ハンドボール部
2017.05.15
関東学生春季リーグ 5月14日 神奈川・桐蔭横浜大学体育館
まさかの3連敗…。最終週で勝利を目指す
関東学生春季リーグ(春季リーグ)はきょうから2次リーグに突入し、1次リーグを7位で終えたワセダは、同6位の日体大と開幕戦以来の顔合わせとなった。前回の対戦では1-2-3のディフェンスシステムが機能し、勝利を収めたワセダ。しかし、きょうは立ち上がりから5連続失点を喫してしまう。後半、GK大沢アビ直美(スポ2=東京・佼成学園女)が好セーブを連発して流れを呼び込むも及ばず。3連敗で悪い流れを断ち切ることが出来なかった。
きょうも立ち上がりに苦しんだ。シュートを決めきれないことで相手に逆速攻を許してしまう。「足だけではなくて、頭もうまく動いていなかった」(楯如美、スポ2=岐阜・飛騨高山)。0-5となったところでタイムアウトを選択。一呼吸おくと、試合再開後の7メートルスローを久保涼子(スポ3=群馬・富岡東)が決め、大沢も好セーブを見せる。流れに乗っていくかと思われたその矢先。安藤万衣子主将(教4=東京・文化学園大杉並)が退場し、あと一歩乗り切れない。前半のワセダは、攻め手に困る印象は無いもののシュートを決めきれず、対する日体大はシュート機会を着実に得点に結びつけた。内海菜保(スポ4=香川・高松商)が気迫のパスカットを見せるも、2本の7メートルスローの機会もモノにできず、終始日体大の優勢で試合は進んでいく。ついには8点まで点差を広げられ、大きなビハインドを背負って前半を終えた。
素晴らしいキーピングでチームに流れを引き寄せた大沢
後半は一転、ワセダがペースをつかむ。久保が再び7メートルスローできょう2点目を奪うと、安藤、芳村優花副将(教4=愛知・星城)が連続でロングシュートを決めてチームを勢いづける。すると、吉田瑞萌(スポ1=東京・佼成学園女)、富永穂香(スポ3=東京・佼成学園女)の両45も続いてじわじわと差を詰める。しかし、日体大も黙ってやられていてはくれない。ワセダのオフェンス時は常にパスカットを狙われ、逆速攻によって再び突き放されてしまう。一度得た勢いを失うと立て直せないことが多かったが、きょうのワセダはそんな不安を吹き飛ばし、すさまじい攻撃を見せた。富永の得点を皮切りに、芳村がステップシュートをゴールに突き刺し、ポストの楯がリバウンドをしっかりキープして確実にゴールネットを揺らす。さらに、安藤、吉田がここはしっかりと7メートルスローをゴールに沈め、GK大沢が鉄壁のキーピングでディフェンス陣を支え続けて3点差まで追い上げた。勢いそのままに逆転したいワセダだったがそれは叶わず。20-24で2次リーグ初戦を落とした。
チーム一丸となって最終週に臨む
前日の試合でもそうだったように、毎試合ワセダは後半になるにつれて尻上がりに調子が良くなっていく。その時間帯をいかに長くできるか、また苦しい時間帯にいかに粘れるかが今後の戦いの中で重要になってくるだろう。「最後本当に一週間しかないんであと2試合、そこに懸けるしかないと思います」(安藤)。次週はいよいよ春リーグ最終週、いままでの課題と成果を生かし、春の集大成としたい。
(記事 佐々木一款、写真 山下夢未)
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関東学生春季リーグ | ||||
---|---|---|---|---|
早大 | 20 | 6−14 14−10 |
24 | 日体大 |
GK 大沢アビ直美(スポ2=東京・佼成学園女) LW 内海菜保(スポ4=香川・高松商) LB 吉田瑞萌(スポ1=東京・佼成学園女) CB 安藤万衣子(教4=東京・文化学園大杉並) PV 楯如美(スポ2=岐阜・飛騨高山) RB 富永穂香(スポ3=東京・佼成学園女) RW 川上智菜美(スポ4=東京・佼成学園女) |
コメント
CB安藤万衣子主将(スポ4=東京・文化学園大杉並)
――きょうは立ち上がりが良く無かったですね
