁ一方で、結果は2位で優勝ではないので、ここで満足するのはいけないと思うし。目標はやっぱりもっと上にあるので、きょうの結果はおまけとして捉えたいなと思います。

――今後に控えた試合に向けてチームの伸ばしたい点などはありますか

技術にプラスワンという話を(以前のインタビューで)して。あまりリーグ戦通してメンバーを試すということは出来なかったので早慶戦、東日本インカレに向けてはチームとしてもうちょっとオプションを増やせるように来週から取り組みを始めていきたいと思います。

芹澤友希主将(スポ4=茨城・土浦日大)

――1部昇格を決めた今のお気持ちはいかがですか

正直にうれしいです。

――試合前に1部昇格の条件は把握していなかったのですか

勝つか負けるかというよりは楽しんでこの試合を戦おうとみんなで言っていて、楽しむことだけ考えてやりました。

――ここ2試合連敗していましたが、どのように気持ちを切り替えましたか

やるべきことはやってきたし、目の前の試合だけを考えて、スタッフさんや応援してくれる人たちと一丸となって戦えました。

――きょうのアタッカー陣の出来はいかがでしたか

すごく頼もしくて、いつも以上に信頼して(トスを)上げることができました。

――ここ2試合は森佳央理選手(スポ3=群馬・高崎女)が徹底的にマークされていましたが、きょうは何度もトスを上げていました

マークされていることは分かっていることで、森も強い気持ちで取り組んでくれたので、自分は託すしかないと思って上げ続けました。

――第1セットは19-24からの逆転となりましたが、振り返って

プレーというよりはメンタル的なことを意識して、みんなが声を出し合っていて、それがよかったのかなと思います。

――この春季関東学生リーグ戦全体を振り返って、主将としていかがですか

ここ2試合は負けていて苦しい場面もあったのですが、チーム力が最後で出たと思うし、スパイカーが少なかったりいろいろハンデがある中で、粘りがあれば勝てるという自信をつかむことができました。これから1部でもっと辛いこともあると思うのですが、自分たちのバレーをすることで乗り越えられると思うので頑張ります。

――早慶戦と東日本大学選手権(東日本インカレ)のある6月に向けた意気込みをお願いします

早慶戦は応援してくださる人に見せる場だと思うので、しっかり楽しんでやりたいです。東日本インカレも目標を決めて、それを達成できるように頑張ります。

中川知香副将(スポ4=神奈川・川崎橘)

――今のお気持ちはいかがですか

いやもう…良かったです(笑)。

――試合を振り返っていかがですか

なんかもう全然覚えてないんですけど…。みんなが1点をがむしゃらに取りにいったので、結果につながったかなと思います。

――チームとして、レシーブに粘りがあったように感じました

やっぱり、きのうの試合と違って目の前の1点をみんなで取りに行くという意識ができていたからですね。取るというより、1点を誰かにつなぐ、という感じで、誰かのために拾ってたから、粘りが出たのかなと思います。

――ご自身で良かったと感じるところはありますか

いや、何もないです(笑)。今日はボロボロだったんですけど、落ちなかったら拾いにいく、取れなくても最後までいくというのは徹底していました。

――セット間では積極的に声を出し周りを盛り上げていました

本当に、4年生がすごく決定力があるわけじゃないし…。自分があんまり決定力がない分、盛り上げて「絶対に1点を諦めないんだ」という気持ちをセット間で伝えたいというか…がむしゃらでした。

――今季を振り返って、チームとして良かったと感じることは

チームとしてよかったのはやっぱり、新体制が始動してから、粘りとかを意識してやってきて、その粘りがレシーブだけじゃなくて、スパイクを何回も打ったりとか、全ての面でできたのが良かったなと思います。

浅野泉里(文4=岐阜)

――今の率直な気持ちは

素直に勝てて嬉しいです。勝てないと若干思って苦しかった時もあったので。前の日とかですけど(笑)そういうのを考えたら素直に嬉しいです。

――今日の試合を振り返っていかがですか

皆ずっと勝ってやるぞ!という感じで行ったんですけど、途中ちょっと気持ちが守りに入っちゃって、どうなるかなと思ったんですけど。やっぱり強い心を持ってれば勝てるっていうのが証明できたので、最後決まったときはとても嬉しかったです。

