ア式蹴球部

2017.05.20

関東大学リーグ戦 5月20日 神奈川・保土ヶ谷公園サッカー場

飯泉が値千金の決勝点、4連勝で首位に浮上!

 今季初の首位浮上だ!関東大学リーグ戦(リーグ戦)第6節で拓大と対戦した早大は、83分にFW飯泉涼矢(スポ4=三菱養和SCユース)が決めた1点を守り切り、1-0で接戦をものにした。この結果、神奈川大と引き分けた国士舘大を得失点差で上回り首位に躍り出た。

 集中応援日ということもあり、これまで以上の賑わいを見せた今節。大勢の観衆の前で白星を挙げたい早大だったが、前半は両者ともに流れに乗り切れない展開となる。激しいチャージと速いパス回しで揺さぶる拓大とボールサイドでしっかりと圧力をかけ、相手に攻撃の自由を与えない早大。拮抗した状態で試合は進んでいく。その中でも最初のビッグチャンスをつかんだのは早大だった。34分、FW武颯(スポ4=横浜F・マリノスユース)が低い位置でボールを受け右サイドのMF柳沢拓弥(社4=清水エスパルスユース)に展開。フリーで受けた柳沢の低い折り返しにFW石川大貴(スポ4=名古屋グランパスU-18)が滑り込んだが、わずかに合わず先制とはならない。石川は続く39分にも決定機を迎える。左サイドのMF相馬勇紀(スポ3=三菱養和SCユース)からの横パスを直接合わせるも、グラウンダーのシュートはわずかにゴール右に逸れ、ここもネットを揺らすことはできなかった。

2戦連続先発のDF井上純平(商3=東京・早実)

 スコアレスで迎えた後半も早大にとっては『我慢』の時間帯が続く。49分、ボックス手前で相手MFが放ったジャンピングボレーは、鋭く縦に割れながらゴールへと向かっていく。ここはクロスバーに助けられ事なきを得たが、エンジイレブンにとってはいきなり肝を冷やす展開となった。さらに60分、相手MFが左45度から強烈なシュートを放つ。これをGK笠原駿之介(法2=埼玉・早大本庄)がファインセーブではじき出しゴールを死守。懸命に耐えしのぎながら、好機が来るそのときを我慢強く待ち続ける。すると72分、絶好のチャンスが早大のもとに転がり込んできた。途中出場の飯泉のクロスを相馬が頭で折り返すと、それを捕球しに前へ出たGKと相手DFが交錯。無人となったゴールマウスめがけてMF秋山陽介(スポ4=千葉・流通経大柏)が左足を振り抜いた。しかしうまくミートすることができず、シュートはゴールの上へ。このチャンスでも拓大を仕留めることができない。それでもこの時間帯、流れは確実に早大へと傾き始めていた。残り10分を切ったあたりから拓大の選手たちは次々に足をつるなど、明らかに疲労の色が見え始める。それに対し早大は誰一人足をつることもなく、スピードとインテンシティーを維持した強度の高いプレーを披露し続けた。そして83分、ついに拓大の牙城を崩すことに成功する。DF鈴木準弥主将(スポ4=清水エスパルスユース)のスルーパスを相手DFラインの背後を取った秋山がフリーで受ける。そのまま飛び出してきたGKをかわし、最後はゴール前の飯泉にラストパス。「来い来いって思いながら待っていた」と振り返る背番号9は、足元に入ったボールを焦ることなくGKのいないゴールに蹴りこんだ。この1点を守り抜いた早大が1−0で薄氷の勝利を収め、今季初めて首位の座についた。

闘争心あふれるプレーを見せた相馬(左)と決勝点の飯泉(右)

 『我慢』の末に貴重な勝ち点3をもぎ取った。季節外れの強い日差しと拓大の戦術を前に序盤こそ苦戦を強いられたものの、後半は満身創痍の相手に対し底力を見せ、勝利を手繰り寄せた。「焦れずにやろうと声を掛け合っていた。こういう苦しい試合をものにできたのは、自分たちが成長できた部分だと思う」と、90分間攻守に奔走した秋山は冷静に振り返る。殊勲の飯泉も「前線でキープしたり、裏に抜け出したりしてチャンスをつくろうと思って試合に入った。相手の選手たちは疲れが出ていた」と言葉を弾ませた。ベンチメンバーも含め全員が焦ることなく、虎視眈々と勝利を狙い続けた結果が、この試合をものにできた最大の要因といえるかもしれない。こうした接戦をものにできる力があると証明できたことは、今後に向けても好材料といえるだろう。「自分たちのサッカーを続ける」(秋山)と選手たちの気持ちにぬかりはないが、勝負強いア式本来の姿が戻ってきたことを予感させる見事な勝利であった。5連勝を目指す次節の青学大戦(5月27日)は、相模原ギオンスタジアムにて11時よりキックオフだ。

スターティングイレブン

 

(記事=栗村智弘 写真=梶井夏葉)