シュートまではいってたんですけど、決めきれないで(キーパーに)取られて逆速攻されてしまいました。シュートまではいっていた分、決める以外の打開策が無くて決めよう決めようと言っていたら5点差ついてしまいました。最初逆速攻戻れなかったのもありますし、やはり決めきれなかったのがデカいですね。
――ディフェンスはいかがでしたか
最初は1-2-3でいけるかなと、まあ足動かしてやれば。
――リーグ初戦の時は1-2-3が機能していました
そう言われていたので1-2-3にしたんですけど、2枚目の対角ポストが思ったよりやられて、ちょっと下げないとって下げて。一線は一線で機能したと思うんですけど、あまりにも対角ポストがやられちゃうから下げさしましたね。あんまり1-2-3がはまらなかった。いや、ディフェンスがダメだったなと。トップ、フルバック、2枚目がそれぞれ微妙にいつもと違いました。フルバックがあとちょっと角度良く枝を張ってたら、2枚目があと一歩下がってれば、トップがあと一歩枝出しておけば、カットできた、3人で連携して守れた空間を守れなくてという感じですかね。下げて対応するしかなかった。ミドルに対してはアビ(大沢アビ直美、スポ2=東京・佼成学園女)が取れていたので。
――きょうのオフェンス面はいかがでしたか
上から打てるところが上から打って決めきれない…。私も外しましたし、瑞萌(吉田、スポ1=東京・佼成学園女)も外しましたし。そこが決めきる力ともなるのかな。攻めあぐねていたわけでも、攻めづらさを感じていたわけでもないので、そこですかね。
――7メートルスローを決めきれない印象を受けました
1人1本ずつ外しちゃった。完全に責任もって打たなきゃいけないところで、気持ちですね7メーターは。気持ちで外しました、負けちゃったから。試合後も言われてるんですけど、打つ人が責任もって。あの3点があれば1点差で、速攻でも決まってたかもしれないんで。そこは、責任感が無かったなと思います。
――後半流れに乗れた要因は何でしょうか
後半は今ちょっと話したのは私がえじ(江島朋夏、スポ3=東京・佼成学園女)と変わってベンチから入って速攻の流れを作れたっていうのがありますね。前半は逆ベンチで、智菜美(川上副将、スポ4=東京・佼成学園女)と穂香(富永、スポ3=東京・佼成学園女)がいて入れないので、上手く速攻がかみ合わないんですけど。後半の左側にベンチがある布陣だとさっと横から入っていけるので、あの展開だと速攻に持っていけるんですけど、逆展開の時もそこは練習しないとなと。行かなきゃまずいという気持ちになるのが遅すぎたなと。後半の後半に押さなきゃとなって、そうしたらボールを左右にも振れるんですけど、それを前半からもっとやらないといけなかったっていう反省は出ました。
――前半からいい部分が出せると勝利ももっと近づくなと感じます
全部の試合通して分析したら、前半のミスの数が圧倒的に多くて後半は半分くらいに減るので、それはもう完全に気持ちだし、エンジンかかるのが遅いし。昨日その統計取ったんですけど、前半の悪さを何とか打開しないと今後も難しいなと思います。
――最終週にむけて
私たちにとっては全部なんですけど、最後の春リーグの最後の一週なので、何としてもいい形で終わりたいし。秋、インカレの最終目標につなげるために勝たなきゃまずいっていうのはきょう出てた4年生が一番わかってると思うので。シュートミスに関しても出だしが悪いっていうのも、最後本当に一週間しかないんであと2試合、そこに懸けるしかないと思います。
PV楯如美(スポ2=岐阜・飛騨高山)
――きょうのオフェンスはいかがでしたか
日体とは今シーズン2回目で、前回の試合では真ん中ポストが開いてて狙っていこうという感じだったんですけど、今回は守られていました。この試合だけじゃなくて、全部のオフェンス通して自分も張るのか移動なのかを全然合わせられなくて、まだ課題はあります。もう少し上と合わせられたらいいですね。
――7メートルスローを多くとっている印象です