――気持ちが守りに入ってしまったのは、やはり第3セットでしょうか

そうですね。3セット目(点を)取られ続けたときに巻き返せなかったのは心が守りに入ってたなって思います。

――そういったところがセットを取られた要因でしょうか

はい。自分たちの弱い所は自分たちが分かってるので、そこでやられたんだと皆思っちゃって。結局強く心を保てなかったなと思います。

――最近はスパイクを打つ機会が多いですが、その際気をつけていることはありますか

私はとにかくミスをしないようにというのを考えてたんですけど。それを考えると逆にミスしちゃうっていうのに気付いたんで(笑)途中からは指弾き飛ばしたろかなって感じで思いっきり打ってました(笑)

――好調の要因などはありますか

練習の内容とかも変わってて。とにかく打ち込む練習だったり、自分はほかの人より(スパイク時の)助走が長いんですけど、今までそれを気にして短めに飛んでたんです。それをやめて、自分らしいプレーをしようって思ったら、良くなってきました。

――早慶戦や東日本インカレに向けての意気込みをお願いします

全部とりあえず勝ちにこだわりたいなと思います。その中で自分がどれだけ成長できるかっていうのを考えたいなと思ってて。自分としてはきょねん試合に出てなかったので。それにセンターとしてやっていけるのかっていう不安もあるので、自分がどれだけ成長できるか、思いっきりできるか、周りをどれだけサポートできるか、そういうことに気をつけてやっていきたいと思います。

森佳央理(スポ3=群馬・高崎女)

――今のお気持ちはいかがですか

ホッとしています。昇格の可能性がほぼないと言われていたので。上級生になってプレッシャーもかかっていたし、そういう中で勝てたことは良かったと思います。

――試合を振り返っていかがですか

試合中は受け身になったことが一回もなくて、攻める気持ちでいました。多分それはみんな一緒で、4セットの間みんなが思い続けたから、この結果になったんじゃないかなと思います。

――きょうも多くボールが回ってきました

いやもう、全部決めてやるって気持ちでした。

――かなりマークがきつい中だったと思います

マークが厳しいのはもうわかってたので、あとは技術とかじゃなくて気持ちだなって自分の中で整理をつけて、気持ちでぶち抜きました(笑)。

――ベストスコアラー賞獲得おめでとうございます。感想はいかがですか

みんなが拾って、みんなが私のスパイクをフォローしてくれて、つないでくれたから結果として私が点を取れたと思うので、みんなに感謝しています。

――勝利の瞬間から涙を流す姿が見られました

勝手に出てきたので、ちょっと分からないんですけど…(笑)。ホッとした気持ちの方が大きかったです。

――今季を振り返っていかがですか

大きな結果で見てみると、昇格っていう良かったことがあるんですけど、ふたを開けてみると、好不調の波が激しかったり、相手に対策されたときに自分たちが攻めきれなかったり、本当に課題がたくさんあって、そういうのは1部じゃ通用しないので、しっかりこの夏もう一回みんなで頑張りたいと思います。

富澤結花(スポ2=東京・文京学院大女)

――今の率直な気持ちは

順位が2位でそれは悔しいことなんですけど、とりあえず勝てて、この春リーグのいい集大成の試合ができたと思うのですごく嬉しいです。

――今日の試合を振り返っていかがですか

とにかく勝たないと1部に上がれないので、皆の勢いがすごくて。よかったです(笑)

――全体的にレシーブが良かったと思うのですがそれに関しては

粘りっていうテーマを掲げてて、負けた試合とかはその粘りができていなかったので、もう1回そういうところを徹底していこうという意味で、レシーブからしっかり粘れていたので自分たちがやるべきことができていたので良かったと思います。

――マークされがちでスパイクが打ちづらい場面が多々あったが、何かスパイク時に意識したことなど

あんまり気にしてなくて。打ちづらいけど、とにかく決めるとしか考えてなかったです(笑)

――今後の早慶戦や東日本インカレに向けて意気込みをお願いします

早慶戦はきょねんも勝っているので、しっかり今日みたいなバレーをして勝っていかないといけないと思います。東日本インカレもどのチームとあたるか分からないし、どのチームも佳央理(森、スポ3=群馬・高崎女)さんとか私にマーク付けてくると思うんですけど、それは分かってることだから、自分たちもそれについて対策をして、粘りを忘れないで頑張っていきたいと思います!