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関東大学リーグ戦
早大 0-0
1-0
拓大
【早大得点者】83飯泉
早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 16 笠原駿之介 法2 埼玉・早大本庄
RB 24 井上純平 商3 東京・早実
CB ◎鈴木準弥 スポ4 清水エスパルスユース
CB 18 大桃海斗 スポ2 新潟・帝京長岡
LB 12 木下諒 社4 JFAアカデミー福島
CMF 今来俊介 商4 神奈川・桐光学園
CMF 10 秋山陽介 スポ4 千葉・流通経大柏
RMF 11 柳沢拓弥 社4 清水エスパルスユース
FW →81分 岡田優希 スポ3 川崎フロンターレU−18
LMF 相馬勇紀 スポ3 三菱養和SCユース
MF →90+2分 飯原健斗 文3 東京・国学院久我山
CF 14 石川大貴 スポ4 名古屋グランパスU-18
CF 19 武颯 スポ4 横浜F・マリノスユース
FW →71分 飯泉涼矢 スポ4 三菱養和SCユース
◎=キャプテン
監督:古賀聡(平4教卒=東京・早実)
関東大学リーグ戦2部リーグ順位表
順位 校名 勝点 試合数 得点 失点 得失差
早大 16 19 +14
国士舘大 16 12 +8
中大 10 +3
東京学芸大 11 12 -1
神奈川大 11 10 +1
拓大 −1
青学大 11 -4
東農大 +2
立正大 15 -6
10 日大 -3
11 東海大 12 -4
12 朝鮮大 11 -9
※第6節終了時点
※上位2チームが自動昇格
※順位は暫定
コメント

MF秋山陽介(スポ4=千葉・流通経大柏)

――きょうの試合はいかがでしたか

きょうは最初から難しい試合になるとわかっていて、その中でこういう試合で勝ち点3が取れたところは、自分たちが一つ成長できた部分かなと思います。

――具体的にどういった点で難しくなると思っていましたか

相手もボールを動かしてくる中で、自分たちの守りがどれだけ相手を押し出すことができるかというところは、チームとしてきょうの課題になっていたのですが、その中でしっかり押し出してボールを奪うシーンはつくれたと思いますし、そこはよかったと思います。

――これまでの試合に比べて1点目を奪えない時間が長くなりました

点が入らないというのは、つくったチャンスを自分たちが逃していたということもありますけど、その中でも焦れずにやっていこうという声を掛け合っていましたし、あの時間帯に点が取れてよかったです。

――難しい試合だっただけに、この勝ち点3は大きいのでは

そうですね。こういう苦しい試合をものにできたというのは自分にとってもチームにとってもいい結果だと思います。ただ、きょうの出来に満足することなく、次の試合に照準を合わせて一週間やっていきたいと思います。

――ボランチでのプレーが続いていますが、どういったことを意識していますか

守備に関わり続けるという意識は、サイドでやっているときと変わらないんですけど、中央の守備は特に重要になってくるので、ボールを拾うことであったり、接点をつくってボールを奪い切ることであったり、守備の面はサイドハーフのときよりも意識してやっていかなければならないと思っています。あとは、ボールを受けるときに360度からプレッシャーが来るので、受ける準備や質に関しては、もっと高いレベルを求めていかなければいけないと思っています。

――ボランチだと得意のドリブルを始動する前に潰されてしまうことも多いかと思います

そうですね。まあでも、低い位置でのプレーに関しては試合数をこなしていく中で、徐々に自分のポジショニングを意識して高い位置で受けることができるようになれば、そこからドリブルも仕掛けることができると思うので、そこを意識していきたいです。

――次節青学大戦に向けて意気込みをお願いします

今週見えた課題を来週につなげていって、自分たちのサッカーをやり続けることで、青学にも勝ちたいです。

 

FW飯泉涼矢(スポ4=三菱養和SCユース)

――苦しい中での勝利となりました。試合全体を振り返っていかがですか

今までは自分たちが攻める時間が長い試合展開が多かったんですけど、拓殖大のボールを動かしながら攻めてくるのに苦しめられました。いつもなら前半に点を取って優勢に試合を進める展開だったんですけど、きょうの試合は、自分たちのペースというわけではなくて、五分五分の試合展開の中、自分が入るときに0-0の状態だったので、自分が点を取って勝てたらと思って入りました。

――ペースをつかめなかった前半。ベンチから見てどのように感じていましたか

スターティングの部分で相手のCBがあまり大きくないということがわかっていたので、自分が出たときの役割として、前線でボールをキープすることだったり、裏に抜け出すことだったり、あときょうは天候も暑くて、相手の選手も疲れが出ていたので、自分がフレッシュな状態で入って、チャンスをつくろうと思っていました。

――そんな思いが募っての得点シーンでしたが、振り返っていかがですか

あのとき陽介(MF秋山、スポ4=千葉・流通経大柏)がサイドからいいかたちで抜け出して、陽介自身もシュートのチャンスがあったと思うんですけど、自分も中でフリーだったので呼んでいました。最初は出てこなかったんですけど、来い来いって思いながら待ってて、そこにボールが来て、でもちょっと足元に入っちゃったんで、打つ前にやばいと思ったんですけど、入って安心しました。

――次節の青学戦に向けてひとことお願いします

青学もボールを支配して、動かしてきて、きつい展開になると思うんですけど、その中でDF陣が無失点で守ったりFW陣が点を取ったり優勢に進めて行けるのか、劣勢になるのかはわからないですけど、自分はまた攻撃の起点をつくっていけたらと思います。