張って上に出してもらってシュートまで持ち込むっていうのは練習からやっています。そこで理想はポストが決めきることですね。そうすれば7メートルにもならないで、(相手に)イエロー出て得点も取れるので。
――ディフェンスはいかがでしたか
1-2-3と一線の2つがあるんですけど、きょうの最初は1-2-3で自由に動かれちゃったり、対角のポストまで予測できてなかったりとか。足だけではなくて、頭もうまく動いていなくて、結構自分たちの予測の逆を突かれて取られたなと思う部分もあったので、練習から予測して動いていかないとなと思います。後半は、打たせたところはキーパーが取ってくれて、そこの連携はよかったです。
――キーパーで同学年の大沢アビ直美選手(スポ2=東京・佼成学園女)と北村早紀選手(スポ2=群馬・富岡東)がいることで安心感はありますか
触れないってときはもう「お願い」って思って完璧にフリーで打たせたりも、きょうも何回かありました。守れなくて触っちゃうと、イエローをもらってしまうので。退場で5人の時もアビが止めてくれることが結構あって、そのおかげで点差はなされないでついていけたのはすごい良かったなと思います。
――ポストは島崎愛選手(社3=熊本国府)と交代で出ていますが、外から見て感じたことなどを話し合ったりはしますか
します。こう攻めたほうがいい、こうしたほうが良いよっていうのをアドバイスしてくれたりします。逆に自分たちがベンチにいるときも万衣子さんとか優花さん(芳村副将、教4=愛知・星城)もいるので、どう攻めるかとかを話したり。結構ベンチの中でこうしたほうが良いよねという話はしてます。
――実力の近い相手に勝ち切るためには何が必要だと思いますか
きょうスタート0-5でバッと開いたりとか、きょうの失点のほとんどが自分たちのシュートやパスキャッチのミスから相手に拾われてというのが多くて、セットでやられたというよりも速攻でやられたというのが大きいので、自分たちのミスを減らすということ。あとシュートミス、私が一番なんですけど、外して相手に流れを渡してしまうというのもあるし、自分たちの雰囲気も悪くなってしまうので。ミスをなくして確実に点を取れるように、確実に守れるようにしていくことが大事だと思います。
――最終週に向けての意気込みをお願いします
チームに貢献できるようにしたいです。もっと、チームの代表という気持ちを忘れないで、出られない人の分まで責任もって戦えるようにします。
GK大沢アビ直美(スポ2=東京・佼成学園女)
――きょうのご自身のキーピングの出来はいかがですか
前半、左サイドの方は合わせて止めることができました。右サイドの方は右利きの選手だったので、このコースしか打てないフォームではあったんですけど、初めて受ける相手ということもあって、見すぎてしまって2失点したところは止めなければいけなかったと思います。それ以外は、ディフェンスが出てきてコースを限定してくれたシュートは取りに行けたので良かったと思います。
――前半と後半のディフェンスを振り返って
前半の最初の10分は受け身になっていて、ディフェンスがアグレッシブに動けていなかったので良くなかったと思います。後半は前半にポストの失点も多かったので、私もポストの位置を言うようにして、ポストの失点は前半よりは少なくなったかなと思います。もう少し私からも声をかけてディフェンスを統率できれば良かったです。
――後半は好セーブが続き流れを呼び込みました
1次リーグの時に相手のシュートコースは分析できていたので、そのコースにまた打ってくるのではないかなと思ってキーピングしていました。セーブ率が上がったのは良かったかなと思います。
――実力が拮抗(きっこう)している相手に勝ちきるために必要なことは何でしょうか
ミスの数ですかね。東女体大以外の実力は五分五分だと思っています。勝ちたいという気持ちとミスの少なさが重要だと思います。
――最終週に向けての意気込みをお願いします
日女体大は(リーグ戦で)1回負けている相手なんですけど、練習試合では勝つことが多いので絶対に勝たなければいけないですし、国士舘大も負けられない試合なので気を抜かずに勝ちたいと思います。